データベースアクセス管理機能を利用して、業務データベースにアクセスするための環境の作成について説明します。
クライアント用の動作環境ファイルの作成(Symfowareの場合)
リスナーの設定とネットサービス名の登録(Oracleの場合)
ここでは、業務アプリケーションが、Symfoware Serverに接続する場合に必要となるクライアント用の動作環境ファイルの作成について説明します。Oracleに接続する場合に必要となるリスナーの設定とネットサービス名の登録については、“13.10.2 リスナーの設定とネットサービス名の登録(Oracleの場合)”を参照して設定してください。
以下にクライアント用の動作環境ファイルの作成手順を示します。
ポイント
クライアント用の動作環境ファイルに記述するパラメタの詳細については、Symfoware Serverのマニュアル“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”を参照してください。
■クライアント用の動作環境ファイルの作成
“E.1.1 ワークユニット定義ファイルの作成”で指定した“クライアント用の動作環境ファイル”を、実行環境でviコマンドなどを利用し、新規に作成します。
■接続先情報の記述
◆リモート接続の場合
(アプリケーションサーバとデータベースサーバを異なるサーバで運用する場合)
業務データベース(メッセージ格納DB(注1))、メッセージトラッキングDB(注2)について、SERVER_SPECパラメタを記述します。SERVER_SPECパラメタには、データベースリソース定義に指定したSQLサーバ名と、接続先(データベース名、ホスト名、ポート番号)を指定します。
注1) メッセージとDBの整合性保証機能を利用する場合に使用します。メッセージとDBの整合性保証機能を利用する場合は、業務データベースとして、メッセージ格納DBのデータベースリソース定義を使用します。
注2) メッセージトラッキング機能を利用する場合に使用します。
以下にクライアント用の動作環境ファイルの記述例を示します。
| データベースのホスト名 | USERDBServer | 
| プロトコル | RDB2_TCP | 
| ポート番号 | 2050 | 
| データベース名 | USERDB | 
| SQLサーバ名 | SVRUSERDB | 
| データベースのホスト名 | USERDBServer | 
| プロトコル | RDB2_TCP | 
| ポート番号 | 2050 | 
| データベース名 | APFWDB | 
| SQLサーバ名 | SVRAPFWDB | 
例
| SERVER_SPEC=(RDB2_TCP,SVRUSERDB,USERDB,USERDBServer,2050) | 
例
| SERVER_SPEC=(RDB2_TCP,SVRAPFWDB,APFWDB,USERDBServer,2050) | 
例
| SERVER_SPEC=(RDB2_TCP,SVRUSERDB,USERDB,USERDBServer,2050) SERVER_SPEC=(RDB2_TCP,SVRAPFWDB,APFWDB,USERDBServer,2050) | 
◆ローカル接続の場合
(アプリケーションサーバとデータベースサーバを同一のサーバで運用する場合)
SERVER_SPECパラメタの記述は不要です。ただし、データベースリソース定義のSQLサーバ名には、データベース名を指定する必要があります。
データベースリソース定義のSQLサーバ名にデータベース名を指定していない場合は、リモート接続の扱いとなりますので、“◆リモート接続の場合(アプリケーションサーバとデータベースサーバを異なるサーバで運用する場合)”を参照して、SERVER_SPECパラメタを記述してください。
ポイント
データベースリソース定義に指定したSQLサーバ名を確認するには、apfwinforscコマンドを利用します。
クライアント用の動作環境ファイルのパス名とファイル名を確認するには、“ワークユニット定義ファイル”のSQLRTENV環境変数に指定した値を参照します。
■動作パラメタの記載(メッセージとDBの整合性保証機能または、メッセージトラッキング機能を使用する場合)
メッセージとDBの整合性保証機能または、メッセージトラッキング機能を使用する場合は、クライアント用の動作環境ファイルに以下のパラメタを記述します。
| パラメタ名 | 指定値 | 
|---|---|
| R_LOCK | YES | 
| MAX_SQL | 30+業務アプリケーションが利用するSQL文の数 | 
| ISOLATION_WAIT | WAIT | 
| DEFAULT_ISOLATION | READ_COMMITTED | 
以下にクライアント用の動作環境ファイルの記述例を記述します。
| R_LOCK=YES MAX_SQL=50 ISOLATION_WAIT=WAIT DEFAULT_ISOLATION=READ_COMMITTED | 
■動作パラメタの記載(COBOLを利用する場合)
COBOLを利用する場合は、クライアント動作環境ファイルに業務アプリケーションのコード系にあわせて、以下のパラメタを記述します。

| 業務アプリケーションのコード系 | パラメタ名 | 指定値 | 
| UTF8 | CHAR_SET | UTF8 | 
| NCHAR_CODE | UCS2 | |
| SJIS | CHAR_SET | SJIS | 
| NCHAR_CODE | SJIS | |
| EUC | CHAR_SET | EUC_S90 | 
| NCHAR_CODE | COBOL_EUC_S90 | 

| 業務アプリケーションのコード系 | パラメタ名 | 指定値 | 
|---|---|---|
| UTF8 | CHAR_SET | UTF8 | 
| NCHAR_CODE | UCS2B | |
| EUC | CHAR_SET | EUC_S90 | 
| NCHAR_CODE | COBOL_EUC_S90 | 
以下に業務アプリケーションのコード系にUTF8を利用する場合の、クライアント用の動作環境ファイルの記述例を記述します。

| CHAR_SET=UTF8 NCHAR_CODE=UCS2 | 

| CHAR_SET=UTF8 NCHAR_CODE=UCS2B |