運用管理サーバのIPアドレスを変更する手順は、以下のとおりです。
運用管理サーバで、システムのIPアドレスを変更します。
運用管理サーバを再起動します。
ESC クライアントを起動し、運用管理サーバの変更後のIPアドレスで接続します。接続できることを確認できた場合は、次回 ESC 起動時に、ログイン画面の <削除> ボタンをクリックし、変更前の IP アドレスを削除してください。
ポイント
運用管理サーバをクラスタ環境で運用している場合は、クラスタアプリケーションの再構築が必要です。
詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser インストールガイド』の「付録A 運用管理サーバの高可用化」を参照してください。
装置の障害を SNMP Trap で監視している場合は、各装置の SNMP Trap の送信先を変更する必要があります。SNMP Trap 送信先IPアドレス変更コマンドを実行します。SNMP Trap 送信先IPアドレス変更コマンドは、「第12章 コマンドリファレンス」を参照してください。
サーバノードのIPアドレスを変更する手順は、以下のとおりです。
エージェントをインストールしているサーバノードのIPアドレスの変更
GUI 画面で、IPアドレスを変更するサーバノードの装置アイコンを「削除」(アクセスパス変更なし)します。
サーバノードで、システムのIPアドレスを変更します。
サーバノードで、サーバノードエージェントを停止します。
サーバノードで、エージェント情報変更コマンドを実行してサーバノードエージェントの起動IPを変更します。エージェント情報変更コマンドは、「第12章 コマンドリファレンス」を参照してください。
サーバノードで、サーバノードエージェントを再起動します。
GUI 画面で、新IPアドレスで「サーバ登録」を行います。
エージェントをインストールしていないVMホストのIPアドレスの変更
GUI 画面で、IPアドレスを変更するVMホストの装置アイコンを「削除」(アクセスパス変更なし)します。
VMホストのIPアドレスを変更します。
GUI 画面で、新IPアドレスで「サーバ登録」を行います。
エージェントをインストールしていないゲストOSのIPアドレスの変更
ゲストOSのIPアドレスを変更します。
GUI 画面で、「最新の情報に更新」を行います。
作業はありません。
サーバノードのサーバノード名を変更する手順は、以下のとおりです。
エージェントをインストールしているサーバノードのサーバノード名の変更
GUI 画面で、サーバノード名を変更するサーバノードの装置アイコンを「削除」(アクセスパス変更なし)します。
サーバノードで、サーバノード名を変更します。
サーバノードで、サーバノードエージェントを停止します。
サーバノードで、エージェント情報変更コマンドを実行してサーバノードエージェントの設定を変更します。エージェント情報変更コマンドは、「第12章 コマンドリファレンス」を参照してください。
サーバノードで、サーバノードエージェントを再起動します。
GUI 画面で、サーバノードについて「サーバ登録」を行います。
エージェントをインストールしていないVMホストのホスト名の変更
GUI 画面で、ホスト名を変更するVMホストの装置アイコンを「削除」(アクセスパス変更なし)します。
VMホストのホスト名を変更します。
GUI 画面で、VMホストについて「サーバ登録」を行います。
エージェントをインストールしていないVMゲストの仮想マシン名またはゲストOSのホスト名の変更
VMゲストの仮想マシン名またはゲストOSのホスト名を変更します。
GUI 画面で、「最新の情報に更新」を行います。
注意
関係管理ウィンドウでアプリケーションエレメントを作成している場合、その情報はサーバノード名変更時に継承されません。再度、アプリケーションエレメントを登録してください。
本製品に登録されているサポートレベル(A および B)装置のIPアドレス、または SNMP コミュニティ名を変更する場合、次の手順を実施してください。
本製品に登録されているサポートレベル(A および B)装置のIPアドレスを変更した場合、本製品は同一装置のプロパティのIPアドレス部を自動変更できます。
IPアドレスを変更する場合
「5.2.1 装置の検索」の「IPアドレス指定による検出」で、新しいIPアドレスを指定して装置検出を行ってください。この操作で、本製品は、登録されている装置が新しいIPアドレスに変更されたことを検出し、本製品内の対象装置のIPアドレス情報を自動変換します。
サーバノードを除いたサポートレベル(A,B)の装置の場合は、「5.2.1 装置の検索」の「運用管理サーバと同一サブネット内の装置の自動検出」を行い、サブネット内の複数装置のIPアドレス情報を自動変換することも可能です。
なお、装置管理ソフトウェア呼出し情報は自動変更されません。各装置のアイコンのプロパティから手動で書き換えてください。
ポイント
装置のSNMPコミュニティ名を public 以外に変更している場合
新しいIPアドレスで装置検出を実施する前に、「C.2 sanma.conf パラメーター説明」の SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_IP および SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_AUTODISCOVER を確認し、SNMPコミュニティ名を新しいIPアドレスに設定し、さらに、設定ファイルの反映を実施してください。
SNMP コミュニティ名を変更する場合
各対象装置のコミュニティ名設定
各対象装置のコミュニティ名は、「第4章 環境構築」を参照してください。
運用管理サーバの設定
「C.2 sanma.conf パラメーター説明」の SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_IP を参照して設定し、さらに、設定ファイルを反映してください。
クラスタシステムを運用している環境では引き継ぎネットワークの設定にノード名引き継ぎを使用する場合があります。ノード名引き継ぎの設定は、サーバノードのサーバノード名に影響を与えます。
ノード名引き継ぎの設定によってサーバノード名を変更する場合は、「9.1.2.4 サーバノード(ホスト)のサーバノード(ホスト)名の変更」を参照してください。
ESCでは、以下の 4 種類のポートを使用します。
ポート | 説明 |
---|---|
nfport 23456/tcp | 運用管理サーバと運用管理クライアント間で通信するポート番号 |
sscruisera 4917/tcp | 運用管理サーバと管理対象サーバノード間で通信するポート番号 |
