PRIMEPOWERのハードウェア異常、およびストレージ機器で発生した異常のメッセージ通知について説明します。
また、Systemwalker Centric Managerで、PRIMEPOWER、ストレージ機器、およびPRIMECLUSTERが出力するメッセージを監視する方法について説明します。
システムコンソールがないモデル
システムコンソールがないモデルの場合、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常に対して、以下のメッセージが通知されます。
Systemwalker Centric Manager 業務サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合
Systemwalker Centric Manager 業務サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常に対して、以下のメッセージが運用管理サーバへ通知されます。
PRIMEPOWERのハードウェア異常のメッセージ(図中a)
ESF(マシン管理)がsyslogに出力したメッセージを、Systemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバへ通知します。
ストレージ機器の異常のメッセージ(図中b)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator マネージャへ出力されたメッセージを、Systemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバへ通知します。
PRIMEPOWERで発生したハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージ(図中c)
Resource Coordinator エージェントから、Resource Coordinator マネージャへ通知します。
ストレージマルチパス異常のメッセージの場合、Resource Coordinator マネージャが、Systemwalker Centric Manager 業務サーバのインタフェースにより、運用管理サーバへ通知します。
Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ/部門管理サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合
Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ/部門管理サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常に対して、以下のメッセージが運用管理サーバへ通知されます。
PRIMEPOWERのハードウェア異常のメッセージ(図中a)
ESF(マシン管理)がsyslogに出力したメッセージを、Systemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバへ通知します。
ストレージ機器の異常のメッセージ(図中b、c)
SNMPトラップにより、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。(図中b)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator マネージャへ出力されたメッセージは、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。(図中c)
PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージ(図中d、e)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。(図中d)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Resource Coordinator マネージャに通知します。
ストレージマルチパス異常のメッセージの場合、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバへ通知します。(図中e)
SNMPトラップにより、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知されたストレージ機器の異常メッセージ(図中b)は、異常の詳細や、重要度などが判断できないため、抑止する必要があります。
また、SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知された、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージ(図中d)は、重複通知されているため、抑止する必要があります。
設定方法については、“SNMPトラップ通知の抑止設定”を参照し、イベント監視の条件定義で抑止設定を行ってください。
システムコンソールがあるモデル
システムコンソールのあるモデルの場合、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常に対して、以下のメッセージが通知されます。
Systemwalker Centric Manager 業務サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合
Systemwalker Centric Manager 業務サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常に対して、以下のメッセージが運用管理サーバに重複通知されます。
PRIMEPOWERのハードウェア異常のメッセージ(図中a、b、c)
パーティションホストのESF(マシン管理)が、パーティションホストのsyslogに出力したメッセージを、パーティションホストのSystemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバに通知します。(図中a)
システムコンソールは、パーティションホストのESF(マシン管理)から出力されたメッセージを、システムコンソールのSystemwalker Centric Manager 業務サーバの連携インタフェースにより、運用管理サーバに通知します。(図中b)
システムコンソールは、syslogに出力したパーティションホストのESF(マシン管理)からのメッセージを、システムコンソールのSystemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバへ通知します。(図中c)
PRIMEPOWER筐体本体が通知したハードウェア異常のメッセージ(図中b)
システムコンソールは、PRIMEPOWER筐体本体から出力されたメッセージを、システムコンソールのSystemwalker Centric Manager 業務サーバの連携インタフェースにより、運用管理サーバに通知します。
