以下の作業や環境作成の方法について説明します。
MQDの環境作成
CORBAサービスの環境作成
非同期メッセージ基盤の環境作成
送信キューと受信キューの作成
送信異常メッセージの退避用メッセージキューの作成
イベントチャネル連携サービスのCORBAサービスへの登録
URLリストファイルの作成と格納
IORファイルの格納
MQDの起動
サービス環境の作成
サービス定義の作成
イベントチャネル連携サービスを使用する場合は、非同期メッセージ基盤に何を使用する場合でもMQDのシステム環境の作成が必要です。
イベントチャネル連携サービスだけを使用する場合、MQDのシステム環境はイベントチャネル連携サービスが動作するために必要な最小限の環境として作成します。MQDのシステム環境作成時の指針およびMQD環境定義の各設定値(推奨値)を以下に示します。
[MQDConfiguration] QueueMax = 1 MessageBufferMaxSize = 80 [Transaction] TransactionFile = c:\mqdenv\tranfile (注) Max_Size = 65536 [SystemFile] SystemFile1 = c:\mqdenv\sysfile1 (注) SystemFile2 = c:\mqdenv\sysfile2 (注) SystemFile2_Size = 1000 + (送信キュー数 + 受信キュー数) × 24 × 16 [QueueIndex] File = c:\mqdenv\qindexfile (注) [DiskQueue] File = c:\mqdenv\diskqfile (注) Size = 80 |
[MQDConfiguration] QueueMax = 1 MessageBufferMaxSize = 80 [Transaction] TransactionFile = /mqdenv/tranfile (注) Max_Size = 65536 [SystemFile] SystemFile1 = /mqdenv/sysfile1 (注) SystemFile2 = /mqdenv/sysfile2 (注) SystemFile2_Size = 1000 + (送信キュー数 + 受信キュー数) × 24 × 16 [QueueIndex] File = /mqdenv/qindexfile (注) [DiskQueue] File = /mqdenv/diskqfile (注) Size = 80 |
注意
メッセージ格納ファイルとしてデータベースを使用することはできません。
フォルダ名およびファイル名は任意に指定してください。
定義で指定するファイルは同一のディレクトリに作成することを推奨します。
ディレクトリの容量は、50[Mバイト]+1000 + (送信キュー数 + 受信キュー数) × 24 × 16[バイト]必要となります。
MQDのシステム環境の作成方法詳細については、“3.2.2.2 ファイル容量の見積り”と“3.3.1 環境定義の記述(ファイルを使用する場合)”を参照してください。
MQDのシステム環境の作成は、mqdsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdsetupコマンドの入力例を示します。
例)MQD環境定義ファイル名 mqdenv.def、MQDシステム名 MQD001 でMQDシステムを作成します。
mqdsetup -f mqdenv.def |
Interstageをインストールした状態でCORBAサービスの環境は作成済みです。
送信定義、受信定義の合計が20個程度の場合は、デフォルトのCORBAサービスの環境でそのまま使用できます。それ以上の定義を使用する場合は、表10.11 CORBAサービス動作環境ファイルのパラメタ設定項目を参考にしてCORBA環境をカスタマイズしてください。表10.11 CORBAサービス動作環境ファイルのパラメタ設定項目で説明していないパラメタについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。
CORBAサービスの環境作成方法の詳細については、“運用ガイド(基本編)”を参照してください。
パラメタ | Interstage管理コンソールの設定項目名(注3) | 留意事項 |
---|---|---|
max_IIOP_resp_con | クライアントからの最大接続数 | サービス定義で指定した“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2) |
max_IIOP_local_init_con | - | CORBAサービス動作環境ファイルに設定されている当パラメタの値と、サービス定義で指定した“SERVERセクション数”の合計を比較して、値が大きい方を記述します。(注2)(注3) |
max_IIOP_local_init_requests | クライアントからの最大リクエスト数 | サービス定義で指定した“CHANNELセクション数”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2)(注3) |
max_processes | - | サービス定義の“MNGRセクションのsprocキーワードの値”と、“MNGRセクションのrprocキーワードの値”の合計を加えてください。(注2) |
max_exec_instance | - | サービス定義で指定した“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値の合計”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2) |
max_IIOP_resp_requests | - | サービス定義で指定した“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注2) |
注意
Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“チューニングガイド”の“付録A CORBAサービスの動作環境ファイル”に記述されている“A.1 config”の“初期値”としてください。ただし、“初期値”に注釈がある場合、注釈にしたがってください。
サービス定義、MNGRセクション、CHANNELセクション、RCHANNELセクションおよびSERVERセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
本パラメタは、CORBAサービス動作環境ファイルにおいて省略されている場合があります。詳しくは、“チューニングガイド”の“付録A CORBAサービスの動作環境ファイル”に記述されている“A.1 config”の章を参照してください。
現在の環境が上記設定項目を満足している場合、本操作は不要です。
CORBAサービスの環境を作成した後、送信側および受信側のサーバで使用する非同期メッセージ基盤に応じた環境作成を行います。以下に各非同期メッセージ基盤を使用する場合の環境の作成方法を説明します。
ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定
