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Interstage Business Application ServerV10.0.0 COBOLアプリケーション開発リファレンス
Interstage

5.2.4 ローカルPC側の環境設定

リモート開発する場合、各開発者が使用するワークベンチでサーバと連携するための情報を設定する必要があります。

なお、Windows XP SP2以降を適用済みのシステムで、かつ、サーバ側のNetCOBOLリモート開発サービスを使用せずにftpd/rexecサービスを使用する場合、"5.2.4.3 Windows XP SP2以降の適用時の設定"を先に行う必要があります。

5.2.4.1 サーバ情報

各開発者が使用するワークベンチでサーバと連携するための情報を設定する必要があります。

ここで設定した情報は、ワークスペース間で情報が共有されます。

サーバ情報の設定

以下の手順で[サーバ情報の新規作成]ダイアログボックスを表示し、サーバ情報を設定します。

  1. メニューバーから[ウィンドウ] > [設定]を選択します。[設定]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [設定]ダイアログボックスの左のペインで[COBOL] > [リモート開発]を選択します。[リモート開発]ページが表示されます。

  3. [リモート開発]ページで[サーバ情報の新規作成]をクリックします。[サーバ情報の新規作成]ダイアログボックスが表示されます。

    項目

    説明

    サーバ名

    [設定]ダイアログボックスの[リモート開発]ページの[サーバ名]に表示する任意の名前を指定します。
    COBOLプロジェクトまたはCORBAサーバプロジェクトがどのサーバをターゲットとするかを指定するときに、ここで指定したサーバ名が利用されます。
    定義済のサーバ名を指定することはできません。

    サーバのOS

    サーバのOSを選択します。

    サーバのアドレス

    ネットワーク上のサーバを識別するための名前(FQDN: Fully Qualified Domain Name)、またはIPアドレスを指定します。

    常に以下のユーザ名とパスワードを使用する

    サーバへ接続するときに、このダイアログボックスで指定したユーザ名とパスワードを使用するか否かを指定します。
    選択すると、このダイアログボックスで指定したユーザ名とパスワードを使用します。
    選択しないと、ワークベンチ起動後の最初のサーバへの接続時にサーバ接続時のユーザ名とパスワード入力が表示されます。
    デフォルトではチェックされていません。

      

    ユーザ名

    サーバで使用するアカウントのユーザ名を指定します。
    [常に以下のユーザ名とパスワードを使用する]が選択されている場合は、省略できません。

    パスワード

    ユーザ名に付与されたパスワードを指定します。
    [常に以下のユーザ名とパスワードを使用する]が選択されている場合は、省略できません。

    コード変換

    サーバとのファイル送受信時におけるコード変換の情報です。
    コード変換処理は、通常はシステムの提供するコード変換の機能を使用して行われます。しかし、ADJUST(Windowsだけ)またはInterstage Charset Managerが導入されている場合は、これらの製品を使用してコード変換が行われます。

      

    サーバのコード系

    サーバの日本語文字のコード系を選択します。

    サーバでコード変換する

    テキストファイルの送受信をする場合、サーバまたはローカルPCのどちらでコード変換するかを指定します。
    初期値では"サーバでコード変換する"が選択されています。
    [サーバのOS]で"Windows(Itanium)"または"Windows(x64)"を選択している場合は無効となります。

    ローカルでコード変換する

    UNIX系サーバの情報

    [サーバのOS]でSolaris、Linux(x86)またはLinux(Itanium)を選択したときに指定する情報です。

      

    サーバ側NetCOBOLのバージョンがV10以前

    サーバ側NetCOBOLの製品バージョンがV10以前の場合に選択します。
    選択するとリモート開発のサーバ側のサービスとしてftpd/rexecサービスを使用します。

    ファイル転送(FTP)にPASVモードを使用する

    選択するとPASVモードでファイル転送されます。
    ファイアウォールの外側にあるFTPサーバとファイル転送をするときに、サーバへ接続ができない場合があります。このような場合に、選択します。
    デフォルトでは選択されていません。
    サーバ側のftpd/rexecサービスを使用するリモート開発の場合に有効となります。

    サーバのNetCOBOLリモート開発サービス

    サーバ側のNetCOBOLリモート開発サービスの情報です。

      

    ポート番号

    NetCOBOLリモート開発サービスのTCP/IPのポート番号を指定します。
    サーバ側でNetCOBOLリモート開発サービスのポート番号を変更した場合に、変更した値に合わせてください。
    初期値では"61999"です。
    サーバ側のNetCOBOLリモート開発サービスを使用するリモート開発の場合に有効となります。

    接続確認

    ボタンをクリックすると、現在の設定値でサーバに接続し、その結果をサーバへの接続確認に表示します。

サーバへの接続確認

サーバ情報の[サーバ情報の新規作成]ダイアログボックスまたは [サーバ情報の変更]ダイアログボックスで[接続確認]をクリックすると、ダイアログボックスの設定値でサーバへ接続し、その結果が[確認]ダイアログボックスに表示されます。

接続に成功した場合は、サーバの環境変数の設定情報が表示されます。

接続に失敗した場合は、エラー情報が表示されます。

サーバ接続時のユーザ名とパスワード入力

サーバ情報の[サーバ情報の新規作成]ダイアログボックスまたは [サーバ情報の変更]ダイアログボックスで[常に以下のユーザ名とパスワードを使用する]を選択していない場合、ワークベンチを起動後の最初のサーバへの接続で、ユーザ名とパスワードを指定するダイアログボックスが表示されます。以降のサーバへの接続はこのユーザ名とパスワードを使用します。

