ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX- |
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第8章 バックアップ運用(ファイル単位) | > 8.1 ファイル単位バックアップ運用開始前に行う設定 |
ファイル単位バックアップを実現するために必要なTSM情報の設定について説明します。
ファイル単位バックアップ用に設定するTSMの各情報名の命名基準を以下に説明します。
なお、本章で説明する内容はあくまで基準であり、ファイル単位バックアップ用に設定する各TSM情報の名前は任意名です。
本命名基準の目的は他の同等情報と区別するためのものなので、各情報の設定コマンドの仕様にしたがい設定名を調整してください。
TSMファイル単位バックアップ用ノード名
TSMファイル単位バックアップ用ノード名とは、バックアップ対象データが存在するサーバからテープサーバに対しファイル単位のバックアップを指示する時指定するノード名です。
TSMファイル単位バックアップ用ノード名の命名基準 : サーバ名_FILE_NODE
使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.で、先頭は半角英数字である必要があります。全角文字はエラーとなります。大/小文字の区別はありません。
サーバ名
バックアップ対象データが存在しファイル単位のバックアップを指示するサーバのホスト名です。
FILE
ファイル単位バックアップ用のノード名である事を意味します。
NODE
バックアップを指示する時指定するノード名である事を意味します。
【例】
バックアップ対象データが存在しファイル単位のバックアップを指示するサーバのホスト名が「GYOUMU1」の場合は以下になります。
TSMファイル単位バックアップ用ノード名 : GYOUMU1_FILE_NODE
その他のTSM情報名
上記、1.以外のファイル単位バックアップ用に設定するTSM情報名について以下に説明します。
実際の設定時は以下の情報名で設定してください。
世代管理バックアップ用ストレージプール名
「FILE_SPOOL」
日数管理バックアップ用ストレージプール名
「FILE_NPOOL」
ポリシー・ドメイン名
「FILE_DOMAIN」
ポリシー・セット名
「FILE_POLICY」
管理クラス名
「FILE_MCLASS」
運用によって、上記情報を複数個作成が必要な場合は、上記情報名と区別するため、以下の様な形式で追加するTSM情報名を命名してください。
追加するTSM情報名 : TSM情報名_識別文字
【例】
ポリシー・ドメインを月次バックアップ用に追加する場合。
追加するポリシー・ドメイン名 : FILE_DOMAIN_MONTHLY
ファイル単位バックアップを実現するために必要なTSM情報の設定方法について説明します。
以下に示す設定を行う前にAdvancedCopy ManagerテープデーモンとTSMサーバデーモンがテープサーバ上で起動されている必要があります。起動されていない場合は、起動してください。
AdvancedCopy Managerテープデーモンの起動については、「AdvancedCopy Managerテープデーモンの起動と停止」を参照してください。
TSMサーバデーモンの起動については、「TSMサーバデーモンの起動と停止」を参照してください。
設定は全てTSM管理クライアントコマンド(dsmadmc)を起動した後に行う作業です。
"tsm>"プロンプトが表示されている場合は、TSM管理クライアントコマンド(dsmadmc)起動後に操作を行ってください。
なお、以下で記載するTSMのコマンドの詳細は『Tivoli Storage Manager for Solaris 管理者解説書』の各コマンドの説明を参照してください。
TSM管理クライアントコマンドの起動
ディレクトリを移動します。
# cd /opt/tivoli/tsm/client/ba/bin |
TSM管理クライアントコマンド(dsmadmc)を実行します。
# ./dsmadmc IBM Tivoli Storage Manager コマンド行管理インターフェース - バージョン 5、リリース 5、レベル 0.0 (c) Copyright by IBM Corporation and other(s) 1990, 2007. All Rights Reserved. ユーザー ID の入力: admin パスワードの入力 : セッションの確立、サーバー:TAPESERVER1: Solaris SPARC サーバーのバージョン 5、リリース 5、レベル 0.0 サーバー日付/時刻 : 04/02/2008 13:12:41 最終アクセス : 04/02/2008 11:50:46 tsm: TAPESERVER1> |
「ユーザーIDの入力」にはTSMの管理者IDを入力しリターンキーを押します。
「パスワードの入力」にはTSMの管理者パスワードを入力しリターンキーを押します。
本手順はテープサーバが起動している必要があります。TSM管理クライアントコマンドの起動が失敗した場合は、テープサーバを起動してください。
ストレージプールの設定
世代管理バックアップ用ストレージプール
世代管理のファイル単位バックアップを行う場合、使用するストレージプールの設定を行ってください。
tsm> define stgpool FILE_SPOOL <デバイス・クラス名> maxscratch=<スクラッチボリューム最大数> |
デバイス・クラス名
「デバイス・クラスの設定」で定義したデバイス・クラス名です。
定義済みデバイス・クラスは以下のコマンドで確認できます。
tsm> query devclass format=detail |
スクラッチボリューム最大数
当該ストレージプールに登録可能な最大ボリューム本数です。
以下はデバイス・クラスに「DRIVECLASS1」、スクラッチボリューム最大数に「50」を設定する場合の例です。
tsm> define stgpool FILE_SPOOL DRIVECLASS1 maxscratch=50 |
日数管理バックアップ用ストレージプール
日数管理のファイル単位バックアップを行う場合、使用するストレージプールの設定を行ってください。
