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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.0.0 導入ガイド

E.2.2 事前準備

VMwareの仮想マシンを本製品のL-Serverとして作成、管理するには、セットアップのための事前準備が必要です。

VMware環境の事前準備については、VMwareのマニュアルを参照してください。


サーバの事前準備

4.1.1.1 サーバ環境の事前準備」の作業に加えて、以下の作業が必要です。

詳細は、VMwareのマニュアルを参照してください。

参考

クラスタを越えた移動(マイグレーション)を行う場合、VMwareではリソースプールを越えた移動(マイグレーション)になります。本製品では、VMwareのリソースプールは管理していないため、移動(マイグレーション)は同一のクラスタ(同一のリソースプール)内となります。なお、VMwareのリソースプールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere リソース管理ガイド」を参照してください。

以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。

URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点)


Auto Deployを使用してVMホストを構築する場合

  1. Auto Deployサーバのセットアップ

    Auto Deployサーバをセットアップします。
    詳細は、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  2. DHCPサーバの構築

    管理サーバ以外にサーバを用意し、Auto Deploy機能で使用するDHCPサーバをセットアップします。
    Auto DeployなどのDHCPプロトコルを利用したネットワークブートサービス使用して構築するVMホストだけに、DHCPサーバがIPアドレスを割り当てるように設定します。
    詳細は、使用するDHCPサーバのマニュアルを参照してください。

  3. TFTPサーバの構築

    管理サーバ以外にサーバを用意し、Auto Deploy機能で使用するTFTPサーバをセットアップします。
    詳細は、使用するTFTPサーバのマニュアルを参照してください。

  4. VMホストのセットアップ

    物理L-Serverに対してVMホストをセットアップします。
    付録F 物理L-Serverに対するVMホストの導入」を参照して、VMホストをセットアップしてください。

    ポイント

    • 各L-Server作成時には、ダンプ領域用ディスクを用意してください。

      ディスク1本はほかのL-Serverとは共有しないディスクを指定して用意してください。
      このディスクにはVMware ESXiのダンプ領域を作成してください。

    • Auto Deployを使用する1台目のL-Serverに対して、VMゲストを格納するディスクは、必要な容量と本数だけほかのL-Serverと共有するディスクを用意してください。

      2台以上L-Serverがある場合、1台目のL-Serverに接続したVMゲストを格納するディスクを指定して用意してください。

      このディスクにはVMFSの領域を作成して、データストアに利用してください。

    • Auto Deployを使用してVMホストを構築する場合、I/O仮想化にVIOMを使用してください。

    注意

    HBA address renameは、PXEブートを必要とするため、同じPXEブートを使用するAuto Deployと併用できません。


トレージの事前準備

以下を確認してください。

ネットワークの事前準備

以下を確認してください。

IBPを利用する場合

仮想L-Serverの場合、VIOMに関係なく業務LANと管理LANで使用するIBPのアップリンクセットを1つずつ作成したあと、VMホストに接続してください。

アップリンクセットの名前とネットワークリソースの名前を同じにする必要はありません。

ポイント

  • VMwareの仮想スイッチについては、本製品が自動設定するため、設定は必要ありません。

  • L-Serverのサーバ間の移動(マイグレーション)を利用する場合、各VMホストで、VMotion用にVMkernelポートグループを構成してください。

  • VMkernelポートグループの構成については、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の記述を参照してください。

    以下のWebサイトから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。

    vSphere 基本システム管理

    URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2012年2月時点)


分散仮想スイッチ(VMware vDS)を利用する場合

本製品では、事前に手動で設定した分散仮想スイッチ(VMware vDS)のポートグループに、VM ゲストのNICとポートグループを接続できます。

VMware vDSを利用する場合、事前に以下の設定が必要です。

  1. 分散仮想スイッチのポートグループの作成

    VMwareのマニュアルを参照して、手動で作成してください。

  2. 分散仮想スイッチのポートグループとVLAN IDの対応を定義

    以下の分散仮想ネットワーク定義ファイルを作成して、ポートグループとVLAN IDを関連付けます。

    分散仮想ネットワーク定義ファイルの格納先

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

    分散仮想ネットワーク定義ファイル名

    vnetwork_vmware.rcxprop

    分散仮想ネットワーク定義ファイルの書式

    分散仮想ネットワーク定義ファイルは、1行ごとに以下の書式で記述してください。

    "分散仮想スイッチのポートグループ名"=VLAN ID[,VLAN ID...]

