ETERNUS8000、ETERNUS6000、ETERNUS4000(モデル80, 100 を除く)、ETERNUS3000、ETERNUS2000シリーズおよびGRシリーズを本製品で管理するために、以下の点に注意して装置側を設定してください。ETERNUS VD800 のディスクアレイ装置は、ETERNUS3000 シリーズとして読み替えてください。
参照
設定の詳細は、各装置 ETERNUSmgr および GRmgr に添付の『ETERNUSmgr ユーザガイド』、『GR710/GR720/GR730 GRmgr ユーザガイド』、『GR740 GRmgr ユーザガイド』などの ETERNUSmgr および GRmgr ユーザガイドを参照してください。
なお、GR820 および GR840 の場合、GRmgr の購入が必要です。
rootパスワード設定
ETERNUSmgr、GRmgr にログインするrootパスワードを設定します。
SNMP(エージェント)環境設定の Community 設定
本製品は、デフォルトで ETERNUS および GR と community名 public で通信します。したがって、ETERNUS および GR 側の Community名は以下の a または b のどちらかの設定である必要があります。また、Community名を public 以外に変更することもできます。変更する場合は、以下の c および、sanma.conf ファイルの SNMP_COMMUNITY_NAME_FOR_IP を変更してください。
Community 設定なし(デフォルト)
この場合、初期値で public(access:readOnly, address:すべてのホスト, view:すべてのObject)が設定されます。
public の Community名を明示的に設定する
運用管理サーバIPアドレス指定で、マネージャが搭載されている運用管理サーバを指定するか、0.0.0.0(すべてのホストからのメッセージを受け付ける)を指定します。
public 以外の Community名を明示的に設定する
使用する Community名を用いて、運用管理サーバIPアドレス指定で、マネージャが搭載されている運用管理サーバを指定します。ただし、マネージャをクラスタシステムで運用している場合、マネージャはクラスタシステムの物理IPアドレスを用いて ETERNUS および GR と SNMP 通信するため、物理IPアドレスの数分 Community設定を記述してください。
例
Community名 ssc を明示し、運用管理サーバ(IPアドレスが 10.10.10.10)と SNMP 通信する場合
community ssc 10.10.10.10
Community名 ssccom を明示して、クラスタシステム運用(物理IPアドレスが 10.10.10.11 と 10.10.10.12)の運用管理サーバと SNMP 通信する場合
community ssccom 10.10.10.11 community ssccom 10.10.10.12
SNMP(エージェント)環境設定の Trap の設定
マネージャの SNMP Trap 受信モジュールは、この Community名を判別していないため、運用管理サーバに送信された SNMP Trap をすべて受信しています。このため、SNMP Community名を明示している環境でも本設定の Trap 送信先通信の Community名を変更する必要はありません。また、Trap 送信先通信の Community名はセキュリティ上からも SNMP Community名と合わせずに public で運用することを推奨します。
ETERNUS および GR で、SNMP Trap 送信先が登録最大数に設定されていた場合は、新たにIPアドレスを追加できないため、あらかじめ、SNMP Trap 送信先は「登録最大数-1」以下としておく必要があります。
SNMP(エージェント)環境設定の装置の名前(SysName)
ストレージ管理用のニックネームをここに登録してください。本製品は、この値を SysName として使用します。
ネットワーク環境設定(GR740、GR820、GR840を除く)
IPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、およびサブネットを越えた場所に運用管理サーバがある場合は、その運用管理サーバのサブネットを接続先ネットワークアドレスに指定する必要があります。
ポイント
運用管理サーバがクラスタシステムの場合
接続先ネットワークアドレスとして運用管理サーバのIPアドレスを指定する場合、クラスタを構成する運用管理サーバの各ノードの物理IPアドレスと、引き継ぎIPアドレスの両方を指定してください。
ログオフ
ETERNUSmgr、GRmgr での設定完了後は、必ず ETERNUSmgr、GRmgr をログオフしてください。ETERNUS8000、ETERNUS6000、ETERNUS4000、ETERNUS3000、ETERNUS2000 シリーズまたは GR710、GR720 の場合、本製品への装置登録および Storage Volume Configuration Navigator の装置設定機能は、ETERNUSmgr、GRmgr にログインしていないことが条件となります。
