バッチワークユニットの環境設定の手順を以下に示します。
ここで登録したワークユニット定義は、バッチアプリケーションの配備を行ったあとの手順“6.4.5 バッチワークユニットでの環境変数の設定”で再度更新し、再登録します。
セットアップコマンドが生成したワークユニット定義ファイルを、“2.3.2.4 バッチワークユニットの設計”時に決定した値をもとに、以下の設定項目を追加/編集してください。
環境変数(バッチ実行基盤で使用する文字コードの設定)
プロセス縮退運用
カレントディレクトリの退避世代数
アプリケーションのプロセスモード
編集するワークユニット定義ファイルの定義項目について、以下に説明します。
■環境変数(バッチ実行基盤で使用する文字コードの設定)
“2.3.1.1 文字コードの設計”にて決定した、バッチ実行基盤で使用する文字コードを設定します。
ワークユニット定義ファイルの項目と設定値は、以下のとおりです。
設定値 : 以下の2つを設定
Environment Variable: LANG=バッチ実行基盤で使用する文字コードに応じた値
Environment Variable: OD_CODE_SET=バッチ実行基盤で使用する文字コードに応じた値
LANG、OD_CODE_SETには必ず同じ文字コードを設定してください。
設定値 : 以下の1つを設定しますが、バッチサーバ環境のセットアップコマンド(btfwcrtbtenvコマンド)で適切な値が設定されているため編集は不要です。
Environment Variable: OD_CODE_SET=バッチ実行基盤で使用する文字コードに応じた値
環境変数の詳細は、バッチワークユニットの設定の“D.2.2.5 Environment Variable:環境変数”を参照してください。
■プロセス縮退運用
セットアップコマンドでは「プロセス縮退運用する」指定になっています。
縮退運用をしたくない場合には設定を変更する必要があります。
ワークユニット定義ファイルの項目と設定値は、以下のとおりです。
設定値 : NO
プロセス縮退運用の詳細は、バッチワークユニットの設定の“D.2.2.9 Process Degeneracy: プロセス縮退運用”を参照してください。
■カレントディレクトリの退避世代数
セットアップコマンドでは「1世代」指定になっています。
退避世代数を増やしたい場合には設定を変更する必要があります。
ワークユニット定義ファイルの項目と設定値は、以下のとおりです。
設定値 : 0~5
カレントディレクトリの退避世代数の詳細は、バッチワークユニットの設定の“D.2.2.10 Number of Revision Directories: カレントディレクトリの退避世代数”を参照してください。
■アプリケーションのプロセスモード
セットアップコマンドでは「スレッドモード」の指定になっています。
プロセスモードにして運用したい場合には設定を変更する必要があります。
ワークユニット定義ファイルの項目と設定値は、以下のとおりです。
設定値 : YES
動作モードの詳細は、バッチワークユニットの設定の“D.2.3.4 Process Mode:プロセスモード”を参照してください。
Windows(R)では、プロセスモードはサポートしていません。
ワークユニット定義ファイルの設定内容については、“付録D バッチワークユニットの設定”を参照してください。
ワークユニット定義ファイルの編集で、「バッチ実行基盤の使用する文字コード」と「カレントディレクトリの退避世代数」を設定する例を以下に示します。(太字部分が編集した部分です。)
[WORK UNIT] Name : jobq001_CWU Kind : ASYNC Batch Mode : YES [Control Option] Current Directory : /MCBATT/jobq001/BTWU Application Retry Count : 6 Process Degeneracy : YES Environment Variable: LANG=ja |
[WORK UNIT] Name : jobq001_CWU Kind : ASYNC Batch Mode : YES [Control Option] Current Directory : /MCBATT/jobq001/BTWU Application Retry Count : 6 Process Degeneracy : YES Environment Variable: LANG=ja_JP.UTF-8 |
[WORK UNIT] Name : jobq001_CWU Kind : ASYNC Batch Mode : YES [Control Option] Current Directory : D:\MCBATT\jobq001\BTWU Application Retry Count : 6 Process Degeneracy : YES Environment Variable: OD_CODE_SET=SJISMS |
OD_CODE_SET環境変数は、Windows(R)ではセットアップコマンド(btfwcrtbtenv)で適切な値が設定されますので編集は不要です。
セットアップコマンドの実行によって登録されたワークユニット定義を、編集したワークユニット定義ファイルで再登録(上書き)します。
ワークユニット定義を再登録するisaddwudefコマンドの形式を以下に示します。
isaddwudef -o 編集したワークユニット定義ファイル名 |
再登録するため、必ず-oオプション(上書き)を指定してください。
isaddwudefコマンドの詳細は、“Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
アプリケーション連携実行基盤定義ファイルは、アプリケーション連携実行基盤の定義情報を保持するファイルです。“2.3.1.1 文字コードの設計”にて決定した、バッチ実行基盤で使用する文字コードを設定します。
コマンド/スクリプト用のアプリケーション連携実行基盤定義ファイルは、以下の2つがあります。両方のファイルを編集する必要があります。
/etc/opt/FJSVibsbx/aplconf/process/apfwrt-config.xml
/etc/opt/FJSVibsbx/aplconf/thread/apfwrt-config.xml
コマンド/スクリプト用のアプリケーション連携実行基盤定義ファイルは、以下の1つだけです。
Interstage Job Workload Serverのインストールディレクトリ\ijob\etc\aplconf\thread\apfwrt-config.xml
設定するタグと値は以下のとおりです。
タグ名:server-charset(framework-configタグ配下)
設定値:文字コードとして以下のいずれかを指定します
EUCの場合:EUC
SJISの場合:SJISMS
UTF-8の場合:UTF8
EUCの場合:EUC
UTF-8の場合:UTF8
SJISの場合:SJISMS
UTF-8の場合:UTF8
上記以外の項目は編集しないでください。
コマンド/スクリプト用のアプリケーション連携実行基盤定義ファイルに、使用するコード系としてEUCを指定した例を以下に示します。(太字が変更した部分です)
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <apfw-config> <framework-config> <cobol-usage>off</cobol-usage> <server-charset>EUC</server-charset> |
*上記の例は、修正に関係のない行は省略しています