サーバ仮想化ソフトウェアとしてVMwareを利用する場合、以下の手順でセットアップを行います。
リソースの登録
VM管理製品の登録
VM管理製品を登録すると、セットアップの事前準備で事前に作成したデータストアが仮想ストレージリソースとして本製品に自動的に登録されます。
VM管理製品の登録については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.2 VM管理製品の登録」を参照してください。
管理対象サーバの登録
シャーシの登録
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.1 シャーシの登録」を参照してください。
管理対象サーバの登録(シャーシ内)
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.2 ブレードサーバの登録」を参照してください。
LANスイッチブレードの登録
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.3 LANスイッチブレードの登録」を参照してください。
ネットワークリソース
ネットワークリソースは、ネットワークリソース作成時にネットワークプールを指定して登録します。
ネットワークリソースを事前に作成することで、L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続したときに、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。
その際、NICは冗長構成に設定されます。NICを非冗長構成に設定する場合、「ネットワークの手動設定」を参照してください。
参考
ネットワークリソースの自動設定については、「ネットワークの自動設定」を参照してください。
VMware vDSを利用する場合
「E.2.2 事前準備」の「分散仮想スイッチ(VMware vDS)を利用する場合」を参照してください。
ネットワーク自動設定の選択対象から除外するポートグループ定義を利用する場合
「E.2.2 事前準備」の「ネットワーク自動設定の選択対象から除外するポートグループ定義を利用する場合」を参照してください。
リソースのリソースプールへの登録
VMホストリソースの登録
RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のVMプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。
[リソースの登録]ダイアログが表示されます。
登録するVMホストを選択します。
<OK>ボタンをクリックします。
仮想ストレージリソースの登録
RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のストレージプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。
[リソースの登録]ダイアログが表示されます。
登録する仮想ストレージリソースを選択します。
<OK>ボタンをクリックします。
ネットワークリソースの登録
L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。
詳細は、「ネットワークの自動設定」を参照してください。
RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のネットワークプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース作成]を選択します。
[ネットワークリソースの作成]ダイアログが表示されます。
ネットワークリソース作成に必要な項目を入力します。
ポイント
VMware vDSを利用する場合、分散仮想スイッチのポートグループの作成で、ポートグループに設定したVLAN IDと同じVLAN IDをネットワークリソースに設定します。
ネットワークリソース作成の詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「7.3 ネットワークリソース」を参照してください。
L-Serverテンプレートの作成
L-Serverテンプレートのエクスポート
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「8.2.1 エクスポート」を参照してください。
L-Serverテンプレートの編集
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「8.2.2 編集」を参照してください。
L-Serverテンプレートのインポート
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「8.2.3 インポート」を参照してください。
ネットワークの自動設定
L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた以下の設定が自動的に行われます。
LANスイッチブレード(ブレードサーバの場合)
LANスイッチブレードをスイッチモードまたはエンドホストモードで使用している場合、内部接続ポートにVLANが設定されます。
また、ネットワークリソースを作成するとき、以下の設定により、外部接続ポートに指定されているLANスイッチブレードのポートにタグVLANが自動設定されます。
GUIの場合
[ネットワークリソースの作成]ダイアログで、"外部接続ポートに対してVLANを自動的に設定"チェックボックスにチェックを入れます。
コマンドの場合
