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Interstage Application Server/Interstage Web Server Java EE運用ガイド

13.21.5 IOP00410200番台のメッセージ

IOP00410201: (COMM_FAILURE) Connection failure: socketType: {0}; hostname: {1}; port: {2}

[可変情報]

{0}:ソケットのタイプ
{1}:接続先マシン名またはIPアドレス
{2}:接続先ポート

[意味]

接続先マシン名またはIPアドレス{1}、ポート{2}への接続に失敗しました。

[システムの処理]

com.sun.corba.ee.transport.ORBTCPConnectTimeoutsプロパティの値に従いコネクション接続のリトライを行い、リトライ後もコネクション接続に失敗した場合は、アプリケーションに例外を通知します。

[ユーザの対処]

以下のいずれかの方法で対処してください。

  • 接続先のシステムでJava EEアプリケーションが起動されているかを確認してください。

  • {1}がマシン名である場合は、hostsファイルの内容やDNSの設定に誤りがないかを確認してください。

  • 接続先のシステムまたは経路の途中で、ファイアウォールの設定がされていないか確認してください。

  • 上記のいずれにも該当しない場合は、接続先マシン{1}へのネットワークに異常がないかをネットワークトレースなどを採取して確認してください。

IOP00410210: (COMM_FAILURE) Received a GIOP MessageError, indicating header corruption or version mismatch:

[意味]

通信先でメッセージを正しく受信できませんでした。

[システムの処理]

コネクションを閉塞して、処理を中断します。

[ユーザの対処]

クライアント側で、リクエストを再送してください。

IOP00410216: (COMM_FAILURE) Unable to create IIOP listener on the specified host/port: {0}/{1}

[可変情報]

{0}:IIOPリスナーのネットワークアドレス(マシン名またはIPアドレス) (注)
{1}:IIOPリスナーのポート番号
注) IIOPリスナーのネットワークアドレスが未設定(0.0.0.0)の場合、"all interfaces"と出力されます。

[意味]

指定されたネットワークアドレス(マシン名またはIPアドレス)、およびポート番号でIIOPリスナーを作成できません。

[システムの処理]

処理を中断します。

[ユーザの対処]

IIOPリスナーのネットワークアドレス(マシン名またはIPアドレス)、およびIIOPリスナーのポートを確認してください。

注意

  • ネットワークアドレスには、IPアドレス、またはDNSで解決可能なホスト名を指定してください。

  • IPCOMと連携したIIOP通信の負荷分散機能を利用している場合は、ネットワークアドレスには、仮想ホスト名を指定する必要があります。なお、IIOPリスナーのネットワークアドレスの設定方法については、「IPCOMを利用した負荷分散」の「5.21.1 環境設定方法」を参照してください。

  • 7.12 ポートのチューニング」を参照し、ポート番号のチューニングを行ってください。

  • IJServerクラスタのIIOPリスナーのポートにシステムプロパティ${IIOP_LISTENER_PORT}以外の値を指定している場合は、システムプロパティ${IIOP_LISTENER_PORT}を指定してください。

IOP00410218: (COMM_FAILURE) IOException in accept: {0}

[可変情報]

{0}:詳細情報

[意味]

accept処理で入出力例外が発生しました。

[システムの処理]

アプリケーションに例外を通知します。

[ユーザの対処]

Interstage Java EE管理コンソールを使用して、IJServerクラスタのIIOPリスナー(SSL、またはSSL_MUTUALAUTH)に指定したサイト証明書のニックネームを確認してください。
Interstage証明書環境(またはJDKのkeytoolで作成したキーストア)作成時、サイト証明書のニックネームに英大文字を含めた場合でも、IIOPリスナーには英大文字は使用せず、英大文字は英小文字に変換して指定してください。英大文字を指定した場合、IIOP通信をSSLで行うことができません。

IOP00410219: (COMM_FAILURE) Communications timeout waiting for response. Exceeded {0} milliseconds

[可変情報]

{0}:返信待機時間の値(ミリ秒)

[意味]

サーバに発行したリクエストが返信待機時間に返信されなかったため、クライアント側でタイムアウトが発生しました。

[システムの処理]

アプリケーションに例外を通知します。

[ユーザの対処]

サーバ側の処理が長くかかりすぎているか、またはサーバ側の処理がハングアップしている場合は、サーバ側の処理を見直してください。
クライアント側のリクエスト返信待機時間が短い場合は、com.sun.corba.ee.transport.ORBWaitForResponseTimeoutプロパティの値を増やすなどの対処を実施し、リクエスト返信待機時間を増やしてください。
本メッセージが通知された場合、クライアントアプリケーションには例外が通知されます。クライアントアプリケーションで、必要に応じてリクエストを再送してください。

IOP00410225: (COMM_FAILURE) Write of message exceeded TCP timeout : max wait time = {0} ms, total time spent blocked, waiting to write = {1} ms.

