ストレージグループのシャドウコピーを管理します。
シャドウコピーの状態表示
バックアップサーバのVSSからシャドウコピー状態、ハードウェアプロバイダからアドバンスト・コピー実行状態を取得して表示します。
シャドウコピーの削除
バックアップサーバのVSSからシャドウコピーを削除します。
シャドウコピーの削除では以下の処理が行われます。
バックアップサーバのライタメタデータドキュメントとバックアップコンポーネントドキュメントを削除します。
OPC物理コピーが実行されている場合は、ハードウェアプロバイダによってOPC物理コピーを停止します。なお、シャドウコピーを削除しても同期処理やQuickOPCの停止は行いません。
なお、Windows Server 2008とExchange Server 2007の組み合わせでは、以下の処理となります。
バックアップサーバのライタメタデータドキュメントとバックアップコンポーネントドキュメントを削除します。
シャドウコピーを削除してもQuickOPCのトラッキング処理は停止されません。再び同じボリュームへコピーを行う場合は、「QuickOPCトラッキング停止機能」を使用してトラッキング処理を停止してから実施してください。
なお、シャドウコピー削除時にOPC物理コピーが実行されている場合もコピー処理は停止されません。同じボリュームへコピーを行う場合でもOPC物理コピーを停止する必要はありません。
QuickOPC停止機能
QuickOPC処理(物理コピーおよびトラッキング処理)を停止します。コピー種別がQOPCの場合だけ使用できます。
シャドウコピーが存在している場合に物理コピー中のQuickOPCを停止することはできません。物理コピー中のQuickOPCを停止する場合には、事前にシャドウコピーを削除しておく必要があります。なお、トラッキング中のQuickOPCはシャドウコピーの有無に関わらず停止できます。
指定方法
[シャドウコピーの状態表示を行う場合] プログラムディレクトリ¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status [-evs Virtual-Server-Name] [-copy | -shadow] -sgname Storage-Group-Name
[-copygrp Copyset-Group-Name] [シャドウコピーを削除する場合] プログラムディレクトリ¥bin¥swsrpshadowadm_exchange delete [-evs Virtual-Server-Name] -sgname Storage-Group-Name
[-copygrp Copyset-Group-Name] [QuickOPCを停止する場合] プログラムディレクトリ¥bin¥swsrpshadowadm_exchange stopqopc [-evs Virtual-Server-Name] -sgname Storage-Group-Name
[-copygrp Copyset-Group-Name]
オプションの説明
オプション | 説明 |
---|---|
-sgname | ストレージグループ名を指定します。 |
-evs | クラスタ運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。 |
-shadow | シャドウコピーの状態表示(status)で、シャドウコピーの状態のみを表示します。 |
-copy | シャドウコピーの状態表示(status)で、アドバンスト・コピーの実行状態のみを表示します。 |
-copygrp | コピーセットグループ名を指定する。 |
終了ステータス
=0>正常終了
>0:異常終了
実行例
MSCSを使用したクラスタ運用の場合
MSCSを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥> C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} [AdvancedCopy Status] Type Group Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC BK1 g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR snap 88% on ---- QOPC BK1 g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR snap 83% on ---- C:¥>
MSCSを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います(-shadowオプションを指定した場合)。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -shadow -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} C:¥>
MSCSを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います(-copyオプションを指定した場合)。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -copy -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 Type Group Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update EC BK1 g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR sync 88% ---- ---- EC BK1 g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR sync 83% ---- ---- C:¥>
表示する内容は、次に示すとおりです。
タイトル | 説明 |
---|---|
Original-Volume | 複製元ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名(“¥¥?¥Volume{GUID}¥”という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。 |
Replica-Volume | 複製先ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名(“¥¥?¥Volume{GUID}¥”という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。シャドウコピーが存在しない場合は“----”が表示されます。 |
Latest-Creation-Time | 最新のシャドウコピーの作成時刻を表示します。 |
Snapshot-ID | 最新のシャドウコピーのシャドウコピーID(GUID)を表示します。 |
SnapshotSet-ID | 最新のシャドウコピーのシャドウコピーセットID(GUID)を表示します。 |
Type | コピー種別を表示します。 |
Group | コピーセットグループ名を表示します。 |
Original-Disk | 複製元ディスク(LUN)名を表示します。 |
Replica-Disk | 複製先ディスク(LUN)名を表示します。 |
Status | 複製元ディスクから複製先ディスクへのアドバンスト・コピーの実行状態を表示します。 |
Execute | コピー進行率をパーセントで表示します。 |
Trk | トラッキング処理の有無を表示します。 |
Update | Status欄が“----”かつTrk欄が“on”の場合(トラッキング中かつ物理コピーが実施されていない場合)、前回の複製作成後の更新済みデータ量をパーセンテージで表示します。 物理コピー中またはトラッキング中でない場合は、“----”を表示します。 |
MSCSを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーを削除します。
C:¥> C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange delete -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpshadowadm_exchange successfully completed C:¥>
