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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.0.0 導入ガイド

E.2.5 セットアップ

サーバ仮想化ソフトウェアとしてVMwareを利用する場合、以下の手順でセットアップを行います。

  1. リソースの登録

    1. VM管理製品の登録

      VM管理製品を登録すると、セットアップの事前準備で事前に作成したデータストアが仮想ストレージリソースとして本製品に自動的に登録されます。

      VM管理製品の登録については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.2 VM管理製品の登録」を参照してください。

    2. 管理対象サーバの登録

      1. シャーシの登録

        「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.1 シャーシの登録」を参照してください。

      2. 管理対象サーバの登録(シャーシ内)

        「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.2 ブレードサーバの登録」を参照してください。

      3. LANスイッチブレードの登録

        「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.3 LANスイッチブレードの登録」を参照してください。

    3. ネットワークリソース

      ネットワークリソースは、ネットワークリソース作成時にネットワークプールを指定して登録します。

      ネットワークリソースを事前に作成することで、L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続したときに、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。

      その際、NICは冗長構成に設定されます。NICを非冗長構成に設定する場合、「ネットワークの手動設定」を参照してください。

      参考

      ネットワークリソースの自動設定については、「ネットワークの自動設定」を参照してください。

  2. リソースのリソースプールへの登録

    1. VMホストリソースの登録

      1. RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のVMプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。

        [リソースの登録]ダイアログが表示されます。

      2. 登録するVMホストを選択します。

      3. <OK>ボタンをクリックします。

    2. 仮想ストレージリソースの登録

      1. RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のストレージプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。

        [リソースの登録]ダイアログが表示されます。

      2. 登録する仮想ストレージリソースを選択します。

      3. <OK>ボタンをクリックします。

    3. ネットワークリソースの登録

      L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。
      詳細は、「ネットワークの自動設定」を参照してください。

      1. RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のネットワークプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース作成]を選択します。

        [ネットワークリソースの作成]ダイアログが表示されます。

      2. ネットワークリソース作成に必要な項目を入力します。

        ポイント

        VMware vDSを利用する場合、分散仮想スイッチのポートグループの作成で、ポートグループに設定したVLAN IDと同じVLAN IDをネットワークリソースに設定します。

        ネットワークリソース作成の詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「7.3 ネットワークリソース」を参照してください。

  3. L-Serverテンプレートの作成

    1. L-Serverテンプレートのエクスポート

      「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「8.2.1 エクスポート」を参照してください。

    2. L-Serverテンプレートの編集

      「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「8.2.2 編集」を参照してください。

    3. L-Serverテンプレートのインポート

      「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「8.2.3 インポート」を参照してください。


ネットワークの自動設定

L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた以下の設定が自動的に行われます。

さらに、VM管理製品のクラスタ機能を利用している環境では、VMゲストのマイグレーションや、HA機能を用いた運用を可能にするため、クラスタを構成するすべてのVMホストに対して、LANスイッチブレード、仮想スイッチおよびポートグループが自動で設定されます。

ネットワークリソースの外部接続ポートに対して、タグVLANを自動設定しなかった場合、その外部接続ポートのVLAN設定は、RORコンソールで行えます。サーバリソースツリーでLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択してください。

詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。

参照

  • サーバNIC定義については、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「2.11 サーバNIC定義」を参照してください。

  • rcxadm nicdefctlコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.7.16 rcxadm nicdefctl」を参照してください。

  • LANスイッチブレードの外部接続ポートのVLAN設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。

注意

  • L-Serverを作成したあと、クラスタにVMホストを追加した場合、本製品によるネットワークの自動設定は行われません。
    追加したVMホストのLANスイッチブレードと仮想スイッチに対して、クラスタを構成する既存のVMホストと同じ設定をしてください。

  • ゲートウェイアドレスは、実在するノードのIPアドレスを設定してください。


本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするデフォルトのブレードサーバ構成

本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするデフォルトのブレードサーバ構成(サーバブレード、ネットワークリソースの外部接続ポート指定、LANスイッチブレードと物理ネットワークアダプター番号の対応関係)を、以下の表に示します。サーバNIC定義がない場合、ネットワークの自動設定では、この表に従ってサーバブレード内の物理ネットワークアダプターが選択されます。

