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Symfoware Active DB GuardV10.1.0 設計・セットアップガイド

3.3.4 ロードシェア運用のセットアップ操作

Active DB Guardのロードシェア運用を行うために必要な動作環境の作成と、運用の準備について説明します。

3.3.4.1 Symfoware/RDBの環境作成

ロードシェア運用を行う場合のSymfoware Serverのセットアップ手順のうち、以下の作業を行います。

注意

Symfoware Serverのセットアップを行う際に考慮する点については、“2.2 Symfoware/RDB環境の作成”を参照してください。

参照

ロードシェア運用を行う場合のSymfoware Serverのセットアップ手順については、“Symfoware Server クラスタ導入運用ガイド”を参照してください。

3.3.4.2 サブプロシジャの登録

RERUNログ抽出作業域を削除するサブプロシジャの登録を行います。

参照

RERUNログ抽出作業域を削除するサブプロシジャの登録方法については、“3.2.2.5 サブプロシジャの登録”を参照してください。

3.3.4.3 リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成

リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成を行います。

参照

リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成方法については、“Symfoware Server クラスタ導入運用ガイド”を参照してください。

3.3.4.4 ACMのクラスタアプリケーションへの登録

スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)の場合、ACMをクラスタアプリケーションに登録します。

参照

ACMをクラスタアプリケーションに登録する方法については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド”を参照してください。

3.3.4.5 クラスタアプリケーションの起動

クラスタアプリケーションを起動します。

注意

クラスタアプリケーションを起動する前に、GDSリソースを非活性状態にしておく必要があります。

参考

クラスタアプリケーションの起動により、Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのGDSリソースを起動します(GDSリソースの活性)。GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。

3.3.4.6 ACMのセットアップ

ACMのセットアップは、スケーラブル運用のみの場合、クラスタ運用でないセットアップ手順と同じです。
スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)の場合、フェイルオーバ型クラスタシステムのセットアップ手順と同じです。

参照

  • ロードシェア運用の運用形態については、“3.1.3 運用形態”を参照してください。

  • クラスタ運用でないACMのセットアップ手順は、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書”を参照してください。

  • フェイルオーバ型クラスタシステムのACMのセットアップ手順は、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド”を参照してください。

3.3.4.7 システム間での複写用ローデバイスの対応付け

システム間での複写用ローデバイスの対応付けの方法は、スケーラブル運用の場合は、クラスタ構成でない手順と同じです。
スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)の場合、フェイルオーバ運用の手順と同じです。

参照

3.3.4.8 BC構成パラメタファイルの編集

スケーラブル運用以外の運用形態(1:1運用待機、カスケード、N:1運用待機)、かつ、ACMをクラスタアプリケーションに登録する場合、BC構成パラメタファイルにBC_CLUSTER_NODEパラメタの定義を追加します。

また、ロードシェア運用環境のCapitalシステムとSatelliteシステムにおいて、Active DB Guardの運用に関わるパラメタは、定義内容を一致させる必要があります。以下の定義種別は、必ず一致させてください。

BC構成パラメタファイルの定義種別において、CapitalシステムとSatelliteシステムの定義内容の一致について以下の表に示します。

表3.8 CapitalシステムとSatelliteシステムの定義内容の一致

定義種別

意味

定義内容の一致

RLP_FILE_PATH

RLP動作環境ファイルの格納先ディレクトリの絶対パス名

任意

TRAN_ASYNC

RERUNログ書き込みにおける、非同期書き込みモードの使用有無

必要

RLC_BUFF

RERUNログバッファ枚数の指定

任意

RLC_FULL

すべてのRLCファイルが満杯状態になった場合の動作

必要

BCMNDB

BC管理DBの定義情報

異なる

BCLOGMANAGE

BCログ管理ファイルの絶対パス名

任意

BC_CLUSTER_NODE

ACMのクラスタ運用時に使用するACMの論理ノード名

任意

必要:CapitalシステムとSatelliteシステムで一致が必要
任意:CapitalシステムとSatelliteシステムの一致は任意
異なる:CapitalシステムとSatelliteシステムで必ず異なる