tsm> define stgpool FILE_NPOOL <デバイス・クラス名> maxscratch=<スクラッチボリューム最大数> |
デバイス・クラス名
「デバイス・クラスの設定」で定義したデバイス・クラス名です。
定義済みデバイス・クラスは以下のコマンドで確認できます。
tsm> query devclass format=detail |
スクラッチボリューム最大数
当該ストレージプールに登録可能な最大ボリューム本数です。
以下はデバイス・クラスに「DRIVECLASS1」、スクラッチボリューム最大数に「50」を設定する場合の例です。
tsm> define stgpool FILE_NPOOL DRIVECLASS1 maxscratch=50 |
ポリシー・ドメインの設定
ファイル単位バックアップ用ポリシー・ドメインを設定します。
tsm> define domain FILE_DOMAIN description='Policy domain for FILE backup' |
ポリシー・セットの設定
ファイル単位バックアップ用ポリシー・セットを設定します。
tsm> define policyset FILE_DOMAIN FILE_POLICY |
管理クラスの設定
ファイル単位バックアップ用管理クラスを設定します。
tsm> define mgmtclass FILE_DOMAIN FILE_POLICY FILE_MCLASS tsm> assign defmgmtclass FILE_DOMAIN FILE_POLICY FILE_MCLASS |
コピーグループの設定
ファイル単位バックアップ用コピーグループを設定します。
なお、世代管理バックアップ用コピーグループの設定、または、日数管理バックアップ用コピーグループの設定のどちらか一方は必ず設定する必要があります。両方の設定を実施することも可能です。
世代管理バックアップ用コピーグループ
世代管理によるファイル単位バックアップを行う場合、世代管理バックアップ用のコピーグループの設定を行ってください。
tsm> define copygroup FILE_DOMAIN FILE_POLICY FILE_MCLASS verexists=<保存世代> retextra=<旧世代保存日数> destination=FILE_SPOOL type=backup |
保存世代
保存世代とはバックアップを行ったデータを何世代残しておくかを意味します。
旧世代保存日数
旧世代保存日数とは最新世代では無くなったデータを何日残しておくかを意味します。
以下は保存世代に「3」、旧世代保存日数に「7」を設定する場合の例です。
tsm> define copygroup FILE_DOMAIN FILE_POLICY FILE_MCLASS verexists=3 retextra=7 destination=FILE_SPOOL type=backup |
日数管理バックアップ用コピーグループ
日数管理によるファイル単位バックアップを行う場合、日数管理バックアップ用のコピーグループの設定を行ってください。
tsm> define copygroup FILE_DOMAIN FILE_POLICY FILE_MCLASS retver=<保存日数> destination=FILE_NPOOL type=archive |
保存日数
保存日数とは日数管理バックアップで取得したデータを何日保存するかを意味します。
以下は保存日数に「300」を設定する場合の例です。
tsm> define copygroup FILE_DOMAIN FILE_POLICY FILE_MCLASS retver=300 destination=FILE_NPOOL type=archive |
ポリシー・セット名の活性化
ファイル単位バックアップ用に今まで設定したポリシー情報を活性化します。
tsm> activate policyset FILE_DOMAIN FILE_POLICY |
ノードの設定
ファイル単位バックアップ用ノードを設定します。
なお、本情報はバックアップを要求する業務サーバ毎に作成してください。
tsm> register node <ノード名> <パスワード> passexp=0 domain=FILE_DOMAIN maxnummp=<最大マウントポイント数> |
ノード名
ファイル単位バックアップを要求する業務サーバからバックアップを指示する時に使用するノード名です。
ノード名の命名基準については「命名基準」を参考にしてください。
パスワード
設定するノード名に付加するパスワードです。
最大マウントポイント数
該当ノードのファイル単位バックアップで使用するテープドライブ装置の最大数を指定します。
以下はノード名に「GYOUMU1_FILE_NODE」、パスワードに「NODE1」、最大マウントポイント数に「2」を設定する場合の例です。
tsm> register node GYOUMU1_FILE_NODE NODE1 passexp=0 domain=FILE_DOMAIN maxnummp=2 |
テープのチェックイン
ファイル単位バックアップ用テープをテープライブラリ装置にチェックインします。
テープのチェックイン方法は、「テープのチェックイン」を参照して実施してください。
ストレージプールへの登録
テープをプライベート運用する場合には、該当するストレージプールへあらかじめテープを登録しておく必要があります。
以下に登録方法を説明します。
tsm> define volume <ストレージプール名> <ボリューム名> |
ストレージプール名
上記、2.で設定したストレージプール名です。
ボリューム名
ストレージプールへ登録したいボリュームの名前です。
以下は、ストレージプールに「FILE_SPOOL」、ボリューム名に「FIL000」を設定する場合の例です。
tsm> define volume FILE_SPOOL FIL000 |
TSM管理クライアントコマンドの停止
"tsm>"プロンプトで"quit"を入力して、TSM管理クライアントコマンド(dsmadmc)を停止します。
tsm> quit |
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