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ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 13.4 運用手引書

9.2.2 運用系コマンド

バックアップ管理の運用系コマンドについて説明します。

9.2.2.1 バックアップ実行コマンド(swstbackup)

このコマンドは、実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。

どちらの場合も、バックアップボリュームは本コマンド実行直後よりバックアップとして確立します。

AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ前処理シェルスクリプト(OpcBackup.pre)を実行し、バックアップを実行した後に、バックアップ後処理シェルスクリプト(OpcBackup.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細については、「付録A バックアップ/リストアの前後処理」を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup [-suspend|-T] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup [-h Server] [-suspend|-T] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してスナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。デバィスマップファイルの詳細については、「4.4.11 デバイスマップファイルの準備」を参照してください。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

    -suspend

    Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。Suspend/Resume機能については、「第5章 Suspend/Resume機能によるバックアップ運用」を参照してください。

    -T

    差分スナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。
    本オプションは筐体内コピー、かつ、ETERNUS ディスクアレイがQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、従来のスナップショット処理(従来のOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg01)をバックアップします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/vg01
    /dev/vg01 swstbackup completed
    #

注意

本コマンドでは、データを保証するために、マウントされている業務ボリュームおよびバックアップボリュームは、アンマウントしてからバックアップを行います。マウントされている業務ボリュームまたはバックアップボリュームがアンマウントできない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

  • マウントポイントの配下にさらに他のボリュームをマウントするディレクトリがある場合。

  • ボリューム内に使用中のファイルがある。

注意

本コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてください。

注意

全ての論理デバイスをアンマウント/マウントするようにバックアップの管理者責任でバックアップ前後処理スクリプトを修正してください。

注意

次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

  • 指定された業務ボリュームにバックアップポリシーが設定されていないとき。

  • 1世代前に実行したバックアップが失敗していたとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームに対してリストアが実行されているとき。

  • 処理対象の業務ボリュームにおいてバックアップ同期処理が実行中であるが等価性維持状態に到達していないとき。

  • 世代溢れになるバックアップ履歴情報を用いてリストアが実行されているとき。

  • コピー先とする未使用バックアップボリュームが取得できなかったとき。

  • 業務ボリュームの筐体情報(筐体識別子、OLU、EXTENT開始位置、EXTENTサイズ)のいずれかが変更されていたとき。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • ボリュームグループ指定で、業務ボリュームのボリュームグループが非アクティブ状態であったとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

  • 処理対象となるバックアップボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

  • 保存世代数を超えたバックアップ履歴がレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

注意

次のような場合、出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。

  • デバイスマップファイルで指定されたバックアップボリュームが対となる業務ボリュームのバックアップボリュームとして使用可能でないとき。すなわち、以下の条件のいずれかが満足されないとき。

    1. 指定されたバックアップボリュームは未使用状態である。

    2. 業務ボリュームとバックアップボリュームのパーティションサイズは同一である。

  • デバイスマップファイルの対象業務ボリュームに関する記述に誤りがあるとき(「4.4.11.1 デバイスマップファイルの記述方法」を参照)。

  • デバイスマップファイル名に各国語文字が含まれているとき。

ポイント

バックアップを実行する前に、既に9.2.1.5 バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)で設定した保存世代数を満たすバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にそのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型高速バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態またはトラッキング状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。

注意

バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

注意

バックアップ実行時に注意する点として、「10.1.1 全般的な注意事項」をご理解ください。

9.2.2.2 バックアップ実行状況表示コマンド(swstbackstat)

9.2.2.1 バックアップ実行コマンド(swstbackup)で行っているバックアップの完了状況を表示します。

注意

スナップショット型高速バックアップを実行中にETERNUSmgr/GRmgrのOPC停止機能は使用しないでください。ETERNUSmgr/GRmgrのOPC停止機能を使用した場合、実際のバックアップの成否にかかわらず、本コマンドではsucceededと表示されます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat [-h Server] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ実行状況を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    実コピーの実行状況について表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job1   /dev/vg00        /dev/vg02   succeeded ---- 
    job1   /dev/vg01        ----        ----      ----
      :
    #

    表示する内容は、次に示すとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。
    バックアップされていない場合は、“----”を表示します。