注意

BCMNDBパラメタの指定値は、RDBシステム名が異なるためノード間の場合は異なり、運用待機の場合は同じになります。

参照

ロードシェア運用時に指定するパラメタ

ロードシェア運用を行う場合に指定できるパラメタについて、以下に説明します。

BC_RESOURCE

ノードにActive DB Guardの運用対象資源が存在することを宣言します。

記述形式は、以下のとおりです。

BC_RESOURCE = YES | NO

YES:ノードにActive DB Guardの運用対象資源が存在する
NO :ノードにActive DB Guardの運用対象資源が存在しない

本パラメタは省略可能です。省略時はYESが指定されたものとみなします。

注意

本パラメタにNOが指定されている場合、そのほかのパラメタが指定されているとエラーになります。

ポイント

本パラメタにNOが指定されている場合、RLP環境を作成する必要はありません。

3.3.4.9 クラスタアプリケーションの停止

クラスタアプリケーションを停止します。

参考

クラスタアプリケーションの停止により、Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのGDSリソースを停止します(GDSリソースの非活性)。GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。

3.3.4.10 GDSリソースの活性

Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのGDSリソースを起動します。GDSリソースの起動は、Global Disk Servicesを利用して行います。GDSリソースの起動方法は、“3.2.2.1 GDSリソースの活性”を参照してください。

参照

GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。

3.3.4.11 ACMの起動

ACMを起動します。
この際、ACMの環境変数“SWSTGNODE”を設定しておく必要があります。

$ /opt/swstorage/bin/startacm

参照

ACMの起動方法については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書”を参照してください。

3.3.4.12 ACMの停止

ACMを停止します。
この際、ACMの環境変数“SWSTGNODE”を設定しておく必要があります。

$ /opt/swstorage/bin/stopacm

参照

ACMの停止方法については、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書”を参照してください。

3.3.4.13 データベース環境の複写

データベース環境の複写手順について、以下に説明します。

Capitalシステムの手順

複写元システムの手順
  1. Symfoware Serverのrdbrtrコマンドを使用して、ディクショナリに更新抑止の利用規定を設定します。

  2. Symfoware Serverのrdbdmpdicコマンドを使用して、RDBディクショナリの退避ファイルを取得します。

  3. Symfoware Serverのrdbrtrコマンドを使用して、DSIに更新抑止の利用規定を設定します。
    本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。

  4. Symfoware Serverのrdbdmpコマンドを使用して、DSIの退避ファイルを取得します。
    本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。

  5. Symfoware Serverのrdbrlsコマンドを使用して、DSIの更新抑止の利用規定を解除します。
    本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。

  6. Symfoware Serverのrdbrlsコマンドを使用して、RDBディクショナリの更新抑止の利用規定を解除します。

複写先システムの手順
  1. Symfoware ServerのrdbrcvdicコマンドのLOADモードおよびddlオプションを使用して、RDBディクショナリを復旧します。
    本作業は、以下の状態で行う必要があります。

    • Symfoware Serverの停止中

    • GDSリソースの活性状態

  2. Symfoware Serverのrdbscldirコマンドを使用して、ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを再登録します。
    本作業は、スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合に実施します。

  3. Symfoware Serverのrdbrcvdicコマンドを使用して、ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを復旧します。
    本作業は、スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合に実施します。

  4. クラスタアプリケーションを起動します。

  5. Symfoware Serverのrdbrcvコマンドを使用して、DSIを復旧します。
    本作業は、すべての表のDSIに対して実施します。

参照

rdbrtrコマンド、rdbdmpdicコマンド、rdbdmpコマンド、rdbrlsコマンド、rdbrcvdicコマンド、rdbscldirコマンドおよびrdbrcvコマンドの詳細は、“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。

Satelliteシステムの手順

注意

複写先システムでは、本手順を実施する前に以下の状態である必要があります。

  • クラスタアプリケーションの停止

  • Capitalシステムのスタンバイ型のクラスタアプリケーションの起動

  • GDSの起動

複写元システムの手順
  1. Symfoware Serverのrdbrtrコマンドを使用して、DSIに更新抑止の利用規定を設定します。
    本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。

  2. Symfoware Serverのrdbdmpコマンドを使用して、DSIの退避ファイルを取得します。
    本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。

  3. Symfoware Serverのrdbrlsコマンドを使用して、DSIの更新抑止の利用規定を解除します。
    本作業は、RDBシステムに定義されているすべての表のDSIに対して実施します。

複写先システムの手順
  1. Symfoware Serverのrdbrcvdicコマンドを使用して、ユーザデータベース用のRDBディレクトリファイルを復旧します。

  2. Symfoware Serverのrdbscldirコマンドを使用して、ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを再登録します。
    本作業は、スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合に実施します。

  3. スケーラブル型のクラスタアプリケーションを起動します。

  4. Symfoware Serverのrdbrcvコマンドを使用して、DSIを復旧します。
    本作業は、すべての表のDSIに対して実施します。

参照

rdbrtrコマンド、rdbdmpコマンド、rdbrlsコマンド、rdbrcvdicコマンド、rdbscldirコマンドおよびrdbrcvコマンドの詳細は、“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。