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Interstage Information StorageV10.0.0 運用ガイド

3.2.7 DSS クライアントのオンライン追加

この節では、DSS ファイルシステムでの DSS クライアントのオンライン追加について説明します。

DSS ファイルシステムでは、運用を停止することなく新規に DSS クライアントを追加できます。


図3.7 変更 (DSS クライアントのオンライン追加) の操作の流れ


3.2.7.1 DSS クライアント情報の追加

DSS クライアントのオンライン追加を行うには、接続許可リストファイルに追加する DSS クライアントのホスト名を登録します。


DSS クライアント情報の追加には、DSS サーバで以下の作業が必要です。

DSS ファイルシステムに DSS クライアント情報を追加する手順を、以下の環境を例に説明します。

代表パーティション

:/dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106

DSSサーバ

:sunny, moony

追加する DSS クライアント

:rainy3


  1. 対象ファイルシステムのファイルシステム ID を sfcinfo(8) の出力にある FSID 欄から確認します。

    # sfcinfo -n /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
    /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106:
    FSID  hostID    status  hostname
       1  80a4f75b  RUN     sunny
       1  80960096  RUN     moony

  2. 対象ファイルシステムの接続許可リストファイルに、追加する DSS クライアントの CLIENT フィールドを追加します。

    CLIENTフィールドは、接続許可リストファイルの末尾に追加します。複数の DSS クライアントを追加する場合は、クライアントの数だけ CLIENT フィールドを追加してください。

    # cat /etc/sfcfs/server.conf.1 <Enter>
    #
    # Copyright (c) 2009 FUJITSU LIMITED. All rights reserved.
    #
    #
    # Dynamic Store Services  MDS node configuration file.
    #   /etc/sfcfs/server.conf.<FSID>
    #
    # Client host-name list of this file system.
    #
    # Notes:
    #   Do not describe the host name of MDS itself.
    #
    # example:
    #CLIENT nodeac1
    #CLIENT nodeac2
    #CLIENT nodeac3
    #CLIENT nodeac4
    #CLIENT nodeac5
    CLIENT rainy1
    CLIENT rainy2
    CLIENT rainy3

    注意

    • 追加する DSS クライアントの CLIENT フィールドは、必ず接続許可リストファイルの末尾に追加してください。既存の CLIENT フィールドが変更されると、追加する DSS クライアントのmount(8) が失敗します。

    • 既存の CLIENT フィールドの変更および削除はできません。DSS クライアントの追加と同時に変更および削除を行いたい場合は、DSS ファイルシステムをアンマウントした状態で行ってください。

    • DSS クライアントに登録できるノード数は、DSS サーバ数と合わせてsfcmkfs(8) 時に指定した maxnode が最大数となります。


    参照

    • DSS クライアント情報の接続許可リストファイルへの追加は、“導入ガイド”の“6.3.2.3 DSS クライアント情報の登録”を参照してください。

    • DSS クライアントの追加と同時に変更および削除を行う場合は、本書の“3.2.10 DSSファイルシステムの削除”を参照してください。

    • sfcmkfs(8) の maxnode についての詳細は、"コマンドリファレンス"を参照してください。


  3. 接続許可リストファイルを各 DSS サーバに配付します。
    DSS サーバを冗長化している場合は、他の DSS サーバに配付します。

    # cd /etc/sfcfs <Enter>
    # scp ./server.conf.1 root@moony:/etc/sfcfs/server.conf.1 <Enter>

    注意

    接続許可リストファイルの内容は、すべての DSS サーバで同じになるようにしてください。
    DSS サーバ間で接続許可リストファイルの内容が異なると、MDS ダウンリカバリに失敗してファイルシステム閉塞、システムパニックが発生する場合があります。


3.2.7.2 ファイルシステム構成情報の配付

sfcmkconf(8) で対象ファイルシステムのファイルシステム構成情報を生成し、追加する DSS クライアントに配付します。配付対象となる構成情報ファイルは、ファイルシステム ID で特定してください。


参照

DSS クライアントへの構成情報ファイルの配付は、"導入ガイド"の"6.3.2.4 ファイルシステム構成情報の配布"を参照してください。


3.2.7.3 fstab の設定

マウントするファイルシステムに関するエントリを、追加する DSS クライアントの /etc/fstab に書く必要があります。


参照

/etc/fstab の設定の詳細については、“導入ガイド”の“6.6.1.1 DSSクライアントのfstab設定”を参照してください。


3.2.7.4 マウント

追加する DSS クライアントでファイルシステムを使用するために、DSS ファイルシステムをマウントします。

DSS クライアントでのマウントは、mount(8) を使用します。


参照

DSS クライアントでのマウントについては、"導入ガイド"の"6.6.1.2 DSSファイルシステムのマウント"を参照してください。