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ETERNUS SF Storage Cruiser 13.4 ユーザーズガイド

9.1.2 運用環境の変更


9.1.2.1 運用管理サーバのIPアドレスの変更

運用管理サーバのIPアドレスを変更する手順は、以下のとおりです。

  1. 運用管理サーバで、システムのIPアドレスを変更します。

  2. 運用管理サーバを再起動します。

  3. ESC クライアントを起動し、運用管理サーバの変更後のIPアドレスで接続します。接続できることを確認できた場合は、次回 ESC 起動時に、ログイン画面の <削除> ボタンをクリックし、変更前の IP アドレスを削除してください。

ポイント

運用管理サーバをクラスタ環境で運用している場合は、クラスタアプリケーションの再構築が必要です。
詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser インストールガイド』の「付録A 運用管理サーバの高可用化」を参照してください。

装置の障害を SNMP Trap で監視している場合は、各装置の SNMP Trap の送信先を変更する必要があります。SNMP Trap 送信先IPアドレス変更コマンドを実行します。SNMP Trap 送信先IPアドレス変更コマンドは、「第12章 コマンドリファレンス」を参照してください。


9.1.2.2 サーバノード(ホスト)のIPアドレスの変更

サーバノードのIPアドレスを変更する手順は、以下のとおりです。

9.1.2.3 運用管理サーバのサーバ名の変更

作業はありません。


9.1.2.4 サーバノード(ホスト)のサーバノード(ホスト)名の変更

サーバノードのサーバノード名を変更する手順は、以下のとおりです。

注意

関係管理ウィンドウでアプリケーションエレメントを作成している場合、その情報はサーバノード名変更時に継承されません。再度、アプリケーションエレメントを登録してください。


9.1.2.5 サポート装置のIPアドレスまたはSNMPコミュニティ名の変更

本製品に登録されているサポートレベル(A および B)装置のIPアドレス、または SNMP コミュニティ名を変更する場合、次の手順を実施してください。
本製品に登録されているサポートレベル(A および B)装置のIPアドレスを変更した場合、本製品は同一装置のプロパティのIPアドレス部を自動変更できます。


IPアドレスを変更する場合

5.2.1 装置の検索」の「IPアドレス指定による検出」で、新しいIPアドレスを指定して装置検出を行ってください。この操作で、本製品は、登録されている装置が新しいIPアドレスに変更されたことを検出し、本製品内の対象装置のIPアドレス情報を自動変換します。

サーバノードを除いたサポートレベル(A,B)の装置の場合は、「5.2.1 装置の検索」の「運用管理サーバと同一サブネット内の装置の自動検出」を行い、サブネット内の複数装置のIPアドレス情報を自動変換することも可能です。

なお、装置管理ソフトウェア呼出し情報は自動変更されません。各装置のアイコンのプロパティから手動で書き換えてください。

ポイント

装置のSNMPコミュニティ名を public 以外に変更している場合

新しいIPアドレスで装置検出を実施する前に、「C.2 sanma.conf パラメーター説明」の SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_IP および SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_AUTODISCOVER を確認し、SNMPコミュニティ名を新しいIPアドレスに設定し、さらに、設定ファイルの反映を実施してください。


SNMP コミュニティ名を変更する場合

  1. 各対象装置のコミュニティ名設定

    各対象装置のコミュニティ名は、「第4章 環境構築」を参照してください。

  2. 運用管理サーバの設定

    C.2 sanma.conf パラメーター説明」の SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_IP を参照して設定し、さらに、設定ファイルを反映してください。


9.1.2.6 クラスタシステム運用の変更(ノード名引き継ぎ)

クラスタシステムを運用している環境では引き継ぎネットワークの設定にノード名引き継ぎを使用する場合があります。ノード名引き継ぎの設定は、サーバノードのサーバノード名に影響を与えます。

ノード名引き継ぎの設定によってサーバノード名を変更する場合は、「9.1.2.4 サーバノード(ホスト)のサーバノード(ホスト)名の変更」を参照してください。


9.1.2.7 ポート番号の変更

ESCでは、以下の 4 種類のポートを使用します。

ポート

説明

nfport 23456/tcp

運用管理サーバと運用管理クライアント間で通信するポート番号

sscruisera 4917/tcp

運用管理サーバと管理対象サーバノード間で通信するポート番号

ssvscme 7420/tcp
ssvscme 7420/udp

仮想ストレージ管理を利用している場合、運用管理サーバと仮想化スイッチ間で通信するポート番号

これらのポート番号は、運用管理サーバ、管理対象サーバノードのファイル(注)、および運用管理クライアントの内部情報として管理されています。ファイル(注)内にポート番号を設定しない場合は、デフォルトで上記のポート番号を利用します。