    Status

    バックアップの完了状況を、以下の文字列で表示します。
    “----”:バックアップを採取していません。(履歴が存在しません。)
    “succeeded”:バックアップが完了しています。
    “executing”:OPCによるコピーを実行しています。
    “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。
    “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。

    Execute

    Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。

注意

次のような場合、バックアップ実行状況表示処理を実行することはできません。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

注意

“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「8.3 バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

9.2.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore)

バックアップ履歴情報に存在するデータを、OPCを用いてリストアを実施します。

注意

デバイス間のコピーを行うため、ファイル単位でリストアすることはできません。

AdvancedCopy Managerは、本コマンドを実行すると、OPCによるデータのコピーを行う前に、リストア前処理シェルスクリプト(OpcRestore.pre)を実行し、 OPCによるデータのコピーを行った後に、リストア後処理シェルスクリプト(OpcRestore.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細については、「付録A バックアップ/リストアの前後処理」を参照してください。

ポイント

業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。この場合、業務ボリュームに登録されているデバイス以外であることと、指定した業務ボリュームと同じ領域サイズを持ったデバイスである必要があります。なお業務ボリューム以外のボリュームにリストアする場合は、通常とは異なる手順が必要となります。手順の詳細については、「10.1.4 リストアの注意事項」を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストアするデータの相対世代番号を指定します。
    相対世代番号については、9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -v

    リストアするデータの絶対世代番号を指定します。
    絶対世代番号については、9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。

    注)-gオプションと-vオプションの双方が指定されなかったときは、履歴管理している情報の中から最新の情報をリストアします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -g 2 /dev/vg01
    /dev/vg01 swstrestore completed
    #

    第5章 Suspend/Resume機能によるバックアップ運用を実施している業務ボリュームの場合は、サスペンド中の同期処理を削除して、リストアを実行します。サスペンド中の同期処理については、9.2.2.10 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で表示されるデータを参照してください。同期処理のキャンセルは9.2.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を使用して実行してください。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg01
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job2   /dev/vg01        /dev/vg02   suspend   ----
    job2   /dev/vg01        /dev/vg03   executing 75%
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -all /dev/vg01
    /dev/vg01 swstcancelsync completed
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg01
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute
    job2   /dev/vg01        ----        ----   ----
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/vg01
    /dev/vg01 swstrestore completed
    #

ポイント

特定のファイルをリストアする場合

ボリュームグループのファイルシステムを構築されている業務ボリュームで、特定のファイルをリストアする場合には、以下の手順で行います。

  1. バックアップボリュームをマウントします。バックアップボリュームはバックアップ履歴一覧画面/9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。バックアップボリュームをマウントする手順については、「10.1.4 リストアの注意事項」を参照してください。

  2. cpコマンドでリストアしたいファイルを複写します。

  3. バックアップボリュームをアンマウントします。

注意

本コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてから本コマンドを実行してください。

注意

以下のような場合は、リストアができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

  • 相対世代番号と絶対世代番号の両方を指定したとき。

  • 業務ボリュームとして登録されたデバイスを-rオプションのパラメーターとして指定したとき。

  • バックアップボリュームとして登録されたデバイスを-rオプションのパラメーターとして指定したときに、そのデバイスがある業務ボリュームの履歴情報に登録されているとき。バックアップのデータが登録されていないバックアップボリュームにリストアした場合、ある業務ボリュームのバックアップでそのバックアップボリュームを使用した場合はデータが上書きされます。リストア先に指定するデバイスには、バックアップボリュームを指定しないことをお勧めします。

  • バックアップ実施直後(OPCによるコピーの実行中)にリストアを行ったとき(ただし、バックアップとリストアで業務ボリューム、バックアップボリュームの組み合わせが同じである場合を除く)。この場合、OPCのコピーが完了してからリストアを実施してください。あるいは、ファイルシステムを構築した業務ボリュームならば、上記のポイント(特定のファイルをリストアする場合)に書かれている方法でリストアを実施してください。

  • バックアップ同期処理中の業務ボリュームを指定したとき。

  • リストアを行う業務ボリュームの筐体情報(筐体識別子、OLU、EXTENT開始位置、EXTENTサイズ)のいずれかが変更されていたとき。

  • 業務ボリューム登録時に設定されたマウントポイントが変更されていたとき。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