ssvscme 7420/tcp | 仮想ストレージ管理を利用している場合、運用管理サーバと仮想化スイッチ間で通信するポート番号 |
これらのポート番号は、運用管理サーバ、管理対象サーバノードのファイル(注)、および運用管理クライアントの内部情報として管理されています。ファイル(注)内にポート番号を設定しない場合は、デフォルトで上記のポート番号を利用します。
注: 以下に、管理対象サーバノードのファイルを示します。
種別 | ファイル名(絶対パス) |
---|---|
Windows | %SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services |
Solaris OS | /etc/inet/services |
Linux、 | /etc/services |
ポート番号を変更した場合、同じポート番号を設定していた ESC の他のサーバノードでも、同じポート番号に変更してください。
例
運用管理サーバで nfport を 23456 に設定した場合
運用管理クライアントでも nfport を 23456 に設定します。
参照
ESC が使用するポートの詳細は、「3.1.1 ネットワーク条件」を参照してください。
それぞれ、以下の方法でポート番号を変更します。
運用管理サーバおよび管理対象サーバノードの、ポート番号の変更
ポート番号の変更は、以下の手順で、各ファイルを編集して行います。
プラットフォーム | 編集方法 |
---|---|
Windows | メモ帳などで、%SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services ファイルを編集します。 |
Solaris OS | vi コマンドなどで、/etc/inet/services ファイルを編集します。 |
Linux、 | vi コマンドなどで、/etc/services ファイルを編集します。 |
ファイルの変更
運用管理サーバの場合【Solaris OS、Linux】
/etc/inet/services の以下の行を変更します。
# サービス名 ポート番号 /プロトコル名 nfport 23456/tcp sscruisera 4917/tcp ssvscme 7420/tcp ssvscme 7420/udp
運用管理サーバの場合【Windows】
%SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services の以下の行を変更します。
# サービス名 ポート番号 /プロトコル名 nfport 23456/tcp sscruisera 4917/tcp ssvscme 7420/tcp ssvscme 7420/udp
管理対象サーバノードの場合【Solaris OS】
/etc/inet/services の以下の行を変更します。
# サービス名 ポート番号 /プロトコル名 sscruisera 4917/tcp
管理対象サーバノードの場合【Windows】
%SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥services の以下の行を変更します。
# サービス名 ポート番号 /プロトコル名 sscruisera 4917/tcp
管理対象サーバノードの場合【Linux】
/etc/services の以下の行を変更します。
# サービス名 ポート番号 /プロトコル名 sscruisera 4917/tcp
管理対象サーバノードの場合【HP-UX】
/etc/services の以下の行を変更します。
# サービス名 ポート番号 /プロトコル名 sscruisera 4917/tcp
ポート番号変更したサーバノードを再起動します。
参照
仮想ストレージ管理が使用するポート番号を変更する場合は、『ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 仮想ストレージ管理編』の「第3章 環境構築」を参照してください。
運用管理クライアントのポート番号の変更
以下の手順で、運用管理クライアントから運用管理サーバに接続するためのポート番号を変更します。
運用管理クライアントのスタートメニューから[ETERNUS SF Storage Cruiser]を選択、またはデスクトップ上のアイコンをダブルクリックすることで、ESC を起動します。
ログイン画面が表示されます。
ログイン画面で <ポート番号> ボタンをクリックします。
ポート番号画面が表示されます。
変更後のポート番号を設定し、<OK> ボタンをクリックします。
ログイン画面に戻ります。
ログイン画面で <ログイン> ボタンをクリックし、運用管理サーバに接続します。
ポート番号は、運用管理サーバへのネットワーク接続が成功した時点で、運用管理サーバに関する設定情報として保持されます。
サポート装置でのハード増減設、または、サポート装置内の構成(ディスクアレイの場合、RAID Group や LogicalVolume など)の追加・削除・変更を行った場合は、実行後、以下の各画面で対象装置の情報を手動で更新してください。
メインビュー
[表示]-[最新の情報に更新]を実行し、最新のSANの状態を全装置から読み込みます。対象装置の情報が更新され表示されます。
関係管理ウィンドウ
関係管理ウィンドウを表示している場合は、[表示]-[最新の情報に更新]を実行し、最新の状態を対象装置から読み込みます。対象装置の情報が更新され表示されます。関係管理ウィンドウを表示する場合は、「6.2.1 関係管理ウィンドウ」を参照してください。
性能管理ウィンドウ
性能管理ウィンドウのツリーで対象装置を選択して、メニューの[装置]-[構成情報ファイル作成]を実行し、最新の状態を対象装置から読み込みます。対象装置の情報が更新され表示されます。詳細は、「7.2.11 構成情報の更新」を参照してください。
本製品に登録している以下の装置のパスワードを変更する場合、次の手順を実施してください。
対象装置 | 対処方法 |
---|---|
SN200(Brocade)ファイバチャネルスイッチ、 | 「4.2.1.1 設定」の「ファイバチャネルスイッチ制御用ユーザー名とパスワード」を参照して、本製品の登録情報を変更してください。 |
VMware Infrastructure 3 Version 3.5 以降、 | 「4.1.7.2 VMware Infrastructure 3 Version 3.5以降またはVMware ESXi 3.5以降」の「環境の変更」の「ユーザー名とパスワード」を参照して、本製品の登録情報を変更してください。 |
上表以外の装置は、パスワード変更による本製品の対処は不要です。