ネットワークリソースのXML定義でvlanautosetting(外部接続ポートのVLAN自動設定)に"true"を指定してください。
仮想スイッチ、ポートグループ
ネットワークリソースに対応するものがなければ自動で作成されます。その際、NICは冗長構成に設定されます。
すでに存在すれば、その仮想スイッチ、ポートグループが利用されます。
また、利用者が任意の物理NICを使用してネットワークの自動設定を行う場合、サーバNIC定義ファイルに使用する物理NICを定義し、サーバNIC定義の物理LANセグメントをネットワークリソースから指定してください。サーバNIC定義ファイルで指定した物理NICの構成を本製品に反映するには、rcxadm nicdefctl commitコマンドを使用します。
これにより、任意の物理NICを使用する構成でもネットワークの自動設定ができます。ただし、サーバNIC定義を使用する場合、コマンドからの操作になります。
さらに、ラックマウント型サーバまたはタワー型サーバでも、サーバNIC定義ファイルに使用する物理NICを定義し、サーバNIC定義の物理LANセグメントをネットワークリソースから指定することで、任意の物理NICを使用する構成を含めてネットワークの自動設定が行えます。
VMゲスト
ポートグループと接続されます。また、イメージを指定した場合、IPアドレスが自動で設定されます。
さらに、VM管理製品のクラスタ機能を利用している環境では、VMゲストのマイグレーションや、HA機能を用いた運用を可能にするため、クラスタを構成するすべてのVMホストに対して、LANスイッチブレード、仮想スイッチおよびポートグループが自動で設定されます。
ネットワークリソースの外部接続ポートに対して、タグVLANを自動設定しなかった場合、その外部接続ポートのVLAN設定は、RORコンソールで行えます。サーバリソースツリーでLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択してください。
詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。
参照
サーバNIC定義については、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「2.11 サーバNIC定義」を参照してください。
rcxadm nicdefctlコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.7.16 rcxadm nicdefctl」を参照してください。
LANスイッチブレードの外部接続ポートのVLAN設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。
注意
L-Serverを作成したあと、クラスタにVMホストを追加した場合、本製品によるネットワークの自動設定は行われません。
追加したVMホストのLANスイッチブレードと仮想スイッチに対して、クラスタを構成する既存のVMホストと同じ設定をしてください。
ゲートウェイアドレスは、実在するノードのIPアドレスを設定してください。
本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするデフォルトのブレードサーバ構成
本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするデフォルトのブレードサーバ構成(サーバブレード、ネットワークリソースの外部接続ポート指定、LANスイッチブレードと物理ネットワークアダプター番号の対応関係)を、以下の表に示します。サーバNIC定義がない場合、ネットワークの自動設定では、この表に従ってサーバブレード内の物理ネットワークアダプターが選択されます。
サーバブレード | 外部接続ポートの指定 | 使用するLANスイッチブレード | 物理ネットワークアダプター番号 (*4) |
---|---|---|---|
BX920 S1 | CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし | PG-SW111 | 3,4 |
PG-SW109 (*1) | 1,2 | ||
CB3およびCB4 | PG-SW111 | 5,6 | |
CB5およびCB6 | PG-SW109 | 9,10 | |
CB7およびCB8 | PG-SW111 | 11,12 | |
PG-SW201 | 9,10 | ||
BX924 S2 | CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし | PG-SW111 | 1,2 |
CB3およびCB4 | PG-SW111 | 3,4 | |
CB5およびCB6 | PG-SW109 | 7,8 | |
CB7およびCB8 | PG-SW111 | 9,10 | |
PG-SW201 | 7,8 | ||
BX960 S1 | CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし | PG-SW111 | 11,12 |
CB3およびCB4 (*2) | PG-SW111 | 3,4 | |
CB5およびCB6 (*3) | PG-SW109 | 7,8 | |
CB7およびCB8 (*3) | PG-SW111 | 9,10 | |
CB7およびCB8 (*3) | PG-SW201 | 7,8 |
*1: PG-SW109をCB1およびCB2に搭載する場合、PG-SW109のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
*2: LAN拡張カードは、拡張スロット1に搭載します。
*3: LAN拡張カードは、拡張スロット2に搭載します。