非同期メッセージ基盤としてノーティフィケーションサービスまたはJMSを使用する場合の環境の作成方法を以下に説明します。JMSを使用する場合もノーティフィケーションサービスの環境を作成してください。ノーティフィケーションサービスの環境作成方法の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”を参照してください。JMSの環境作成方法の詳細については、“J2EEユーザーズガイド”を参照してください。
表10.12 ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定項目にイベントチャネル連携サービスを使用する際に考慮が必要なノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション項目を示します。現在の環境が上記設定項目を満足している場合、環境設定は不要です。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。
Interstage管理コンソールを用いて非同期メッセージ基盤の環境作成を行う場合は、表10.12 ノーティフィケーションサービスの構成情報のオプション設定項目に説明する各設定項目に相当するInterstage管理コンソール上の設定に、適切な値を設定してください。
オプション | Interstage管理コンソールの設定項目名(注2) | 留意事項 |
---|---|---|
-coninit | - | “送信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。 |
-supinit | - | “受信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。 |
-pltime | 不揮発運用時のイベントデータ生存時間 | “0(無限大)”を指定します。 |
-dchmax | 動的イベントチャネル最大起動数 | 動的生成のイベントチャネルは使用できないため、設定できません。 |
-sthinit,-sthmax, -onewayおよび-chksend | - | pushモデルは使用できないため、設定できません。 |
-ltrntime | ローカルトランザクションのタイムアウト時間 | パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値”×3以上を設定してください。(注2) |
注意
Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“チューニングガイド”の“付録A CORBAサービスの動作環境ファイル”に記述されている“A.1 config”の“初期値”としてください。ただし、“初期値”に注釈がある場合、注釈にしたがってください。
サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
ユニットの作成
イベントチャネル連携サービスはイベントチャネルの接続およびイベントデータの不揮発化を使用するため、ユニットの作成が必要です。
表10.13 ユニットの環境設定項目のオプション設定項目にイベントチャネル連携サービスで使用する際に考慮が必要なユニットの環境設定項目のパラメタを示します。その他のパラメタについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。
パラメタ | Interstage管理コンソールの設定項目名 | 留意事項 |
---|---|---|
tranmax | トランザクション多重度 | サービス定義で指定した“CHANNELセクション数”および“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値の合計”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注1) |
syssize | システム用ファイル容量 | “1”をユーザの見積り値に加えます。 |
sysqnum | システム用データ格納域数 | “1”をユーザの見積り値に加えます。 |
パラメタ | Interstage管理コンソールの設定項目名(注1) | 留意事項 |
---|---|---|
shmmax | 共用メモリサイズ | “アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” × “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” × 2.3 (注3) |
パラメタ | Interstage管理コンソールの設定項目名(注1) | 留意事項 |
---|---|---|
shmmax | 共用メモリサイズ | “アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” × “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” × 2.3 × 10 (注3) |
tranunitmax | 1トランザクション内最大メッセージサイズ | “アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” × “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” ÷ 16Kバイト (注3) |
注意
サービス定義、CHANNELセクションおよびRCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
メッセージの平均長は以下のように設定してください。
平均長が2Kバイト以内の場合:
[(平均長 + 1)÷512] × 512 バイト [ ] … 小数点以下は切り上げ
平均長が2Kバイトを超える場合:
2K + [(平均長 - 2K) ÷ 16K] × 16K バイト [ ] … 小数点以下は切り上げ
見積もり値が環境設定項目の有効範囲外の場合は、有効範囲内になるよう最大パッキング数を調整してください。
MQDを使用する場合の環境作成
非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合の環境の作成方法は、本マニュアルの“第3章 環境作成” を参照してください。
非同期メッセージ基盤の環境を作成した後、送信キューと受信キューを作成します。
送信キューと受信キューは非同期メッセージ基盤により作成方法が異なります。以下に各非同期メッセージ基盤を使用する場合の送信キューと受信キューの作成方法を説明します。
ノーティフィケーションサービスを使用する場合の送信キューと受信キューの作成
非同期メッセージ基盤としてノーティフィケーションサービスまたはJMSを使用する場合の送信用のイベントチャネルと受信用のイベントチャネルの作成方法を以下に説明します。JMSを使用する場合もイベントチャネルの作成が必要です。イベントチャネルの作成方法の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”を参照してください。