  • -rオプションに指定したデバイスがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

注意

サスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームをリストア先ボリュームとして使用することはできません。

注意

同期処理中(ECによるコピー中、等価性維持状態、サスペンド中)の業務ボリュームにリストアを実行することはできません。

リストア実行時、以下のエラーになった場合は、9.2.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)で業務ボリュームの同期処理を全てキャンセル(-allオプション指定)してからリストアを実行してください。

swst0639 コピーが実施されているため、このコマンドは実行できません。

または

swst0634 OPCが実行できません。エラーコード=26(SCSI command busy.)

注意

リストア実行時に注意する点として、「10.1.1 全般的な注意事項」をご理解ください。

9.2.2.4 リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)

OPCによるリストアの実行をキャンセルします。

また、9.2.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore)を実行し、OPCによるコピーを実施している最中に何らかのハードウェアトラブルで異常を検出した場合も、本コマンドを用いてリストアを解除します。その後、ハードウェアトラブルの原因を取り除き、再度9.2.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。

異常発生の有無については、9.2.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認することができます。

注意

このコマンドを使用してOPCによるリストアをキャンセルした場合、一部のデータはコピーされてしまっているため、業務ボリュームの状態は不完全な状態となり、使用できなくなります。再度9.2.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-emergency] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-emergency] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストア中のデータの相対世代番号を指定します。
    -vオプションと同時に指定することはできません。
    相対世代番号については、9.2.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -v

    リストア中のデータの絶対世代番号を指定します。
    -gオプションと同時に指定することはできません。
    絶対世代番号については、9.2.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアした場合、そのデバイス名を指定します。
    デバイス名については、9.2.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    注)-g、-vオプションが指定されなかったときは、最新の履歴情報のリストアをキャンセルします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg01)のリストアをキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest  -g  1  /dev/vg01
    /dev/vg01 swstcancelrest completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/vg02)の最新の履歴情報のリストアを緊急操作モードでキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -emergency /dev/vg02
    /dev/vg02 swstcancelrest completed.
    #

注意

次のような場合、リストアをキャンセルすることができません。

  • -g、-vオプションで指定した履歴が存在しないとき。

  • -rで指定したデバイスにリストアを実行していないとき。

  • 指定した履歴に対するリストアが実行されていないとき。この場合、通報メッセージ「swst0303 指定したリストア先デバイスに対するリストアは行われていません。」を出力して終了します(終了ステータスは正常終了です)。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

注意

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、ETERNUSmgrまたはGRmgrを使用してセションをキャンセルする必要があります。

9.2.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)

リストアの実行状況を表示します。

注意

OPCによるリストアを実行中にETERNUSmgr/GRmgrのOPC停止機能は使用しないでください。ETERNUSmgr/GRmgrのOPC停止機能を使用した場合、実際のリストアの成否にかかわらず、本コマンドではsucceededと表示されます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat [-g Generation-No | -v Version-No] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat [-h Server ] [-g Generation-No | -v Version-No] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストア実行状況を表示するデータの相対世代番号を指定します。

    -v

    リストア実行状況を表示するデータの絶対世代番号を指定します。

    注)-g、-vオプションが省略された場合は、全履歴に対するリストア実行状況を表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのリストア実行状況について表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームのリストア実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat 
    Server Transaction-Disk Generation Version Backup-Disk Restore-Device Status    Execute
    job2   /dev/vg01        1          10      /dev/vg10   /dev/vg20      executing 75%
    job2   /dev/vg02        ----       ----    ----        ----           ----      ----
    job2   /dev/vg03        2          12      /dev/vg11   ----           succeeded ----
    job2   /dev/vg04        3          13      /dev/vg12   /dev/vg21      executing 75%
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Generation

    リストアしたバックアップのデータの相対世代番号を表示します。

    -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、“----”を表示します。

    Version

    リストアしたバックアップのデータの絶対世代番号を表示します。

    -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、“----”を表示します。

    Backup-Disk

    リストアのコピー元であるバックアップボリューム名を表示します。

    リストア中でないときは、“----”を表示します。

    Restore-Device

    リストアのコピー先が業務ボリュームでない場合、リストア先のデバイス名を表示します。

    リストア中でないとき、あるいはリストア先が業務ボリュームであるときは“----”を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    “----”:OPCによるコピーは実施されていません。