*4: それぞれの物理ネットワークアダプターは、チーミングにより冗長化して使用します。
サーバブレード | 外部接続ポートの指定 | 使用するLANスイッチブレード | 物理ネットワークアダプター番号 (*3) |
---|---|---|---|
BX920 S2 | CB1およびCB2(*1)または外部接続ポート指定なし | PG-SW111 | 3,7 |
PG-SW109 (*2) | 2,6 | ||
CB3およびCB4 | PG-SW111 | 9,10 | |
BX924 S2 | CB1およびCB2(*1)または外部接続ポート指定なし | PG-SW111 | 2,4 |
CB3およびCB4 | PG-SW111 | 7,8 |
*1: CB1およびCB2には、同一機種のLANスイッチブレードを搭載してください。
*2: PG-SW109をCB1およびCB2に搭載する場合、PG-SW109のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
*3: それぞれの物理ネットワークアダプターは、チーミングにより冗長化して使用します。
サーバブレード | 外部接続ポートの指定 | 使用するLANスイッチブレード | 物理ネットワークアダプター番号 (*1) |
---|---|---|---|
BX600 シリーズ | NET1およびNET2または外部接続ポート指定なし | PG-SW107 | 3,4 |
NET3およびNET4 | PG-SW104 | 7,8 |
*1: それぞれの物理ネットワークアダプターは、チーミングにより冗長化して使用します。
上記の表の物理ネットワークアダプター番号は、サーバリソースの[リソース詳細]タブの"ネットワーク情報"で確認できます。
LANスイッチブレードがIBPモードの場合、上記の表の"外部接続ポート指定なし"の場合と同じ物理ネットワークアダプターが選択されます。
なお、利用者が任意の物理NICを使用してネットワークの自動設定を行う場合、サーバNIC定義ファイルに使用する物理NICを定義し、サーバNIC定義の物理LANセグメントをネットワークリソースから指定します。
サーバNIC定義ファイルで指定した物理NICの構成を本製品に反映するには、rcxadm nicdefctl commitコマンドを使用します。これにより、任意の物理NICを使用する構成でもネットワークの自動設定ができます。
ただし、サーバNIC定義を使用する場合、コマンドからの操作になります。
さらに、ラックマウント型サーバまたはタワー型サーバでも、サーバNIC定義ファイルに使用する物理NICを定義し、サーバNIC定義の物理LANセグメントをネットワークリソースから指定することで、任意の物理NICを使用する構成を含めてネットワークの自動設定が行えます。
参照
サーバNIC定義については、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「2.11 サーバNIC定義」を参照してください。
rcxadm nicdefctlコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.7.16 rcxadm nicdefctl」を参照してください。
PRIMERGY BX900 S1シャーシで、以下の構成例に対するデフォルトのブレードサーバ構成を図に示します。
サーバブレード | BX920 S2 |
外部接続ポートの指定 | CB1およびCB2 |
使用するLANスイッチブレード | PG-SW112 |
サーバブレード | BX920 S2 |
外部接続ポートの指定 | "外部接続ポート指定なし"と"CB3およびCB4"の混在 |
使用するLANスイッチブレード | PG-SW109 |
図E.6 構成例1のブレードサーバ構成図
図E.7 構成例2のブレードサーバ構成図
ネットワークの手動設定
ネットワークの自動設定ではサポートしていない構成(NICの三重化、四重化など)を使用する場合、以下の手順でネットワークを設定します。
物理NICに接続された仮想スイッチを手動で作成します。
仮想スイッチの作成方法については、VMwareのマニュアルを参照してください。
手順1.で作成した仮想スイッチ上に、VLAN IDが設定されたポートグループを手動で作成します。
ポートグループの作成方法については、VMwareのマニュアルを参照してください。
事前に手動でポートグループを設定する場合、同一のVLAN IDを使用するポートグループ名は、すべてのVMホストで共通の名前にする必要があります。また、VMware以外のサーバ仮想化ソフトウェアを同一のマネージャーで利用している場合、ほかのサーバ仮想化ソフトウェア上の、仮想スイッチ、仮想ネットワークおよび仮想ブリッジで使用している名前と異なるポートグループ名を設定してください。
物理NICに接続されたLANスイッチブレードに対して、ダウンリンクポートを含んだVLAN設定を行います。
RORコンソールのサーバリソースツリーで対象のLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択します。
[VLANの設定]ダイアログが表示されます。
VLANを設定します。
ネットワークリソースを作成します。
GUIの場合
手順2.~手順3.で指定したVLAN IDを持つ[ネットワークリソースの作成]ダイアログで、"設定済みの仮想スイッチを利用"チェックボックスにチェックを入れ、ネットワークリソースを作成します。
コマンドの場合
ネットワークリソースを定義したXMLファイルを作成します。
手順2.~手順3.で指定したVLAN IDをXMLファイルに定義します。