    VLAN IDには、1~4094の整数が指定できます。連続した数値を指定する場合、"1-4094"のようにハイフン("-")を使用してください。

    "Network A"=10
    "Network B"=21,22,23
    "Network C"=100-200,300-400,500

    • イコール("=")やカンマ(",")の前後の空白は、無視されます。

    • 分散仮想スイッチのポートグループ名は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。

    • 文字コードは、UTF-8にしてください。

    • 同じ分散仮想スイッチのポートグループ名の行が複数あった場合、すべての行の指定が有効になります。

    • 異なる分散仮想スイッチのポートグループ名の行に同じVLAN IDが含まれていた場合、先に記述された行のVLAN IDだけが有効になります。

  3. 分散仮想スイッチ使用設定ファイルの配置

    分散仮想スイッチ使用設定ファイルを配置します。以下のフォルダーを作成し、空のファイルを配置してください。

    分散仮想スイッチ使用設定ファイルの格納場所

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\etc\vm

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/vm

    分散仮想スイッチ使用設定ファイル名

    vds_vc


ネットワーク自動設定の選択対象から除外するポートグループ定義を利用する場合

VMware除外ポートグループ定義ファイルに、ネットワークの自動設定から除外するポートグループ名を設定すると、サービスコンソールやVMkernelネットワークに設定されているVLANと仮想スイッチ上のポートグループに同一のVLANが設定されている場合でも、L-Serverを作成できます。

VMware除外ポートグループ定義を利用する場合、事前に以下の設定が必要です。

  1. 管理対象サーバ上に、同じVLAN IDを使用するサービスコンソール(またはVMkernel)と仮想スイッチ上のポートグループを作成します。

    VMwareのマニュアルを参照して、手動で作成してください。

  2. VMware除外ポートグループ定義ファイルを作成し、除外するポートグループ名として、手順1.で作成したサービスコンソールの名前を定義します。

    VMware除外ポートグループ定義ファイルの格納場所

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

    VMware除外ポートグループ定義ファイル名

    vnetwork_excluded_vmware.rcxprop

    VMware除外ポートグループ定義ファイルの書式

    VMware除外ポートグループ定義ファイルは、1行ごとに以下の書式で記述してください。

    除外するポートグループ名

    Service Console
    VMkernel
    Service Console2

    • 行頭に"#"を指定した場合、コメント行とみなされ無視されます。

    • 空行は無視されます。

    • 除外するポートグループ名は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。

    • 文字コードは、UTF-8にしてください。

    • 除外するポートグループ名は、1行ごとに先頭から改行コードまでを1つの名前として扱います。

    • 同じ除外するポートグループ名の行が複数あった場合、すべての行の指定が有効になります。

    注意

    ネットワーク自動設定の選択対象から除外するポートグループ定義を利用する場合、以下の点に注意してください。

    • サービスコンソールやVMkernelネットワークのVLANは管理LANです。同じVLANを使用する業務LANを許容することになるため、セキュティのリスクが高まります。

      このため、セキュリティは必要なく、システム構成上、同じVLANを使用する利用者向けに提供するものであり、セキュリティのリスクを考慮したうえ、インフラ管理者の判断で利用可否を検討してください。


L-Serverの生存監視(ハートビート監視)を行う場合

本製品の生存監視機能は、VMware HAの"仮想マシンの監視"機能を利用しています。そのため、以下を設定してください。

  1. VMware クラスタの構成

    L-Serverを運用するVMホストで、VMwareクラスタを構成します。

  2. VMware HAの設定

    1.のVMwareクラスタで、VMware HAを有効化します。


業務LANからのコンソール接続を利用する場合

業務LANからのコンソール接続を利用する場合、以下の手順に従って設定してください。詳細な設定方法については、VM管理製品のマニュアルを参照してください。

  1. VM管理製品で、業務LANに接続するための仮想スイッチを作成します。

  2. VM管理製品で、作成した仮想スイッチにService ConsoleまたはVMKernel用のポートグループを作成します。

    • VMware ESXを利用する場合

      Service Console用のポートグループを作成します。

    • VMware ESXiを利用する場合

      VMKernel用のポートグループを作成します。

    Service ConsoleまたはVMkernel用のポートグループを作成する際に、VMホストのIPアドレスとVLAN IDを接続先の業務LANに合わせて設定してください。複数のネットワークリソースを業務LAN用に使用する場合、各リソースに対応するService ConsoleまたはVMKernel用のポートグループを作成し、IPアドレス、VLAN IDを適切に設定してください。

  3. 本製品で、ネットワークの自動設定から除外するポートグループを設定します。

    業務LANに相当するネットワークリソースのVLAN IDと、Service ConsoleまたはVMKernel用のポートグループのVLAN IDが重複することがあります。このため、ネットワークの自動設定から除外するポートグループに、手順2.で作成したService ConsoleまたはVMKernel用のポートグループを定義してください。

    詳細は、「ネットワーク自動設定の選択対象から除外するポートグループ定義を利用する場合」を参照してください。

  4. 本製品で、割当て対象外のIPアドレスを設定します。

    業務LANに相当するネットワークについて、手順2.で業務LAN用に設定したVMホストのIPアドレスを割り当て対象外に設定してください。

    詳細は、以下を参照してください。

    • 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「3.6 ネットワークリソースの仕様変更」

    • 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「7.3.1 ネットワークリソースを新規に作成」