ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第5章 バックアップ運用(通常業務ボリューム)> 5.4 運用

5.4.1 ディスクおよびテープへのバックアップ

5.4.1.1 スナップショット型高速バックアップの場

スナップショット型高速バックアップは、以下の手順にて行います。

  1. 一般ファイルシステムをバックアップする場合は、業務を停止させます。

  2. バックアップは、バックアップ実行コマンド(acmbackup)を実行します。

  3. これでバックアップは完了です。引き続き、業務を再開してください。ただし、-oオプションを指定した場合は、この時点では、ボリュームの物理的なコピー処理は、完了していません。また、-wオプションを指定した場合、テープへの書き込みは、この時点では、完了していません。物理コピーの状態やテープへの書き込み状況を確認したい場合は、「バックアップ状況の確認」を参照してください。

  4. 手順1で業務を停止させた場合は、業務を再開します。

QuickOPC機能を用いたバックアップ実行については、「QuickOPC機能によるバックアップ運用」の「バックアップの実行」を参照してください。

5.4.1.2 同期型高速バックアップの場

業務ボリュームの同期型高速バックアップは以下の手順で行います。

  1. バックアップ同期処理の開始を、バックアップ同期処理開始コマンド(acmstartsync)で行います。

  2. これで業務ボリュームからバックアップボリュームへの物理コピーが開始されます。開始した同期処理をキャンセルしたい場合は、「開始した同期処理をキャンセルしたい場合」を参照してください。物理コピーの状態を確認したい場合は、以降の作業を行います。

  3. バックアップ同期処理状態の確認は、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)で行います。

  4. 以下のコマンド実行例のように、[Status]フィールドが「equivalent」となった時点から、業務ボリュームとバックアップボリュームとの状態が等価性維持状態になります。

    [Solarisの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t1d0s6
    Server  Transaction-Disk  Backup-Disk       Status     Execute
    server1 /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t2d1s6 equivalent 100%
    #

  5. バックアップは、バックアップ実行コマンド(acmbackup)を実行します。

開始させた同期処理をキャンセルしたい場合

同期処理(ECセション)のキャンセルは、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(acmcancelsync)で行います。同期処理キャンセルコマンドでキャンセルされる同期処理の状態は以下のとおりです。

オプション指定をせずに同期処理のキャンセルを行った場合は、同期処理中または等価性維持状態のECセションをキャンセルします。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理(ECセション)が存在する場合、バックアップボリュームを指定して特定のECセションのみをキャンセルすることができます。また、全同期処理指定によって、業務ボリュームのすべての同期処理を一括でキャンセルすることができます。

5.4.1.3 Suspend/Resume機能を使用したバックアップの場

業務ボリュームのSuspend/Resume機能を使用したバックアップは以下の手順で行います。

  1. バックアップ同期処理の開始を、バックアップ同期処理開始コマンド(acmstartsync)で行います。

    同期処理開始時に、サスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、以下のデバイスを優先的に選択して、ECを再開(差分コピーを開始、Resume)します。

    サスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、ECが開始(全面コピーを開始)されます。

    同期処理開始時のバックアップボリューム選択を、以下の図、「同期処理開始時のバックアップボリューム選択」に示します。

    デバイスマップ指定で同期処理を開始する場合、他の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームをバックアップ先として使用することはできません。バックアップボリュームがどの業務ボリュームとサスペンド中なのかを調べるには、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)を使用して確認することができます。

    [図: 同期処理開始時のバックアップボリューム選択]

  2. これで業務ボリュームからバックアップボリュームへの物理コピーが開始されます。開始した同期処理をキャンセルしたい場合は、開始した同期処理をキャンセルしたい場合を参照してください。物理コピーの状態を確認したい場合は、以降の作業を行います。

  3. バックアップ同期処理状態の確認は、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)で行います。
    バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)では、1つの業務ボリュームに複数のECセションが存在する場合、すべてのECセションの状態を表示します。表示される同期処理の状態は以下のとおりです。

    同期処理実行状況表示コマンドで表示される実行状態を、以下の図、「同期処理の実行状態」に示します。

    [図: 同期処理の実行状態]

  4. 以下のコマンド実行例のように、[Status]フィールドが「equivalent」となった時点から、業務ボリュームとバックアップボリュームとの状態が等価性維持状態になります。

    [Solarisの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t1d0s6
    Server  Transaction-Disk  Backup-Disk       Status     Execute
    server1 /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t2d1s6 equivalent 100%
    #

  5. バックアップは、バックアップ実行コマンド(acmbackup)をサスペンド指定で実行します。
    同期型高速バックアップ運用で、サスペンド指定を行わずにバックアップを実行すると、ECセションは解除されます。サスペンド指定のバックアップを実行した場合はECセションは解除されず、一時停止(Suspend)されます。
    通常のバックアップとサスペンド指定のバックアッの動作を、以下の図、「通常のバックアップとサスペンド指定のバックアップの動作」に示します。

    [図: 通常のバックアップとサスペンド指定のバックアップの動作]

開始させた同期処理をキャンセルしたい場合

同期処理(ECセション)のキャンセルは、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(acmcancelsync)で行います。同期処理キャンセルコマンドでキャンセルされる同期処理の状態は以下のとおりです。

サスペンド指定のバックアップ実行後は、履歴を削除しても、サスペンド状態が保持されます。サスペンド中のECセションは、同期処理のキャンセルを行わない限り解除されません。

オプション指定をせずに同期処理のキャンセルを行った場合は、同期処理中または等価性維持状態のECセションをキャンセルします。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理(ECセション)が存在する場合、バックアップボリュームを指定して特定のECセションのみをキャンセルすることができます。また、全同期処理指定によって、業務ボリュームのすべての同期処理を一括でキャンセルすることができます。


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