このとき、Networkタグに、auto="false"を指定します。
ネットワークリソースの作成は、手順a.で作成したXMLファイルを指定して、rcxadm network createコマンドを実行します。
ネットワークリソースが作成されます。
rcxadm networkコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.3.5 rcxadm network」を参照してください。
参照
ネットワークリソースを定義したXMLファイルの作成、およびNetworkタグについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「2.5 ネットワークリソース」を参照してください。
LANスイッチブレードの外部接続ポートのVLAN設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。
rcxadm networkコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.3.5 rcxadm network」を参照してください。
図E.8 ネットワーク構成図
L-Server作成
L-Server作成は以下の手順で行います。
L-Serverテンプレートを利用してのL-Server作成
クローニングイメージが存在しない場合、または既存のクローニングイメージを利用しない場合
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照してL-Serverを作成してください。この場合、イメージは"指定なし"を選択してください。
「手動OSインストール」を参照してOSをインストールしてください。
L-Server作成後にクローニングイメージを採取すると、イメージプールにクローニングイメージが格納されます。クローニングイメージ採取については、「クローニングイメージの採取」を参照してください。
すでに存在するクローニングイメージを利用する場合
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照して、L-Serverを作成してください。この場合、イメージとして利用したいクローニングイメージを指定してください。
個々の仕様を指定したL-Server作成
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.3 個々のパラメーターを指定した仮想L-Serverの作成」を参照してください。
[OS]タブの設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.3.5 [OS]タブ」を参照してください。
手動OSインストール
以下の手順で、OSを手動でインストールします。
L-Serverを停止します。
L-Serverが起動している場合、L-Serverを停止します。
L-Serverの停止については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.1.2 停止」を参照してください。
L-Serverにコンソールを接続します。
L-Serverにコンソールを接続します。
コンソールの接続については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.3 コンソールの利用」の「コンソール」を参照してください。
DVDドライブの接続を行います。
コンソール画面からDVDドライブの接続を行います。
L-ServerにOSを手動でインストールします。
L-Serverを起動して、OSを手動でインストールします。
手動OSインストールについては、ヴイエムウェア社の「ゲスト OS インストールガイド」の記述を参照してください。
以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
ゲスト OS インストールガイド
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点) |
OSインストール後の設定
OSをインストールしたあと、VMware Toolsをインストールします。
以下の手順で、VMware Toolsをインストールします。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[VMツールの導入]を選択します。
確認ダイアログが表示されます。
<OK>ボタンをクリックします。
L-ServerにVMゲスト用のISOイメージが接続されます。
VMware Toolsについては、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の、VMware Toolsの記述を参照してください。
以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
vSphere 基本システム管理
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点) |
注意
すでにVMware ToolsのISOイメージに接続している場合、2回目以降の操作は正常に終了しますが、VMware vCenter Server上でタスクのエラーが出力される場合があります。これは、2回目以降の操作時に、VMware vCenter Serverから通知される接続済みのエラーを無視しているためであり、動作に問題はありません。
クローニングイメージの採取
ここでは、クローニングイメージの採取について説明します。
以下の手順で、クローニングイメージを採取します。
