ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server MessageQueueDirector説明書
Interstage

10.3.2 環境作成の説明

以下の作業や環境作成の方法について説明します。

10.3.2.1 MQDの環境作成

イベントチャネル連携サービスを使用する場合は、非同期メッセージ基盤に何を使用する場合でもMQDのシステム環境の作成が必要です。

イベントチャネル連携サービスだけを使用する場合、MQDのシステム環境はイベントチャネル連携サービスが動作するために必要な最小限の環境として作成します。MQDのシステム環境作成時の指針およびMQD環境定義の各設定値(推奨値)を以下に示します。

      [MQDConfiguration]
       QueueMax             = 1
       MessageBufferMaxSize = 80
      [Transaction]
       TransactionFile  = c:\mqdenv\tranfile (注)
       Max_Size         = 65536
      [SystemFile]
       SystemFile1      = c:\mqdenv\sysfile1 (注)
       SystemFile2      = c:\mqdenv\sysfile2 (注)
       SystemFile2_Size = 1000 + (送信キュー数 + 受信キュー数) × 24 × 16
      [QueueIndex]
       File             = c:\mqdenv\qindexfile (注)
      [DiskQueue]
       File             = c:\mqdenv\diskqfile (注)
       Size             = 80

      [MQDConfiguration]
       QueueMax             = 1
       MessageBufferMaxSize = 80
      [Transaction]
       TransactionFile  = /mqdenv/tranfile (注)
       Max_Size         = 65536
      [SystemFile]
       SystemFile1      = /mqdenv/sysfile1 (注)
       SystemFile2      = /mqdenv/sysfile2 (注)
       SystemFile2_Size = 1000 + (送信キュー数 + 受信キュー数) × 24 × 16
      [QueueIndex]
       File             = /mqdenv/qindexfile (注)
      [DiskQueue]
       File             = /mqdenv/diskqfile (注)
       Size             = 80

注意

  • メッセージ格納ファイルとしてデータベースを使用することはできません。

  • フォルダ名およびファイル名は任意に指定してください。

  • 定義で指定するファイルは同一のディレクトリに作成することを推奨します。
    ディレクトリの容量は、50[Mバイト]+1000 + (送信キュー数 + 受信キュー数) × 24 × 16[バイト]必要となります。
    MQDのシステム環境の作成方法詳細については、“3.2.2.2 ファイル容量の見積り”と“3.3.1 環境定義の記述(ファイルを使用する場合)”を参照してください。

MQDのシステム環境の作成は、mqdsetupコマンドを使用して行います。

以下にmqdsetupコマンドの入力例を示します。
例)MQD環境定義ファイル名 mqdenv.def、MQDシステム名 MQD001 でMQDシステムを作成します。

mqdsetup -f mqdenv.def

10.3.2.2 CORBAサービスの環境作成

Interstageをインストールした状態でCORBAサービスの環境は作成済みです。

送信定義、受信定義の合計が20個程度の場合は、デフォルトのCORBAサービスの環境でそのまま使用できます。それ以上の定義を使用する場合は、表10.11 CORBAサービス動作環境ファイルのパラメタ設定項目を参考にしてCORBA環境をカスタマイズしてください。表10.11 CORBAサービス動作環境ファイルのパラメタ設定項目で説明していないパラメタについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

CORBAサービスの環境作成方法の詳細については、“運用ガイド(基本編)”を参照してください。

表10.11 CORBAサービス動作環境ファイルのパラメタ設定項目

パラメタ

Interstage管理コンソールの設定項目名(注3)

留意事項

max_IIOP_resp_con

クライアントからの最大接続数

サービス定義で指定した“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2)

max_IIOP_local_init_con

CORBAサービス動作環境ファイルに設定されている当パラメタの値と、サービス定義で指定した“SERVERセクション数”の合計を比較して、値が大きい方を記述します。(注2)(注3)

max_IIOP_local_init_requests

クライアントからの最大リクエスト数

サービス定義で指定した“CHANNELセクション数”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2)(注3)

max_processes

サービス定義の“MNGRセクションのsprocキーワードの値”と、“MNGRセクションのrprocキーワードの値”の合計を加えてください。(注2)

max_exec_instance

サービス定義で指定した“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値の合計”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2)

max_IIOP_resp_requests

サービス定義で指定した“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2)

注意

  1. Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“チューニングガイド”の“付録A CORBAサービスの動作環境ファイル”に記述されている“A.1 config”の“初期値”としてください。ただし、“初期値”に注釈がある場合、注釈にしたがってください。

  2. サービス定義、MNGRセクション、CHANNELセクション、RCHANNELセクションおよびSERVERセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

