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Interstage Information Storage トラブルシューティング集
Interstage

3.3.5 資源管理状態変更コマンド(dccres)が異常終了する

資源管理状態変更コマンドが異常終了するトラブル、および対処方法について説明します。


3.3.5.1 テンポラリログが枯渇し、資源管理の操作に失敗する

現象

資源管理状態変更コマンド(dccres)を実行したところ、画面に以下のメッセージが表示され、異常終了する。

FSP_INTS-IS_IIS: ERROR: dcc09510-e: 復帰値  : 資源管理情報の操作に失敗しました。(エラーコード=-4000441)

確認方法

資源管理ログファイルに以下のログが出力されているか確認してください。

[日時] FSP_INTS-IS_IIS: ERROR: dcx00308-e: ([プロセスID]) 資源管理情報の操作に失敗しました。([モジュール名]_[内部コード] エラーコード=[エラーコード],詳細コード=40701,詳細メッセージ=JYP5004E テンポラリログ域の領域が不足しました.)

備考. エラーコードは障害が発生したタイミングによって異なります。

このログが出力されている場合、処理に必要なテンポラリログが枯渇したために本現象が発生します。


原因

dccresコマンドの対象となる件数がセットアップ時の見積件数を上回った場合、テンポラリログの容量が不足することがあります。

テンポラリログの容量が不足するとdccresコマンドの処理が継続できません。


問題発生時の対処

テンポラリログの枯渇が発生した場合は、資源管理状態変更コマンド実行時にファイル登録日時(regi_date)オプションを指定し、対象となるファイルを絞り込んでください。

regi_dateオプションで処理対象を絞り込んでもテンポラリログが枯渇する場合はテンポラリログの拡張が必要となります。

以下の手順に従い、テンポラリログの拡張を行ってください。作業はすべてスーパーユーザー(root)で行ってください。

なおテンポラリログの拡張は、資源管理を停止させる必要があります。

  1. テンポラリログの割当先の空き容量確認
      “導入ガイド”の“資源管理の資源”を参考に、必要容量を見積もり、見積もった値を確保するのに十分なディスク容量を確保します。


  2. 資源管理を停止させる

    rdbstop <Enter>

  3. テンポラリログを拡張する

    rdblog -U -t [テンポラリログ(BI)容量] [テンポラリログ(AI)容量] <Enter>
    

    備考. 容量は拡張後のサイズを指定すること


ポイント

ファイル登録日時(regi_date)オプションを指定すると、指定した日時以前に登録されたファイルが処理の対象となります。

オプションを省略するとコマンド実行日時以前に登録されたファイルが対象となります。

参照

rdblogコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。


3.3.5.2 処理時間を超過し、資源管理の操作に失敗する

現象

資源管理状態変更コマンド(dccres)を実行したところ、画面に以下のメッセージが表示され、異常終了する。

FSP_INTS-IS_IIS: ERROR: dcc09509-e: 復帰値  : 資源管理情報の操作エラーが発生しました。(エラーコード=-4002041)

確認方法

資源管理ログファイルに以下のログが出力されているか確認してください。

[日時] FSP_INTS-IS_IIS: ERROR: dcx00308-e: ([プロセスID]) 資源管理情報の操作に失敗しました。([モジュール名]_[内部コード] エラーコード=[エラーコード],詳細コード=40003,詳細メッセージ=JYP1006E データ受信中にサーバとの通信が切断されました.)

備考. エラーコードは障害が発生したタイミングや原因によって異なります。

このログが出力されている場合、処理時間が設定した値を超過したために資源管理状態変更コマンドが異常終了しています。


原因

dccresコマンドは、処理が2分以内に完了しなかった場合は3回処理の再実行を試みます。3回以内に処理が完了しなかった場合、dccresコマンドは異常終了します。

処理が一定時間内に完了しない原因を以下に示します。

・同じカテゴリを対象にdccresコマンドが多重実行されている
・dccresコマンドの処理対象件数が多すぎる

問題発生時の対処方法

dccresコマンドが多重で実行されていた場合は、先行しているコマンドの完了を待ってから、実行しなおしてください。

dccresコマンドの処理対象件数が多すぎる場合は、regi_dateオプションの指定により対象件数を絞り込むか、コマンドの実行可能時間を延長してください。

コマンドの実行可能時間は資源管理の接続設定で、資源管理の操作待ち時間(TRAN_TIME_LIMIT)の値を大きくすることで延長できます。TRAN_TIME_LIMITは、資源管理接続設定ファイルのパラメタです。

コマンドの実行可能時間やファイルの編集方法については“導入ガイド“の“資源管理の操作待ち時間の編集”を参照してください。


3.3.5.3 資源管理ログ出力先の指定に誤りがある

2.2.1 資源管理常駐プロセス(dcdaemon)が起動できない“の“2.2.1.2 資源管理ログ出力先の指定に誤りがある“を参照してください。