OSのインストール後に、対象のL-Serverを停止してください。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[クローニング]-[採取]を選択します。
<OK>ボタンをクリックします。
クローニングイメージが採取されます。
クローニングイメージは同じ名前で世代管理できます。
VM管理製品でクローニングイメージを作成している場合、そのまま利用できます。
ポイント
[クローニングイメージの採取]ダイアログで、イメージ格納先に"自動選択"を指定した場合、クローニングイメージを採取するL-Serverが格納されている仮想ストレージリソースを指定したとみなされます。
L-Serverに対してWindows OSのクローニングを行う場合、Microsoft Sysprepツールが必要です。
インストールするシステムのCPUアーキテクチャー(x86, x64)やOSのバージョンに応じて入手するファイルが異なります。なお、Windows Server 2008は、OSにすでに設定済みのため、新たに入手する必要はありません。
ツールの入手とインストールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の、Microsoft Sysprepツールの記述、および以下のヴイエムウェア社のWebサイトを参照してください。
以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
vSphere 基本システム管理
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点) |
ヴイエムウェア社のWebサイト
URL: |
注意
L-Server作成時にWindowsのイメージを指定した場合、イメージ配付時に、Microsoft社の提供するSysprepを利用して、サーバ固有の情報が再設定されます。また、Sysprepを実行すると、ユーザー情報やOSの設定情報が初期化されます。
Sysprepについては、Microsoft社から提供されている情報を参照してください。
処理実行中にマネージャーの停止や再起動を行った場合、マネージャーの起動後に、実行中の処理が再実行されます。
再実行中の処理が完了するまでは、実行対象のリソースを操作しないでください。
イメージのOSがWindows Server 2008など、アクティベーションの方式にMAKライセンス認証を使用している場合、Sysprepの実行回数は累積で3回までに制限されます。Sysprepはイメージ指定のL-Server作成時、またはクローニングイメージ採取時に実行されるため、クローニングイメージの採取とイメージ指定のL-Server作成を4回以上行えません。そのためクローニングイメージを配付したL-Serverからクローニングイメージを採取せず、専用のマスタサーバからを採取することをお勧めします。なお、以下の場合にもSysprepは実行され、累積回数に含まれます。
VMwareでテンプレート機能を使用したゲストOSのカスタマイズを行った場合
SCVMMでテンプレート作成を行った場合
Windowsのイメージを指定してL-Serverを作成した場合、作成後の初回起動時、サーバ固有の情報を、Sysprepを利用して再設定します。起動後、サーバ固有の情報を再設定したあと、サーバ仮想化ソフトウェアの管理画面からL-Serverのコンソールを開くと、Administratorでログインした状態になります。そのため、ログオフすることをお勧めします。
クローニングイメージを利用して作成したL-Serverからクローニングイメージを採取する場合、以下に注意してください。
作成したあとで一度も起動していないL-Serverは、サーバ固有情報が設定されていないため、そのL-Serverから採取したクローニングイメージを利用するとL-Serverの作成に失敗する場合があります。クローニングイメージを採取する場合、対象のL-Serverを必ず一度起動し、サーバ固有情報をL-Serverに設定してください。
[OS]タブ設定
L-Server作成時にOSに設定パラメーターを入力します。[基本情報]タブでイメージを指定した場合だけ有効です。
初回起動時に設定処理が動作します。イメージ名を指定しない場合、すべて入力する必要はありません。
指定項目 | Windows | Linux | 項目の説明 | ||
---|---|---|---|---|---|
入力の必要性 | 省略時の値 | 入力の必要性 | 省略時の値 | ||
ホスト名・コンピュータ名 | 可 | L-Server名 | 可 | L-Server名 | ホスト名またはコンピュータ名を入力します。 |
ドメイン名 | 可 | WORKGROUP (*1) | 可 | localdomain (*1) | Windowsの場合、ワークグループ名を入力します。ドメインに参加する設定は行えません。 |
DNS検索パス | 不要 | - | 必須 | - | DNSの検索に利用する1~32767文字のドメイン名のリストを入力します。ドメイン名と同じ文字を指定できます。 |
フルネーム | 可 | WORKNAME (*1) | 不要 | - | 1~50文字のWindowsのフルネームを入力します。 |
組織名 | 可 | WORKORGANIZATION (*1) | 不要 | - | Windowsのシステムのプロパティに表示される組織名を1~50文字で入力します。 |
製品キー | 可 | 省略時は、以下の動作になります。 (*1)
| 不要 | - | 製品キーを入力します。 |
ライセンスモード | 可 | サーバ単位 (*1) | 不要 | - | シート単位(接続クライアント数)/サーバ単位(同時使用サーバ数)を指定します。 |
