ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server マルチサーバ運用ガイド
Interstage

3.2.3 IJServerの結合

マルチサーバ管理機能では、IJServerタイプが「IJServer(Web Only)」のIJServer(以下Web OnlyのIJServer)と、「IJServer(EJB Only)」のIJServer(以下EJB OnlyのIJServer)を結合して、多階層の「IJServer(Web + EJB[別VM])」のIJServerを作成できます。


ポイント

本機能は、主に管理サーバと管理対象サーバのバックアップ資源の同期が取れていない場合の復旧時、およびマルチサーバ管理環境の旧バージョンからの移行時において利用する機能です。
利用時の手順については、「4.4.4 管理サーバと管理対象サーバのバックアップ資源の同期が取れていない場合の復旧」、および移行ガイドの「マルチサーバ管理環境の移行」を参照してください。


IJServerの結合について以下を説明します。

前提条件

結合するWeb OnlyのIJServerとEJB OnlyのIJServerは、以下の定義情報が同一である必要があります。

画面

定義情報

ワークユニット > 状態

バージョン

ワークユニット > [IJServer名] > 環境設定

ワークユニット自動起動

ワークユニット起動待ち時間

プロセス強制停止時間

リトライカウント

デバッグ起動

退避するカレントディレクトリの世代数

アプリケーション自動再起動失敗時の制御

共通定義

ワークユニット > [IJServer名] > ログ定義

すべて

ワークユニット > [IJServer名] > 実行クラス > [実行クラス名] > 環境設定
ただし、定義情報が同一である必要があるのは、同じ実行クラス名の場合です。

名前

実行するクラス名

例外発生時のワークユニット起動

ワークユニット多重時の呼び出し

ワークユニット > [IJServer名] > [J2EEアプリケーション名] > 環境設定
ただし、定義情報が同一である必要があるのは、同じJ2EEアプリケーション名の場合です。

すべて

注意

Web OnlyのIJServer、EJB OnlyのIJServerどちらかに環境設定エラーが存在している場合は、IJServerを結合できません。環境設定エラーを解決してから、IJServerを結合してください。


操作方法

以下の手順で、IJServerを結合します。

  1. 管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。

  2. Interstage管理コンソールの
    [一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [ワークユニット] の結合タブで、IJServerを結合します。
    「Servletコンテナ」欄と「EJBコンテナ」欄で、それぞれIJServerタイプが「IJServer(Web Only)」のIJServerと「IJServer(EJB Only)」のIJServerを選択します。「Servletコンテナ」、「EJBコンテナ」の順番で選択します。
    各欄で選択可能なIJServerには、以下の条件があります。

    画面入力欄

    選択できるIJServerの条件項目

    条件内容

    Servletコンテナ

    IJServerタイプ

    Web Only

    Servletコンテナの配置先の[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [システム]の環境設定タブの「ネーミングサービス詳細設定」

    リモートホスト

    EJBコンテナ

    IJServer名

    Servletコンテナと同一

    IJServerタイプ

    EJB Only

    バージョン

    Servletコンテナと同一

    配置先

    • Servletコンテナの配置先のネーミングサービス詳細設定が「ライン」の場合
      Servletコンテナのネーミングサービスの詳細設定の参照先

    • 「IPCOMを使用する」の場合
      すべての配置先

  3. [結合]ボタンを押下します。


注意

  • 一度結合したIJServerは、Interstage管理コンソールからの操作では元に戻すことはできません。元に戻す必要がある場合は、結合前に、管理サーバおよび結合対象のIJServerが配置されているすべてのサーバのバックアップ資源を取得し、結合後に、それらすべてのサーバのバックアップ資源をリストアしてください。

  • 本操作では、EJBのクライアント配布物は、Servletコンテナの配置先に配布されません。Servletコンテナの配置先にEJBクライアント配布物を配布する方法については、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「JNDI」-「EJBを参照する場合の環境設定」を参照してください。
    また、Servletコンテナに配備するEARファイル内のSharedディレクトリ内に、あらかじめクライアント配布物を格納して対応することもできます。EARファイル内のSharedディレクトリについては、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「J2EEアプリケーションの設計」-「クラスローダ」-「IJServerで使用するクラスの設定について」の「アプリケーションのクラス」を参照してください。


J2EEアプリケーション

ServletコンテナとEJBコンテナに同名のJ2EEモジュール(モジュールの種別:EAR)が配備されている場合、結合したIJServerでは、1つのJ2EEモジュールとして表示されます。
ServletコンテナとEJBコンテナにおいて、J2EEモジュールに含まれるWebモジュール/EJBモジュール/RARモジュールは、結合したJ2EEモジュールに含まれます。


起動・停止時実行クラス

結合したIJServerでは、起動・停止時実行クラスの「クラスを実行するコンテナ」を変更できません。
「クラスを実行するコンテナ」を変更する場合は、いったん実行クラス定義を削除し、「クラスを実行するコンテナ」を変更したあと、再度、実行クラス定義を追加してください。


異常時の動作

IJServerの結合に失敗した場合、結合前のWeb OnlyおよびEJB OnlyのIJServerの状態となり、環境設定エラーに失敗時の情報は保存されません。
Interstage管理コンソールに出力されるメッセージを参照して、問題を解決したあと、再度実行してください。