Active DB Guardのロードシェア運用を行うために必要な動作環境の作成と、運用の準備について説明します。
ロードシェア運用を行う場合のSymfoware Serverのセットアップ手順のうち、以下の作業を行います。
資源の見積り
カーネル編集
環境変数の設定
ローデバイスの作成
GDSリソースの活性
RDB構成パラメタファイルの編集
システム用の動作環境ファイルの編集
ロードシェア構成パラメタファイルの編集
ポート番号の定義
ロググループ管理ファイルの作成(スケーラブルログ運用を行う場合)
ログ管理ファイルの作成
テンポラリログファイルの作成
インダウトログファイルの作成
RDBディクショナリとRDBディレクトリファイルの作成(複写元システムの場合)
ホットスタンバイの宣言(ホットスタンバイ機能を利用した運用の場合)
RDBシステムの登録
アーカイブログファイルの作成
パフォーマンスモニタのセットアップ
ユーザロググループのセットアップ(スケーラブルログ運用を行う場合で、新たなロググループを作成する場合)
XMLアダプタのセットアップ(XMLアダプタ機能を利用する場合)
GDSリソースの非活性
注意
Symfoware Serverのセットアップを行う際に考慮する点については、“2.2 Symfoware/RDB環境の作成”を参照してください。
参照
ロードシェア運用を行う場合のSymfoware Serverのセットアップ手順については、“Symfoware Server クラスタ導入運用ガイド”を参照してください。
RERUNログ抽出作業域を削除するサブプロシジャの登録を行います。
参照
RERUNログ抽出作業域を削除するサブプロシジャの登録方法については、“3.2.2.5 サブプロシジャの登録”を参照してください。
リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成を行います。
参照
リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成方法については、“Symfoware Server クラスタ導入運用ガイド”を参照してください。
スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)の場合、ACMをクラスタアプリケーションに登録します。
参照
ACMをクラスタアプリケーションに登録する方法については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド”を参照してください。
クラスタアプリケーションを起動します。
注意
クラスタアプリケーションを起動する前に、GDSリソースを非活性状態にしておく必要があります。
参考
クラスタアプリケーションの起動により、Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのGDSリソースを起動します(GDSリソースの活性)。GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。
ACMのセットアップは、スケーラブル運用のみの場合、クラスタ運用でないセットアップ手順と同じです。
スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)の場合、フェイルオーバ型クラスタシステムのセットアップ手順と同じです。
参照
ロードシェア運用の運用形態については、“3.1.3 運用形態”を参照してください。
クラスタ運用でないACMのセットアップ手順は、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書”を参照してください。
フェイルオーバ型クラスタシステムのACMのセットアップ手順は、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド”を参照してください。
システム間での複写用ローデバイスの対応付けの方法は、スケーラブル運用の場合は、クラスタ構成でない手順と同じです。
スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)の場合、フェイルオーバ運用の手順と同じです。
参照
ロードシェア運用の運用形態については、“3.1.3 運用形態”を参照してください。
クラスタ構成でない場合のシステム間での複写用ローデバイスの対応付けについては、“2.4.4 システム間での複写用ローデバイスの対応付け”を参照してください。
フェイルオーバ運用のシステム間での複写用ローデバイスの対応付けについては、“3.2.2.3 システム間での複写用ローデバイスの対応付け”を参照してください。
スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)、かつ、ACMをクラスタアプリケーションに登録する場合、BC構成パラメタファイルにBC_CLUSTER_NODEパラメタの定義を追加します。
また、ロードシェア運用環境のCapitalシステムとSatelliteシステムにおいて、Active DB Guardの運用に関わるパラメタは、定義内容を一致させる必要があります。以下の定義種別は、必ず一致させてください。
TRAN_ASYNC
RLC_FULL
BC構成パラメタファイルの定義種別において、CapitalシステムとSatelliteシステムの定義内容の一致について以下の表に示します。
定義種別 | 意味 | 定義内容の一致 |
---|---|---|
RLP_FILE_PATH | RLP動作環境ファイルの格納先ディレクトリの絶対パス名 | 任意 |
TRAN_ASYNC | RERUNログ書き込みにおける、非同期書き込みモードの使用有無 | 必要 |
RLC_BUFF | RERUNログバッファ枚数の指定 | 任意 |
RLC_FULL | すべてのRLCファイルが満杯状態になった場合の動作 | 必要 |
BCMNDB | BC管理DBの定義情報 | 異なる |
BCLOGMANAGE | BCログ管理ファイルの絶対パス名 | 任意 |
BC_CLUSTER_NODE | ACMのクラスタ運用時に使用するACMの論理ノード名 | 任意 |
必要:CapitalシステムとSatelliteシステムで一致が必要
任意:CapitalシステムとSatelliteシステムの一致は任意
異なる:CapitalシステムとSatelliteシステムで必ず異なる
注意
BCMNDBパラメタの指定値は、RDBシステム名が異なるためノード間の場合は異なり、運用待機の場合は同じになります。
参照
ロードシェア運用の運用形態については、“3.1.3 運用形態”を参照してください。
BC_CLUSTER_NODEパラメタの詳細については、“3.2.2.4 BC構成パラメタファイルの編集”を参照してください。
BC_CLUSTER_NODE以外の各パラメタの詳細については、“2.6 BC構成パラメタファイルの編集”を参照してください。
ロードシェア運用を行う場合に指定できるパラメタについて、以下に説明します。
ノードにActive DB Guardの運用対象資源が存在することを宣言します。