注: 以下に、管理対象サーバノードのファイルを示します。

種別

ファイル名(絶対パス)

Windows

%SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services

Solaris OS

/etc/inet/services

Linux、
HP-UX

/etc/services

ポート番号を変更した場合、同じポート番号を設定していた ESC の他のサーバノードでも、同じポート番号に変更してください。

運用管理サーバで nfport23456 設定した場合

運用管理クライアントでも nfport を 23456 に設定します。

参照

ESC が使用するポートの詳細は、「3.1.1 ネットワーク条件」を参照してください。

それぞれ、以下の方法でポート番号を変更します。


運用管理サーバおよび管理対象サーバノードのポート番号の変更

ポート番号の変更は、以下の手順で、各ファイルを編集して行います。

編集方法

プラットフォーム

編集方法

Windows

メモ帳などで、%SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services ファイルを編集します。

Solaris OS

vi コマンドなどで、/etc/inet/services ファイルを編集します。

Linux、
HP-UX

vi コマンドなどで、/etc/services ファイルを編集します。

変更手順
  1. ファイルの変更

    運用管理サーバの場合【Solaris OS、Linux】

    /etc/inet/services の以下の行を変更します。

    # サービス名  ポート番号 /プロトコル名
      nfport       23456/tcp
      sscruisera   4917/tcp
      ssvscme      7420/tcp
      ssvscme      7420/udp

    運用管理サーバの場合Windows】

    %SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services の以下の行を変更します。

    # サービス名  ポート番号 /プロトコル名
      nfport       23456/tcp
      sscruisera   4917/tcp
      ssvscme      7420/tcp
      ssvscme      7420/udp

    管理対象サーバノードの場合【Solaris OS

    /etc/inet/services の以下の行を変更します。

    # サービス名  ポート番号 /プロトコル名
      sscruisera   4917/tcp

    管理対象サーバノードの場合Windows】

    %SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services の以下の行を変更します。

    # サービス名  ポート番号 /プロトコル名
      sscruisera   4917/tcp

    管理対象サーバノードの場合Linux】

    /etc/services の以下の行を変更します。

    # サービス名  ポート番号 /プロトコル名
      sscruisera   4917/tcp

    管理対象サーバノードの場合HP-UX】

    /etc/services の以下の行を変更します。

    # サービス名  ポート番号 /プロトコル名
      sscruisera   4917/tcp
  2. ポート番号変更したサーバノードを再起動します。

参照

仮想ストレージ管理が使用するポート番号を変更する場合は、『ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 仮想ストレージ管理編』の「第3章 環境構築」を参照してください。


運用管理クライアントのポート番号の変更

以下の手順で、運用管理クライアントから運用管理サーバに接続するためのポート番号を変更します。

  1. 運用管理クライアントのスタートメニューから[ETERNUS SF Storage Cruiser]を選択、またはデスクトップ上のアイコンをダブルクリックすることで、ESC を起動します。

    ログイン画面が表示されます。

  2. ログイン画面で <ポート番号> ボタンをクリックします。

    ポート番号画面が表示されます。

  3. 変更後のポート番号を設定し、<OK> ボタンをクリックします。

    ログイン画面に戻ります。

  4. ログイン画面で <ログイン> ボタンをクリックし、運用管理サーバに接続します。

    ポート番号は、運用管理サーバへのネットワーク接続が成功した時点で、運用管理サーバに関する設定情報として保持されます。


9.1.2.8 ESCサポート装置の構成変更

サポート装置でのハード増減設、または、サポート装置内の構成(ディスクアレイの場合、RAID Group や LogicalVolume など)の追加・削除・変更を行った場合は、実行後、以下の各画面で対象装置の情報を手動で更新してください。

9.1.2.9 サポート装置のパスワード変更

本製品に登録している以下の装置のパスワードを変更する場合、次の手順を実施してください。

対象装置

対処方法

SN200(Brocade)ファイバチャネルスイッチ、
PRIMEGY BX600 ファイバチャネルスイッチブレード

4.2.1.1 設定」の「ファイバチャネルスイッチ制御用ユーザー名とパスワード」を参照して、本製品の登録情報を変更してください。

VMware Infrastructure 3 Version 3.5 以降、
VMware ESXi 3.5 以降

4.1.7.2 VMware Infrastructure 3 Version 3.5以降またはVMware ESXi 3.5以降」の「環境の変更」の「ユーザー名とパスワード」を参照して、本製品の登録情報を変更してください。

上表以外の装置は、パスワード変更による本製品の対処は不要です。