Interstage Application Server 運用ガイド
目次 索引 前ページ次ページ

第2章 マルチサーバ管理機能> 2.5 Interstageの環境構築> 2.5.10 Traffic Directorを使用する場合の環境構築

2.5.10.3 CORBAワークユニットの場合

 CORBAワークユニット運用時のクライアント/サーバ間の通信をTraffic Directorを使用して負荷分散をする場合は、以下の手順で環境構築を行います。

■ ネットワークの設定

 以下のhostsファイルに定義されている自サーバのホスト名とIPアドレスの設定文に対して、別名で、仮想IPアドレスのホスト名の宣言を追加します。

Windowsインストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts

 宣言を追加した後、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。
 以下に、CORBAワークユニットを配置するサーバグループのホスト名がhost1、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合の記述例を示します。なお、"10.124.35.41"のIPアドレスは、host1の実IPアドレスです。

10.124.35.41 host1 vhost

■ Traffic Directorの設定

 Traffic Directorの設定は、“Interstage Traffic Directorのマニュアル"を参照してください。

 負荷分散ポリシーのセッション維持(一意性の保証)の設定は、コネクション単位の分散を行うように設定してください(コネクション単位の分散を推奨します)。

■ Interstageシステムの環境作成

 CORBAワークユニットを配置するサーバグループのInterstageシステムの環境設定では、特別な考慮は必要ありません。

■ ワークユニットの作成

 ワークユニットの作成は、以下の手順で実施します。

  1. 管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
  2. Interstage管理コンソールの
    [一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [ワークユニット]の新規作成タブ
    で、新規作成操作を行います。画面上に表示されている“ワークユニットタイプ”で、“CORBAワークユニット”を選択し、 “配置先”に、CORBAワークユニットを配置するサーバグループ、または単体運用の管理サーバを選択します。

■ オブジェクトリファレンスの登録(負荷分散方式の設定)

 オブジェクトリファレンスの登録方法は、負荷分散の方式により異なります。

◆ メソッド呼出し単位の負荷分散

 Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage Application Server] > [システム] > [ワークユニット] > [ワークユニット名] > [配備]タブ
で詳細設定を表示し、[CORBAアプリケーション] の設定画面で以下の項目を設定してください。

項目

説明

TrafficDirectorのメソッド負荷分散設定

・する
・しない

“する”を選択して、仮想ホスト名と代表ポートを設定してください。

仮想ホスト名

TrafficDirectorのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。

代表ポート

TrafficDirectorのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。
有効範囲は1〜65535です。
TrafficDirectorのメソッド負荷分散設定の“する”を選択して代表ポートを省略した場合は、8002が設定されます。

 詳細は、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

◆ ネーミングサービスのオブジェクトリファレンス獲得時点の負荷分散

 「Interstage Application Server」 > 「システム」 > 「ワークユニット」 > 「ワークユニット名」 > 「配備」タブ
で詳細設定を表示し、「CORBAアプリケーション」の設定画面をで以下の項目を設定してください。

項目

説明

TrafficDirectorのメソッド負荷分散設定

・する
・しない

“しない”を選択してください。

仮想ホスト名

省略してください。
設定された場合は無視されます。

代表ポート

省略してください。
設定された場合は無視されます。

 詳細は、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

■ クライアントの環境設定

 以下のファイルに設定するネーミングサービスの参照先ホスト名に、仮想IPアドレスのホスト名を設定してください。IPアドレスは指定できませんので注意してください。

inithostファイル
initial_hostsファイル
正しい記述例)
vhost 8002
誤った記述例)
10.124.35.30 8002

 また、以下のhostsファイルに、仮想IPアドレスと仮想IPアドレスのホスト名、負荷分散対象となるすべてのサーバのホスト名とIPアドレスの対応について宣言してください。
 宣言を追加した後、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。

Windows 2000/XPの場合:Windowsインストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
Windows 98/Meの場合:Windowsインストールフォルダ\hosts
/etc/hosts

目次 索引 前ページ次ページ

Copyright 2006 FUJITSU LIMITED