パッキング転送機能は、ACM連携サービスのメッセージ転送性能を向上させるための機能です。アプリケーションの介在なしでACM連携サービスが複数のメッセージをパッキングして一括送信します。パッキング転送機能は、メッセージのデータ長が小さい(15220バイト以下)場合に有効に機能します。
図10.7 パッキング転送機能の概要にパッキング転送機能の概要を示します。
図10.7 パッキング転送機能の概要
送信側および受信側のACM連携サービスでは、以下の処理を行います。
送信側のACM連携サービスは、メッセージキューから複数のメッセージを取り出し、一つにパッキングします。
一つにパッキングしたメッセージを転送します。
受信側のACM連携サービスは、パッキングされた複数のメッセージをアンパッキング(パッキング前の状態に戻す処理)してメッセージキューに格納します。
なお、相手システムがパッキング転送機能をサポートしてない場合、従来通り1通ずつメッセージを転送します。
パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義に以下の項目が必要です。
パッキング数
パッキングするメッセージ数。1度の送信で、2~40メッセージを転送できます。パッキング数の設定の目安は、表10.3 パッキング数の設定の目安を参考に設計してください。
平均メッセージ長 | パッキング数 |
---|---|
20バイト | 40 |
500バイト | 25 |
1000バイト | 17 |
2000バイト | 11 |
4000バイト | 6 |
最大遅延時間
メッセージがパッキング数に達しない場合に、待ち合わせをするための送信待ち時間(秒)を指定します。最大遅延時間(最大5分)以内の転送を保証し、かつ、パッキングすることで効率よくメッセージを転送します。最大遅延時間の設定の目安は、送信キューにパッキング数分のメッセージが溜まる時間となります。なお、当項目は、パッキング転送機能を使用する場合にだけ有効です。
パッキング転送機能の定義方法については、表10.6 QUEUEセクションの記述内容を参照してください。