Interstage Application Server 運用ガイド |
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第3章 アプリケーションの運用 | > 3.1 ワークユニットの設計 |
JavaVMのヒープ使用量、および、Perm領域を監視して、ヒープ不足およびそれに伴うガベージコレクションの多発による業務レスポンス低下の可能性を検出し、ヒープ領域の問題を警告メッセージ(EXTP4368)で通知する機能を提供します。警告メッセージはイベントログに出力されます。
なお、警告メッセージは、以下の基準で出力されます。
詳細メッセージ |
警告の意味 (注1) |
発生条件 |
---|---|---|
OutOfMemoryError warning is occured because the Perm region is exhausted: TIME={0} SIZE={1} |
Perm領域の使用量が急増しているため、OutOfMemoryが発生する危険性があります。 |
前回の測定からのPerm領域の使用量の増加が、Perm領域全体の1割より大きく、かつ、次も同じ割合で増えると仮定したときのPerm領域の使用率が、90%より大きい場合。 |
It takes long time to do the garbage collections many times: TIME={0} AVERAGE={1} |
ガベージコレクションに長い時間かかる状態が続いています。 |
過去3回のガベージコレクション時間の平均値が5000ミリ秒より長い場合。 |
Inefficent garbage collections are run with the short intervals: TIME={0} WEIGHT={1} |
非効率なガベージコレクションが短い間隔で発生しています。(注2) |
過去3回のガベージコレクション間隔時間が20000ミリ秒より短い場合、かつ、ガベージコレクション直前の旧世代のヒープ使用率が65%よりも小さい場合。 |
The garbage collections are run with the short intervals because of the lack of the memory: TIME={0} SIZE={1} |
メモリ不足のため、ガベージコレクションが短い間隔で発生しています。 |
過去3回のガベージコレクション間隔時間が20000ミリ秒より短い場合、かつ、ガベージコレクション直後のヒープ使用率が65%より大きい場合。 |
There are possibilities of OutOfMemoryError because of the lack of the memory: TIME={0} SIZE={1} |
メモリ不足のため、OutOfMemory発生する危険性があります。 |
ガベージコレクション直後のヒープ使用率が95%より大きい場合。 |
There are possibilities of OutOfMemoryError because of the lack of the Perm region: TIME={0} SIZE={1} |
Perm領域不足のため、OutOfMemoryが発生する危険性があります。 |
Perm領域の使用量が90%より大きい場合。 |
The garbage collections are run with the short intervals: TIME={0} INTERVAL={1} |
ガベージコレクションが短い間隔で発生しています。 |
過去3回のガベージコレクション間隔時間が20000ミリ秒より短い場合。 |
警告メッセージが出力された場合、そのまま業務を継続するとメモリ不足やレスポンス低下などの問題が発生する可能性があります。これらの問題を解決するために警告メッセージに記載されている不足リソースの情報を元にチューニングを実施してください。
JavaVMで問題となる異常の原因はヒープ領域またはPerm領域の不足です。これを回避するためには、現在の上限値を20%増加させて運用を再開します。それでも警告が出力された場合にはさらに20%増加させ、警告が出力されなくなるまで繰り返しチューニング実施します。チューニングを繰り返して警告メッセージが出力されない状態とすることにより、安定稼動するシステムを構築することができます。
JavaVMのヒープ領域およびPerm領域をチューニングする場合、Interstage管理コンソールのワークユニット設定でJavaVMオプションに、ヒープ領域およびPerm領域の上限値を設定するオプションを記載します。
JavaVMのヒープ領域の上限値を設定するためには、-Xmxオプションを使用します。
使用例)JavaVMのヒープ領域の上限値を256MByteに設定する場合
-Xmx256m
また、JavaVMのPerm領域の上限値を設定するためには、-XX:MaxPermSizeオプションを使用します。
使用例)JavaVMのPerm領域の上限値を128MByteに設定する場合
-XX:MaxPermSize=128m
なお、チューニングは開発フェーズ(システムテスト)で実施し、問題を解決してください。
また、チューニング方法には、上記に挙げたヒープ領域またはPerm領域を増加する方法の他に、IJServerのプロセス多重度を増加することにより問題を解決することもできます。
[Interstage管理コンソールのモニタ画面]
Interstage管理コンソールのモニタ機能で、JavaVMの性能情報を参照することができます。警告メッセージで指摘されている問題を解決するための参考情報として、JavaVMの状態を知ることができます。
なお、ワークユニット起動時や一時的に負荷の高い状態の場合、予兆監視のメッセージが出力される場合があります。この場合、Interstage管理コンソールのモニタ画面でJavaVMのヒープ情報およびJavaVMのPerm領域情報に問題がなければ、メッセージを無視してください。予兆監視のメッセージが何度も出力される場合、JavaVMのヒープ領域やPerm領域のチューニングを実施してください。
項目 |
説明 |
---|---|
プロセス通番 |
ワークユニットが起動したプロセスの通番を表示します。 |
プロセスID |
JavaVMのプロセスIDを表示します。 |
コンテナタイプ |
JavaVMのコンテナタイプを「1VM」「Web」または「EJB」で表示します。 |
JavaVMの運用時間(msec) |
JavaVMを起動してからの稼働時間を表示します。 |
JavaVMのヒープ情報(Kbyte) |
JavaVMのヒープ情報を表示します。 現在:ヒープ情報の現在値を表示します。 |
JavaVMのPerm領域情報(Kbyte) |
JavaVMのPerm領域の情報を表示します。Perm領域とは、Javaクラスファイル内の情報等が保存される領域です。 現在:Perm領域情報の現在値を表示します。 |
ガベージコレクション情報 |
JavaVMのガベージコレクション(Full GC)の情報を表示します。 発生回数:JavaVM起動時からのガベージコレクションの発生回数を表示します。 |
注)
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