以下の手順で、テープサーバ業務をセットアップします。
システムを再起動します。
プライマリノード、セカンダリノードを再起動します。AdvancedCopy Managerのインストールの延長でシステムの再起動を実施した場合には、2に進みます。
事前準備の確認をします。
設定するuserApplicationについて、「3.3 項目の確認」の各項目を確認します。
業務を停止します。
Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務、テープサーバ業務を既存のuserApplicationに追加する場合、PRIMECLUSTERのRMSメインウィンドウを使用して、該当userApplicationを停止します。
プライマリノードで共有ディスクをマウントします。
Storage管理サーバ業務とテープサーバ業務を兼用する場合、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク(1パーティション)とAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスク(リポジトリ用のディレクトリを作成する全共有ディスク)を、プライマリノードでマウントします。
Storage管理サーバ業務とテープサーバ業務を兼用しない場合、AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、プライマリノードでマウントします。
ポート番号を登録します。
事前準備した業務用通信デーモンのポート番号を/etc/servicesに以下のサービス名で登録します。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesに登録してください。
業務用通信デーモン:stgxfws_論理ノード名
注意
プライマリノード、全てのセカンダリノードで同じポート番号を登録してください。
プライマリノードでStorage管理サーバ業務またはStorageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行します。
手順は、「Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務のカスタマイズ」の「4.1.2 カスタマイズ作業詳細」の6.から13.を実施してください。
注意
セットアップコマンド終了時に、セカンダリノードのクラスタ環境セットアップを行うようにメッセージ出力されますが、引き続きプライマリノードでテープサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行してください。
プライマリノードでテープサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行します。
# /opt/swstorage/bin/tboclset_lxprm -n 論理ノード名 |
注意
論理ノード名は、手順6で実施したStorage管理サーバ業務またはStorageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドに指定した論理ノード名です。
クラスタセットアップコマンドを実行する前に、テープサーバデーモンが起動していないことを確認してください。確認には以下のコマンドを使用してください。
# ps -ef | grep tbod |
この結果「/opt/FJSVswstm/bin/tbod」の文字列が表示された場合は、テープサーバデーモンが起動しています。『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編』の「各種コマンド」の「デーモンの起動と停止」のテープデーモンの停止を行ってください。
セットアップ対象を確認します。
コマンドで指定した論理ノードに関する情報が表示されます。表示された内容を確認の上、Enterキーを押します。
/opt/swstorage/bin/tboclset_lxprm -n nodeMGR AdvancedCopy Manager Tape Server settings are as follows. Cluster system : PRIMECLUSTER Node type : Primary Mount point : /STGMGRDISK Node name : nodeMGR Service : manager_service Function : Tape Server Do you want to continue with setting of AdvancedCopy Manager Tape Server cluster? [default:y] |
クラスタ環境設定処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
プライマリノードのテープサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを終了します。
クラスタセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstm2000 The Tape Server cluster setup of the primary node has been completed. Next, create the cluster en vironment of the secondary node. # |
TSMのクラスタ設定を行います。
プライマリノード上で実施します。TSMのクラスタ設定方法については、「TSMのクラスタ設定について」の「D.1 プライマリノード上での設定」を参照してください。
テープサーバのカスタマイズを行います。
プライマリノード上で『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書』の「テープサーバのカスタマイズ」を参照し、「クライアントシステムオプションファイルの設定」を実施してください。
SHMPortの項目にはTSMクラスタセットアップ情報ファイル(/opt/tivoli/tsm/CLUS/tsmclsetup.ini)で指定した値と同じ値を指定します。
プライマリノードで共有ディスクをアンマウントします。
Storage管理サーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用の共有ディスクを、プライマリノードでアンマウントします。
Storageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクをプライマリノードでアンマウントします。
セカンダリノードで共有ディスクをマウントします。
プライマリノードでStorage管理サーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクを、セカンダリノードでマウントします。
プライマリノードでStorageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、セカンダリノードでマウントします。
セカンダリノードでStorage管理サーバ業務またはStorageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行します。
手順は、「Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務のカスタマイズ」の「4.1.2 カスタマイズ作業詳細」の16.から19.を実施してください。
セカンダリノードでテープサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行します。
# /opt/swstorage/bin/tboclset_lxprm -n 論理ノード名 |
セットアップ対象を確認します。
コマンドで指定した論理ノードに関する情報が表示されます。表示された内容を確認の上、Enterキーを押します。
/opt/swstorage/bin/tboclset_lxprm -n nodeMGR AdvancedCopy Manager Tape Server settings are as follows. Cluster system : PRIMECLUSTER Node type : Secondary Mount point : /STGMGRDISK Node name : nodeMGR Service : manager_service Function : Tape Server Do you want to continue with setting of AdvancedCopy Manager Tape Server cluster? [default:y] |
