拡張機能の環境を作成する手順について説明します。なお、拡張機能を使用しない場合、本項の作業は不要です。ここでは、以下の拡張機能の環境作成方法について説明しています。
同報配信サービス(サービス名: MCAS)
イベントチャネル連携サービス(サービス名: NSGW)
同報配信サービスを使用するためには、図14.6 同報配信サービスの環境作成の流れの手順に従って、同報配信サービスが動作するためのサービス環境を作成する必要があります。
図14.6 同報配信サービスの環境作成の流れ
MQDを起動する
MQD用のディスクリソースがオンラインになっているノードで、MQDを起動します。起動は、Windows®のサービスの起動で行います。起動するサービス名は次のとおりです。なお、サービス名に含まれている“MQD001”は、mqdsetupの-sオプションを省略した場合の値です。-sオプションを指定して環境を作成した場合は、-sオプションでの指定値になります。
なお、サービスの起動では、スタートアップパラメタに“-p”を指定してください。これにより、MQDの基本機能だけが起動されます。
MessageQueueDirector MQD001 |
サービス環境を作成する
同報配信サービスの環境を作成します。作成方法はクラスタサービスを使用しない場合と同一です。作成には、mqdmcassetupコマンドを使用します。このコマンドは、このノードで1度だけ実行します。以下に、mqdmcassetupコマンドの入力例を示します。
mqdmcassetup -f e:\mqdenv\mcassetup.def
メッセージキューを作成する
同報配信サービスで使用するメッセージキューを作成します。既存のキューに対して同報配信サービスを使用する場合には、新たにメッセージキューを作成する必要はありません。メッセージキューの作成は、mqdcrtqコマンドで行います。以下にmqdcrtqコマンドの入力例を示します。
mqdcrtq que001
サービス定義を作成する
同報配信サービスのサービス定義を作成します。サービス定義については、クラスタサービスを使用しない場合と同一です。
サービス定義を登録する
同報配信サービスのサービス定義を登録します。登録方法はクラスタサービスを使用しない場合と同一です。登録は、mqdmcasdefコマンドで行います。このコマンドは、このノードで1度だけ実行します。以下に、mqdmcasdefコマンドの入力例を示します。
mqdmcasdef -a -f e:\mqdenv\mcasdef.def
サービス定義を反映する
登録したサービス定義を反映するために、-nを指定して1度同報配信サービスを起動します。起動はmqdstrsvcコマンドで行います。以下に、mqdstrsvcコマンドの入力例を示します。
mqdstrsvc -n mcas
MQDを停止する
環境作成のために起動したMQDを停止します。停止は、Windows®のサービスの停止で行います。
イベントチャネル連携サービスを使用するためには、図14.7 イベントチャネル連携サービスの環境作成の流れの手順に従って、イベントチャネル連携サービスが動作するためのサービス環境を作成する必要があります。
図14.7 イベントチャネル連携サービスの環境作成の流れ
ノーティフィケーションサービスの環境を作成する
イベントチャネル連携サービスをクラスタ環境で使用する場合は、イベントサービスの環境をクラスタで動作可能な形態で作成してください。
クラスタ環境でイベントサービスのユニットおよびイベントチャネルを作成する際のesmkunitコマンドおよびesmkchnlコマンドの詳細については“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
CORBAサービスへの登録を行う
メッセージを受信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスへ登録しなければいけません。メッセージを送信するサーバでは、本処理は必要ありません。なお、本処理の詳細については、“10.3.2.6 イベントチャネル連携サービスのCORBAサービスへの登録”を参照してください。
また、登録をする自サーバのIPアドレスは、運用系と待機系で共有するIPアドレスを指定してください。以下に、一括登録コマンドを使用してCORBAサービスへの登録を行う場合の入力例を示します。
ネーミングサービス方式で通信する場合は、以下の一括登録コマンドを使用します。
mqdnsgwinit_ns.bat SERVER01 255.255.255.255 8002
IORファイル方式で通信する場合は、以下の一括登録コマンドを使用します。
mqdnsgwinit_ior.bat SERVER01 255.255.255.255 8002 C:\MQDIORFILE
MQDを起動する
MQD用のディスクリソースがオンラインになっているノードで、MQDを起動します。起動は、Windows®のサービスの起動で行います。起動するサービス名は次のとおりです。
MessageQueueDirector MQD001 |
なお、サービス名に含まれている“MQD001”は、mqdsetupの-sオプションを省略した場合の値です。-sオプションを指定して環境を作成した場合は、-sオプションでの指定値になります。
サービスの起動では、スタートアップパラメタに“-p”を指定してください。これにより、MQDの基本機能だけが起動されます。
サービス環境を作成する
イベントチャネル連携サービスの環境を作成します。作成方法はクラスタサービスを使用しない場合と同じです。作成には、mqdnsgwsetupコマンドを使用します。このコマンドは、このノードで1度だけ実行します。以下に、mqdnsgwsetupコマンドの入力例を示します。
mqdnsgwsetup
サービス定義を作成する
イベントチャネル連携サービスのサービス定義を作成します。サービス定義については、クラスタサービスを使用しない場合と同一です。
サービス定義を登録する
イベントチャネル連携サービスのサービス定義を登録します。登録方法はクラスタサービスを使用しない場合と同一です。登録は、mqdnsgwdefコマンドで行います。このコマンドは、このノードで1度だけ実行します。以下に、mqdnsgwdefコマンドの入力例を示します。
mqdnsgwdef -a -f e:\mqdenv\nsgwdef.def
サービス定義を反映する
登録したサービス定義を反映するために、-nを指定して1度イベントチャネル連携サービスを起動します。起動はmqdstrsvcコマンドで行います。以下に、mqdstrsvcコマンドの入力例を示します。
mqdstrsvc -n nsgw
MQDを停止する
環境作成のために起動したMQDを停止します。停止は、Windows®のサービスの停止で行います。