DSS ファイルシステムの MDS 運用情報を変更する手順を説明します。
図3.9 MDS 運用情報の変更の操作の流れ
DSS ファイルシステムの MDS 運用情報を変更するためには、ファイルシステムをアンマウントする必要があります。
参照
アンマウントの詳細については、本書の“3.2.4.1 アンマウント”を参照してください。
DSS ファイルシステムでは、MDS を運用する DSS サーバに関する以下の情報を保持しています。
MDS が配置されている DSS サーバの優先順位
DSS サーバに関する情報の変更には、sfcadm(8) を使用します。
DSS サーバの優先順位を karin, mikan に変更する手順を、以下の環境を例に説明します。
・ ファイルシステム ID | :1 |
・ 論理ファイルシステム名 | :dss1 |
・ 現在のプライマリ DSS サーバ | :mikan |
・ 現在のセカンダリ DSS サーバ | :karin |
・ DSS クライアント | :host1、host2 |
現在のファイルシステムの構成を確認します。
# sfcrscinfo -m /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter> /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106: FSID MDS/AC STATE S-STATE RID-1 RID-2 RID-N hostname 1 MDS(P) stop - 0 0 0 mikan 1 AC stop - 0 0 0 mikan 1 MDS(S) stop - 0 0 0 karin 1 AC stop - 0 0 0 karin |
sfcrscinfo -m の出力から、DSS サーバの優先順位が、mikan、karin であることが確認できます。
DSS サーバの優先順位を変更します。
# sfcadm -g karin,mikan /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter> |
DSS サーバの優先順位が変更されたことを確認します。
# sfcrscinfo -m /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter> /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106: FSID MDS/AC STATE S-STATE RID-1 RID-2 RID-N hostname 1 MDS(P) stop - 0 0 0 karin 1 AC stop - 0 0 0 karin 1 MDS(S) stop - 0 0 0 mikan 1 AC stop - 0 0 0 mikan |
DSS ファイルシステムの構成情報ファイルを sfcmkconf(8) で再作成します。
sfcmkconf(8) を DSS サーバで実行します。
# sfcmkconf <Enter> |
再作成した構成情報ファイルの名前を、ファイルシステム ID から論理ファイルシステム名に変更します。
# cd sfcmkconf_out <Enter> # mv ./client.conf.1 client.conf.dss1 <Enter> |
構成情報ファイルを、各 DSS クライアントに配布します。
# scp ./client.conf.dss1 root@host1:/etc/sfcfs/client.conf.dss1 <Enter> # scp ./client.conf.dss1 root@host2:/etc/sfcfs/client.conf.dss1 <Enter> |
MDS 運用情報の変更が完了した後、対象ファイルシステムをマウントします。
参照
DSSサーバでのファイルシステムのマウント方法の詳細については、“導入ガイド”の“6.3.2.6 DSSファイルシステムのマウント” を参照してください。
また、DSSクライアントでのファイルシステムのマウント方法の詳細については、“導入ガイド”の“6.6.1.2 DSSファイルシステムのマウント” を参照してください。