注意
ETERNUSmgr(ETERNUS6000、ETERNUS4000 モデル80, 100、ETERNUS3000)、GRmgr にログイン中でも本製品からアクセスパス設定を実行できます。
ただし、ETERNUSmgr、GRmgr と本製品で同時にアクセスパス設定を変更すると、装置の構成情報を壊す恐れがあります。このため、本製品で設定変更する場合は、ETERNUSmgr、GRmgr 側で設定変更操作を行っていないことを確認した上で実施してください。
参考
本製品 では、ETERNUSディスクアレイ装置およびGRシリーズ装置のホストアクセス制御機能のことを「ホストアフィニティ機能」、ゾーン番号を「AffinityGroup 番号」と表記しています。このようにグローバルな名前で定義することで、今後のマルチベンダー機器管理に対応します。その他の名前の定義は、「A.1 要素表記方法と同意語対照表」を参照してください。
本製品でサーバノードとストレージのアクセスパスを設定(ファイバチャネルスイッチを含めたSAN環境)する場合は、「6.3.3.1 前準備」を参照してください。また、装置側に以下の設定が必要です。
Storage Volume Configuration Navigator または ETERNUSmgr/GRmgr を使用してRAIDグループ・LogicalVolume を構築します。Storage Volume Configuration Navigator がサポートしていないストレージ装置の場合は、ETERNUSmgr/GRmgr で構築してください。
Storage Volume Configuration Navigator の詳細は、「11.1.4 作業の流れ」を参照してください。
Storage Volume Configuration Navigator または ETERNUSmgr/GRmgr を使用してストレージ装置に AffinityGroup/Zone を作成します。Storage Volume Configuration Navigator がサポートしていないストレージ装置は、ETERNUSmgr/GRmgr で作成してください。
Storage Volume Configuration Navigator の詳細は、「11.1.4 作業の流れ」を参照してください。
以下は、ETERNUSmgr/GRmgr での設定方法です。
装置 | 設定方法 | |
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ETERNUS8000 モデル700, 900, 1100, 2100 | ETERNUSmgr | 「RAID設定/ホスト設定」メニュー内にある「Affinity Group設定」メニューからストレージ内共通の Affinity Group 設定を行います。 |
ETERNUS8000 モデル800, 1200, 2200 | ETERNUSmgr | 「構成設定」-「ホスト設定」メニュー内にある「Affinity Group設定」メニューからストレージ内共通の Affinity Group 設定を行います。 |
ETERNUS4000 モデル80, 100 | ETERNUSmgr | 「RAID設定/ホスト設定」メニュー内にある「ゾーン追加/削除」メニューからストレージ内共通の Affinity Group/Zone 設定を行います。 |
ETERNUS3000 モデル50 | ETERNUSmgr | ポートに依存する Affinity Group または LUNMapping を設定します。 |
ETERNUS2000 | ETERNUSmgr | 「ホストアフィニティ」からストレージ内共通の Affinity Group 設定を行います。 ETERNUS2000 の ETERNUSmgr ではウィザード形式で AffinityGroup から HostAffinity までを通して設定するようになっていますが、「Step5:Select HBAs」の HostAffinity の設定は未選択(HBAの割当てなし)で設定します。 |
ETERNUS GR740 | GRmgr | Mapping 設定のメニューからストレージ内共通の Zone 設定を行います。 |
スイッチに接続するFC-CAポートをFabric接続(Nポート)に設定します。
以下は、ETERNUSmgr/GRmgr での設定方法です。
装置 | 設定方法 | |
---|---|---|
ETERNUS8000 モデル700, 900, 1100, 2100 | ETERNUSmgr |
|
ETERNUS8000 モデル800, 1200, 2200 | ETERNUSmgr |
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ETERNUS4000 モデル80, 100 | ETERNUSmgr |
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ETERNUS3000 モデル50 | ETERNUSmgr |
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ETERNUS2000 | ETERNUSmgr |