    “executing”:OPCによるコピーを実行しています。

    “succeeded”:OPCによるコピーが完了しています。

    “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。

    Execute

    Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。

注意

“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「8.3 バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

注意

-v、-gオプションで世代番号を指定しない場合、全履歴のリストア実行状況を表示しますが、全履歴においてリストアが実行中でない場合、“Server”、“Transaction-Disk”欄以外のすべての表示情報が“----”で表示されます。

注意

次のような場合、リストア実行状況表示処理を実行することはできません。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)

バックアップした履歴情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp [-h Server] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp
    Server=StrgSV01 Device=/dev/vg01 Mount-Point=---- (----)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device   Status    Execute 
    1          10      2000/11/12 22:00 /dev/vg02       succeeded ----
    2          9       2000/11/11 22:00 /dev/vg03       succeeded ----
      :
    #

    表示する内容は、次に示すとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を表示します。

    Mount-Point

    デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。ただしAIXではマウントポイントの表示は行わないため、常に“---- (----)”と表示します。

    Generation

    相対世代番号を表示します。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Version

    絶対世代番号を表示します。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Backup-Device

    バックアップしたバックアップボリューム名を表示します。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Status

    実コピーの実行状況を、以下の文字列で表示します。
    “succeeded”:OPCによるコピーが完了しています。
    “executing”:OPCによるコピーを実行しています。
    “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。
    “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Execute

    Status欄が、“executing”のとき、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

注意

次のような場合、履歴情報表示処理を実行することはできません。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

注意

“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「8.3 バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

9.2.2.7 履歴情報削除コマンド(swsthistdel)

バックアップの履歴情報を削除します。

削除された履歴のバックアップボリュームは解放され、空きバックアップボリュームになります。

注意

9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で、“Status”欄に表示される状態が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「8.3 バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel [-h Server] -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    削除するバックアップ履歴情報の相対世代番号を指定します。
    -v、-zオプションと同時に指定することはできません。
    相対世代番号については、9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -v

    削除するバックアップ履歴情報の絶対世代番号を指定します。
    -g、-zオプションと同時に指定することはできません。
    絶対世代番号については、9.2.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -z

    すべてのバックアップ履歴情報を削除することを指定します。
    -g、-vオプションと同時に指定することはできません。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、OPCのセション確認は行われません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg01)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -v 10 /dev/vg01
    /dev/vg01 swsthistdel completed
    #

    業務ボリューム(/dev/vg02)の相対世代番号1のバックアップ履歴を緊急操作モードで削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -g 1 -emergency /dev/vg02
    /dev/vg02 swsthistdel completed
    #

注意

次のような場合、バックアップ履歴情報を削除することはできません。

  • -g、-v、-zオプションで指定したバックアップ履歴情報が存在しないとき。

  • 指定したバックアップ履歴情報がリストアで使用中のとき。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

  • 処理対象となるバックアップボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

注意

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgrまたはETERNUSmgrを使用してセションをキャンセルする必要があります。

ポイント

サスペンド中の履歴情報を削除しても、同期処理(ECセション)は解除されません。

トラッキング状態の履歴情報を削除しても、トラッキング状態(OPCセション)は解除されません。

ポイント

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。

差分スナップショット型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。

注意

差分スナップショット型高速バックアップ運用でないときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除した場合、削除した履歴の物理コピーは中断されます。この場合、バックアップボリューム内のデータはコピー途中の不完全な状態となります。

履歴情報を削除した時点でバックアップボリュームは未使用状態となり、その後のバックアップで使用可能な状態となります。

差分スナップショット型高速バックアップ運用のときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除しても、削除した履歴の物理コピーは継続されます。

履歴情報の削除後もバックアップボリュームは使用中の状態であり、その後の当該業務ボリュームのバックアップで使用可能な状態となります。

9.2.2.8 バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync)

バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync [-h Server] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。デバィスマップファイルの詳細については、「4.4.11 デバイスマップファイルの準備」を参照してください。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg01)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync  /dev/vg01
    /dev/vg01 swststartsync completed.
    #

