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Interstage Application Server MessageQueueDirector説明書
Interstage

14.2.2 MQDの基本機能の環境を作成する

MQDを使用するためには、図14.5 MQDの環境作成の流れの手順に従って、MQDが動作するための環境を作成する必要があります。

なお、Interstageを使用する場合は、MQDの基本機能の環境を作成する前の任意な契機でInterstageのクラスタ環境を作成してください。

図14.5 MQDの環境作成の流れ

14.2.2.1 MQD環境定義を作成する

クラスタサービスを使用する場合、MQD環境定義にクラスタシステム用のClusterセクションを追加します。また、環境定義に指定するすべてのファイルは、共有記憶装置上の物理ディスクを指定する必要があります。クラスタサービスを使用する場合のMQD環境定義は以下の形式で記述します。なお、Clusterセクション以外は、クラスタサービスを使用しない場合と同一です。

記述形式

[MQDConfiguration]
QueueMax               = 作成メッセージキュー数の最大値
MessageBufferMaxSize  = メッセージバッファの最大長

[Transaction]
TransactionFile  = トランザクション管理ファイルの名前
Max_Size         = 1トランザクションで送受信するメッセージ長の合計の最大値

[SystemFile]
SystemFile1      = システム制御用ファイル1の名前
SystemFile2      = システム制御用ファイル2の名前
SystemFile2_Size = システム制御用ファイル2の容量

[QueueIndex]
File             = メッセージキュー管理ファイルの名前

[DiskQueue]
File             = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納ファイルの名前
Size             = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納域の容量

[MemoryQueue]
File             = メモリ型メッセージキューのメッセージ格納域管理ファイルの名前
Size             = メモリ型メッセージキューのメッセージ格納域の容量

[WatchQueueUsed]
DiskQueue        = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納域の安全値と警告値
MemoryQueue      = メモリ型メッセージキューのメッセージ格納域の安全値と警告値

[Cluster]
SystemDirectory = MQDのクラスタサービスが使用するフォルダの名前

Clusterセクション

MQDのクラスタサービスが使用するシステムファイルを格納するディレクトリを指定します。記述内容を、表14.1 Clusterセクションの記述内容に示します。

表14.1 Clusterセクションの記述内容

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

SystemDirectory

不可

文字列

絶対パス名で指定します。
共有記憶装置上の物理ディスクにあるディレクトリを指定します。

MQDのクラスタサービスが使用するシステムファイルを格納するディレクトリの名前を指定します。
ひとつのアプリケーションから複数のMQDシステムを使用する場合は、使用するすべてのMQDシステムで、本キーワードに共通の値を指定してください。

記述例

以下に、Clusterセクションの記述例を示します。

[Cluster]
SystemDirectory = x:\mqddir

共有ディスクの容量の見積もり

MQDをクラスタサービスで使用する場合、共有ディスク上に“3.2.2.2 ファイル容量の見積り”に示すファイル容量が必要です。

必要なファイル容量を確保してから以降の操作を実行してください。

14.2.2.2 MQD用のディスクリソースをオンラインにする

クラスタアドミニストレータを使用して、MQD用のディスクリソースをオンラインにします。

14.2.2.3 一つ目のノードにMQD環境を作成する

MQD用のディスクリソースの所有者となっているノードにMQD環境を作成します。環境の作成は、通常の環境作成と同様に、mqdsetupコマンドを使用します。以下に、mqdsetupコマンドの入力例を示します。

mqdsetup -f x:\mqddir\setup.def

14.2.2.4 二つ目のノードにMQD環境を作成する

MQD用のディスクリソースの所有者でないノードに環境を作成します。一つ目のノードに環境を作成したときに指定したMQD環境定義と同一内容の定義を指定して、mqdsetupコマンドを実行します。このとき、二つ目のノードでの環境作成を意味する-hオプションを指定します。以下に、mqdsetupコマンドの入力例を示します。

mqdsetup -f x:\mqddir\setup.def -h