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ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 13.4 運用手引書

12.6.5 Exchange VSSリストア実行コマンド(swsrpvssrestore_exchange)

VSSと連携してストレージグループのリストアを行います。

VSSと連携する際に、バックアップサーバに保存されているライタメタデータドキュメントおよびバックアップコンポーネントドキュメントが使用されます。

オプションにより以下の2つのリストア方式を選択できます。

Point-in-timeリストア(バックアップ時点へのリストア)

バックアップボリュームからストレージグループを構成する全ファイル(*.edb、*.stm、*.log、*.chk)をリストアすることにより、ストレージグループをバックアップ時点へ復旧します。バックアップ後に作成されたデータは、リストア後のデータベースには反映されません。

なお、Exchange Server 2007では、上記の”*.stm”ファイルは存在しません。

ロールフォワードリストア(最新状態へのリストア)

バックアップボリュームからデータベースファイル(*.edb、*.stm)のみをリストアし、業務ボリューム上に存在するログファイルを使用してログ適用を行い、データベースを最新時点へ復旧します。

なお、Exchange Server 2007では、上記の”*.stm”ファイルは存在しません。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ¥bin¥swsrpvssrestore_exchange [-evs Virtual-Server-Name]
                                                        (-point|-roll)
                                                        -sgname Storage-Group-Name
    [-copygrp Copyset-Group-Name]
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(" ")をつける必要があります。

    -evs

    クラスタ運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    クラスタ運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

    -point

    Point-in-Time方式のリストアを行います。

    -roll

    ロールフォワード方式のリストアを行います。

    -copygrp

    コピーセットグループ名を指定する。
    本オプションを省略した場合、コピーセットグループ名はデフォルトのコピーセットグループ:“BkupGroup”になります。
    本オプションは、Windows Server 2008とExchange Server 2007を組み合わせた環境では、未サポートです。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    MSCSを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのロールフォワードリストアを実行します。

    C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:¥> C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpvssrestore_exchange -evs VSVR -roll -sgname FirstStorageGroup -copygrp GRP1
    swsrpvssrestore_exchange successfully completed
    C:¥>

    WSFCを使用したクラスタ運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのロールフォワードリストアを実行します。

    C:¥>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:¥>C:¥Win32App¥AdvancedCopyManager¥bin¥swsrpvssrestore_exchange -evs VSVR -roll -sgname FirstStorageGroup
    swsrpvssrestore_exchange successfully completed
    C:¥>

注意

次のような場合は、リストアを実行できません。

  • 指定したストレージグループのデータベース情報が12.6.1 Exchangeデータベース情報登録コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3/swsrpdbinfo_exchange)で登録されていなかったとき。

  • コピーセット情報の取得に失敗したとき。

  • データベースボリュームとバックアップボリュームが、それぞれ、複製元ボリューム、複製先ボリュームとして登録されていなかったとき。

  • 運用開始後に物理ボリューム情報(筐体識別子,OLU、EXTENT開始位置、EXTENTサイズ)が変更されているとき。この場合は当該ボリュームに対する運用は継続できないため、いったん当該ボリュームに対するレプリケーション運用を停止してから、複製ボリューム情報の削除と設定を行う。

  • EC/RECを使用してリストアを行う場合、リストア同期処理が等価性維持状態になっていなかったとき。

  • Exchangeサーバが複製ボリュームの操作サーバでなかったとき。

  • バックアップサーバとの通信に失敗したとき。

  • データベースが不整合状態であるとき。

  • ストアのディスマウントに失敗したとき。(Exchange Server 2003の場合のみ該当します。)

  • ストアのマウントに失敗したとき。(Exchange Server 2003の場合のみ該当します。)

  • rollオプションを指定した場合、ログファイルがデータベースファイル(*.edb、*.stm)と同一ボリューム上に存在しているとき。(Exchange Server 2007では、”*.stm”ファイルは存在しません。)

  • rollオプションを指定した場合、ロールフォワードを行うために必要なトランザクションログがログファイルに存在しなかったとき。

  • 指定したストレージグループ内に、QuickOPCのトラッキング処理が実行中のボリュームが存在しているとき。

    (Windows Server 2008とExchange Server 2007の組み合わせのみ該当します。)

  • バックアップ(複写元)ボリュームをロックできなかったとき。

  • 複写元ボリュームロック動作指定ファイルの内容が不当なとき。

  • 業務ボリューム(複製元ボリューム)をロックできなかったとき。

  • 複写先ボリュームロック動作指定ファイルの内容が不当なとき。

  • バックアップサーバ上にライタメタデータドキュメント、バックアップコンポーネントドキュメントが存在しないとき。

  • バックアップボリューム上にバックアップデータが存在しないとき。

  • ドライブ番号とOLUの対応が崩れた場合で情報の再取得/device.iniの編集に失敗したとき。

    (Windows Server 2008とExchange Server 2007の組み合わせのみ該当します。)