使用用途
監視対象機器に関する情報を定義します。運用上、既定の項目(プロパティ)では情報が不足している場合、プロパティ自体を追加することができます。プロパティの追加については、8.1.5 ipmDefProp(構成情報プロパティの拡張と削除)を参照して下さい。なお、追加したプロパティはすべて、インタフェース情報の末尾に追加されます。追加されるプロパティの順番は、ipmDefPropコマンドで指定した定義ファイル順になります。例えば、以下のノードプロパティを追加した場合、“未使用項目”の後に“会社名”、“部署名”の順番でプロパティが拡張されます。
node,company,”会社名”,string,,32 |
複数のインタフェースを実装するノードの定義を行う際は、以下の点に注意して下さい。
CSVファイルには1行にノード情報とインタフェース情報を結合した形で定義します。単数インタフェースのノードに関しては、1行で記述することが可能ですが、複数のインタフェースを実装するノードは、必ず同一のノード情報を付けて各インタフェースについて1行毎に定義して下さい。
同一ノードのインタフェース情報は、行をまとめて定義して下さい。
任意の文字列入力において“All”、“Other”は予約語になっています。この文字列は使用しないで下さい。
図A.1 CSVファイルの構造
以下に、CSVファイルの構造と各項目の説明を示します。
“表A.1 CSV定義ファイルの形式”の必須欄の記号は次の意味を示しています。
○:必須 空白:省略可
省略値の欄において、項目が必須の場合は「-」とし、それ以外の場合で省略値を持たない場合「なし」と記載しています。
| プロパティ表示名 | プロパティ名 | 値 | 必須 | 省略値 | 説明 |
---|---|---|---|---|---|---|
ノードに関する情報 | 表示名 | label | 127文字まで | ○ | - | 後述するノード名と同じ内容を指定して下さい。 |
監視コンソールノード名 | mapNodeName | 127文字まで | ○ | - | ノード集約時(注1)、集約先ノード名を指定します。 | |
監視コンソールアドレス種別 | mapAddressKind | 数値 |
| 2 | 固定値「2」を指定して下さい。 | |
監視コンソールアドレス | mapIpAddress | 36文字まで | ○ | - | ノード集約時、集約先ノードのアドレスを指定します。 | |
ノード名 | nodeName | 127文字まで | ○ | - | ノード名を指定します。 | |
readコミュニティ | readCommunityName | 63文字まで |
| public | SNMPエージェントが参照アクセスを許可しているSNMPコミュニティを指定します。 | |
writeコミュニティ | writeCommunityName | 63文字まで |
| private | SNMPエージェントが更新アクセスを許可しているSNMPコミュニティを指定します。 | |
メーカ名 | vendor | 63文字まで |
| なし | ハードウェアの製造元や販売元の名称を指定します。 | |
装置種別 | machineType | 63文字まで |
| なし | 装置種別を指定します。 | |
装置型名 | machineTypeName | 127文字まで |
| なし | 装置の型名を指定します。 | |
場所名 | location | 127文字まで | ○ | - | 設置場所名を指定。 | |
代表取り口名 | flagBindName | 127文字まで |
| なし | 省略して下さい。 | |
取り口数 | flagBindNum | 1~4294967295 |
| なし | 省略して下さい。 | |
インタフェースに関する情報 | インタフェースホスト名 | hostName | 127文字まで | ○ | - | インタフェースホスト名を指定します。 |
アドレス種別 | addressKind | 数値 |
| 2 | 固定値「2」を指定して下さい。 | |
アドレス | address | 36文字まで | ○ | なし | インタフェースに割り当てられたアドレスを指定します。 | |
ネットマスク | - | 36文字まで | ○ | なし | ネットマスクを指定します。 | |
回線種別 | ifType | 数値 |
| 6 | 回線種別を指定 | |
回線速度 | ifSpeed | 1~2147483647 |
|
| 回線速度を“bps”単位で指定します。 | |
インタフェース番号 | ifIndex | 1~2147483647 |
|
| インタフェースを特定する番号(ifIndex)を指定します。省略した場合、インタフェース名または、IPアドレスに指定された情報を元に、自動採取します。(注3) | |
物理アドレス | macAddress | 17文字まで |
| なし | 物理アドレスを指定します。 | |
インタフェースグループ名 | groupName | 127文字まで |
| なし | インタフェースをグループ化するための文字列を指定します。 | |
インタフェース名 | ifDescr | 255文字まで |
| なし | インタフェースを特定する文字列を指定します。(注4) | |
未使用項目 | - | 数値 |
| 0 | 未使用項目です。何も記載しないで下さい。 |
注1) ノード集約
ノード集約とは、性能監視のイベントを任意のノードに通知する機能です。この機能を使用することにより、複数の監視対象で発生した監視違反イベントを、単一のノードにまとめて表示することができます。