  3. 本パラメタは、CORBAサービス動作環境ファイルにおいて省略されている場合があります。詳しくは、“チューニングガイド”の“付録A CORBAサービスの動作環境ファイル”に記述されている“A.1 config”の章を参照してください。

現在の環境が上記設定項目を満足している場合、本操作は不要です。

10.3.2.3 非同期メッセージ基盤の環境作成

CORBAサービスの環境を作成した後、送信側および受信側のサーバで使用する非同期メッセージ基盤に応じた環境作成を行います。以下に各非同期メッセージ基盤を使用する場合の環境の作成方法を説明します。

ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定

非同期メッセージ基盤としてノーティフィケーションサービスまたはJMSを使用する場合の環境の作成方法を以下に説明します。JMSを使用する場合もノーティフィケーションサービスの環境を作成してください。ノーティフィケーションサービスの環境作成方法の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”を参照してください。JMSの環境作成方法の詳細については、“J2EEユーザーズガイド”を参照してください。

表10.12 ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定項目にイベントチャネル連携サービスを使用する際に考慮が必要なノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション項目を示します。現在の環境が上記設定項目を満足している場合、環境設定は不要です。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

Interstage管理コンソールを用いて非同期メッセージ基盤の環境作成を行う場合は、表10.12 ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定項目に説明する各設定項目に相当するInterstage管理コンソール上の設定に、適切な値を設定してください。

表10.12 ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定項目

オプション

Interstage管理コンソールの設定項目名(注2)

留意事項

-coninit

“送信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。

-supinit

“受信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。

-pltime

不揮発運用時のイベントデータ生存時間

“0(無限大)”を指定します。

-dchmax

動的イベントチャネル最大起動数

動的生成のイベントチャネルは使用できないため、設定できません。

-sthinit,-sthmax,

-onewayおよび-chksend

pushモデルは使用できないため、設定できません。

-ltrntime

ローカルトランザクションのタイムアウト時間

パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値”×3以上を設定してください。(注2)

注意

  1. Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“チューニングガイド”の“付録A CORBAサービスの動作環境ファイル”に記述されている“A.1 config”の“初期値”としてください。ただし、“初期値”に注釈がある場合、注釈にしたがってください。

  2. サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

ユニットの作成

イベントチャネル連携サービスはイベントチャネルの接続およびイベントデータの不揮発化を使用するため、ユニットの作成が必要です。

表10.13 ユニットの環境設定項目のオプション設定項目にイベントチャネル連携サービスで使用する際に考慮が必要なユニットの環境設定項目のパラメタを示します。その他のパラメタについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

表10.13 ユニットの環境設定項目のオプション設定項目

パラメタ

Interstage管理コンソールの設定項目名

留意事項

tranmax

トランザクション多重度

サービス定義で指定した“CHANNELセクション数”および“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値の合計”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注1)

syssize

システム用ファイル容量

“1”をユーザの見積り値に加えます。

sysqnum

システム用データ格納域数

“1”をユーザの見積り値に加えます。

パラメタ

Interstage管理コンソールの設定項目名(注1)

留意事項

shmmax

共用メモリサイズ

“アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” × “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” × 2.3 (注3)

パラメタ

Interstage管理コンソールの設定項目名(注1)

留意事項

shmmax

共用メモリサイズ

“アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” × “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” × 2.3 × 10 (注3)

tranunitmax

1トランザクション内最大メッセージサイズ

“アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” × “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” ÷ 16Kバイト (注3)

注意

  1. サービス定義、CHANNELセクションおよびRCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

  2. メッセージの平均長は以下のように設定してください。
    平均長が2Kバイト以内の場合:
    [(平均長 + 1)÷512] × 512 バイト [ ] … 小数点以下は切り上げ
    平均長が2Kバイトを超える場合:
    2K + [(平均長 - 2K) ÷ 16K] × 16K バイト [ ] … 小数点以下は切り上げ

  3. 見積もり値が環境設定項目の有効範囲外の場合は、有効範囲内になるよう最大パッキング数を調整してください。

MQDを使用する場合の環境作成

非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合の環境の作成方法は、本マニュアルの“第3章 環境作成” を参照してください。

10.3.2.4 送信キューと受信キューの作成

非同期メッセージ基盤の環境を作成した後、送信キューと受信キューを作成します。

送信キューと受信キューは非同期メッセージ基盤により作成方法が異なります。以下に各非同期メッセージ基盤を使用する場合の送信キューと受信キューの作成方法を説明します。

ノーティフィケーションサービスを使用する場合の送信キューと受信キューの作成

非同期メッセージ基盤としてノーティフィケーションサービスまたはJMSを使用する場合の送信用のイベントチャネルと受信用のイベントチャネルの作成方法を以下に説明します。JMSを使用する場合もイベントチャネルの作成が必要です。イベントチャネルの作成方法の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”を参照してください。