表10.14 ベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目(グループの環境設定項目)にイベントチャネル連携サービスを使用する際に考慮が必要なイベントチャネルの環境設定項目(グループの環境設定項目)のオプションを示します。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。
オプション | Interstage管理コンソールの設定項目名(注2) | 留意事項 |
---|---|---|
-type | - | “mixed”を指定します。 |
-coninit | - | “送信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。 |
-supinit | - | “受信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。 |
-pltime | 不揮発運用時のイベントデータ生存時間 | “0(無限大)”を指定します。 |
-chkcon | コンシューマ未接続時のエラー復帰モード | “yes”を指定します。 |
-sthinit,-sthmax, -onewayおよび-chksend | - | pushモデルは使用できないため、設定できません。 |
-ltrntime | ローカルトランザクションのタイムアウト時間 | パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値”×3以上を設定してください。(注1) |
注意
Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“2.4.3 イベントチャネル環境設定”に記述されている“省略値”としてください。
サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
表10.15 イベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目にイベントチャネル連携サービスで使用するイベントチャネルを作成する際に考慮が必要なイベントチャネルの環境設定項目のオプションを示します。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。
オプション | Interstage管理コンソールの設定項目名(注2) | 留意事項 |
---|---|---|
-g group | イベントチャネルグループ名 | “32文字以内の英数字とアンダースコア”でグループ名を指定します。 |
-c channel | イベントチャネル名 | “64文字以内の英数字とアンダースコア”でイベントチャネル名を指定します。 |
-m number | 最大接続数 | サービス定義で指定した“CHANNELセクション”および“RCHANNELセクション”の中で“本イベントチャネルと同じチャネルグループに属するイベントチャネルを指定したセクションの合計”をユーザの見積り値に加えます。(注1) |
-notify | ノーティフィケーションサービス機能 | ノーティフィケーションサービスのイベントチャネルとして生成するように指定します。 |
-persist mode | 不揮発チャネル運用 | “all”を指定します。 |
-tranまたは-ots | ローカルトランザクションまたはグローバルトランザクション | サプライヤおよびコンシューマのイベントチャネルの使用方法により本オプションのいずれかを指定します。 |
-ltrntime | - | パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値” ×3以上を設定してください。(注1) |
-ptp | モデル | サーバ間連携を配信型の通信モデルで行い、かつ送信用のイベントチャネルとなる場合は、本オプションを指定しません。 その他の場合は、運用に合わせて適時指定してください。 |
-l | 日本語コード系 | サーバ間連携を行うメッセージの内容に日本語データが含まれる場合は、イベントチャネルが動作するマシンのコード系を必ず指定します。 |
注意
Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“イベントチャネル環境設定”に記述されている“省略値”としてください。
サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
-autodiscon オプションは指定しないでください。指定した場合、自動的にイベントチャネルへの接続が回収されることがあり、回収された場合にはキューに滞留したメッセージが消失したり、重複したりする可能性があります。
ノーティフィケーションサービス使用時の注意点
イベントチャネル連携サービスは、表10.16 ノーティフィケーションサービスの使用条件に示すノーティフィケーションサービスに対する使用条件の範囲で使用してください。
また、ユーザアプリケーションも以下の使用条件の範囲内で作成、実行してください。
ノーティフィケーションサービスの機能 | イベントチャネル連携サービスで利用可能なノーティフィケーションサービスの機能範囲 |
---|---|
イベントチャネルの運用形態 | 静的運用 |
ノーティフィケーションサービスの通信モデル | mixedモデル |
メッセージの生存時間 | 無限大 |
QoS(ConnectionReliability) | Persistent |
QoS(EventReliability) | Persistent |
QoS(OrderPolicy) | FifoOrder (送信用イベントチャネルの場合) |
MQDを使用する場合の送信キューと受信キューの作成
非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合の送信キューと受信キューは、以下の属性で作成してください。MQDのメッセージキューの作成方法の詳細については、“第7章 コマンド”を参照してください。
メッセージ保証レベルは、ディスク型で作成してください。
その他の属性については、運用に合わせて任意に設定してください。
なお、MQDのメッセージキューの作成はMQDが起動した状態で行ってください。
MQDを使用する場合
非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合は、文字コードの変換やユニットメッセージの送信に失敗したメッセージを格納する送信異常メッセージの退避用メッセージキューを運用に合わせて作成します。
送信異常メッセージの退避用のメッセージキューは、以下の属性で作成してください。MQDのメッセージキューの作成方法の詳細については、“第7章 コマンド”を参照してください。
-lオプションは指定せずに2Mバイトのメッセージが受信できるようにメッセージキューを作成してください。
その他の属性については、運用に合わせて任意に設定してください。
なお、MQDのメッセージキューの作成はMQDが起動した状態で行ってください。
