以下の手順で、管理対象サーバ業務(Storageサーバ業務)をセットアップします。
注意
Windows版MSCS/WSFCでのカスタマイズ作業を、ドメインのAdministratorsに所属したユーザーで行う場合、Windowsサービスの「Computer Browserサービス」が開始されている必要があります。
Telnetサーバーサービスを利用して本処理を実行すると不具合が発生します。Telnetサーバーサービスは利用しないでください。
ポイント
以下条件の環境でクラスタを設定する場合は、「付録C Windows Server 2008 x64環境でのクラスタ設定」を参照してください。
OSが以下のどちらかである。
Windows Server 2008 x64
Windows Server 2008 R2
かつ、
以下のどちらかを導入している。
AdvancedCopy Managerマネージャー
32bit版のAdvancedCopy Managerエージェント
プライマリノードを再起動します。
必要に応じて、既存の業務を停止します。
管理対象サーバ業務を既存のクラスタグループに追加する場合は、クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を利用して、該当のクラスタグループの業務を停止してください。新規にクラスタグループを作成する場合は、この作業は不要です。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクはオンラインにしておきます。
クラスタグループの停止方法、共有ディスクのオンライン方法は、Windows版MSCS/WSFCのマニュアルを参照してください。
Windows版MSCS/WSFCで、所有権を獲得します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を利用して、プライマリノードでQuorumディスクとAdvancedCopy Managerで使用する共有ディスクの所有権、および業務の所有権を獲得します。所有権の獲得方法の詳細は、Windows版MSCS/WSFCのマニュアルを参照してください。
クラスタセットアップ開始を指示します。
プライマリノードで以下のクラスタセットアップコマンドを実行します。
運用管理サーバ(Storage管理サーバ)で実行する場合
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgclset_mscs |
管理対象サーバ(Storageサーバ)で実行する場合
<プログラムディレクトリ>\bin\stgclset_mscs |
ノード種別と共有ディスクを選択します。
クラスタセットアップコマンドの初期画面が表示されます。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力後、[OK]ボタンをクリックします。
サーバ種別
「Storageサーバ」が表示されます。
ノード種別
「プライマリノード」を選択します。
物理ディスクリソース
「7.3 項目の確認」で準備した、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのディスクリソースを選択します。
ドライブ
物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。
必要なディスク容量
AdvancedCopy Managerクラスタ環境に必要な最小のディスク容量が表示されます。必要なディスク容量は、算出した共有ディスク容量を使用し、空き容量が十分か判断してください。
空きディスク容量
指定されたドライブの空き容量が表示されます。
プライマリノードのクラスタ情報を設定します。
クラスタセットアップコマンドの設定画面が表示されます。なお、以下の「フェールオーバークラスタ管理」画面は、Windows Server 2008の画面です。この名称はOSによって異なります。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力後、[OK]ボタンをクリックします。
サーバ種別
「Storageサーバ」が表示されます。
ノード種別
「プライマリノード」であることを確認します。
ドライブ
物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。
論理ノード名
「7.3 項目の確認」で準備した、論理ノード名を入力します。
業務名
「7.3 項目の確認」で準備した、業務名を入力します。
クラスタ名
「7.3 項目の確認」で確認した、クラスタ名を入力します。
IPアドレス
「7.3 項目の確認」で準備した、論理IPアドレスを入力します。
新規にIPアドレスリソースを作成
上で入力したIPアドレスが、新規に準備したIPアドレスの場合、このラジオボタンを選択します。選択した場合だけ、以下の3項目を入力します。
既存のIPアドレスリソースを使用
上で入力したIPアドレスが、既存クラスタグループから引き継いだIPアドレスの場合、このラジオボタンを選択します。選択した場合だけ、以下の1項目を入力します。
IPアドレスリソース
「7.3 項目の確認」で確認した、IPアドレスリソース名を入力します。
Storage管理サーバ業務
管理対象サーバ業務の設定を行うため、この項目にはチェックしないでください。
ポート番号・サービスを設定します。
[ポート番号・サービス設定/解除コマンド]画面が表示されます。ただし、設定済みの場合は表示されません。
項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力後、[OK]ボタンをクリックします。
通信サービス
「7.3 項目の確認」で準備した、業務用通信サービスのポート番号を入力します。
