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Interstage Job Workload Server V9.2.0 バッチ開発ガイド

2.2.5 置換えパラメタ

バッチジョブ定義では、定義中の特定箇所を置換えパラメタで記述しておき、ジョブ実行時に指定した値に置き換える機能を提供します。
この機能を利用することで、バッチジョブ定義を汎用的に使用できます。
また、置換えパラメタの予約語を使用することで、バッチジョブ定義内の特定箇所を時刻やジョブ名などで置き換えることができます。

2.2.5.1 置換えパラメタを指定できる項目

置換えパラメタを指定できる項目について説明します。

置換えパラメタを指定できる入力項目

置換えパラメタの指定数

置換えパラメタ入力域の最大長

置換えができるパラメタの入力域と指定できるパラメタの最大数/最大長

定義名

入力域

指定できる置換えパラメタの最大数

指定できる入力域の最大長

大項目

中項目

置換えパラメタなし

置換えパラメタあり
(*2)

ジョブ定義

環境変数定義

環境変数の値

1

1,024

1,091

ジョブステップ定義

バッチアプリケーション定義

環境変数の値

1

1,024

1,091

COBOLアプリケーションのパラメタの値(符号なしの外部10進項目の場合)

1

18

85

COBOLアプリケーションのパラメタの値(符号ありの外部10進項目の場合)

1

19(*1)

86(*1)

COBOLアプリケーションのパラメタの値(英数字の場合)

1

1,024

1,091

C言語アプリケーションのパラメタの値(short)

1

2

69

C言語アプリケーションのパラメタの値(int)

1

4

71

C言語アプリケーションのパラメタの値(longlong)

1

8

75

C言語アプリケーションのパラメタの値(char)

1

1024

1,091

ユーティリティのパラメタの値

1

1,024

1091

資源定義

ディレクトリ名

10

255

925

ディレクトリ名
(論理ディレクトリ名の場合)

10

64

734

ファイル名

10

255

925

相対世代番号

1

3

67

絶対世代番号

1

4

67

使用容量

1

4

67

プロシジャ呼出しステップ定義

基本情報

置換えパラメタの値

1

256

323

プロシジャ定義

基本情報

置換えパラメタの初期値

1

256

323

*1:データ型が符号ありの場合は、符号(“-”)を入力できるため、符号(“-”)を含めた長さです。

*2:入力域の最大長については“置換えパラメタ入力域の最大長”を参照してください。

置換えパラメタの値に指定できる最大数

置換えパラメタの値として指定できる数は以下のとおりです。

置換えパラメタの値は、上記の数を超えて指定できないため、置換えパラメタの使用時は最大数を意識してください。


ジョブスケジューラ製品のSystemwalker Operation Managerより、事前にジョブネットに登録して実行するスケジュールジョブの場合、置換えパラメタを指定できる最大数は32個です。

2.2.5.2 置換えパラメタの指定形式

置換えパラメタの指定形式は以下のとおりです。

${置換えパラメタ}

複数指定の場合

入力域中に複数の置換えパラメタを指定します。

単一指定の場合

入力域中に1つだけ置換えパラメタを指定します。複数の置換えパラメタを指定した場合はエラーとなります。

置換えパラメタに指定できる文字

置換えパラメタの指定方法

ジョブ定義、ジョブステップ定義、およびプロシジャ呼出しステップ定義の置換えパラメタは、ジョブの投入時にパラメタとして指定します。ジョブの投入時に指定したパラメタと置換えパラメタの関係を以下に示します。

ジョブスケジューラから実行した場合

コマンドから実行した場合


ジョブの投入時の指定では、プロシジャ定義中の置換えパラメタの指定を直接行うことはできません。プロシジャ内のジョブステップ定義の置換えパラメタは、プロシジャ定義またはプロシジャ呼出しステップ定義から指定します。


プロシジャ呼出しステップ定義の置換えパラメタの値に置換えパラメタを指定することで、プロシジャ内のジョブステップ定義中の置換えパラメタをジョブの投入時のパラメタ指定で置き換えられます。

置換えパラメタの置換順番

置換えパラメタの置換は以下の順に行います。

契機

順番

置換処理

ジョブ投入時

(1)

ジョブの投入時に指定した置換えパラメタを置換する。

(2)

ジョブ定義とジョブステップ定義の中で値が指定されていない置換えパラメタは空文字列(“”)に置換する。

プロシジャ呼出し時

(3)

プロシジャ呼出しステップ定義で指定した置換えパラメタを置換する。

(4)

プロシジャ定義で指定した置換えパラメタを置換する。

(5)

プロシジャ内のジョブステップ定義の中で値を指定していない置換えパラメタは空文字列(“”)に置換する。

以下に置換えパラメタの指定から置き換えるまでの流れを示します。図中の数字は上記の表の順番に対応しています。

2.2.5.3 置換えパラメタの予約語

置換えパラメタには以下の予約語があります。置換えパラメタに予約語を指定することで、バッチジョブ定義中の特定箇所を時刻やジョブ名などに置き換えることができます。

予約語はシステムが置き換えるので、“置換えパラメタの設定ダイアログ”からは指定できません。指定すると[OK]ボタンを押したときにエラーダイアログが表示されます。


Systemwalker Operation Managerと連携する場合、Systemwalker Operation Managerが設定する置換えパラメタが使用できます。

Systemwalker Operation Managerが設定する置換えパラメタについては、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“Systemwalker Operation Managerと連携する場合”を参照してください。


2.2.5.4 置換えパラメタの値の指定例

置換えパラメタの値の指定例を以下に示します。(“${”から“}”までの部分が置換え対象となります。)