表10.14 ベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目(グループの環境設定項目)にイベントチャネル連携サービスを使用する際に考慮が必要なイベントチャネルの環境設定項目(グループの環境設定項目)のオプションを示します。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

表10.14 ベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目(グループの環境設定項目)

オプション

Interstage管理コンソールの設定項目名(注2)

留意事項

-type

“mixed”を指定します。

-coninit

“送信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。

-supinit

“受信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。

-pltime

不揮発運用時のイベントデータ生存時間

“0(無限大)”を指定します。

-chkcon

コンシューマ未接続時のエラー復帰モード

“yes”を指定します。

-sthinit,-sthmax,

-onewayおよび-chksend

pushモデルは使用できないため、設定できません。

-ltrntime

ローカルトランザクションのタイムアウト時間

パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値”×3以上を設定してください。(注1)

注意

  1. Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“2.4.3 イベントチャネル環境設定”に記述されている“省略値”としてください。

  2. サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

表10.15 イベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目にイベントチャネル連携サービスで使用するイベントチャネルを作成する際に考慮が必要なイベントチャネルの環境設定項目のオプションを示します。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

表10.15 イベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目

オプション

Interstage管理コンソールの設定項目名(注2)

留意事項

-g group

イベントチャネルグループ名

“32文字以内の英数字とアンダースコア”でグループ名を指定します。

-c channel

イベントチャネル名

“64文字以内の英数字とアンダースコア”でイベントチャネル名を指定します。

-m number

最大接続数

サービス定義で指定した“CHANNELセクション”および“RCHANNELセクション”の中で“本イベントチャネルと同じチャネルグループに属するイベントチャネルを指定したセクションの合計”をユーザの見積り値に加えます。(注1)

-notify

ノーティフィケーションサービス機能

ノーティフィケーションサービスのイベントチャネルとして生成するように指定します。

-persist mode

不揮発チャネル運用

“all”を指定します。

-tranまたは-ots

ローカルトランザクションまたはグローバルトランザクション

サプライヤおよびコンシューマのイベントチャネルの使用方法により本オプションのいずれかを指定します。

-ltrntime

パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値” ×3以上を設定してください。(注1)

-ptp

モデル

サーバ間連携を配信型の通信モデルで行い、かつ送信用のイベントチャネルとなる場合は、本オプションを指定しません。

その他の場合は、運用に合わせて適時指定してください。

-l

日本語コード系

サーバ間連携を行うメッセージの内容に日本語データが含まれる場合は、イベントチャネルが動作するマシンのコード系を必ず指定します。

注意

  1. Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“イベントチャネル環境設定”に記述されている“省略値”としてください。

  2. サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

  3. -autodiscon オプションは指定しないでください。指定した場合、自動的にイベントチャネルへの接続が回収されることがあり、回収された場合にはキューに滞留したメッセージが消失したり、重複したりする可能性があります。

ノーティフィケーションサービス使用時の注意点

イベントチャネル連携サービスは、表10.16 ノーティフィケーションサービスの使用条件に示すノーティフィケーションサービスに対する使用条件の範囲で使用してください。

また、ユーザアプリケーションも以下の使用条件の範囲内で作成、実行してください。

表10.16 ノーティフィケーションサービスの使用条件

ノーティフィケーションサービスの機能

イベントチャネル連携サービスで利用可能なノーティフィケーションサービスの機能範囲

イベントチャネルの運用形態

静的運用

ノーティフィケーションサービスの通信モデル

mixedモデル

メッセージの生存時間

無限大

QoS(ConnectionReliability)

Persistent

QoS(EventReliability)

Persistent

QoS(OrderPolicy)

FifoOrder (送信用イベントチャネルの場合)

MQDを使用する場合の送信キューと受信キューの作成

非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合の送信キューと受信キューは、以下の属性で作成してください。MQDのメッセージキューの作成方法の詳細については、“第7章 コマンド”を参照してください。

なお、MQDのメッセージキューの作成はMQDが起動した状態で行ってください。

10.3.2.5 送信異常メッセージの退避用メッセージキューの作成

MQDを使用する場合

非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合は、文字コードの変換やユニットメッセージの送信に失敗したメッセージを格納する送信異常メッセージの退避用メッセージキューを運用に合わせて作成します。

送信異常メッセージの退避用のメッセージキューは、以下の属性で作成してください。MQDのメッセージキューの作成方法の詳細については、“第7章 コマンド”を参照してください。

なお、MQDのメッセージキューの作成はMQDが起動した状態で行ってください。

10.3.2.6 イベントチャネル連携サービスのCORBAサービスへの登録

メッセージを受信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスへ登録するために以下の処理を行います。メッセージを送信するサーバでは、以下の処理を行う必要はありません。