注2) 回線種別
IETFでの回線種別の既定値に対応付けて設定することをお勧めします。以下にその定義内容の一部を示します。参考にして下さい。
規定値 | 回線種別 | 備考 |
---|---|---|
1 | other | none of the following |
2 | regular1822 | BBN Report 1822 |
3 | hdh1822 | BBN Report 1822 |
4 | ddn-x25 | BBN Report 1822 |
5 | x25 | X.25 |
6 | ethernet-csmacd | csmacd--like Objects |
7 | IEEE802.3 | Token Bus-like Objects |
8 | IEEE802.4 |
|
9 | IEEE802.5 | Token Ring-like Objects |
10 | iso88026-man |
|
11 | starLan |
|
12 | proteon-10Mbit |
|
13 | proteon-80Mbit |
|
14 | hyperchannel |
|
15 | FDDI | FDDI Objects |
16 | lapb | LAP B |
17 | sdlc |
|
18 | ds1 | T1/E1 Carrier Objects |
19 | e1 | obsolete |
20 | basicISDN |
|
21 | primaryISDN |
|
22 | propPointToPointSerial |
|
23 | ppp | Point-to-Point Protocol |
24 | softwareLoopback |
|
25 | eon |
|
26 | ethernet-3Mbit |
|
27 | nsip |
|
28 | slip |
|
29 | ultra |
|
30 | ds3 | DS3/E3 Interface Objects |
31 | sip | SMDS Interface Objects |
32 | frame-relay | Frame Relay Objects |
33 | RS-232 | RS-232 Objects |
34 | Parallel | Parallel Printer Objects |
35 | arcnet | ARC network |
36 | arcnet-plus | ARC network plus |
37 | atm | ATM |
38 | MIOX25 | MIOX25 |
39 | SONET | SONET or SDH |
40 | x25ple | X.25 packet level |
41 | iso88022llc | 802.2 LLC |
42 | localTalk |
|
43 | smds-dxi | SMDS DXI |
44 | frameRelayService | Frame Relay DCE |
45 | v35 | V.35 |
46 | hssi | HSSI |
47 | hippi | HIPPI |
48 | modem | generic modem |
49 | aal5 | AAL5 over ATM |
50 | sonetPath |
|
51 | sonetVT |
|
52 | smds-icip | SMDS Inter-Carrier Interface Protocol |
53 | propVirtual | proprietary virtual/internal interface |
54 | propMultiLink | proprietary multi-link multiplexing |
55 | IEEE802.12 | 100BaseVG |
56 | fibre-channel | Fibre Channel |
94 | adsl |
|
124 | ADSL Interleaved Channel |
|
125 | ADSL Fast Channel |
|
注3) インタフェース番号の採取の優先度は以下の通りになります。
1. 構成情報定義にインタフェース番号が設定されていれば、その値を利用します。
2. 構成情報定義にインタフェース名が設定されていれば、その情報を元にインタフェース番号を自動採取します。
3. 「1.」、「2.」にあてはまらない場合は、構成情報定義のアドレスからインタフェース番号を自動採取します。
注4) スイッチなど、IPアドレスが割り当てられないインタフェースを監視する際、本プロパティを指定する必要があります。NRCShowStatusコマンドのifDescrに表示される文字列を指定して下さい。文字列には空白が含まれる場合もありますが、その場合は空白ごと文字列を指定して下さい。
監視対象とするインタフェースと、NRCShowStatusコマンドで表示されるifDescrの対応は、装置の管理者に確認して下さい。
NRCShowStatusコマンドの詳細については、8.1.19 NRCShowStatus(構成情報の作成支援ツール)を参照して下さい。
注5) 複数のIPアドレスを持つ機器を監視する場合は、トポロジマップに登録するIPアドレスと同じアドレスを監視コンソールアドレスに指定して下さい。
参照
本ファイルは第8章 コマンドリファレンスに記述した下記のコマンドで使用されます。
“ipmImptConf”、“ipmExptConf”、“NRCShowStatus”