注意

バックアップ同期処理中の業務ボリュームに対して本コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swst0301 既にバックアップ同期処理中です。」を出力して終了します(終了ステータスは正常終了です)。

注意

次のような場合、バックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

  • EC機能がサポートされていないデバイスを指定したとき。

  • バックアップ同期処理を開始するのに必要なバックアップボリュームを確保できなかったとき。

  • OPCによるリストア中のデバイスを指定したとき。

  • コピー先となるバックアップボリュームがマウントされているとき。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

ポイント

同期処理を開始する際、業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、バックアップ先として優先的に選択されて、同期処理を再開(差分コピーを開始、Resume)します。業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、同期処理(全面コピー)を開始します。

ポイント

同期処理を開始する業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームは、使用中状態になっていてもバックアップ先として使用できます。

注意

同期処理を開始する業務ボリューム以外の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

9.2.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)

ECによるコピー中または等価性維持状態のバックアップ同期処理をキャンセルします。

ECコピー中または等価性維持状態またはサスペンド中のバックアップボリュームを指定して同期処理をキャンセルすることができます。また、全同期処理のキャンセルを指定すると、サスペンド状態を含むすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行中に何らかの異常を検出した場合、コピーは正常に終了しません。その場合、本コマンドを用いてバックアップ同期処理をキャンセルします。異常発生の有無については、9.2.2.10 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で確認することができます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync [-h Server] [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、ECのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対する同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。

    Backup-Device-Name

    コピー先のバックアップボリューム名を指定します。
    指定するデバイスはボリュームグループ名を指定してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg01)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync  /dev/vg01
    /dev/vg01 swstcancelsync completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/vg02)のバックアップ同期処理を緊急操作モードでキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -emergency /dev/vg02
    /dev/vg02 swstcancelsync completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/vg04)からバックアップボリューム(/dev/vg06)に設定されているバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg04
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job2   /dev/vg04        /dev/vg05   suspend   ----
    job2   /dev/vg04        /dev/vg06   executing 75%
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/vg04 -bd /dev/vg06
    /dev/vg04 swstcancelsync completed.
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg04
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status  Execute
    job2   /dev/vg04        /dev/vg05   suspend ----
    #

    業務ボリューム(/dev/vg07)に設定されているすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg07
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job2   /dev/vg07        /dev/vg08   suspend   ----
    job2   /dev/vg07        /dev/vg09   executing 75%
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/vg07 -all
    /dev/vg07 swstcancelsync completed.
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg07
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute
    job2   /dev/vg07        ----        ----   ----
    #

注意

次のような場合、バックアップ同期処理キャンセル処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • 処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。

注意

緊急操作モードで実行した場合、ECのセションキャンセルは行われません。ECセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、ETERNUSmgrまたはGRmgrを使用してセションをキャンセルする必要があります。

9.2.2.10 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)

バックアップ同期処理の実行状況(コピー中、等価性維持状態、サスペンド状態)を表示します。

1つの業務ボリュームに複数のECセションが存在する場合、すべてのECセションの状態を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat [-h Server] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ同期処理実行状況を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg01)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/vg01
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job1   /dev/vg01        /dev/vg02   suspend   ----
    job1   /dev/vg01        /dev/vg03   executing 75% 
    #

    全業務ボリュームの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status     Execute
    job1   /dev/vg01        /dev/vg05   suspend    ----
    job1   /dev/vg01        /dev/vg06   executing  75%
    job1   /dev/vg01        /dev/vg07   suspend    ----
    job1   /dev/vg02        /dev/vg08   equivalent 100%
    job1   /dev/vg03        /dev/vg09   failed     ----
    job1   /dev/vg04        ----        ----       ----
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。
    バックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。
    “----”:バックアップ同期処理中ではありません。
    “executing”:実行中かつ等価性維持状態前です。
    “equivalent”:等価性維持状態です。
    “suspend”:サスペンド状態です。
    “failed”:バックアップ同期処理が異常終了しています。
    “nosession”:セションが存在しません。(資源情報不一致)
    “halt”:バックアップ同期処理がhalt状態です。

    Execute

    実行状況のパーセンテージ表示(0~100%)を表示します。
    サスペンド中のとき、またはバックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。

