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Interstage Shunsaku Data Manager 導入・運用ガイド

5.3.3 リカバリ

運用中にディレクタデータが配置されているディスクに障害が発生した場合、Shunsakuはディレクタサーバのイベントログまたはシステムログ(syslog)に“shn30306u”のメッセージを出力します。


以下に、運用中にディレクタデータファイルが配置されているディスクに障害が発生した場合のリカバリ操作例を示します。


図5.3 ディレクタデータファイルが配置されているディスクに障害が発生した場合のリカバリ例

異常が発生する直前の状態へのディレクタデータファイルのリカバリは、以下の手順となります。

注意

ディレクタデータファイルのリカバリを行う場合には、すべてのアプリケーションをあらかじめ停止し、データの検索および更新が行われないようにしてください。

  1. イベントログまたはシステムログ(syslog)を確認し、障害発生箇所を特定します。

    ディレクタデータファイルのディレクトリへのアクセス中にディスク障害が発生した場合、Shunsakuは以下のメッセージをイベントログまたはシステムログ(syslog)に出力します。

    shn30306u: An I/O error has occurred with a director data file.
    file=file名 System call=関数名 errno=エラー番号 (director) [director識別子名]
    Shunsaku System Name=Shunsakuシステム名

    メッセージからディスク障害が発生したデバイス名またはファイルの絶対パス名を確認してください。


  2. shundrecoverコマンドにbオプションを指定して実行し、リカバリの開始を宣言します。

    注意

    ディスク交換時にOSの再起動が必要な場合には、OSの再起動後、手順2.の前に手順3.の操作を行います。
    手順3.の後、アプリケーションが停止していることを確認してからShunsakuを起動し、手順2.を行います。

    shundrecover -s director識別子 -b

  3. ディスクを交換し、ディレクタデータファイルが配置されているディレクトリを再作成します。


  4. OSコマンドやディスク装置によるコピー機能を使用してディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。

    Windowscopyコマンドなど


    SolarisLinuxcpコマンドなど


  5. shundrecoverコマンドのeオプションを指定して実行し、リカバリの終了を宣言します。
    リカバリ終了宣言により、オペレーションログファイルを利用して異常が発生する直前の状態までディレクタデータファイルがリカバリされます。

    shundrecover -s director識別子 -e

注意

  • shundrecoverコマンドでは、shundbackupコマンドを利用して取得されたディレクタデータファイルのバックアップデータのみがリカバリの対象となります。

  • ディレクタデータをバックアップしていない場合は、正常にリカバリすることはできません。以下の手順で、ディレクタデータファイルの入出力障害を解除したあと、検索用データから再登録を実施してください。

    • 手順1.により、障害発生箇所を特定します。

    • Shunsakuを停止します。

    • ディスクを交換し、ディレクタデータが配置されているディレクトリを再作成します。

    • Shunsakuを起動します。

    • 検索用データを登録します。

    Shunsakuの停止および起動の詳細については、“3.2 起動と停止”を参照してください。
    検索用データの登録の詳細については、“3.3 検索用データの登録”を参照してください。

  • ディレクタデータファイルのリカバリを実施したあとは、shundbackupコマンドによるディレクタデータファイルのバックアップを行ってから、運用を再開してください。