メッセージを受信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスへ登録するために以下の処理を行います。メッセージを送信するサーバでは、以下の処理を行う必要はありません。
イベントチャネル連携サービスが使用するインタフェース情報のインプリメンテーションリポジトリへの登録
イベントチャネル連携サービスの受信側の位置情報のネーミングサービスへの登録およびIORファイルの出力。
イベントチャネル連携サービスでは、上記操作を一括して行うコマンドを提供しています。一括登録コマンドは、ネーミングサービス方式で通信する場合と、IORファイル方式で通信する場合で実行するコマンドが異なります。一括登録コマンドの使用例を以下に示します。詳細は“10.7.8 mqdnsgwinit_ns(イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスに登録する)”または“10.7.9 mqdnsgwinit_ior(イベントチャネル連携サービスをCORBAサービスに登録する)”を参照してください。
ネーミングサービス方式で通信する場合 |
ネーミングサービス方式で通信する場合 |
一括登録コマンドで出力したIORファイルは、FTPなどでそのサーバにメッセージを送信するサーバに転送してください。
ネーミングサービス方式を使用した運用を行う場合、メッセージを送信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスに対して以下の処理を行います。メッセージを受信するサーバでは、以下の処理を行う必要はありません。
受信側のサーバがグローバルサーバの場合は、ネーミングサービス方式での運用はできません。
受信側サーバのオブジェクトリファレンスが登録されているネーミングサービスのURLを格納したURLリストファイルを作成する。URLリストファイルの詳細については、“10.3.3.3 URLリストファイルの記述”を参照してください。
作成したURLリストファイルを、送信側サーバのローカルディスク上任意の場所へ格納する。
IORファイルを使用した運用を行う場合、メッセージを送信するサーバでは、イベントチャネル連携サービスに対して以下の処理を行います。メッセージを受信するサーバでは、以下の処理を行う必要はありません。
受信側サーバで作成したIORファイルを送信側のサーバのローカルディスク上任意の場所へ格納する
イベントチャネル連携サービスの環境を作成するためには、MQDの各種のコマンドを使用します。これらのコマンドを使用するためには、事前にMQDを起動しておく必要があります。
MQDはWindows®のサービスとして動作し、以下のいずれかの方法で起動します。
Windows®の[サービス]画面でMQDサービスを開始する。
MQDのシステム環境の作成後に、サービスの[スタートアップ]画面でスタートアップの種類を“自動”に変更し、Windows®システムの起動時に自動的にMQDサービスを開始する。
MQDの起動は、mqdstrコマンドを使用して行います。MQDを起動することにより、イベントチャネル連携サービスも起動されます。
以下にmqdstrコマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 を起動します。
--------------------------------------------- mqdstr ---------------------------------------------
サービス環境の作成は、mqdnsgwsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdnsgwsetupコマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 にイベントチャネル連携サービスのサービス環境を作成します。
--------------------------------------------- mqdnsgwsetup ---------------------------------------------
なお、サービス環境を再作成する場合は、サービス環境を削除した後、再度、上記のmqdnsgwsetupコマンドを実行してください。サービス環境の削除は、mqdnsgwunsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdnsgwunsetupコマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 のイベントチャネル連携サービスのサービス環境を削除します。
--------------------------------------------- mqdnsgwunsetup ---------------------------------------------
サービス定義の作成では、以下の二つの作業があります。
サービス定義ファイルの作成
サービス定義の登録/反映
サービス定義ファイルの作成
サービス定義は、サーバ間のキューの対応関係やイベントチャネル連携サービスの基本情報を定義します。サービス定義を格納するファイルをサービス定義ファイルと呼びます。サービス定義ファイルは、ユーザが任意のファイル上にテキストファイルとして作成します。このファイルは、後述のサービス定義の登録時に使用されます。
サービス定義では、主に以下の情報を定義します。
送信キューと受信キューの対応関係
相手サーバに関する情報
サービス定義は、テキスト編集ツールを使用して記述してください。サービス定義の記述方法の詳細については、“10.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
サービス定義の登録/反映
サービス定義ファイルを作成した後、次にサービス定義の登録/反映の操作を行います。サービス定義の登録は、mqdnsgwdefコマンドを使用して行います。サービス定義の反映は、MQD起動時のオプションまたはサービス起動時のオプションで指定します。
以下にmqdnsgwdef(登録)コマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 にファイル名nsgwsrv01に記述されたイベントチャネル連携サービスのサービス定義を追加します。
-------------------------------------------------------- mqdnsgwdef -a -f nsgwsrv01 --------------------------------------------------------
サービス定義の登録をした後、次にサービス定義の反映を行います。以下にmqdstrsvc(反映)コマンドの入力例を示します。
例)MQDシステム名 MQD001 のイベントチャネル連携サービスを定義反映モードで起動します。
-------------------------------------------------------- mqdstrsvc -n NSGW --------------------------------------------------------