Interstage Application Server ディレクトリサービス運用ガイド
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第5章 リポジトリの作成> 5.6 データの作成> 5.6.1 LDAPデータ交換形式(LDIF)を使う

5.6.1.1 LDIF標準形式

 エントリの情報を記述するLDIF標準形式について説明します。
 例中に記載のオブジェクトクラス、および属性については、それぞれ、“オブジェクトクラス一覧”、“属性一覧”を参照してください。

2つのエントリを記述した標準形式

version: 1
# 1つ目のエントリ
dn: cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
objectclass: top
objectclass: person
objectclass: organizationalPerson
cn: User001
sn: Fujitsu

# 2つ目のエントリ
dn: cn=User002,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
objectclass: top
objectclass: person
objectclass: organizationalPerson
cn: User002
sn: Fujitsu


◆行が長い時

 DNや属性値が長すぎる場合は、折り返して複数行で記述することができます。この時、継続行であることを示すために、行の先頭1文字を空白とし、2文字目から属性値の続きを記述します。行の先頭が空白の場合、その行は、前の行の継続行とみなされます。

長い属性値を折り返す場合

dn: cn=User002,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
objectclass: top
objectclass: person
objectclass: organizationalPerson
cn: User002
sn: Fujitsu
description: She is good at English, German, and French.
 She has experience in overseas assignment.

◆属性値を外部ファイルから参照する時

 属性値に、外部ファイルの内容を指定するには、以下の形式で記述します。

属性名:< ファイルのパス(注)

注)“:”(コロン)と“<”(小なり)の間には空白を入れないで記述します。“:”(コロン)と“<”(小なり)の間に空白を入れた場合、“:”(コロン)以降に記載した文字列が属性値として登録されます。
 DNにはファイルからの読み込みはできません。
 指定できるファイルはローカルなファイルのみです。また、ファイル名は、リポジトリ内に格納されません。

 コード系により、ファイルのパスの記述形式が違います。description属性にテキストファイルの内容を指定するときを例にとって説明します。

 ファイルのコード系をUTF-8に変換し、ファイルのパスをURL形式で指定します。

description:< file:///C:\data\utf8.txt

description:< file:///data/utf8.txt

 

◆バイナリの表記

 属性値にバイナリ値を設定するには、以下の形式で記述します。Base64符号化した値を直接記述する場合は、“属性一覧”で、『「;binary」を付加する必要はありません』と記載されている属性は“Base64符号化した値を直接記述する場合1”の形式で、『「;binary」を付加してください』と記載されているものは、“Base64符号化した値を直接記述する場合2”の形式で、それぞれ記述してください。

Base64符号化した値を直接記述する場合

dn: cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
objectclass: top
objectclass: person
objectclass: organizationalPerson
objectclass: inetOrgPerson
cn: User001
sn: Fujitsu
jpegPhoto:: /9j/4AAQSkZJRgABAQEAYABgAAD/2wBDAP//////////////////////////
 ////////////////////////////////////////////////////////////wAAL
 CAAIAAgBAREA/8QAHwAAAQUBAQEBAQEAAAAAAAAAAAECAwQFBgcICQoL/8QAt
 RAAAgEDAwIEAwUFBAQAAAF9AQIDAAQRBRIhMUEGE1FhByJxFDKBkaEII0Kxw
 RVS0fAkM2JyggkKFhcYGRolJicoKSo0NTY3ODk6Q0RFRkdISUpTVFVWV1hZW
 mNkZWZnaGlqc3R1dnd4eXqDhIWGh4iJipKTlJWWl5iZmqKjpKWmp6ipqrKzt
 LW2t7i5usLDxMXGx8jJytLT1NXW19jZ2uHi4+Tl5ufo6erx8vP09fb3+Pn6/
 9oACAEBAAA/ADnA6ds9ucjr15Hf65xxX//Z

◆ユーザ定義スキーマで定義した属性、およびオブジェクトクラスを使用する時

 ユーザ定義スキーマで定義した属性やオブジェクトクラスを使用する時は、標準スキーマで定義済みの属性、およびオブジェクトクラスと同じ形式で指定できます。

ユーザ定義スキーマで定義したオブジェクトクラス、「myPerson」を指定する場合

#myPerson 
dn: cn=User1001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
objectclass: top
objectclass: person
objectclass: organizationalPerson
objectclass: inetOrgPerson
objectclass: myPerson
cn: User1001
sn: Fujitsu
employeeNumber: 991001
skill: Interstage Certified Professional

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