ポート番号・サービス設定が完了します。
[OK]ボタンをクリックします。
プライマリノードのクラスタセットアップを終了します。
クラスタセットアップの完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてください。引き続き、セカンダリの設定を行います。
セカンダリノードAを再起動します。
セカンダリノードAで業務の所有権を獲得します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を利用して、Windows版MSCS/WSFCで、セカンダリノードAで業務の所有権を獲得します。所有権の獲得方法の詳細は、Windows版MSCS/WSFCのマニュアルを参照してください。
クラスタセットアップ開始を指示します。
セカンダリノードで以下のクラスタセットアップコマンドを実行します。
運用管理サーバ(Storage管理サーバ)で実行する場合
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgclset_mscs |
管理対象サーバ(Storageサーバ)で実行する場合
<プログラムディレクトリ>\bin\stgclset_mscs |
ノード種別と共有ディスクを選択します。
クラスタセットアップコマンドの初期画面が表示されます。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力後、[OK]ボタンをクリックします。
サーバ種別
「Storageサーバ」が表示されます。
ノード種別
「セカンダリノード」を選択します。
物理ディスクリソース
AdvancedCopy Manager共有データ用に使用する共有ディスクのリソースを選択します。プライマリノードの設定と同じ値を選択してください。
ドライブ
物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。
必要なディスク容量
AdvancedCopy Managerクラスタ環境に必要な最小のディスク容量が表示されます。
空きディスク容量
指定されたドライブの空き容量が表示されます。
セカンダリノードAにおけるクラスタ情報を設定します。
クラスタセットアップコマンドの設定画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます(ノード種別だけセカンダリノードとなります)。各項目を確認し、[OK]ボタンをクリックします。
ポート番号・サービスを設定します。
[ポート番号・サービス設定/解除コマンド]画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます。ただし、設定済みの場合は表示されません。
[OK]ボタンをクリックします。
ポート番号・サービス設定が完了します。
[OK]ボタンをクリックします。
セカンダリノードのクラスタセットアップを終了します。
クラスタセットアップの完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてください。
1:1運用待機、相互待機、n:1運用待機の場合、手順30に進みます。
カスケード運用の場合、手順19に進みます。
セカンダリノードBを再起動します。
注意
セカンダリノードBとなるノードが複数台ある場合、手順19~手順29の処理をすべてのセカンダリノードBで実施します。
セカンダリノードBで業務の所有権を獲得します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を利用して、Windows版MSCS/WSFCで、セカンダリノードBで業務の所有権を獲得します。所有権の獲得方法の詳細は、Windows版MSCS/WSFCのマニュアルを参照してください。
クラスタセットアップ開始を指示します。
セカンダリノードBで以下のクラスタセットアップコマンドを実行します。
運用管理サーバ(Storage管理サーバ)で実行する場合
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgclset_mscs |
管理対象サーバ(Storageサーバ)で実行する場合
<プログラムディレクトリ>\bin\stgclset_mscs |
ノード種別と共有ディスクを選択します。
クラスタセットアップコマンドの初期画面が表示されます。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力後、[OK]ボタンをクリックします。
サーバ種別
「Storageサーバ」が表示されます。
ノード種別
「セカンダリノード」を選択します。
物理ディスクリソース
AdvancedCopy Manager共有データ用に使用する共有ディスクのリソースを選択します。プライマリノードの設定と同じ値を選択してください。
ドライブ
物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。
必要なディスク容量
AdvancedCopy Managerクラスタ環境に必要な最小のディスク容量が表示されます。
空きディスク容量
指定されたドライブの空き容量が表示されます。
セカンダリノードの追加を確認します。
カスケード運用用に新たにセカンダリノードを追加するための確認画面が表示されます。カスケード運用の業務であることを確認し、[はい]ボタンをクリックします。
「設定済みのセカンダリノード数」には、セットアップ済みのセカンダリノードのノード数が出力されます。
注意
確認のデフォルトが[いいえ]ボタン(処理のキャンセル)であることに注意してください。
セカンダリノードBにおけるクラスタ情報を設定します。