表E.5 ネットワーク自動設定のデフォルトのブレードサーバ構成(PRIMERGY BX900 S1シャーシの場合)

サーバブレード

外部接続ポートの指定
(LANスイッチブレードの搭載位置)

使用するLANスイッチブレード

物理ネットワークアダプター番号 (*4)

BX920 S1
BX920 S2
BX922 S2

CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし

PG-SW111
PG-SW112

3,4

PG-SW109 (*1)
PG-SW201

1,2

CB3およびCB4

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

5,6

CB5およびCB6

PG-SW109

9,10

CB7およびCB8

PG-SW111
PG-SW112

11,12

PG-SW201

9,10

BX924 S2

CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

1,2

CB3およびCB4

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

3,4

CB5およびCB6

PG-SW109

7,8

CB7およびCB8

PG-SW111
PG-SW112

9,10

PG-SW201

7,8

BX960 S1

CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

11,12

CB3およびCB4 (*2)

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

3,4

CB5およびCB6 (*3)

PG-SW109

7,8

CB7およびCB8 (*3)

PG-SW111
PG-SW112

9,10

CB7およびCB8 (*3)

PG-SW201

7,8

*1: PG-SW109をCB1およびCB2に搭載する場合、PG-SW109のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
*2: LAN拡張カードは、拡張スロット1に搭載します。
*3: LAN拡張カードは、拡張スロット2に搭載します。
*4: それぞれの物理ネットワークアダプターは、チーミングにより冗長化して使用します。


表E.6 ネットワーク自動設定のデフォルトのブレードサーバ構成(PRIMERGY BX400 S1シャーシの場合)

サーバブレード

外部接続ポートの指定
(LANスイッチブレードの搭載位置)

使用するLANスイッチブレード

物理ネットワークアダプター番号 (*3)

BX920 S2
BX922 S2

CB1およびCB2(*1)または外部接続ポート指定なし

PG-SW111
PG-SW112

3,7

PG-SW109 (*2)
PG-SW201

2,6

CB3およびCB4

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

9,10

BX924 S2

CB1およびCB2(*1)または外部接続ポート指定なし

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

2,4

CB3およびCB4

PG-SW111
PG-SW112
PG-SW109
PG-SW201

7,8

*1: CB1およびCB2には、同一機種のLANスイッチブレードを搭載してください。
*2: PG-SW109をCB1およびCB2に搭載する場合、PG-SW109のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
*3: それぞれの物理ネットワークアダプターは、チーミングにより冗長化して使用します。


表E.7 ネットワーク自動設定のデフォルトのブレードサーバ構成(PRIMERGY BX600 S3シャーシの場合)

サーバブレード

外部接続ポートの指定
(LANスイッチブレードの搭載位置)

使用するLANスイッチブレード

物理ネットワークアダプター番号 (*1)

BX600 シリーズ

NET1およびNET2または外部接続ポート指定なし

PG-SW107

3,4

NET3およびNET4

PG-SW104

7,8

*1: それぞれの物理ネットワークアダプターは、チーミングにより冗長化して使用します。


上記の表の物理ネットワークアダプター番号は、サーバリソースの[リソース詳細]タブの"ネットワーク情報"で確認できます。

LANスイッチブレードがIBPモードの場合、上記の表の"外部接続ポート指定なし"の場合と同じ物理ネットワークアダプターが選択されます。

なお、利用者が任意の物理NICを使用してネットワークの自動設定を行う場合、サーバNIC定義ファイルに使用する物理NICを定義し、サーバNIC定義の物理LANセグメントをネットワークリソースから指定します。