注意

次のような場合、同期処理状況表示処理を実行することはできません。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

注意

実行状態("Status"欄に表示される状態)が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「8.3 バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

注意

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。9.2.3.1 資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

9.2.2.11 実行状態表示コマンド(swstexecstat)

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。OPC/ECが実行中の場合は、その実行状況を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat [-j] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat [-h Server] [-j] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -j

    別書式による表示を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ボリュームグループ名を指定してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームの実行状態を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat 
    Server Device    Last-Backup-Date Interval Status Mount-Point (Method) Execute
    job1   /dev/vg01 2000/12/11 12:20 OK       IDLE   ---- (----)          ----
    job1   /dev/vg02 2000/12/10 12:20 DELAY=1  IDLE   ---- (----)          sync(22%)
    job1   /dev/vg03 2000/12/09 12:20 DELAY=2  IDLE   ---- (----)          snapshot(45%)
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。
    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    Interval

    最後にバックアップを取得した日から間隔日数に指定した日数が経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数”の形式で表示します。超過していない場合は、“OK”を表示します。

    Status

    次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point (Method)

    業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にFStypeを表示します。ただしAIXではマウントポイントの表示は行わないため、常に“---- (----)”と表示します。

    Execute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    “----”

    コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態

    “swststartsync”

    バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    “swstcancelsync”

    バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    “swstbackup”

    バックアップ実行コマンドを処理している状態

    “swstrestore”

    リストア実行コマンドを処理している状態

    “swstcancelrest”

    リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    “swstbkpolset”

    バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    “swstbkpoldel”

    バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    “swsthistdel”

    履歴情報削除コマンドを処理している状態

    “swstcanceltrk”

    トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    “sync(xxx%)”

    ECの進捗率

    “sync(failed)”

    ECが異常終了している状態

    “sync(halt)”

    ECがhalt状態

    “snapshot(xxx%)”

    OPCによるバックアップの進捗率

    “snapshot(failed)”

    OPCによるバックアップが異常終了している状態

    “snapshot(halt)”

    OPCによるバックアップがhalt状態

    “restore(xxx%)”

    OPCによるリストアの進捗率

    “restore(failed)”

    OPCによるリストアが異常終了している状態

    “restore(halt)”

    OPCによるリストアがhalt状態

    業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合(例:スナップショット型高速バックアップの実コピー中にバックアップ同期処理開始コマンドを投入した等)のExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。

    • コピー実行中かつコマンド実行中の場合は、コマンド名表示が優先されます。

    • スナップショット型高速バックアップのディスクコピーとバックアップ同期処理のディスクコピーが同時に実行されている場合は、バックアップ同期処理のディスクコピーの進捗率が表示されます。(リストアのディスクコピーはETERNUS ディスクアレイの制限により、スナップショット型高速バックアップ、バックアップ同期処理のディスクコピーと同時に実行されることはありません。)

    “-j”オプションを使用したときの実行例は、以下のとおりです。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat -j
    Server Device    Execute-Date     Status Mount-Point (Method) Execute
    job1   /dev/vg01 2000/12/11 12:20 IDLE   ---- (----)          ----
    job1   /dev/vg02 2000/12/10 12:20 EXEC   ---- (----)          sync(22%)
    job1   /dev/vg03 2000/12/09 12:20 EXEC   ---- (----)          snapshot(45%)
    :
    #

    表示される内容は以下のとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を指定します。

    Execute-Date

    コマンドの実行時刻を表示します。

    Status

    次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は"EXEC"を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point(Method)

    業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にFstypeを表示します。ただしAIXではマウントポイントの表示は行わないため、常に“---- (----)”と表示します。

    Execute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    “----”

    コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態

    “swststartsync”

    バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    “swstcancelsync”

    バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    “swstbackup”

    バックアップ実行コマンドを処理している状態

    “swstrestore”

    リストア実行コマンドを処理している状態

    “swstcancelrest”

    リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    “swstbkpolset”

    バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    “swstbkpoldel”

    バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    “swsthistdel”

    履歴情報削除コマンドを処理している状態

    “swstcanceltrk”

    トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    “sync(xxx%)”

    ECの進捗率

    “sync(failed)”