[可変情報]

{0}:全体待ち時間(ミリ秒)
{1}:合計経過時間(ミリ秒)

[意味]

ソケットへの書き込みでタイムアウトが発生しました。

[システムの処理]

クライアントアプリケーションに例外を通知します。
なお、クライアントがリクエスト送信中の場合で、リトライ可能と判断した場合は、リクエストの再送信が行われます。

[ユーザの対処]

以下の対処を実施してください。

  • com.sun.corba.ee.transport.ORBTCPTimeoutsプロパティの値が小さい場合は、値を増やしてください。

  • サーバ・クライアント間でネットワークが切断されていないかを確認してください。

  • 頻繁に本エラーが発生する場合は、ネットワーク環境を見直して信頼性の高いネットワークを構築してください。

  • サーバアプリケーションのGC時間を確認し、JVMオプションのヒープサイズ指定を見直して、GC時間がタイムアウト時間内に収まるよう調整してください。

IOP00410227: (COMM_FAILURE) Unexpected exception when writing with a temporary selector: bytes written = {0}, total bytes requested to write = {1}, time spent waiting = {2} ms, max time to wait = {3}.

[可変情報]

{0}:送信済みデータ長(byte)
{1}:総データ長(byte)
{2}:待ち時間(ミリ秒)
{3}:最大待ち時間(ミリ秒)

[意味]

リプライデータの送信処理中に、予期せぬ例外が発生しました。

[システムの処理]

リプライデータはクライアントアプリケーションに通知されません。

[ユーザの対処]

リプライデータの送信処理中に、クライアントからコネクションを切断された可能性があります。
クライアントに通知されているメッセージを確認し、例外が発生した原因を取り除いてください。

IOP00410229: (COMM_FAILURE) Blocking read failed, expected to read additional bytes: max wait time = {0}ms total time spent waiting = {1}ms

[可変情報]

{0}:全体待ち時間(ミリ秒)
{1}:合計経過時間(ミリ秒)

[意味]

ソケットからの読み取りでタイムアウトが発生しました。

[システムの処理]

クライアントがリクエスト送信中の場合、送信中のリクエストがキャンセルされ、リクエストの再送信が行われます。
クライアントがリプライ待ち中の場合、クライアントアプリケーションに例外を通知します。

[ユーザの対処]

以下の対処を実施してください。

  • com.sun.corba.ee.transport.ORBTCPTimeoutsプロパティの値が小さい場合は、値を増やしてください。

  • サーバ・クライアント間でネットワークが切断されていないかを確認してください。

  • 頻繁に本エラーが発生する場合は、ネットワーク環境を見直して信頼性の高いネットワークを構築してください。

  • IPCOM と連携したIIOP通信の負荷分散機能を利用している場合は、ORB の最大メッセージ分割サイズを確認してください。

注意

IPCOMと連携したIIOP通信の負荷分散機能を利用する場合は、ORBの最大メッセージ分割サイズをデータが分割されないサイズに拡張する必要があります。

IOP00410233: (COMM_FAILURE) Ignoring request to read a message which exceeds read size threshold of {0} bytes, requested size was {1}. Use ORB property -Dcom.sun.corba.ee.transport.ORBMaximumReadByteBufferSize
=<# of bytes> to set threshold higher.

[可変情報]

{0}:最大受信バッファサイズ
{1}:受信データサイズ

[意味]

受信データサイズが最大受信バッファサイズを超えたため、データを受信することができません。

[システムの処理]

アプリケーションに例外を通知します。

[ユーザの対処]

最大メッセージ分割サイズが受信バッファサイズより小さくなるようにチューニングを行ってください。

  • 受信バッファサイズの変更
    本メッセージが出力されたコンテナのJVMオプションに以下のように設定します。JVMオプションは、asadminコマンドのcreate-jvm-optionsサブコマンドを使用して設定できます。
    -Dcom.sun.corba.ee.transport.ORBMaximumReadByteBufferSize=値

  • 最大メッセージ分割サイズの変更

    • 通信相手がクライアントの場合、com.sun.corba.giop.ORBFragmentSizeプロパティを変更します。
      -Dcom.sun.corba.giop.ORBFragmentSize=値

    • 通信相手がコンテナの場合、ORBの最大メッセージ分割サイズを変更します。ORBの設定は、Interstage Java EE管理コンソール、およびasadminコマンドを使用して変更できます。
      詳細については、以下のマニュアルを参照してください。