サーバNIC定義ファイルで指定した物理NICの構成を本製品に反映するには、rcxadm nicdefctl commitコマンドを使用します。これにより、任意の物理NICを使用する構成でもネットワークの自動設定ができます。
ただし、サーバNIC定義を使用する場合、コマンドからの操作になります。
さらに、ラックマウント型サーバまたはタワー型サーバでも、サーバNIC定義ファイルに使用する物理NICを定義し、サーバNIC定義の物理LANセグメントをネットワークリソースから指定することで、任意の物理NICを使用する構成を含めてネットワークの自動設定が行えます。

参照

  • サーバNIC定義については、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「2.11 サーバNIC定義」を参照してください。

  • rcxadm nicdefctlコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.7.16 rcxadm nicdefctl」を参照してください。

PRIMERGY BX900 S1シャーシで、以下の構成例に対するデフォルトのブレードサーバ構成を図に示します。

表E.8 構成例1

サーバブレード

BX920 S2

外部接続ポートの指定

CB1およびCB2

使用するLANスイッチブレード

PG-SW112

表E.9 構成例2

サーバブレード

BX920 S2

外部接続ポートの指定

"外部接続ポート指定なし"と"CB3およびCB4"の混在

使用するLANスイッチブレード

PG-SW109

図E.6 構成例1のブレードサーバ構成図


図E.7 構成例2のブレードサーバ構成図


ネットワークの手動設定

ネットワークの自動設定ではサポートしていない構成(NICの三重化、四重化など)を使用する場合、以下の手順でネットワークを設定します。

  1. 物理NICに接続された仮想スイッチを手動で作成します。

    仮想スイッチの作成方法については、VMwareのマニュアルを参照してください。

  2. 手順1.で作成した仮想スイッチ上に、VLAN IDが設定されたポートグループを手動で作成します。

    ポートグループの作成方法については、VMwareのマニュアルを参照してください。

    事前に手動でポートグループを設定する場合、同一のVLAN IDを使用するポートグループ名は、すべてのVMホストで共通の名前にする必要があります。また、VMware以外のサーバ仮想化ソフトウェアを同一のマネージャーで利用している場合、ほかのサーバ仮想化ソフトウェア上の、仮想スイッチ、仮想ネットワークおよび仮想ブリッジで使用している名前と異なるポートグループ名を設定してください。

  3. 物理NICに接続されたLANスイッチブレードに対して、ダウンリンクポートを含んだVLAN設定を行います。

    1. RORコンソールのサーバリソースツリーで対象のLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択します。

      [VLANの設定]ダイアログが表示されます。

    2. VLANを設定します。

  4. ネットワークリソースを作成します。

    • GUIの場合

      1. 手順2.~手順3.で指定したVLAN IDを持つ[ネットワークリソースの作成]ダイアログで、"設定済みの仮想スイッチを利用"チェックボックスにチェックを入れ、ネットワークリソースを作成します。

    • コマンドの場合

      1. ネットワークリソースを定義したXMLファイルを作成します。

        手順2.~手順3.で指定したVLAN IDをXMLファイルに定義します。

        このとき、Networkタグに、auto="false"を指定します。

      2. ネットワークリソースの作成は、手順a.で作成したXMLファイルを指定して、rcxadm network createコマンドを実行します。

        ネットワークリソースが作成されます。

        rcxadm networkコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.3.5 rcxadm network」を参照してください。

参照

  • ネットワークリソースを定義したXMLファイルの作成、およびNetworkタグについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「2.5 ネットワークリソース」を参照してください。

  • LANスイッチブレードの外部接続ポートのVLAN設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「2.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。

  • rcxadm networkコマンドについては、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.3.5 rcxadm network」を参照してください。

図E.8 ネットワーク構成図


L-Server作成

L-Server作成は以下の手順で行います。

  1. L-Serverテンプレートを利用してのL-Server作成

    1. クローニングイメージが存在しない場合、または既存のクローニングイメージを利用しない場合

      1. 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照してL-Serverを作成してください。この場合、イメージは"指定なし"を選択してください。

