Interstageの設計方法について説明します。
■マルチサーバ環境における設計上の考慮点
Interstageと配置先(サーバグループ/単体運用の管理対象サーバ)の関係は、1対1となります。同一業務の並列運用を行うサーバ群を、サーバグループとして構成します。
Interstageの定義項目は、サーバグループに所属する各管理対象サーバが採用する値です。サーバグループ内の合計値ではありません。
Interstageは、以下のサービスで構成されます。
CORBAサービス
ネーミングサービス
インタフェースリポジトリサービス
インタフェースリポジトリサービス(ValueIF)
コンポーネントトランザクションサービス(TD)
イベントサービス
トランザクションサービス(OTS)
トランザクションサービス(JTSRMP)
ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリは、以下のどちらかの構成を選択できます。
ローカルマシン上で運用する
他サーバのネーミングサービス/インタフェースリポジトリを参照する
参照
イベントサービスについては、「2.2.4 イベントサービス」を参照してください。
トランザクションサービスについては、「2.2.6 トランザクションサービス(OTS)」または「2.2.7 トランザクションサービス(JTSRMP)」を参照してください。
IJServerのServletコンテナの配置されたサーバグループとEJBコンテナの配置されたサーバグループ間のリレーションは、Interstageの環境設定で行います。
以下のどちらかを選択してください。
ライン型
IPCOMを使用する
■Interstageの運用モデル
Interstageの運用モデルには、以下の4種類のモデルがあります。
使用するモデルは、Interstage上で運用する業務により決定します。ここでは、ライン型モデルとIPCOMを使用するモデルについて説明します。
サーバグループから、他のサーバグループのネーミングサービスを参照するモデルです。
IJServerの運用時に、Servletコンテナを運用するサーバとEJBコンテナを運用するサーバを、1対1で関連付けて運用する場合に使用します。連携するサーバが特定で独立しているため、異常発生時に異常が発生したサーバを容易に特定できます。また、負荷分散対象から切り離すことにより、運用から容易に切り離すことができます。
サーバグループから、他のサーバグループのネーミングサービスを参照するモデルです。
IJServerの運用時に、Servletコンテナを運用するサーバとEJBコンテナを運用するサーバを、網羅的にn対mで関連付ける方式です。Servletコンテナを運用するサーバからEJBコンテナを運用するサーバに対して、IPCOMを使用した負荷分散を行う場合に使用します。
ServletコンテナとEJBコンテナの負荷が大きく異なるシステムに、効率よくサーバを配分できます。
並列運用モデルは、サーバグループが一つしかないモデルです。サーバグループが一つしかないため、サーバグループ間のリレーションはありません。
単体運用モデルは、業務を実行するサーバが単体運用の管理対象サーバで実現されているモデルです。サーバグループがないため、サーバグループ間のリレーションはありません。
注意
EJBコンテナを運用するサーバがInterstage Application Server Enterprise Editionの場合に、Servletコンテナを運用するサーバからEJBコンテナを運用するサーバに対して、IPCOMを使用した負荷分散を行うことができます。