Java EEアプリケーションクライアントを運用する場合、以下のように操作してください。
以下に各操作について説明します。
1. クライアントJARファイルの生成
以下のファイル構成でクライアントJARファイルを生成してください。
ファイル構成 | 説明 | |
---|---|---|
クラスファイル | Java EEアプリケーションクライアントのクラスファイル | |
META-INF | MANIFEST.MF | マニフェストファイル |
application-client.xml | deployment descriptorファイル | |
sun-application-client.xml | Interstage deployment descriptorファイル |
Java EEアプリケーションクライアントには、メインクラスが必要です。メインクラスとメインクラスから利用するクラスをクライアントJARファイルに含めてください。
メインクラスの作成方法については「4.1.6 クライアントアプリケーションの作成方法」を参照してください。
マニフェストファイルにはJava EEアプリケーションクライアントのメインクラスを定義してください。メインクラスを定義しなかった場合、アプリケーションクライアントコンテナ起動時にappclientコマンドのオプションでメインクラスを指定する必要があります。
マニフェストファイルの定義方法については「4.1.6 クライアントアプリケーションの作成方法」を参照してください。
Java EEアプリケーションクライアントのdeployment descriptorファイル(appliaction-client.xml)を定義します。このファイルは必須ではないため、必要な場合だけ作成してください。詳細は、Java EE規約を参照してください。
IJServerクラスタではInterstage deployment descriptor (sun-appliaction-client.xml)を定義することによって、Java EEアプリケーションクライアントの動作を拡張することが可能です。このファイルは必須ではないため、必要な場合だけ作成してください。詳細は、「4.2.3 Interstage deployment descriptor」を参照してください。
2. EARファイルの生成
Java EEアプリケーションクライアントから参照するアプリケーションがある場合、必要に応じて参照するモジュールと合わせてEARファイルにパッケージしてください。
3. 配備
ファイルをIJServerクラスタに配備してください。
4. クライアントスタブJARファイルをダウンロード
配備時に生成されるクライアントスタブJARファイルをダウンロードしてください。
JARファイルのダウンロードには以下の方法があります。
asadminコマンドのdeployサブコマンドでEARファイルを配備する際に、「--retrieve」オプションを指定してダウンロードする
asadminコマンドのget-client-stubsサブコマンドでダウンロードする
Interstage Java EE 管理コンソールからダウンロードする
クライアントスタブJARファイルのダウンロードは配備担当者の権限が必要です。配備担当者がダウンロードした後、利用ユーザへクライアントスタブJARファイルを配布してください。
なお、クライアントスタブJARファイルの構成は、配備したモジュールによってそれぞれ下記のようになります。
earファイルの場合は、クライアントスタブJARファイルに下記を内包します。
サブモジュール(ejb-jarファイル、および、App Clientファイル)
サブモジュール内のマニフェストファイルのクラスパスに定義されたライブラリ
application.xmlのlibrary-directoryタグで指定したディレクトリに格納されたライブラリ、または、library-directoryタグを省略した場合は、earファイルのlibディレクトリに格納されたライブラリ
配備時に更新された、earファイル、およびサブモジュールのdeployment descriptor
ejb-jarファイル、または、App Clientファイルの場合は、配備モジュール内の資産と、配備時に更新されたdeployment descriptorを内包します。
なお、配備時に更新されたdeployment descriptorを内包するため、配備したアプリケーションよりファイルサイズが増加する場合があります。
asadminコマンドの詳細は、「11.1 asadmin」を参照してください。
5. Java EEアプリケーションクライアントの実行
アプリケーションクライアントコンテナを起動してJava EEアプリケーションクライアントを実行する場合にはappclientコマンドを使用します。以下のようにダウンロードしたクライアントスタブJARファイルを指定してappclientコマンドを実行してください。以下はクライアントスタブJARファイルがMyApplicationClient.jarファイルの場合です。appclientコマンドの詳細は、「11.2 appclient」を参照してください。
appclient -client MyApplicationClient.jar -xml sun-acc.xml |
Java EEアプリケーションクライアントがInjectionExceptionにより処理が中断する場合、Dependency Injectionに失敗しています。「14.2.4 Dependency Injection失敗時の異常」を参照して原因を特定し対処してください。
各種リソースにアクセスするJava EEアプリケーションクライアントが停止した場合、各リソースの接続プールでプーリングされている接続の解放処理が行われません。
JDBCリソースの接続に対して解放処理が行われなかった場合の影響については、データベースもしくはJDBCドライバのマニュアルを参照してください。Java DBを使用している場合、停止したタイミングでシステム資源は回収されるため問題ありません。