クラスタ環境設定処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
セカンダリノードのテープサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを終了します。
クラスタセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstm2001 The Tape Server cluster setup of the secondary node has been completed. # |
TSMのクラスタ設定を行います。
セカンダリノード上で実施します。TSMのクラスタ設定方法については、「TSMのクラスタ設定について」の「D.2 セカンダリノード上での設定」を参照してください。
テープサーバのカスタマイズを行います。
セカンダリノード上で『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書』の「テープサーバのカスタマイズ」を参照し、「テープサーバの初期設定」、「サーバオプションファイルの設定」、「クライアントシステムオプションファイルの設定」を実施してください。
注意
クラスタシステムでは「デーモンの自動設定」は行う必要がありません。
セカンダリノードで共有ディスクをアンマウントします。
Storage管理サーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用の共有ディスクを、セカンダリノードでアンマウントします。
Storageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクをセカンダリノードでアンマウントします。
リソースを作成します。
PRIMECLUSTERの“userApplication Configuration Wizard”を使用して、以下のリソースを作成します。
Gdsリソース
Storage管理サーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのクラスとAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクのクラスを指定します。
Storageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのクラスを指定します。
Fsystemリソース
Storage管理サーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用のマウントポイントとAdvancedCopy Managerリポジトリ用ディレクトリが存在する共有ディスクのマウントポイントを指定します。
Storageサーバ業務のクラスタセットアップコマンドを実行した場合は、AdvancedCopy Manager共有データ用のマウントポイントを指定します。
Ipaddressリソース
既存のIpaddressリソースを使用する場合は不要です。
プロシジャリソース
“SMGRPROC_論理ノード名”を指定します。
Cmdlineリソース
以下のCmdlineリソースを作成します。
Startスクリプト | 任意(Cmdline_tbo等を指定します)。 | |
---|---|---|
スクリプトの作成方法 | パス入力 | |
パス名 | Startスクリプト | /opt/FJSVswstm/bin/start_tbo start |
Stopスクリプト | /opt/FJSVswstm/bin/start_tbo stop | |
Checkスクリプト | /opt/FJSVswstm/bin/start_tbo check | |
スクリプトの属性 | NULLDETECTOR | No (デフォルト) |
ALLEXITCODES | No (デフォルト) | |
LIEOFFLINE | No (デフォルト) | |
CLUSTEREXCLUSIVE | Yes (デフォルト) | |
AUTORECOVER | No | |
MONITORONLY | No (デフォルト) | |
STANDBYCAPABLE | No (デフォルト) | |
TIMEOUT | 300 (デフォルト) | |
リソース属性 | SubApplications | 空白 (デフォルト) |
InParallel | No (デフォルト) | |
NeedAll | No (デフォルト) |
また、「TSMのクラスタ設定について」の「D.3 リソースの登録」を参照して、TSMに必要なリソースを作成してください。
注意
PRIMECLUSTERでのリソースの作成方法については、「A.1.5 Cmdlineリソースの作成」および「付録A Solaris版PRIMECLUSTERでのリソースの作成とuserApplicationの作成」を参照してください。
PRIMECLUSTERのプロシジャリソースの設定で実施する事前設定(状態遷移プロシジャの作成、リソースデータベースへのリソースの登録)は、stgclset_safe(Solaris版SafeCLUSTER/PRIMECLUSTER 環境設定コマンド)で実施済みです。
業務の作成/登録
PRIMECLUSTERの“userApplication Configuration Wizard”を使用して、AdvancedCopy ManagerのuserApplicationを作成/登録します。
運用形態:Standby
userApplicationを構成する、以下のリソースを登録します。
手順20で作成したリソース
注意
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイントやスライスと、AdvancedCopy Managerリポジトリ用ディレクトリが存在する共有ディスクのマウントポイントやスライスなどの情報は、切替えファイルシステム情報として登録してください。登録方法は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。
PRIMECLUSTERでのuserApplicationの作成方法については、「付録A Solaris版PRIMECLUSTERでのリソースの作成とuserApplicationの作成」を参照してください。
業務とAdvancedCopy Managerを起動します。
PRIMECLUSTERのRMSメインウィンドウを使用して、新規に作成したuserApplicationまたは3で停止したuserApplicationを起動します。
TSMの設定をします。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書』の「テープサーバのカスタマイズ」を参照し、「TSMの設定(デーモンの自動起動設定後に行う設定)」を実施します。
環境のバックアップを行います。
不測の事態に備え、以下の環境のバックアップを行います。
データベース
Storage管理サーバ業務とテープサーバ業務を兼用する場合、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Solaris版)』の「データベースの退避方法」を参照し、作成したデータベース領域のバックアップを行ってください。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上のデータ
OSのcpコマンドなどを使用して、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上の以下のディレクトリをバックアップしてください。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント/etc
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント/var
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント/TBO
Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務、テープサーバ業務の環境を作成します。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Solaris版)』を参照し、Storage管理サーバ業務、Storageサーバ業務、テープサーバ業務の環境を作成します。