最大接続数 | 可 | 5 (*1) | 不要 | - | サーバ単位(同時使用サーバ数:server)の時に指定します。 |
管理者パスワード | 可 | - (*1) | 不要 | - | L-Server作成時に指定したイメージの、ローカル管理者アカウントのパスワードを設定します。 |
ハードウェア時計設定 | 不要 | - | 可 | ローカル | 以下のどちらかを指定します。
|
タイムゾーン | 可 | マネージャーのOSと同じタイムゾーン | 可 | マネージャーのOSと同じタイムゾーン | OSのタイムゾーンを指定します。 |
*1: OSプロパティ定義ファイルに値が指定されている場合、OSプロパティ定義ファイルの値が設定されます。
*2: L-Server作成時に指定したイメージの、ローカル管理者アカウントのパスワードと異なるパスワードを指定した場合、VM管理製品の仕様に従います。
管理者パスワードの設定については、「vSphere 基本システム管理」の仮想マシンのカスタマイズに関する記述を参照してください。
vSphere 基本システム管理
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点) |
参考
OSプロパティ定義ファイル
事前にOSプロパティ定義ファイルに初期値を指定することで、L-Server作成時の[OS]タブの情報などの初期値が生成されます。OSプロパティ定義ファイルの文字コードはUTF-8にしてください。
【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data
【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
定義ファイル名は、ユーザーグループごととシステム共通で利用できる定義を分けて使用できます。ユーザーグループごとの定義ファイルとシステム共通の定義ファイルのキーが重複した場合、ユーザーグループごとの定義ファイルに記載されている値が優先されます。
ユーザーグループごと
os_setting_ユーザーグループ名.rcxprop
システム共通
os_setting.rcxprop
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述します。
キー = 値 |
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
定義ファイルで以下の項目を指定します。
指定項目 | キー | 値 | 備考 |
---|---|---|---|
ドメイン名 | workgroup_name | (*1) | Windows用 |
domain_name | (*1) | Linux用 | |
DNS検索パス | dns_search_path | (*1) | - |
フルネーム | full_name | (*1) | - |
組織名 | org_name | (*1) | - |
製品キー | product_key | (*1) | - |
ライセンスモード | license_mode | "seat"(接続クライアント数)または"server"(サーバ単位:同時使用サーバ数)を指定します。 | - |
最大接続数 | license_users | (*1) | - |
管理者パスワード | admin_password | (*1) | - |
ハードウェア時計設定 | hwclock | "UTC"または"LOCAL"を指定します。 | - |
DNSサーバ | nicN_dns_addressX | 半角数字(0~255)とピリオド(".")で構成されたIPアドレスを指定します。 (*2) DNSサーバを設定しない場合、ハイフン("-")を指定します。 | Nには、NIC番号を指定します。 |
DNSサーバ | dns_addressX | 半角数字(0~255)とピリオド(".")で構成されたIPアドレスを指定します。 | Xには、プライマリー"1"、セカンダリ"2"を指定します。 nicN_dns_addressXの指定が優先されます。 |
DNSサーバ | dns_addressX | 半角数字(0~255)とピリオド(".")で構成されたIPアドレスを指定します。 | Xには、プライマリー"1"、セカンダリ"2"またはターシャリ"3"を指定します。 |
*1: 値については、「表E.10 設定項目一覧」を参照してください。
*2: キーまたは値を省略した場合、WindowsですべてのNICを同一設定にする"dns_addressX"の値を各NICの定義として使用します。
例
定義ファイルの例を以下に示します。
# Windows workgroup_name = WORKGROUP full_name = WORKNAME org_name = WORKORGANIZATION product_key = AAAA-BBBB-CCCC-DDDD license_mode = server license_users = 5 admin_password = xxxxxxxx nic1_dns_address1 = 192.168.0.60 nic1_dns_address2 = 192.168.0.61 nic2_dns_address1 = nic2_dns_address2 = # Linux domain_name = localdomain dns_search_path = test.domain.com hwclock = LOCAL dns_address1 = 192.168.0.60 dns_address2 = 192.168.0.61 dns_address3 = |