    ECが異常終了している状態

    “sync(halt)”

    ECがhalt状態

    “snapshot(xxx%)”

    OPCによるバックアップの進捗率

    “snapshot(failed)”

    OPCによるバックアップが異常終了している状態

    “snapshot(halt)”

    OPCによるバックアップがhalt状態

    “restore(xxx%)”

    OPCによるリストアの進捗率

    “restore(failed)”

    OPCによるリストアが異常終了している状態

    “restore(halt)”

    OPCによるリストアがhalt状態

ポイント

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、Execute欄には何も動作していない状態(“----”)が表示されます。

注意

次のような場合、実行状態表示処理を実行することはできません。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

注意

“Execute”欄に表示される状態が、“sync(failed)”,“snapshot(failed)”,“restore(failed)”,“sync(halt)”,“snapshot(halt)”,“restore(halt)”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行ってください。

9.2.2.12 トラッキングキャンセルコマンド(swstcanceltrk)

トラッキング処理を停止します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name (-bd Backup-Device-Name | -all)

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk -h Server-Name [-copy | -emgergency] Device-Name (-bd Backup-Device-Name | -all)

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -copy

    物理コピーが動作中の場合、物理コピーも停止する(すなわち、OPCセッションを解除する)ことを指定します。
    バックアップ履歴となっているバックアップボリュームの場合は本オプションを指定することはできません。コピー先ボリュームがバックアップ履歴となっているボリュームの場合は、事前に9.2.2.7 履歴情報削除コマンド(swsthistdel)によって履歴情報を削除してください。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、トラッキング処理の確認およびトラッキング処理・OPCセッションの停止は行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対するトラッキング処理の停止を行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべてのトラッキング処理の停止を行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg3)からバックアップボリューム(/dev/vg08)に設定されているトラッキング処理を停止します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk /dev/vg03 -bd /dev/vg08
    /dev/vg03 swstcanceltrk completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/vg03)に設定されているトラッキング処理および物理コピーを停止します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat /dev/vg03
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute Update
    job2   /dev/vg03        /dev/vg03   executing 33%     -----
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk -copy /dev/vg03 -bd /dev/vg08
    /dev/vg03 swstcanceltrk completed.
    #

注意

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセションキャンセルは行われません。トラッキング状態だった場合は、管理されないセションが残るため、ETERNUSmgr、GRmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

注意

次のような場合はトラッキング処理を停止することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

  • 指定したコピー元ボリュームとコピー先ボリュームに対して、トラッキング処理が実行されていないとき。

9.2.2.13 トラッキング実行状況表示コマンド(swsttrkstat)

トラッキング処理の実行状況を表示します。

1つの業務ボリュームに複数のトラッキング処理が存在する場合、すべてのトラッキング処理の状態を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat [-h Server] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。
    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/vg03)のトラッキング処理の実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat /dev/vg03
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status   Execute Update
    job1   /dev/vg03        /dev/vg08   tracking ----    12%
    #

    全業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute Update
    job1   /dev/vg03        /dev/vg08   nosession ----    ----
    job1   /dev/vg04        /dev/vg09   executing 75%     ----
    job1   /dev/vg05        /dev/vg10   failed    ----    ----
    job1   /dev/vg06        /dev/vg11   tracking  ----    12%
    job1   /dev/vg07        ----        ----      ----    ----
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。
    トラッキング状態でないときは、“----”を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。
    “----”:トラッキング状態ではありません。
    “executing”:物理コピー中かつトラッキング状態です。
    “tracking”:トラッキング状態です。
    “failed”:物理コピーまたはトラッキング処理が異常終了しています。
    “nosession”:セションが存在しません。(資源情報不一致)

    Execute

    Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“tracking”のときは、“----”で表示します。

    Update

    Status欄が“tracking”のときに、論理コピー後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。“executing”のときは、“----”で表示します。

注意

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、差分スナップショット型バックアップを再実行してください。

注意

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。9.2.3.1 資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

注意

次のような場合、トラッキング処理の実行状況を表示することはできません。

  • AdvancedCopy Managerがサポートできない論理ディスク構成に変更されたとき。

  • ボリュームグループ指定でボリュームグループが非アクティブ状態であったとき。