記述形式は、以下のとおりです。
BC_RESOURCE = YES | NO
YES:ノードにActive DB Guardの運用対象資源が存在する
NO :ノードにActive DB Guardの運用対象資源が存在しない
本パラメタは省略可能です。省略時はYESが指定されたものとみなします。
注意
本パラメタにNOが指定されている場合、そのほかのパラメタが指定されているとエラーになります。
ポイント
本パラメタにNOが指定されている場合、RLP環境を作成する必要はありません。
クラスタアプリケーションを停止します。
参考
クラスタアプリケーションの停止により、Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのGDSリソースを停止します(GDSリソースの非活性)。GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。
Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのGDSリソースを起動します。GDSリソースの起動は、Global Disk Servicesを利用して行います。GDSリソースの起動方法は、“3.2.2.1 GDSリソースの活性”を参照してください。
参照
GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。
ACMを起動します。
この際、ACMの環境変数“SWSTGNODE”を設定しておく必要があります。
$ /opt/swstorage/bin/startacm
参照
ACMの起動方法については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書”を参照してください。
ACMを停止します。
この際、ACMの環境変数“SWSTGNODE”を設定しておく必要があります。
$ /opt/swstorage/bin/stopacm
参照
ACMの停止方法については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書”を参照してください。
データベース環境の複写手順について、以下に説明します。
Capitalシステムの手順
Symfoware Serverのrdbrtrコマンドを使用して、ディクショナリに更新抑止の利用規定を設定します。
Symfoware Serverのrdbdmpdicコマンドを使用して、RDBディクショナリの退避ファイルを取得します。
Symfoware Serverのrdbrtrコマンドを使用して、DSIに更新抑止の利用規定を設定します。
本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。
Symfoware Serverのrdbdmpコマンドを使用して、DSIの退避ファイルを取得します。
本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。
Symfoware Serverのrdbrlsコマンドを使用して、DSIの更新抑止の利用規定を解除します。
本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。
Symfoware Serverのrdbrlsコマンドを使用して、RDBディクショナリの更新抑止の利用規定を解除します。
Symfoware ServerのrdbrcvdicコマンドのLOADモードおよびddlオプションを使用して、RDBディクショナリを復旧します。
本作業は、以下の状態で行う必要があります。
Symfoware Serverの停止中
GDSリソースの活性状態
Symfoware Serverのrdbscldirコマンドを使用して、ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを再登録します。
本作業は、スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合に実施します。
Symfoware Serverのrdbrcvdicコマンドを使用して、ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを復旧します。
本作業は、スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合に実施します。
クラスタアプリケーションを起動します。
Symfoware Serverのrdbrcvコマンドを使用して、DSIを復旧します。
本作業は、すべての表のDSIに対して実施します。
参照
rdbrtrコマンド、rdbdmpdicコマンド、rdbdmpコマンド、rdbrlsコマンド、rdbrcvdicコマンド、rdbscldirコマンドおよびrdbrcvコマンドの詳細は、“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。
Satelliteシステムの手順
注意
複写先システムでは、本手順を実施する前に以下の状態である必要があります。
クラスタアプリケーションの停止
Capitalシステムのスタンバイ型のクラスタアプリケーションの起動
GDSの起動
Symfoware Serverのrdbrtrコマンドを使用して、DSIに更新抑止の利用規定を設定します。
本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。
Symfoware Serverのrdbdmpコマンドを使用して、DSIの退避ファイルを取得します。
本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。
Symfoware Serverのrdbrlsコマンドを使用して、DSIの更新抑止の利用規定を解除します。
本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。
Symfoware Serverのrdbrcvdicコマンドを使用して、ユーザデータベース用のRDBディレクトリファイルを復旧します。
Symfoware Serverのrdbscldirコマンドを使用して、ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを再登録します。
本作業は、スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合に実施します。
スケーラブル型のクラスタアプリケーションを起動します。
Symfoware Serverのrdbrcvコマンドを使用して、DSIを復旧します。
本作業は、すべての表のDSIに対して実施します。
参照
rdbrtrコマンド、rdbdmpコマンド、rdbrlsコマンド、rdbrcvdicコマンド、rdbscldirコマンドおよびrdbrcvコマンドの詳細は、“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。