Interstage Application Server/Interstage Web Server 移行ガイド
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第4章 旧機能から新機能への移行方法> 4.3 InfoDirectoryからInterstage ディレクトリサービスへの移行

4.3.6 LDAPコマンドの移行

 LDAPコマンドには、以下の変更がありますので、注意してください。

コマンドの格納先

 コマンドの格納先を変更しました。

OS

InfoDirectory

Interstage ディレクトリサービス

C:\Interstage\ID\Dir\sdk\C\bin

C:\Interstage\bin


/opt/FJSVidsdk/C/bin

/opt/FJSVirepc/bin

オプションの機能差異

 Interstage ディレクトリサービスのLDAPクライアントSDKでは、LDAPの最新の規約に正しく準拠するため、InfoDirectory SDKのLDAPコマンドと比較して、LDAPコマンドのオプションに機能差異があります。機能差異となるLDAPコマンドのオプションについて、以下に説明します。

 また、各コマンドの詳細情報の出力形式についても違いがあります。詳細は、“-vオプションで出力する詳細情報の差異”で説明しています。

 ldapdelete

旧オプション

新オプション

移行方法

-H
ヘルプ(Usage)の出力

-m
ヘルプ(Usage)の出力

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

-C type
文字コードの指定

-G type
文字コードの指定

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

なし

-H uri
リポジトリのホスト名、およびポート番号をURI形式で指定

新規追加オプション

なし

-r
ツリー末端までの削除

新規追加オプション

なし

-V
プログラムのバージョン情報を出力

新規追加オプション

-v
詳細情報の出力

-v
詳細情報の出力

機能は同じです。出力形式が違いますので、“-vオプションで出力する詳細情報の差異”で確認してください。

 ldapmodify

旧オプション

新オプション

移行方法

-H
ヘルプ(Usage)の出力

-m
ヘルプ(Usage)の出力

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

-C type
文字コードの指定

-G type
文字コードの指定

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

-b
属性値の外部ファイルからの読み込み

オプション廃止

LDIFファイル内での外部ファイルの指定方法を変更してください。
【旧オプション時の指定方法】
属性名: ファイルのパス
【新指定方法】
属性名:< ファイルのパスをURL形式で指定
※従来から、上記での指定方法を推奨しています。

なし

-H uri
リポジトリのホスト名、およびポート番号をURI形式で指定

新規追加オプション

なし

-S file
エラー結果をファイル出力

新規追加オプション

なし

-V
プログラムのバージョン情報を出力

新規追加オプション

-v
詳細情報の出力

-v
詳細情報の出力

機能は同じです。出力形式が違いますので、“-vオプションで出力する詳細情報の差異”で確認してください。

 ldapsearch

旧オプション

新オプション

移行方法

-H
ヘルプ(Usage)の出力

-m
ヘルプ(Usage)の出力

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

-C type
文字コードの指定

-G type
文字コードの指定

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

-U path
-tオプション指定で作成するファイルの出力先指定

-T path
-tオプション指定で作成するファイルの出力先指定

新オプションを指定してコマンドを実行してください。

-Q attr
tmp配下に検索結果の属性値をファイル出力

オプション廃止

-tオプションを使用してください。

-e
非ASCII文字をUTF-8でBase64符号化して出力

オプション廃止

なし。
用途がないため廃止します。

-E
指定属性をBase64で符号化して出力

オプション廃止

なし。
用途がないため廃止します。

-S attr
クライアントで属性attrについて結果をソート(昇順)します。
attrパラメタが""(空文字)である場合はDNでソートされます。

-S attr
クライアントで属性attrについて結果をソート(昇順)します。
attrパラメタが""(空文字)である場合はDNでソートされます。
-Sオプションで指定するソートのための属性を、attributesオプションで指定する検索属性に含む必要があります。
含まない場合、ソートされません。