サーバ情報の変更

以下の手順で[サーバ情報の変更]ダイアログボックスを表示し、サーバ情報を変更します。

  1. メニューバーから[ウィンドウ] > [設定]を選択します。[設定]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [設定]ダイアログボックスの左のペインで[COBOL] > [リモート開発]を選択します。[リモート開発]ページが表示されます。

  3. [リモート開発]ページの[サーバ名]からサーバ情報を変更するサーバ名を選択し、[サーバ情報の変更]をクリックします。[サーバ情報の変更]ダイアログボックスが表示されます。

サーバ情報の削除

  1. 以下の手順でサーバ情報を削除します。メニューバーから[ウィンドウ] > [設定]を選択します。[設定]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [設定]ダイアログボックスの左のペインで[COBOL] > [リモート開発]を選択します。[リモート開発]ページが表示されます。

  3. [リモート開発]ページの[サーバ名]からサーバ情報を削除するサーバ名を選択し、[削除]をクリックするとサーバ情報が削除されます。

5.2.4.2 プロジェクトのリモート開発設定

新規作成したCOBOLプロジェクトまたはCORBAサーバプロジェクトはリモート開発のサーバ情報が設定されていないため、リモート開発の機能を使用できません。

以下の手順でプロジェクトにリモート開発の情報を設定します。

  1. 依存ビューまたは構造ビューでリモート開発のサーバ情報を設定するプロジェクトを選択します。

  2. コンテキストメニューから[プロパティ]を選択します。[プロパティ]ダイアログボックスが表示されます。

  3. [プロパティ]ダイアログボックスの左のペインで[リモート開発]を選択すると、[リモート開発]ページが表示されます。

    項目

    説明

    リモート開発機能を有効にする

    このプロジェクトがリモート開発用のプロジェクトである場合に選択します。
    5.2.4.1 サーバ情報が設定されていない場合は、無効となります。
    デフォルトでは選択されていません。

    サーバ名

    プロジェクトが対象とするサーバ名を選択します。[設定]ダイアログボックスの[COBOL] > [リモート開発]で指定したサーバ名の一覧が表示されます。
    [リモート開発機能を有効にする]が選択されていない、またはサーバ情報が設定されていない場合は、無効となります。

    サーバディレクトリ

    サーバ側でビルドするための資産を格納するディレクトリをフルパスで指定します。
    メイクファイル生成機能およびビルド機能は、このディレクトリをカレントディレクトリとして処理を実行します。

    • サーバOSがSolaris、Linuxの場合:ルートディレクトリを指定することはできません。

    • サーバOSがWindowsの場合:ドライブ直下を指定することはできません。

    [参照]をクリックしてサーバのディレクトリを参照できます。
    [リモート開発機能を有効にする]が選択されていない、またはサーバ名が定義されていない場合は、無効となります。

    注意

    [サーバディレクトリ]に指定したディレクトリがサーバ上に存在しない場合、メイクファイル生成時に作成されます。
    [サーバディレクトリ]に指定するディレクトリは、ローカルPCのCOBOLプロジェクトまたはCORBAサーバプロジェクト単位で異なるディレクトリを指定する必要があります。複数のプロジェクトがサーバのディレクトリを共有すると、メイクファイル生成が正しく実行されません。

5.2.4.3 Windows XP SP2以降の適用時の設定

Windows XP SP2以降でセキュリティ強化のために追加された"Windowsファイアウォール"が有効となっている場合、リモート開発の機能が使用できなくなります。
この問題を回避するためには、次の表に示すプログラムを"Windowsファイアウォール"によるチェックの対象外とするように設定を変更します。

プログラム名

格納フォルダ

備考

COBRDC32.exe

NetCOBOLインストールフォルダ

リモートデバッガコネクタ

回避方法

以下の手順で、COBRDC32.exeを例外として登録します。
なお、この機能を使用しない場合は、対応するプログラムを登録する必要はありません。

  1. [Windowsファイアウォール]設定画面の[例外]タブにおいて、[プログラムの追加]を選択します。

  2. [プログラムの追加]ダイアログボックスの[参照]から、NetCOBOL製品のインストールフォルダに存在する"COBRDC32.exe"を選択し、[OK]をクリックして項目を追加します。

スコープの変更について

上記の方法で、必要なプログラムを"Windowsファイアウォール"によるチェックの対象外として登録した場合、そのプログラムに対するスコープを変更することによって、セキュリティを強化できます。スコープの変更は、次の手順で行います。

  1. [Windowsファイアウォール]設定画面の[例外]タブに登録されているプログラムから、スコープを変更するプログラムを選択し、[編集]をクリックします。

  2. [プログラムの編集]ダイアログボックスが表示されるので、[スコープの変更]をクリックします。

  3. [スコープの変更]ダイアログボックスで、[ユーザのネットワーク(サブネットのみ)]を選択、または[カスタムの一覧]を選択します。

  4. [カスタムの一覧]を選択した場合、対象コンピュータのIPアドレスを設定し、[OK]をクリックします。

Linuxサーバの場合

Linuxサーバとの連携で、"Windowsファイアウォール"が有効となっており、かつ、サーバ側のNetCOBOLリモート開発サービスではなくftpd/rexecサービスを使用する場合、Linuxサーバとの連携で処理時間が極端に遅くなる場合があります。

この現象を回避するには、以下の手順で113番ポートを例外として登録します。

  1. [Windowsファイアウォール]設定画面の[例外]タブにおいて、[ポートの追加]をクリックします。[ポートの追加]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [ポートの追加]ダイアログボックスで以下の値を設定します。

    • [名前]:任意の名前を設定します。

    • [ポート番号]:"113"を設定します。

    • [TCP/UDP]:TCPを選択します。

  3. 接続を受け付けるサーバを固定したい場合は、[スコープの変更]をクリックして[スコープの変更]ダイアログボックスを表示し、必要な設定を行います。