      2. 手動OSインストール」を参照してOSをインストールしてください。

      3. L-Server作成後にクローニングイメージを採取すると、イメージプールにクローニングイメージが格納されます。クローニングイメージ採取については、「クローニングイメージの採取」を参照してください。

    2. すでに存在するクローニングイメージを利用する場合

      「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照して、L-Serverを作成してください。この場合、イメージとして利用したいクローニングイメージを指定してください。

  2. 個々の仕様を指定したL-Server作成

    「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.3 個々のパラメーターを指定した仮想L-Serverの作成」を参照してください。

    [OS]タブの設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.3.5 [OS]タブ」を参照してください。


手動OSインストール

以下の手順で、OSを手動でインストールします。

  1. L-Serverを停止します。

    L-Serverが起動している場合、L-Serverを停止します。
    L-Serverの停止については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.1.2 停止」を参照してください。

  2. L-Serverにコンソールを接続します。

    L-Serverにコンソールを接続します。
    コンソールの接続については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.3 コンソールの利用」の「コンソール」を参照してください。

  3. DVDドライブの接続を行います。

    コンソール画面からDVDドライブの接続を行います。

  4. L-ServerにOSを手動でインストールします。

    L-Serverを起動して、OSを手動でインストールします。

手動OSインストールについては、ヴイエムウェア社の「ゲスト OS インストールガイド」の記述を参照してください。

以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。

ゲスト OS インストールガイド

URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点)


OSインストール後の設定

OSをインストールしたあと、VMware Toolsをインストールします。

以下の手順で、VMware Toolsをインストールします。

  1. オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[VMツールの導入]を選択します。

    確認ダイアログが表示されます。

  2. <OK>ボタンをクリックします。

    L-ServerにVMゲスト用のISOイメージが接続されます。

VMware Toolsについては、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の、VMware Toolsの記述を参照してください。

以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。

vSphere 基本システム管理

URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点)

注意

すでにVMware ToolsのISOイメージに接続している場合、2回目以降の操作は正常に終了しますが、VMware vCenter Server上でタスクのエラーが出力される場合があります。これは、2回目以降の操作時に、VMware vCenter Serverから通知される接続済みのエラーを無視しているためであり、動作に問題はありません。


ローニングイメージの採取

ここでは、クローニングイメージの採取について説明します。

以下の手順で、クローニングイメージを採取します。
OSのインストール後に、対象のL-Serverを停止してください。

  1. オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[クローニング]-[採取]を選択します。

  2. <OK>ボタンをクリックします。

    クローニングイメージが採取されます。

クローニングイメージは同じ名前で世代管理できます。

VM管理製品でクローニングイメージを作成している場合、そのまま利用できます。

ポイント

[クローニングイメージの採取]ダイアログで、イメージ格納先に"自動選択"を指定した場合、クローニングイメージを採取するL-Serverが格納されている仮想ストレージリソースを指定したとみなされます。

L-Serverに対してWindows OSのクローニングを行う場合、Microsoft Sysprepツールが必要です。
インストールするシステムのCPUアーキテクチャー(x86, x64)やOSのバージョンに応じて入手するファイルが異なります。なお、Windows Server 2008は、OSにすでに設定済みのため、新たに入手する必要はありません。

ツールの入手とインストールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の、Microsoft Sysprepツールの記述、および以下のヴイエムウェア社のWebサイトを参照してください。

以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。

vSphere 基本システム管理

URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点)

ヴイエムウェア社のWebサイト

URL:
http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=1005593 (2012年2月時点)

注意

  • L-Server作成時にWindowsのイメージを指定した場合、イメージ配付時に、Microsoft社の提供するSysprepを利用して、サーバ固有の情報が再設定されます。また、Sysprepを実行すると、ユーザー情報やOSの設定情報が初期化されます。
    Sysprepについては、Microsoft社から提供されている情報を参照してください。

  • 処理実行中にマネージャーの停止や再起動を行った場合、マネージャーの起動後に、実行中の処理が再実行されます。
    再実行中の処理が完了するまでは、実行対象のリソースを操作しないでください。