属性attrで結果をソート(昇順)するためには、attributesオプションに、属性attrを指定してください。
例)
 ldapsearch -b "ou=interstage,o=fujitsu,dc=com" -H ldap://hostname:389 -D "cn=manager,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com" -w admin -S sn "objectclass=inetorgperson" sn

-t
tmp配下に検索結果をファイル出力。作成したファイルのパスを標準出力

-t
tmp配下に検索結果をファイル出力。作成したファイルのURLを標準出力

機能は同じです。作成したファイルのパスの表現が違いますので、確認してください。

filter
filterオプションを省略した場合、エラーになります。

filter
filterオプションを省略した場合、"(objectClass=*)"を指定したとみなします。

基本的に修正不要です。必要に応じて対応してください。

なし

-H uri
リポジトリのホスト名、およびポート番号をURI形式で指定

新規追加オプション

なし

-V
プログラムのバージョン情報を出力

新規追加オプション

-v
詳細情報の出力

-v
詳細情報の出力

機能は同じです。出力形式が違いますので、“-vオプションで出力する詳細情報の差異”で確認してください。

-vオプションで出力する詳細情報の差異

 LDAPコマンドの-vオプションで出力する詳細情報の差異を示します。

 ldapdelete、ldapmodify、ldapsearchコマンド共通

項目

旧LDAPコマンド

新LDAPコマンド

接続先ホスト名、ポート番号

ldap server name: XXXX
ldap server port: 99999

ldap_init( XXXX, 99999 )

LDAPプロトコルバージョン

ldap protocol version: 3

なし。

文字コード系

character type: SJIS

character type: SJIS
-Gオプションによるコード系指定時のみ出力

送信コード系

transmission type: UTF8

なし。

認証機構

mechanism: SIMPLE

なし。

認証方式

authentication method: PASSWORD
authentication method: SSL

SSL接続時
ldapssl_init( %s, %d )

リフェラル追跡

follow referrals: ON

なし。

接続先ホスト名、ポート番号のURI形式指定

なし。

ldap_initialize( %s )

 ldapdeleteコマンド

項目

旧LDAPコマンド

新LDAPコマンド

削除するエントリのDN

deleting entry cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

deleting entry "cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com"

削除成功時

entry removed

Delete Result:
Success (0)

下位エントリ削除

なし。

deleting children of: ou=Users2,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
removing ou=Users2,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
ou=Users2,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com removed

 ldapmodifyコマンド

項目

旧LDAPコマンド

新LDAPコマンド

追加/更新するエントリのDN

adding new entry cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
エントリの区切りに空白行が存在します。

adding new entry "cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com"
エントリの区切りに空白行は存在しません。

変名
(古いRDNを残す場合)

new RDN: cn=User002 (keep existing values)
modifying rdn of entry cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
rename completed

modifying rdn of entry "cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com"
new RDN: "cn=User002" (keep existing values)
modrdn completed

変名
(古いRDNを削除する場合)

new RDN: cn=User002 (do not keep existing values)
modifying rdn of entry cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
rename completed

modifying rdn of entry "cn=User001,ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com"
new RDN: "cn=User002" (do not keep existing values)
modrdn completed

 ldapsearchコマンド

項目

旧LDAPコマンド

新LDAPコマンド

サーチベース

search base: ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

なし。

-fオプションでの検索フィルタのファイル指定

filter pattern: read filters file

filter pattern: (objectclass=*)

属性指定

returning: dn

requesting: dn

検索フィルタ指定

[filter: objectclass=*]

filter: objectclass=*

検索条件合致数

X matches

なし。

メッセージ

 Interstage ディレクトリサービスのLDAPクライアントSDKでは、LDAPの最新の規約に正しく準拠するため、メッセージを変更/追加しました。また、InfoDirectory SDKのLDAPコマンドで出力していたメッセージラベルのない形式(“メッセージ集”の“Interstage ディレクトリサービスが出力するメッセージ”を参照)から、メッセージラベルのある形式に変更しました。詳細は、“メッセージ内容の変更について”の“Interstage ディレクトリサービスのメッセージ”を参照してください。

LDIFの仕様


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