MSCSを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのQuickOPCを停止します。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥> C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) ---- ---- ---- g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) ---- ---- ---- [AdvancedCopy Status] Type Group Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC BK1 g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR ---- ---- ---- ---- QOPC BK1 g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR ---- ---- ---- ---- C:¥>
WSFCを使用したクラスタ運用の場合
WSFCを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2008/08/15 07:23 {XXXX} {XXXX} g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2008/08/15 07:23 {XXXX} {XXXX} [AdvancedCopy Status] Type Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR snap 60% on ---- QOPC g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR snap 55% on ---- C:¥>
WSFCを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います(-shadowオプションを指定した場合)。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -shadow -sgname FirstStorageGroup Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2008/08/15 07:23 {XXXX} {XXXX} g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) 2005/08/15 07:23 {XXXX} {XXXX} C:¥>
WSFCを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います(-copyオプションを指定した場合)。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -copy -sgname FirstStorageGroup Type Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR snap 60% ---- ---- QOPC g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR snap 55% ---- ---- C:¥>
表示する内容は、次に示すとおりです。
タイトル | 説明 |
---|---|
Original-Volume | 複製元ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名(“¥¥?¥Volume{GUID}¥”という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。 |
Replica-Volume | 複製先ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名(“¥¥?¥Volume{GUID}¥”という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。シャドウコピーが存在しない場合は“----”が表示されます。 |
Latest-Creation-Time | 最新のシャドウコピーの作成時刻を表示します。 |
Snapshot-ID | 最新のシャドウコピーのシャドウコピーID(GUID)を表示します。 |
SnapshotSet-ID | 最新のシャドウコピーのシャドウコピーセットID(GUID)を表示します。 |
Type | コピー種別を表示します。 |
Original-Disk | 複製元ディスク(LUN)名を表示します。 |
Replica-Disk | 複製先ディスク(LUN)名を表示します。 |
Status | 複製元ディスクから複製先ディスクへのアドバンスト・コピーの実行状態を表示します。 |
Execute | コピー進行率をパーセントで表示します。 |
Trk | トラッキング処理の有無を表示します。 |
Update | Status欄が“----”かつTrk欄が“on”の場合(トラッキング中かつ物理コピーが実施されていない場合)、前回の複製作成後の更新済みデータ量をパーセンテージで表示します。 物理コピー中またはトラッキング中でない場合は、“----”を表示します。 |
WSFCを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーを削除します。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange delete -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup swsrpshadowadm_exchange successfully completed C:¥>
WSFCを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのQuickOPCを停止します。
C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) ---- ---- ---- g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) ---- ---- ---- [AdvancedCopy Status] Type Group Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC ---- g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR snap 88% on ---- QOPC ---- g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR ---- ---- on 15% C:¥> C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange stopqopc -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup swsrpshadowadm_exchange successfully completed C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d11p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) ---- ---- ---- g1d2p1@EXCHG-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) g1d12p1@BKUP-SVR(¥¥?¥Volume{XXXX}¥) ---- ---- ---- [AdvancedCopy Status] Type Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR ---- ---- ---- ---- QOPC g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR ---- ---- ---- ---- C:¥>
注意
次のような場合は、本コマンドは異常終了します。
バックアップサーバとの通信に失敗したとき。
コピーセット情報の取得に失敗したとき。
シャドウコピーの状態取得に失敗したとき(状態表示機能)。
アドバンスト・コピーの状態取得に失敗したとき(状態表示機能)。
ハードウェアプロバイダの処理で何らかのエラーが発生したとき(エラー内容についてはETERNUS VSS Hardware Providerソフトウェア説明書の「メッセージ」を参照してください)。
(Windows Server 2008とExchange Server 2007の組み合わせのみ該当します。)
ハードウェアプロバイダコマンドで何らかのエラーが発生したとき(エラー内容についてはETERNUS VSS Hardware Providerソフトウェア説明書の「メッセージ」を参照してください)。
(Windows Server 2008とExchange Server 2007の組み合わせのみ該当します。)
シャドウコピーの削除に失敗したとき(削除機能)。
ライタメタデータドキュメント、バックアップコンポーネントドキュメントの削除に失敗したとき(削除機能)。