Oracleのデータベースへ接続する場合、データベースリソース定義に指定したネットサービス名の登録を行う必要があります。また、データベースを配置しているサーバではリスナーの設定が必要になります。以下にリスナーの設定例、およびネットサービス名の登録例を示します。
注意
データベースサーバと、アプリケーションサーバが異なる場合、アプリケーションサーバにOracleクライアント(またはサーバ)のインストールが必要です。
データベースサーバと、アプリケーションサーバの両方に、Oracle Net Managerのインストールが必要です。
ネットサービス名の登録は、アプリケーションサーバおよび、データベースサーバで1度だけ行います。すでにネットサービス名を登録している場合には、ネットサービス名の登録を行う必要はありません。
■リスナーの設定
データベースサーバにあるlistener.ora(注)に、リスナーの定義とデータベースの定義を記載する必要があります。以下に定義例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Services管理者ガイド”を参照してください。
注) listener.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ/network/admin”ディレクトリ配下にあります。Windowsの場合は、“Oracleのホームディレクトリ\NETWORK\ADMIN”になります。
データベースサーバのホスト名 | USERDBServer |
プロトコル | TCP |
ポート番号 | 1521 |
SID | USERDB |
Oracleのホームディレクトリ |
|
例
SID_LIST_LISTENER =
(SID_LIST =
(SID_DESC =
(GLOBAL_DBNAME = USERDB)
(ORACLE_HOME = /opt/oracle/app/oracle/OraHome_1)
(SID_NAME = USERDB)
(SERVICE_NAME = USERDB)
)
)
LISTENER =
(DESCRIPTION =
(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = USERDBServer)(PORT = 1521))
) |
注意
定義はサーバがSolarisおよびLinuxの場合の例です。
ポイント
Oracleが提供する“netmgr”コマンドを利用し、GUIによりリスナーの設定を行うことが可能です。Windowsでは、スタートメニューからの、プログラム一覧のショートカットから、“Net Manager”を選択することでGUIを起動できます。
■リスナーの起動、または定義の再読込み
リスナーが起動されていない場合は、リスナープロセスを起動します。リスナーが起動されている場合は、定義の再読込みを行います。以下にコマンドの実行例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Servicesリファレンス・ガイド”を参照してください。
![]()
lsnrctl start |
![]()
LSNRCTL.EXE start |
![]()
lsnrctl reload |
![]()
LSNRCTL.EXE reload |
注意
lsnrctlコマンドを実行する場合は、環境変数ORACLE_HOMEにOracleのホームディレクトリを設定する必要があります。
Oracleインストールユーザで、lsnrctlコマンドの実行を行う必要があります。
■ネットサービス名の登録
アプリケーションサーバでは、tnsnames.ora(注)にネットサービス名を登録する必要があります。以下に、ネットサービス名の定義例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Services管理者ガイド”を参照してください。
注) tnsnames.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ/network/admin”ディレクトリ配下にあります。Windowsの場合は、“Oracleのホームディレクトリ\NETWORK\ADMIN”になります。
データベースサーバのホスト名 | USERDBServer |
プロトコル | TCP |
ポート番号 | 1521 |
SID | USERDB |
ネットサービス名 | USERDB_CONNSTR |
例
USERDB_CONNSTR =
(DESCRIPTION =
(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)
(HOST = USERDBServer)
(PORT = 1521)
)
(CONNECT_DATA =
(SERVER = DEDICATED)
(SERVICE_NAME = USERDB)
)
) |
ポイント
Oracleが提供する“netmgr”コマンドを利用し、GUIによりネットサービス名の登録を行うことが可能です。Windowsでは、スタートメニューからの、プログラム一覧のショートカットから、“Net Manager”を選択することでGUIを起動できます。
■ネットサービス名による接続の確認
ネットサービス名の設定を終えた後、ネットサービス名による接続確認を行います。以下に例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス”を参照してください。
例
![]()
sqlplus /nolog SQL> CONNECT system/password@USERDB_CONNSTR |
![]()
sqlplus.exe /nolog SQL> CONNECT system/password@USERDB_CONNSTR |
注意
sqlplusコマンドを実行する場合は、環境変数ORACLE_HOMEにOracleのホームディレクトリを設定する必要があります。