このメッセージは、PRIMEPOWERの代表パーティションホストのメッセージとして通知されます。PRIMEPOWERの代表パーティションホストは、ホストIDが0のパーティションホストになります。
システムコンソール自身のハードウェア異常のメッセージ(図中d)
システムコンソールから出力されたメッセージは、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。
ストレージ機器の異常のメッセージ(図中e)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator マネージャへ出力されたメッセージを、Systemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバへ通知します。
PRIMEPOWERで発生したハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージ(図中f)
Resource Coordinator エージェントから、Resource Coordinator マネージャへ通知されます。
ストレージマルチパス異常のメッセージの場合、Resource Coordinator マネージャが、Systemwalker Centric Manager 業務サーバのインタフェースにより、運用管理サーバへ通知します。
監視に必要なメッセージだけを通知するためには、イベント監視の条件定義で、メッセージの重複通知(図中a、c)を抑止設定する必要があります。
Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ/部門管理サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合
Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ/部門管理サーバと、Resource Coordinator マネージャが同じサーバにある場合、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常に対して、以下のメッセージが運用管理サーバに重複通知されます。
PRIMEPOWERのハードウェア異常のメッセージ(図中a、b、c)
パーティションホストのESF(マシン管理)が、パーティションホストのsyslogに出力したメッセージを、パーティションホストのSystemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバに通知します。(図中a)
システムコンソールは、パーティションホストのESF(マシン管理)から出力されたメッセージを、システムコンソールのSystemwalker Centric Manager 業務サーバの連携インタフェースにより、運用管理サーバに通知します。(図中b)
システムコンソールは、syslogに出力したパーティションホストのESF(マシン管理)からのメッセージを、システムコンソールのSystemwalker Centric Manager 業務サーバが収集し、運用管理サーバへ通知します。(図中c)
PRIMEPOWER筐体本体が通知したハードウェア異常のメッセージ(図中b)
システムコンソールは、PRIMEPOWER筐体本体から出力されたメッセージを、システムコンソールのSystemwalker Centric Manager 業務サーバの連携インタフェースにより、運用管理サーバに通知します。
このメッセージは、PRIMEPOWERの代表パーティションホストのメッセージとして通知されます。PRIMEPOWERの代表パーティションホストは、ホストIDが0のパーティションホストになります。
システムコンソール自身のハードウェア異常のメッセージ(図中d)
システムコンソールから出力されたメッセージは、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。
ストレージ機器の異常のメッセージ(図中e、f)
SNMPトラップにより、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。(図中e)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator マネージャへ出力されたメッセージは、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。(図中f)
PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージ(図中g、h)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知します。(図中g)
SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Resource Coordinator マネージャに通知します。
ストレージマルチパス異常のメッセージの場合、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバへ通知します。(図中h)
パーティションホストのESF(マシン管理)により、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知されたPRIMEPOWERのハードウェア異常のメッセージ(図中a)、およびシステムコンソールにより、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知されたPRIMEPOWERのハードウェア異常のメッセージ(図中c)は、重複通知されているため、抑止する必要があります。
SNMPトラップにより、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知されたストレージ機器の異常メッセージ(図中e)は、異常の詳細や、重要度などが判断できないため、抑止する必要があります。
また、SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知された、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージ(図中g)は、重複通知されているため、抑止する必要があります。
設定方法については、“SNMPトラップ通知の抑止設定”を参照し、イベント監視の条件定義で抑止設定を行ってください。
以下で提供しているSystemwalkerテンプレートを適用することで、異常メッセージの重複通知を自動的に抑止し、PRIMEPOWERのハードウェア異常、およびストレージ機器の異常を監視することができます。
Systemwalker Centric Manager 技術情報 URL | http://software.fujitsu.com/jp/technical/systemwalker/centricmgr/template/ |
