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Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)

3.11.1 開発環境から運用環境へのサイト移行

開発環境に構築したサイトを運用環境へ移行するには、以下の手順で作業を行ってください。


  リザーブサーバを移行する必要はありません。サイトの移行後にサイトへ追加してください。

3.11.1.1 サイト情報定義ファイルの作成

  開発環境、運用環境のIPアドレス/ホスト名を調査し、それらを元にサイト情報定義ファイルを作成します。

  サイト情報定義ファイルに指定するサイト情報は以下となります。

3.11.1.2 開発環境のバックアップ

  開発環境でバックアップを行う一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を作成します。
  一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を使用して、バックアップを行い、バックアップ資源を作成します。


  管理サーバ、全ての管理対象サーバのバックアップ資源を作成してください。

  バックアップの詳細な手順は、“■ 管理サーバのInterstage資源のバックアップ手順”、“■ 管理対象サーバのInterstage資源のバックアップ手順”および“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。

3.11.1.3 運用環境へバックアップ資源を移入

  運用環境で移入を行う一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を作成します。
  事前にバックアップ資源を移入対象サーバへコピーしてください。
  作成した一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を使用して、移入を行ってください。
  管理サーバ、全ての管理対象サーバに対して移入を行ってください。

  移入の詳細な手順は“■ 管理サーバのInterstage資源の移入手順”、“■ 管理対象サーバのInterstage資源の移入手順”、“4.4 メンテナンスの一括実行”および“第4章 メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”に記載されている移入(他サーバへの資源移行)手順を参照してください。

一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)作成時の注意事項

  管理対象サーバを移入する場合、以下のサービス資源については、移入時に、IPアドレスやホスト名のカストマイズが必要となる場合があります。
  カストマイズが必要な場合は、サイト情報定義ファイルを参照して正しい値を設定してください。
  定義項目の詳細については“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”を参照してください。



セクション名

項目名

定義する場合の注意

Common

HOST

運用環境の移入先の自サーバの業務LAN ホスト名を指定してください。

JMX

JMX_IPADDRESS

運用環境の移入先の自サーバの管理LAN IPアドレスを指定してください。

JMX_SITEINFO

サイトの移行を行うためonを設定してください。

IHS

IHS_HOST_TABLE

サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN ホスト名/IPアドレスを記述してください。

IJServer

IJSERVER_HOST_TABLE

サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN IPアドレスを記述してください。


セクション名

項目名

定義する場合の注意

Common

host

運用環境の移入先の自サーバの業務LAN ホスト名を指定してください。

target_server

移入を行うためothersを指定してください。

JMX

ipaddress

運用環境の移入先の自サーバの管理LAN IPアドレスを指定してください。

siteinfo

サイトの移行を行うためonを設定してください。

IHS

ihs_host_table

サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN ホスト名/IPアドレスを記述してください。

IJServer

ijserver_host_table

サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN IPアドレスを記述してください。


  移入時にカストマイズしたIPアドレス、ホスト名が、サイト情報定義ファイルと一致していない場合、管理対象サーバとの通信、または業務の連携が行えなくなります。

移入の実行

  移入の一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を使用して移入を行います。
  移入の詳細な手順は、“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。


  移入先のサイトのアプリケーション操作種別が個別操作モードの場合は、サイトの移行に失敗します。移行先のサイトのアプリケーション操作種別が一括操作モードであることを確認してください。アプリケーション操作種別については、“3.4.3 アプリケーション操作種別の設定”を参照してください。

3.11.1.4 運用環境のサイト情報を変更

  運用環境の管理サーバが管理する管理対象サーバのIPアドレス/ホスト名を変換します。
  サイト情報を変更するために以下の手順を行ってください。

サイト情報変更コマンド

  管理サーバが管理する管理対象サーバのIPアドレス/ホスト名の変換は以下のコマンドを使用します。

C:\Interstage\bin\ischangesiteinfo.exe

/opt/FJSVisjmx/bin/ischangesiteinfo

実行準備

ischangesiteinfoコマンドを実行する前に、Interstage JMXサービスを起動してください。


“Interstage Operation Tool”サービスを起動します。


isjmxstartコマンドでInterstage JMXサービスを起動します。

実行方法

  サイト情報定義ファイルが“C:\tmp\siteinfo_table”の場合の操作例を以下に示します。

ischangesiteinfoコマンドを実行します。

ischangesiteinfo.exe C:\tmp\siteinfo_table

  サイト情報定義ファイルが“/tmp/siteinfo_table”の場合の操作例を以下に示します。

ischangesiteinfoコマンドを実行します。

ischangesiteinfo /tmp/siteinfo_table

  コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ischangesiteinfo”を参照してください。


  Interstage管理コンソール 統合管理タブより、管理対象サーバの管理LAN、業務LAN IPアドレスを表示し、IPアドレスの変換結果が確認できます。
[Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [サーバグループ] > [サーバ]画面の情報タブ


  サイト情報定義ファイルは移入時に使用したものと同一ファイルを使用してください。同一でない場合、“3.11.1.3 運用環境へバックアップ資源を移入”から作業をやり直してください。

Interstage運用環境へのサービス追加/変更/削除コマンド

  ネーミングサービス、インタフェースリポジトリのホスト名変更は以下のコマンドを使用します。


  管理対象サーバでismodifyserviceコマンドを実行する前に、環境変数の設定を行う必要があります。設定する環境変数の詳細については“3.2.5 管理対象サーバにおける運用操作について”を参照してください。

C:\Interstage\bin\ismodifyservice.exe

/opt/FSUNtd/bin/ismodifyservice

/opt/FJSVtd/bin/ismodifyservice

  ネーミングサービスのホスト名を変更するには以下のオプションを指定します。

ismodifyservice -r -h ホスト名 NS

  インタフェースリポジトリのホスト名を変更するには以下のオプションを指定します。

ismodifyservice -r -h ホスト名 IR

  Interstage運用環境へのサービス追加/変更/削除コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ismodifyservice”を参照してください。


  ホスト名は移行した運用環境での参照先のホスト名を指定します。

Interstage運用環境のネーミングサービス登録情報の移入/移出コマンド

  ネーミングサービスの登録情報に他ホストを参照しているオブジェクト情報が存在し、他ホストも移行対象である場合は、他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号を他ホストの移行先のホスト名/ポート番号に変更します。
  他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号の変換は、以下のコマンドを使用します。

C:\Interstage\ODWIN\bin\OD_or_adm.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odexportns.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odimportns.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odlistns.exe

/opt/FSUNod/bin/OD_or_adm
/opt/FSUNod/bin/odexportns
/opt/FSUNod/bin/odimportns
/opt/FSUNod/bin/odlistns

/opt/FJSVod/bin/OD_or_adm
/opt/FJSVod/bin/odexportns
/opt/FJSVod/bin/odimportns
/opt/FJSVod/bin/odlistns

  オブジェクトのホスト名が自ホスト名と異なっているかを確認します。
  ここで、ホスト名に対応するホストが移行対象であった場合に、移行先のホスト名/ポート番号に変更する必要があります。

odlistns -l

  ネーミングサービスの登録情報を移出します。

odexportns -o filename

  ネーミングサービスの登録情報をすべて削除します。

OD_or_adm -d -n オブジェクト
  または
OD_or_adm -d -z コンテキスト
  または
OD_or_adm -d -n オブジェクトグループ

  ネーミングサービスの登録情報を移入します。
  Hostlistfileには、他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号の変更内容を記述したファイルを指定します。

odimportns -i filename -h Hostlistfile

  Interstage運用環境のネーミングサービス登録情報の移入/移出コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。