物理サーバを構築する場合、ストレージ装置とストレージネットワークの設定が必要なため、迅速なサーバ提供の妨げになっていました。
本製品では、以下の機能を利用して迅速なサーバ提供を実現します。
VM管理製品とストレージ管理製品の連携により、RAIDグループとアグリゲートの情報を仮想ストレージリソースとして自動検出します。
検出された仮想ストレージリソースから、サーバ種別が"物理"のL-Serverの仕様を満たす仮想ストレージを自動選択します。
自動選択された仮想ストレージから、指定された容量のLUNを切り出してL-Serverに割り当てます。
L-Serverからストレージを利用するために、ストレージ装置とストレージネットワークを設定します。
物理サーバを用いてL-Serverを作成する際の前提条件
物理サーバをL-Serverにするには、HBA address renameまたはVIOMを利用した接続がサポートされている必要があります。HBA address renameまたはVIOMを利用した接続については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のストレージ環境の決定およびストレージ環境の設定の記述を参照してください。
L-ServerのSANストレージへのパスは、マルチパス(2パス)をサポートしています。
管理対象サーバのHBAのポートが合計3ポート以上の構成はサポートしていません。
L-ServerはSANブート構成をサポートします。
ブレードサーバの場合、ファイバーチャネルカードは拡張スロット2に搭載する構成だけサポートします。
ブレードサーバの場合、VIOMのセットアップ時に、以下の項目を設定しないでください。
WWN Address Range
MAC Address Range
ストレージ構成について
本製品は、1つのSAN環境を管理します。複数のSAN環境はサポートしません。
ストレージは、クラスタの共有ディスクとして利用できません。
1台のL-Serverに対して、1台のストレージ装置が接続できます。
物理サーバをL-Serverにする場合、L-Serverのシステムディスクおよびデータディスクは以下のように配置します。
構成 | システムディスク | データディスク |
---|---|---|
1 | SANストレージ | SANストレージ |
注意
ローカルディスクはサポートしていません。
ローカルディスクを接続しないでください。
必須になるVM管理製品、ストレージ管理製品などについては、「1.3.2.2 必須ソフトウェア」を参照してください。
サポートするストレージ装置やファイバーチャネルスイッチについては、「1.4 ハードウェア環境」を参照してください。
ストレージネットワークとストレージの構成については、「1.5 システム構成」を参照してください。
ストレージ環境の設定は、「F.1 システム構成」を参照してください。