また、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージ機器の異常、およびPRIMECLUSTERの異常メッセージに対して、監視イベント種別を自動的に設定します。
これにより、異常時にどのリソースの異常か、すぐに判断することができます。監視イベント種別によるメッセージの絞り込み表示により、PRIMEPOWER、およびストレージ機器の異常を分かりやすく表示することができます。
以下の順序で、Systemwalkerテンプレートを適用してください。
Systemwalker Centric Manager(UNIX版)
Systemwalker Centric Manager(Windows版)
Systemwalker Resource Coordinator(Solaris版)
PRIMECLUSTER Clustering Base(Solaris版)
PRIMEPOWER
Systemwalker StorageMGR/Softek SANView/Softek Storage Cruiser
Systemwalkerテンプレートの適用に関する詳細は、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”、およびSystemwalkerテンプレートに添付されているreadmeを参照してください。
また、Systemwalkerテンプレートを適用しない方法で監視する場合は、“イベント監視の条件定義の設定”を参照し、設定を行ってください。
また、通知されたメッセージを契機として、メールによる管理者への自動通知、特定のトラブル発生時に、自動的に復旧コマンドを起動し、自動対処することができます。設定方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。
ポイント
システムコンソールがあるモデルのメッセージ通知
Systemwalkerテンプレートは、システムコンソールがあるモデルと、システムコンソールがないモデルを共通化しているため、上記a.のパーティションホストから出力される、PRIMEPOWERのハードウェア異常メッセージを通知するように設定されています。重複するメッセージを抑止したい場合は、“PRIMEPOWERの監視定義を設定する”を参照し、設定を行ってください。
以下のSNMPトラップ通知の抑止設定は、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ/部門管理サーバと、Resource Coordinator マネージャを同じサーバにインストールしている場合に必要な設定です。
SNMPトラップにより、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知されたストレージ機器の異常メッセージは、異常の詳細や、重要度などが判断できないため、抑止する必要があります。
また、Systemwalkerテンプレートを適用していない場合、SNMPトラップにより、Resource Coordinator エージェントから、Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバに通知された、PRIMEPOWERのハードウェア異常、ストレージマルチパス異常のメッセージは、重複通知されているため、抑止する必要があります。
以下の表から対象製品が通知するSNMPトラップに対して、イベント監視の条件定義で抑止設定を行ってください。
そのほかのストレージ周辺機器については、Resource Coordinatorに添付されている“Softek Storage Cruiser ユーザーズガイド”を参照してください。
対象となるSNMPトラップ通知製品 | イベント定義 | アクション定義 | |
---|---|---|---|
メッセージテキスト | 上位システムに送信 | ログ格納 | |
ETERNUS6000 series ETERNUS3000 series ETERNUS GR series(注1) | enterprise:aplNetStorage\.1 | しない | する |
Resource Coordinator エージェント(注2) | enterprise:aplSANMgr | しない | しない |
enterprise:fujitsu\.1\.15\.2\.2 | しない | しない |
注1:Resource Coordinatorで、上記の機器を監視する場合に必要です。
注2:本定義はSystemwalkerテンプレートで定義されます。
設定手順
運用管理サーバ(運用管理サーバがWindows版の場合)、または運用管理クライアント(運用管理サーバがSolaris版、Linux版の場合)から以下の手順で設定を行います。
[スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager]-[環境設定]-[システム監視設定]を選択します。
→[システム監視設定[接続先設定]]ダイアログボックスが表示されます。
運用管理サーバのホスト名、ユーザ名、パスワードを入力し、[OK]ボタンをクリックします。
→[システム監視設定]ダイアログボックスが表示されます。
[イベント監視の条件定義]ボタンをクリックします。
→[イベント監視の条件定義]ウィンドウが表示されます。
SNMPトラップで通知されたストレージ機器のメッセージを抑止するために、メッセージテキストが“enterprise:aplNetStorage\.1”のイベントを追加します。
[イベント]メニューから[イベントの追加]を選択します。
→[イベント定義/アクション定義]ダイアログボックスが表示されます。
以下の項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
[ホスト名の特定]:
[特定しない]を選択します。
[メッセージテキストの特定]:
[メッセージ]を選択し、“enterprise:aplNetStorage\.1”を入力します。
[イベント監視の条件定義]ウィンドウで、追加したイベントの抑止設定を行います。
[イベント監視の条件定義]ウィンドウで、メッセージテキストが“enterprise:aplNetStorage\.1”のイベントを選択し、[アクション]メニューから[アクションの設定]を選択します。
→[イベント定義/アクション定義]ダイアログボックスが表示されます。
[メッセージ監視]タブを選択します。
以下の項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
[上位システムに送信]:
[しない]を選択します。
[ログ格納]:
[する]が選択されています。
[する]が選択されていない場合は、[詳細設定]ボタンをクリックし、[メッセージ監視(詳細)]ウィンドウで選択します。
[イベント監視の条件定義]ウィンドウの[環境設定]メニューから[終了]を選択します。
→メッセージボックスが表示されます。
[はい]ボタンをクリックします。