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Systemwalker Software Configuration Manager V14g 運用ガイド
Systemwalker

5.5.7 オーバーコミット機能の設定の変更【Windows】

5.5.7.1 概要

オーバーコミットとは、サーバに実装されているCPUやメモリのリソース量よりも、多くのリソースをゲストOSに対して仮想的に割り当てられる機能です。

CPUおよびメモリに対して、以下のような設定を行います。

項目名

内容

CPU動作周波数

仮想サーバに割り当てる最大CPUリソース量

CPU予約周波数

仮想サーバに保証される最小割当てCPUリソース量

CPU配分比

複数の仮想サーバが競合した場合、CPUリソースの配分を決める相対的な配分比

メモリサイズ

仮想サーバに割り当てる最大メモリリソース

メモリ予約サイズ

仮想サーバに保証される最小割当てメモリリソース量

メモリ配分比

複数の仮想サーバが競合した場合、メモリリソースの配分を決める相対的な配分比

なお、注意事項は以下のとおりです。

注意

  • すべてのVMプールは、オーバーコミットを有効に設定しておく必要があります。オーバーコミット無効のVMプールがServerView Resource Orchestrator上に存在していた場合、そのVMプールを選択して配備を行うと、配備エラーとなります。

  • 本製品で利用するすべてのL-Serverテンプレートには、オーバーコミットの設定を行う必要があります。

  • サポートする仮想化ソフトは、VMwareのみとなります。

  • オーバーコミット有効の仮想サーバは、起動時にリソースを消費するため、CPU予約性能やメモリ予約容量の設定が、OSの起動に最低限必要な容量に満たない場合、リソース不足で起動に失敗する場合があります。配備時のソフトウェアパラメーター設定処理においてサーバの起動に失敗した場合は、ソフトウェアパラメーター設定処理が失敗します。ソフトウェアパラメーター設定処理が失敗した場合は、システム運用管理者がリソースの容量を増やすなどの対処を実施した後、再度配備を実施する必要があります。

  • オーバーコミットの有効または無効は、必ず運用開始前に設定してください。運用開始後に属性の切り替えはできません。

5.5.7.2 利用方法

オーバーコミット機能を利用する場合は、以下の手順を実施してください。

  1. L-Serverテンプレートの登録

    L-Serverテンプレートの作成・登録方法については、『ServerView Resource Orchestrator ユーザーズガイド』の「L-Server」を参照してください。

  2. プールの設定

    [ServerView Resource Orchestratorの設定]

    1. ServerView Resource Orchestratorのオーバーコミット設定ファイルをエディタで開きます。

      定義ファイルは、以下に格納されています。

      <ServerView Resource Orchestratorのインストールフォルダ\Manager\etc\customize_data\pool.rcxprop
    2. 以下の情報を追加します。

      over_commit=VMプール名 [,プール名,・・・]

      over_commit=VMPool,/folder/VMPool

      注意

      • すべてのVMプール情報を記載します。複数指定する場合は、カンマで区切って指定してください。

      • フォルダ名も含め絶対パスで指定してください。ただし、ツリー直下のプールはリソース名のみ設定します。(「/」は付加しない)

    3. ファイルを保存します。

    4. ServerView Resource Orchestratorのマネージャーを再起動します。

      詳細については、『ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド』の「マネージャ」を参照してください。

    [本製品の設定]

    1. 本製品の定義ファイルをエディタで開きます。

      定義ファイルは、以下に格納されています。

      [vsys_config.xml]

      <本製品のインストール先ディレクトリ>\config\vsys_config.xml

      [managerview_config.xml]

      <本製品のインストール先ディレクトリ>\config\managerview_config.xml
    2. 以下のキーと値を追加してください。

      [vsys_config.xml]

      キー名

      内容

      over-commit

      [ServerView Resource Orchestratorの設定]で、ServerView Resource Orchestratorのオーバーコミット設定ファイルに記載した、VMプール名をすべて記載します。

      フォルダ名も含め絶対パスで指定してください。

      複数指定する場合は、カンマで区切って指定してください。

      設定例は以下のとおりです。

      <properties version="1.0">
          :
        <entry key="over-commit">/VMPool,/folder/VMPool</entry>

      [managerview_config.xml]

      キー名

      内容

      enable-overcommit

      false: オーバーコミット無効(デフォルト値)
      true : オーバーコミット有効

    3. ファイルを保存します。

    4. 管理機能と管理者ビューのワークユニットを再起動します。

      ワークユニットの再起動については、本製品の「4.2 停止手順」「4.1 起動手順」を参照してください。

  3. 項目値の設定について

    管理者ビューを使用して、「5.5.7.1 概要」に示した各項目の設定を行います。

    詳細は、『操作ガイド』の「構成変更」を参照してください。