インポート機能は、エクスポート機能で移出したMQDのシステム環境を移入する機能です。
インポート機能には以下の方法があります。
基本機能だけを移入
基本機能および拡張機能を移入
基本機能および拡張機能を移入(拡張機能はユーザが修正した定義をもとにセットアップ)
基本機能だけを移入
基本機能だけを移入し、拡張機能に関する資源は一切移入しません。
基本機能および拡張機能を移入
基本機能および拡張機能を移入します。
基本機能および拡張機能を移入(拡張機能はユーザが修正した定義を使用)
基本機能および拡張機能を移入します。拡張機能はユーザが修正した各種定義ファイルをもとに新サービス定義の登録を行います。
各拡張機能のセットアップで使用する定義ファイルを“表5.4 拡張機能のセットアップで使用する各種ファイル”に示します。
機能名 | ファイル |
---|---|
イベントチャネル連携サービスのサービス定義ファイル |
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URLリストファイル(注1) |
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IORファイル(注1) |
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注1) URLリストファイルおよびIORファイルは、移出した時点のファイルです。移入する環境に応じて修正し、事前にイベントチャネル連携サービスのサービス定義ファイルであるnsgw.defに定義されているSERVERセクションのiorfileキーワードで指定したファイル名で格納してください。
上記のファイルは修正のみ可能です。削除および追加した場合は無視し、移出時の状態で移入します。
以下の場合、移入が正しく行われないことがあります。また、移入が正しく行われた場合でも、正しく運用ができない場合があります。
上記ファイルの修正内容が不当な場合
上記以外のファイルを修正、削除、追加、変更した場合
そのため、修正を行う場合は必ず修正の妥当性を検証して移入処理を実施してください。また、“表5.4 拡張機能のセットアップで使用する各種ファイル”に示すファイル以外の操作は絶対に行わないでください。
環境作成について
MQDのシステム環境を移入するサーバは、以下の点について移出したサーバと同じ環境で構築してください。
使用するディスクのサイズ
Interstageのバージョンレベル
プラットフォーム
文字コード
環境定義で指定したディレクトリの存在とアクセス権
MQD利用者グループ名およびグループID
環境変数
インポート手順
インポート機能を使用する場合、図5.11 インポートの流れの手順に従って実行してください。mqdimportコマンドの詳細は7.3.13 mqdimport (MQDのシステム環境を移入する)を参照してください。
図5.11 インポートの流れ
注意
移入するMQDシステム名と同じMQDシステムが存在する場合は、他の製品やコンポーネントの移入を行う前に必ずMQDのシステム環境の削除を実施してください。
MQDは非同期通信においてメッセージを保障しているため、メッセージキューに格納されているメッセージは移出・移入の対象にはなりません。
メッセージ格納ファイルとしてデータベースを使用しているMQDシステムの移出・移入はできません。
イベントチャネル連携サービスを使用したMQDのシステム環境を移入する場合、事前にInterstageのリストアを実施してください。また移入後は、イベントチャネル連携サービスのCORBAサービスへの登録を実施してください。
移出したサーバとは別のサーバに拡張機能を移入する場合、通信相手のサーバから本サーバが認識されない場合があります。そのため、使用する各拡張機能の環境作成の手順に従ってIPアドレス等の情報を事前に正しく設定してください。
エクスポート機能ではMQDのシステムファイルも移出しています。これらシステムファイルに何らかの操作を行ってインポート機能を使用した場合、移入が正しく行われない場合があります。また、移入が正しく行われた場合でも、正しく運用できない場合があります。
Interstageのインストールディレクトリから移入することはできません。
クラスタ環境で構築したMQDシステムの移出・移入はできません。
基本機能および拡張機能を移入(拡張機能はユーザが修正した定義をもとにセットアップ)によりイベントチャネル連携サービスを移入した場合、イベントチャネル連携サービスの定義が登録されただけで、定義が反映されていない状態になっており、このまま運用はできません。定義を反映してからイベントチャネル連携サービスを起動してください。