  • イメージのOSがWindows Server 2008など、アクティベーションの方式にMAKライセンス認証を使用している場合、Sysprepの実行回数は累積で3回までに制限されます。Sysprepはイメージ指定のL-Server作成時、またはクローニングイメージ採取時に実行されるため、クローニングイメージの採取とイメージ指定のL-Server作成を4回以上行えません。そのためクローニングイメージを配付したL-Serverからクローニングイメージを採取せず、専用のマスタサーバからを採取することをお勧めします。なお、以下の場合にもSysprepは実行され、累積回数に含まれます。

    • VMwareでテンプレート機能を使用したゲストOSのカスタマイズを行った場合

    • SCVMMでテンプレート作成を行った場合

  • Windowsのイメージを指定してL-Serverを作成した場合、作成後の初回起動時、サーバ固有の情報を、Sysprepを利用して再設定します。起動後、サーバ固有の情報を再設定したあと、サーバ仮想化ソフトウェアの管理画面からL-Serverのコンソールを開くと、Administratorでログインした状態になります。そのため、ログオフすることをお勧めします。

  • クローニングイメージを利用して作成したL-Serverからクローニングイメージを採取する場合、以下に注意してください。

    • 作成したあとで一度も起動していないL-Serverは、サーバ固有情報が設定されていないため、そのL-Serverから採取したクローニングイメージを利用するとL-Serverの作成に失敗する場合があります。クローニングイメージを採取する場合、対象のL-Serverを必ず一度起動し、サーバ固有情報をL-Serverに設定してください。


[OS]タブ設定

L-Server作成時にOSに設定パラメーターを入力します。[基本情報]タブでイメージを指定した場合だけ有効です。

初回起動時に設定処理が動作します。イメージ名を指定しない場合、すべて入力する必要はありません。

表E.10 設定項目一覧

指定項目

Windows

Linux

項目の説明

入力の必要性

省略時の値

入力の必要性

省略時の値

ホスト名・コンピュータ名

L-Server名

L-Server名

ホスト名またはコンピュータ名を入力します。
Windowsは1~15文字、Linuxは1~63文字で、先頭半角英数字と半角英数字、ハイフン("-")を入力します。数字だけの指定はできません。
なお、L-Server名にアンダースコア("_")およびピリオド(".")を使用している場合、ホスト名またはコンピュータ名に使用できない文字のため、ハイフン("-")に置き換えられます。
基本情報が未指定の場合も、上記と同様に、L-Server名を変換して設定されます。

ドメイン名

WORKGROUP (*1)

localdomain (*1)

Windowsの場合、ワークグループ名を入力します。ドメインに参加する設定は行えません。
Linuxの場合、ドメイン名を入力します。
先頭文字は半角英字で、1~255文字の半角英数字、ハイフン("-")、ピリオド(".")で入力します。

DNS検索パス

不要

-

必須

-

DNSの検索に利用する1~32767文字のドメイン名のリストを入力します。ドメイン名と同じ文字を指定できます。
複数指定する場合、区切り文字に空白を指定します。

フルネーム

WORKNAME (*1)

不要

-

1~50文字のWindowsのフルネームを入力します。
初期値は、OSプロパティ定義ファイルに定義された値が入力されます。

組織名

WORKORGANIZATION (*1)

不要

-

Windowsのシステムのプロパティに表示される組織名を1~50文字で入力します。

製品キー

省略時は、以下の動作になります。 (*1)

  • Windows Server 2003では、初回の起動時に製品キーの入力画面が表示されます。

  • Windows Server 2008では、製品キーが未登録の状態になります。

不要

-

製品キーを入力します。

ライセンスモード

サーバ単位 (*1)

不要

-

シート単位(接続クライアント数)/サーバ単位(同時使用サーバ数)を指定します。

最大接続数

5 (*1)

不要

-

サーバ単位(同時使用サーバ数:server)の時に指定します。
5~9999まで指定できます。

管理者パスワード

- (*1)

不要

-

L-Server作成時に指定したイメージの、ローカル管理者アカウントのパスワードを設定します。
1~128文字の半角英数記号で入力します。 (*2)

