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Interstage Job Workload Server V9.2.0 バッチ開発ガイド

2.4.4 ファイルのNetCOBOL連携機能

ファイルのNetCOBOL連携機能について説明します。
ファイルのNetCOBOL連携機能には、以下があります。

以降、それぞれについて説明します。

利用できるバッチアプリケーション

ファイルのNetCOBOL連携機能は、バッチアプリケーションの種別がCOBOLアプリケーションの場合に利用できます。


C言語アプリケーション、コマンド/スクリプトの場合は、ファイルのNetCOBOL連携機能は利用できません。

連携するNetCOBOL EEのバージョン・レベルについて


ファイルのNetCOBOL連携機能は、各プラットフォームのNetCOBOL EE V10.0で提供されるファイル機能と連携することを前提に説明しています。NetCOBOL EE V9.1以前では、サポートされているファイル機能が各プラットフォームとバージョン・レベルによって異なるため、ジョブの設計時に、使用可能なNetCOBOLのファイル機能について注意してください。
NetCOBOL EE V9.1以前と連携する場合、NetCOBOL EEの各プラットフォームとバージョン・レベルでサポートされていない機能をバッチアプリケーションが使用すると、バッチアプリケーションのファイルアクセス時にエラーになります。

ファイルのNetCOBOL連携機能は、NetCOBOL EE V10.0で提供されるファイル機能と連携します。


NetCOBOL EEでサポートされているファイル機能は、各プラットフォームのNetCOBOLのマニュアルのリリース情報を参照してください。

2.4.4.1 ファイルの連結

1つの資源名に対して、複数の入力ファイルを割当てます。アプリケーションは、複数ファイルのデータを1ファイルの処理として読み込むことができます。


ファイルの連結を使ったバッチ業務の例を以下に示します。


ファイル連結機能の詳細は、NetCOBOL EEのマニュアルを参照してください。

ファイルの連結の指定方法

ファイルを連結する場合には、1つの資源名に対して複数のファイルを指定します。連結するファイルの資源定義に同じ資源名を指定してください。また、同時に、ファイルを連結する順序を“連結番号”で指定します。
連結番号は、1~9999の範囲で指定します。
ファイルを連結する順序は、連結番号の小さい番号から昇順に行います。このため、連結番号は連続している必要はありません。


バッチジョブ定義作成時には、以下の点に注意が必要です。

ファイルの連結とダミーファイル指定の関係

連結を指定したファイルのいずれかに、ダミーファイルを指定した場合、連結するファイルすべてがダミーファイルになります。


ダミーファイルを指定した資源定義の情報は無効となり、元の資源定義の情報はバッチジョブ定義ファイルに保存されません。

ダミーファイルについては“2.4.4.2 ダミーファイル”を参照してください。

ファイルをジョブステップ間で引き継ぐ場合(後続ジョブステップから先行ジョブステップの資源を参照する)

ファイルをジョブステップ間で引き継ぐ場合、後続のジョブステップでは、先行のジョブステップの資源の連結の指定は引き継がれません。
引き継ぐファイルの指定方法によって、後続ジョブステップで参照できるファイルが異なります。後続ジョブステップでの先行のジョブステップのファイルの指定方法と参照できるファイルを、以下に示します。


ジョブステップ間でファイルの連結を引き継ぐ場合は、後続のジョブステップにおいて、資源定義で連結するファイルを再定義してください。

2.4.4.2 ダミーファイル

実体が存在しない架空のファイルを“ダミーファイル”と呼びます。
ダミーファイルに対してファイルの割当てを行うことができます。

アプリケーションからダミーファイルへのファイルアクセスに対しては、実際のファイル操作を行いません。また、ダミーファイルは、ファイルの排他制御を行いません。


ダミーファイルを使ったバッチ業務の例を以下に示します。


ダミーファイル機能の詳細は、NetCOBOL EEのマニュアルを参照してください。

後続ジョブステップから先行ジョブステップの資源を参照する場合

後続のジョブステップから先行ジョブステップの資源を参照する場合に、先行参照先のファイルがダミーファイルの場合は、後続ジョブステップで使用する先行参照ファイルもダミーファイルとして扱います。

2.4.4.3 ファイルの追加書き

既存のファイルにデータを追加することができます。ファイルが存在すれば、既存ファイルにデータを追加します。ファイルが存在しなければ、新規にファイルを作成します。


ファイルの追加書きを使ったバッチ業務の例を以下に示します。


ファイル追加書き機能の詳細は、NetCOBOL EEのマニュアルを参照してください。

後続ジョブステップから先行ジョブステップの資源を参照する場合

後続のジョブステップから先行ジョブステップの資源を参照する場合に、先行ジョブステップの資源の追加書きの指定は、後続ジョブステップでは引き継ぎません。
ファイルの追加書きをしたい場合は、ジョブステップの資源定義単位に指定してください。

2.4.4.4 その他のNetCOBOL連携機能

その他のNetCOBOL連携機能として、以下について説明します。

ファイルの高速処理

COBOLアプリケーションでレコード順ファイルおよび行順ファイルを使用する場合、アクセス性能を高速化する指定ができます。


ファイルの高速処理を使ったバッチ業務の例を以下に示します。


ファイルの高速処理機能の詳細および注意事項は、NetCOBOL EEのマニュアルを参照してください。


後続ジョブステップから先行ジョブステップの資源を参照する場合

DISPLAY文・ACCEPT文によるファイル入出力拡張機能

NetCOBOLの小入出力機能を使用する場合に、DISPLAY文によるファイル出力の拡張機能およびACCEPT文によるファイル入力の拡張機能を指定することができます。


NetCOBOLの小入出力機能を使用する場合、およびバッチ実行基盤でサポートするDISPLAY文によるファイル出力の拡張機能およびACCEPT文によるファイル入力の拡張機能の使用方法については、“Interstage Job Workload Serverセットアップガイド”の“NetCOBOLの小入出力機能でファイルを使用する場合”を参照してください。

DISPLAY文によるファイル出力の拡張機能には以下があります。

ACCEPT文によるファイル入力の拡張機能には以下があります。

大容量ファイル

COBOLアプリケーションが大容量ファイルを使用する指定ができます。