運用中にデータを消失させてしまった場合、ディレクタデータを消失する前の状態に戻すことで、消失したデータをリカバリすることができます。
以下に、アプリケーションを誤って実行してしまったことによりデータ消失が発生した場合のリカバリ操作例を示します。
図5.8 データ消失が発生した場合のリカバリ操作例
指定した時点へのディレクタデータファイルのリカバリは、以下の手順となります。
注意
ディレクタデータファイルのリカバリを行う場合には、すべてのアプリケーションをあらかじめ停止し、データの検索および更新が行われないようにしてください。
shundrecoverコマンドにbオプションを指定して実行し、リカバリの開始を宣言します。
shundrecover -s director識別子 -b
OSコマンドまたはディスク装置によるコピー機能を使用して、ディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。
copyコマンドなど
cpコマンドなど
shundrecoverコマンドのeオプションおよびpオプションに、データ消失が発生する直前の日時を指定して、リカバリの終了を宣言します。
リカバリ終了宣言により、オペレーションログファイルを利用して指定した時点のディレクタデータファイルにリカバリされます。
shundrecover -s director識別子 -e -p 2005-01-01:12:00:00
注意
shundrecoverコマンドでは、shundbackupコマンドを利用して取得されたディレクタデータファイルのバックアップデータのみがリカバリの対象となります。
shundrecoverコマンドのpオプションに、最後にバックアップした日時よりも以前の日時を指定した場合、shundrecoverコマンドはエラーとなります。
必ず最後にバックアップした日時以降を指定してください。
ディレクタデータをバックアップしていない場合は、消失したデータをリカバリすることはできません。
消失したデータを再作成するか、または、以下の手順で、検索用データから再登録を実施してください。
Shunsakuを停止します。
OSの削除コマンドを使用して、ディレクタデータファイルを削除します。
Shunsakuを起動します。
検索用データを登録します。
Shunsakuの停止および起動の詳細については、“3.2 起動と停止”を参照してください。
検索用データの登録の詳細については、“3.3 検索用データの登録”を参照してください。
ディレクタデータファイルのリカバリを実施した後は、shundbackupコマンドによるディレクタデータファイルのバックアップを行ってから、運用を再開してください。