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付録D 旧資産からの移行> D.3 バージョン共通の注意点

D.3.2 アプレットやJavaフォームの移行に関する注意点

アプレットやJavaフォームの移行に関する注意点を説明します。

+フォーム拡張機能が使用されたアプレットやJavaフォームをJDK/JRE 5.0に移行する

フォーム拡張機能が使用されたアプレットやJavaフォームは、そのままJDK/JRE 5.0に移行することができません。これは、フォーム拡張機能がJDK/JRE 5.0をサポートしていないからです。

フォーム拡張機能が使用されたアプレットやJavaフォームをJDK/JRE 5.0に移行したい場合は、AWTやSwingを使用したアプレットやJavaフォームに変更してください。フォーム拡張機能が使用されたアプレットやJavaフォームであるかを判断するには、以下のクラスが基底クラスであるかを確認します。JDK/JRE 5.0に移行したい場合は、基底クラスを以下のクラスに変更します。

移行前の基底クラス

移行後の基底クラス

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDApplet

java.applet.Applet

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDJApplet

javax.swing.JApplet

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDFrame

java.awt.Frame

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDJFrame

javax.swing.JFrame

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDDialog

java.awt.Dialog

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDJDialog

javax.swing.JDialog

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDPanel

java.awt.Panel

com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDJPanel

javax.swing.JPanel

フォーム拡張機能が提供する以下の機能は、移行することができません。機能に依存する処理は、代替の処理に変更していただくか、処理を削除してください。

JDK5に移行する一例として、com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDFrameクラスを基底クラスにしたJavaフォームを、AWTのjava.awt.Frameクラスを基底クラスにしたJavaフォームに変更します。この手順を以下に示します。

  1. Javaフォームの新規作成

    java.awt.Frameクラスを基底クラスにしたJavaフォームを新規作成します。
    移行前のJavaフォームと同じプロジェクトに、移行後のJavaフォームを作成します。また、プロジェクトのJREシステムライブラリは、JDK14を指定したままにしてください。ワークベンチのメニューバーから[ファイル] > [新規] > [その他]を選択します。[新規]ウィザードで[Java] > [GUI] > [フォーム]を選択します。[Javaフォーム情報]ページで情報を入力します。[Javaフォームの新規作成]ダイアログボックスで[JDK]タブの[クラス継承フレーム]を選択します。[クラス継承フレーム]ダイアログボックスでは、[Javaフォーム名]フィールドに移行前のJavaフォームと異なる名前を入力して、[基底クラス]コンボボックスに"java.awt.Frame"を入力します。[作成]ボタンをクリックすると、Javaフォームが新規作成されます。

  2. Beanのコピー

    移行前のJavaフォームと移行後のJavaフォームを、グラフィカルエディタで開きます。移行前のJavaフォームに貼り付けられているすべてのBeanを、移行後のJavaフォームにコピーします。

  3. 各種の定義をする

    以下の定義はコピーすることができないため、移行前のJavaフォームと同じ定義を移行後のJavaフォームに定義します。ただし、あとでアテンション処理のメソッドはコピーするため、アテンション処理定義をする必要はありません。

  4. コンストラクタのコピー

    移行前のJavaフォームには、com.fujitsu.apworks.compod.ui.CDApplicationContextクラスを引数にしたコンストラクタがあります。このクラスはフォーム拡張機能の一部のため、移行後のJavaフォームにコピーできません。このため、コンストラクタの処理だけを、移行前のJavaフォームから移行後のJavaフォームにコピーします。
    コンストラクタの処理は、Javaエディタでコピーします。

  5. ソースのコピー

    コンストラクタ以外のソースを、移行前のJavaフォームから移行後のJavaフォームにコピーします。ただし、変更禁止ソースはコピーしないでください。変更禁止ソースとは、ソース先頭の"// Graphical Editor Form"と"//@@Form Design Information start"、"//@@Form Design Information end"で囲まれた部分のソースです。
    ソースは、Javaエディタでコピーします。

  6. メソッド名の変更

    移行後のJavaフォームはクラス継承フォームのため、イベント処理とアテンション処理のメソッド名を変更します。
    コピーしたソースの中に、以下の形式のメソッドが存在するかを確認します。これがイベント処理とアテンション処理のメソッドです。

    このメソッドを以下の形式のように、メソッド名の最後に$を付けます。

    Javaフォームを保存すると、Beanとイベント処理のメソッドや、アテンションとアテンション処理のメソッドを関連付けるコードが生成されます。

  7. Javaフォーム名の変更

    移行後のJavaフォーム名を移行前のJavaフォームと同じものにします。
    移行前のJavaフォームを削除するか、移行後のJavaフォームを別のプロジェクトにコピーします。移行後のJavaフォームをグラフィカルエディタで開きます。ワークベンチのメニューバーから[ファイル] > [別名保存]を選択して、Javaフォームを別名で保存します。別名にする前のJavaフォームは削除してください。


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