|
ETERNUS GR740 | GRmgr |
|
FC-CA のホストアフィニティ設定(推奨)を実施します。Storage Volume Configuration Navigator を使用して「ストレージの AffinityGroup/Zone の設定」を実施する場合、ホストアフィニティ設定は必須です。
以下は、ETERNUSmgr/GRmgr での設定方法です。
装置 | 設定方法 | |
---|---|---|
ETERNUS8000 モデル700, 900, 1100, 2100 | ETERNUSmgr |
|
ETERNUS8000 モデル800, 1200, 2200 | ETERNUSmgr |
|
ETERNUS4000 モデル80, 100 | ETERNUSmgr |
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ETERNUS3000 モデル50 | ETERNUSmgr |
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ETERNUS2000 | ETERNUSmgr |
|
ETERNUS GR740 | GRmgr |
|
ETERNUS ディスクアレイ装置の HostWWN 定義や HostWWN-AffinityGroup/Zone 定義は、本製品が自動設定・削除するので、手動設定は不要です。
装置に対して日付時刻設定を行う場合は、以下の手順で実施してください。また、性能監視中に装置に対して日付時刻設定を行った場合は、性能監視を一度停止し再度開始してください。
日付時刻設定を行う装置の性能監視を停止する
装置に対して、日付時刻設定を実施する
日付時刻設定の完了後、装置の性能監視を再度開始する
装置に対して構成を変更する場合は、性能管理が保持する装置の構成情報を更新する必要があります。「7.2.11 構成情報の更新」の手順に従い、構成情報を更新してください。
ストレージ移行機能で CA ポートの WWPN を変更する場合は、「D.4.8 ストレージ移行機能を使用する場合」を参照してください。
本製品は、SNMP 通信で装置を検索します。そのためストレージ装置の SNMP 機能が起動されていない場合、検出できません。ストレージ装置の SNMP 機能を起動させる必要があります。
ETERNUSmgr,GRmgr の SNMP 環境設定画面で<Set>ボタンを実行してください。この<Set>ボタンは、1度実行しただけで SNMP 機能が起動します。このため、1度も実行していない場合、SNMP 機能が起動されていない状態になっています。
SNMP トラップの送信を特定のサーバに設定しており、マネージャが動作しているサーバが SNMP トラップの送信先に設定していない場合、自動検出できない場合があります。SNMP トラップの送信先の設定を確認してください。
SNMP のコミュニティ名を変更し、かつマネージャがクラスタ環境の場合、ストレージ装置側の設定が間違っている場合があります。以下の「SNMPコミュニティ名を変更する」を確認してください。
ストレージとのネットワーク環境の設定に問題がないか確認してください。ネットワーク環境の設定、アクセス許可の設定、通信モードの設定などが該当します。ネットワークの設定は、「4.3.1.1 設定」を参照してください。通信モードの設定では、一方の通信モードが「Auto Negotiation」で、他方の通信モードがFULL(全二重)固定で接続すると、うまく通信できなかったり、通信速度が遅くなったりという問題が発生しますので、正しく設定してください。
保守 PC 上で GRG(GRGateway)が起動しているか確認してください。起動していない場合、GRG.exe を起動してください。また、GRG.exe をスタートアップに登録をしてください。
SNMP コミュニティ名を変更し、かつマネージャがクラスタ環境の場合、ストレージ装置側の設定が間違っている場合があります。以下の「SNMPコミュニティ名を変更する」を確認してください。
本製品は、SNMP 通信時のコミュニティ名をデフォルトの場合 public で通信します。ETERNUS、GRストレージ装置は、「SNMPエージェント環境設定」-「Communityの設定」が1つも設定されていない場合、初期値で public(access:readOnly, address:すべてのホスト, view:すべてのObject)が設定されています。1つでも設定されていれば、その設定されているコミュニティ設定とだけ通信します。
ETERNUS、GRストレージ装置との SNMP コミュニティ名を変更する場合、ストレージ装置設定が必要です。
「4.3.1.1 設定」の「2. SNMP(エージェント)環境設定の Community 設定」を参照してください。
ストレージとのネットワーク環境における通信モードの設定に問題がないか確認してください。一方の通信モードが「Auto Negotiation」で、他方の通信モードがFULL(全二重)固定で接続すると、うまく通信できなかったり、通信速度が遅くなったりという問題が発生しますので、通信モードを正しく設定してください。