クラスタセットアップコマンドの設定画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます(ノード種別だけセカンダリノードとなります)。各項目を確認し、[OK]ボタンをクリックします。
ポート番号・サービスを設定します。
[ポート番号・サービス設定/解除コマンド]画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます。ただし、設定済みの場合は表示されません。
[OK]ボタンをクリックします。
ポート番号・サービス設定が完了します。
[OK]ボタンをクリックします。
セカンダリノードBのクラスタセットアップを終了します。
クラスタセットアップの完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてください。
注意
セカンダリノードBとなるノードが残っている(手順19~手順26を未実施のノードがある)場合、そのノードで手順19から実施してください。すべてのセカンダリノードBで作業(手順19~手順26)が終了した場合、手順27に進んでください。
必要に応じて、リソースの依存関係と実行可能な所有者を設定します。
リソースの依存関係を設定します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を使用して、以下のリソースの依存関係に業務用のディスクリソースを追加してください。
AdvancedCopy COM Service_論理ノード名
注意
AdvancedCopy COM Service_論理ノード名と業務用のディスクリソースとの依存関係は、業務のボリュームの追加/削除などを実施するときに再設定する必要があります。詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Windows版)』の「クラスタ運用時の注意事項」を参照してください。
クラスタグループのノード数よりクラスタシステムのノード数が多い場合(例えば、n:1運用待機運用の場合など)、実行可能な所有者を変更します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を使用して、当該クラスタグループに属しているAdvancedCopy Managerのリソースのプロパティ情報(実行可能な所有者)をクラスタグループで動作するノードだけに変更してください。実行可能な所有者の変更方法は、Windows版MSCS/WSFCのマニュアルを参照してください。
変更するAdvancedCopy Managerのリソースは、以下のとおりです。
AdvancedCopy COM Service_論理ノード名
AdvancedCopy IP Address_論理ノード名(AdvancedCopy Managerのクラスタセットアップコマンドで「新規にIPアドレスリソースを作成」を選択した場合)
AdvancedCopy Network_論理ノード名(AdvancedCopy Managerのクラスタセットアップコマンドで「新規にIPアドレスリソースを作成」を選択した場合)
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
バックアップボリュームまたは複写先ボリューム
プライマリノードで、AdvancedCopy Managerサービスを起動します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を利用して、設定を完了したクラスタグループをオンラインとし、AdvancedCopy Managerのサービスを起動します。
環境をバックアップします。
不測の事態に備え、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上のデータの環境をバックアップします。
Windowsのエクスプローラーのコピー機能などを使用して、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上の以下のフォルダをバックアップしてください。
<AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブ>:\etc
<AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブ>:\var
動作ノードを確認します。
クラスタアドミニストレータ(MSCSの場合)またはフェールオーバークラスタマネージャー(WSFCの場合)を使用して、該当するノードでクラスタグループが動作することを確認してください。
管理対象サーバ業務の環境を作成します。
AdvancedCopy Managerでレプリケーション運用またはバックアップ/リストア運用をする環境を、管理対象サーバ業務に作成します。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Windows版)』を参照して、運用形態に応じた環境を作成してください。
注意
管理対象サーバ業務に管理対象サーバを追加するときは、stgxfwcmaddsrv(サーバ情報追加コマンド)を使用します。
詳細は、運用管理サーバで使用しているOSの『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmaddsrv(サーバ情報追加コマンド)」を参照してください。
コマンドのオプションに指定する引数の詳細は、「2.6.2 クラスタ業務とローカル業務」を参照してください。
すべてのノードを再起動します。
n:1運用待機運用ですでにセカンダリノードのインストールとカスタマイズ(再起動を含む)が終了している場合は、プライマリノードだけ再起動します。