ハードウェア時計設定

不要

-

ローカル

以下のどちらかを指定します。

  • UTC

  • ローカル(LOCAL)

タイムゾーン

マネージャーのOSと同じタイムゾーン

マネージャーのOSと同じタイムゾーン

OSのタイムゾーンを指定します。

*1: OSプロパティ定義ファイルに値が指定されている場合、OSプロパティ定義ファイルの値が設定されます。
*2: L-Server作成時に指定したイメージの、ローカル管理者アカウントのパスワードと異なるパスワードを指定した場合、VM管理製品の仕様に従います。
管理者パスワードの設定については、「vSphere 基本システム管理」の仮想マシンのカスタマイズに関する記述を参照してください。

vSphere 基本システム管理

URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点)

参考

OSプロパティ定義ファイル

事前にOSプロパティ定義ファイルに初期値を指定することで、L-Server作成時の[OS]タブの情報などの初期値が生成されます。OSプロパティ定義ファイルの文字コードはUTF-8にしてください。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダ\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

定義ファイル名は、ユーザーグループごととシステム共通で利用できる定義を分けて使用できます。ユーザーグループごとの定義ファイルとシステム共通の定義ファイルのキーが重複した場合、ユーザーグループごとの定義ファイルに記載されている値が優先されます。

  • ユーザーグループごと

    os_setting_ユーザーグループ名.rcxprop

  • システム共通

    os_setting.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述します。

キー =

コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。

定義ファイルの指定項目

定義ファイルで以下の項目を指定します。

表E.11 指定項目一覧

指定項目

キー

備考

ドメイン名

workgroup_name

(*1)

Windows用

domain_name

(*1)

Linux用

DNS検索パス

dns_search_path

(*1)

-

フルネーム

full_name

(*1)

-

組織名

org_name

(*1)

-

製品キー

product_key

(*1)

-

ライセンスモード

license_mode

"seat"(接続クライアント数)または"server"(サーバ単位:同時使用サーバ数)を指定します。

-

最大接続数

license_users

(*1)

-

管理者パスワード

admin_password

(*1)

-

ハードウェア時計設定

hwclock

"UTC"または"LOCAL"を指定します。

-

DNSサーバ
(WindowsでNICごとに設定する場合) (*2)

nicN_dns_addressX

半角数字(0~255)とピリオド(".")で構成されたIPアドレスを指定します。 (*2)

DNSサーバを設定しない場合、ハイフン("-")を指定します。

Nには、NIC番号を指定します。
Xには、プライマリー"1"、セカンダリ"2"を指定します。

DNSサーバ
(WindowsですべてのNICを同一設定にする場合)

dns_addressX

半角数字(0~255)とピリオド(".")で構成されたIPアドレスを指定します。

Xには、プライマリー"1"、セカンダリ"2"を指定します。

nicN_dns_addressXの指定が優先されます。

DNSサーバ
(Linuxの場合)

dns_addressX

半角数字(0~255)とピリオド(".")で構成されたIPアドレスを指定します。

Xには、プライマリー"1"、セカンダリ"2"またはターシャリ"3"を指定します。

*1: 値については、「表E.10 設定項目一覧」を参照してください。
*2: キーまたは値を省略した場合、WindowsですべてのNICを同一設定にする"dns_addressX"の値を各NICの定義として使用します。

定義ファイルの例を以下に示します。

# Windows
workgroup_name = WORKGROUP
full_name = WORKNAME
org_name = WORKORGANIZATION
product_key = AAAA-BBBB-CCCC-DDDD
license_mode = server
license_users = 5
admin_password = xxxxxxxx
nic1_dns_address1 = 192.168.0.60
nic1_dns_address2 = 192.168.0.61
nic2_dns_address1 =
nic2_dns_address2 =

# Linux
domain_name = localdomain
dns_search_path = test.domain.com
hwclock = LOCAL
dns_address1 = 192.168.0.60
dns_address2 = 192.168.0.61
dns_address3 =