イベントチャネル連携サービスでは、上記操作を一括して行うコマンドを提供しています。一括登録コマンドは、ネーミングサービス方式で通信する場合と、IORファイル方式で通信する場合で実行するコマンドが異なります。一括登録コマンドの使用例を以下に示します。詳細は“10.7.8 mqdnsgwinit_ns(イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスに登録する)”または“10.7.9 mqdnsgwinit_ior(イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスに登録する)”を参照してください。

ネーミングサービス方式で通信する場合
mqdnsgwinit_ns.bat SERVER01 255.255.255.255 8002

IORファイル方式で通信する場合
mqdnsgwinit_ior.bat SERVER01 255.255.255.255 8002 C:\MQDIORFILE

ネーミングサービス方式で通信する場合
mqdnsgwinit_ns.sh SERVER01 255.255.255.255 8002 EUC

IORファイル方式で通信する場合
mqdnsgwinit_ior.sh SERVER01 255.255.255.255 8002 EUC /mqd/MQDIORFILE

一括登録コマンドで出力したIORファイルは、FTPなどでそのサーバにメッセージを送信するサーバに転送してください。

10.3.2.7 URLリストファイルの作成と格納

ネーミングサービス方式を使用した運用を行う場合、メッセージを送信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスに対して以下の処理を行います。メッセージを受信するサーバでは、以下の処理を行う必要はありません。

受信側のサーバがグローバルサーバの場合は、ネーミングサービス方式での運用はできません。

  1. 受信側サーバのオブジェクトリファレンスが登録されているネーミングサービスのURLを格納したURLリストファイルを作成する。URLリストファイルの詳細については、“10.3.3.3 URLリストファイルの記述”を参照してください。

  2. 作成したURLリストファイルを、送信側サーバのローカルディスク上任意の場所へ格納する。

10.3.2.8 IORファイルの格納

IORファイルを使用した運用を行う場合、メッセージを送信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスに対して以下の処理を行います。メッセージを受信するサーバでは、以下の処理を行う必要はありません。

10.3.2.9 MQDの起動

イベントチャネル連携サービスの環境を作成するためには、MQDの各種のコマンドを使用します。これらのコマンドを使用するためには、事前にMQDを起動しておく必要があります。


MQDはWindows®のサービスとして動作し、以下のいずれかの方法で起動します。


MQDの起動は、mqdstrコマンドを使用して行います。MQDを起動することにより、イベントチャネル連携サービスも起動されます。

以下にmqdstrコマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 を起動します。

---------------------------------------------
   mqdstr
---------------------------------------------

10.3.2.10 サービス環境の作成

サービス環境の作成は、mqdnsgwsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdnsgwsetupコマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 にイベントチャネル連携サービスのサービス環境を作成します。

---------------------------------------------
   mqdnsgwsetup
---------------------------------------------

なお、サービス環境を再作成する場合は、サービス環境を削除した後、再度、上記のmqdnsgwsetupコマンドを実行してください。サービス環境の削除は、mqdnsgwunsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdnsgwunsetupコマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 のイベントチャネル連携サービスのサービス環境を削除します。

---------------------------------------------
   mqdnsgwunsetup
---------------------------------------------

10.3.2.11 サービス定義の作成

サービス定義の作成では、以下の二つの作業があります。

サービス定義ファイルの作成

サービス定義は、サーバ間のキューの対応関係やイベントチャネル連携サービスの基本情報を定義します。サービス定義を格納するファイルをサービス定義ファイルと呼びます。サービス定義ファイルは、ユーザが任意のファイル上にテキストファイルとして作成します。このファイルは、後述のサービス定義の登録時に使用されます。

サービス定義では、主に以下の情報を定義します。

サービス定義は、テキスト編集ツールを使用して記述してください。サービス定義の記述方法の詳細については、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

サービス定義の登録/反映

サービス定義ファイルを作成した後、次にサービス定義の登録/反映の操作を行います。サービス定義の登録は、mqdnsgwdefコマンドを使用して行います。サービス定義の反映は、MQD起動時のオプションまたはサービス起動時のオプションで指定します。

以下にmqdnsgwdef(登録)コマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 にファイル名nsgwsrv01に記述されたイベントチャネル連携サービスのサービス定義を追加します。

--------------------------------------------------------
   mqdnsgwdef  -a -f nsgwsrv01
--------------------------------------------------------

サービス定義の登録をした後、次にサービス定義の反映を行います。以下にmqdstrsvc(反映)コマンドの入力例を示します。

例)MQDシステム名 MQD001 のイベントチャネル連携サービスを定義反映モードで起動します。

--------------------------------------------------------
   mqdstrsvc  -n NSGW
--------------------------------------------------------