Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
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第4章 クラスタサービス機能> 4.2 スタンドアロンサーバの環境設定> 4.2.4 Interstageの環境設定> 4.2.4.4 各サービスの環境設定

4.2.4.4.12 ebXML Message Service を使用する場合

 ebMSを使用する場合には、Interstageの以下の機能が必要となります。各機能の設定方法については、各機能の説明を参照してください。

(*1)
 ebMSは ebMSIJServerという名前のIJServerを使用します。この IJServerは ebmsijssetupコマンドによって作成/登録されます。 ebMSIJServer は一般の Servletコンテナのみを含む IJServerと同じです。ebmsijssetupコマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。

 本節では ebMS 固有の設定項目について説明します。ebMS では以下の設定が必要です。

■ebMS環境定義の作成

 クラスタサービスを利用する場合、運用ノード(ノード1)、待機ノード(ノード2)に全く同一の環境を作成する必要があります。そこで ebMS環境定義を一つ作成し、それを両方のサーバで使用して ebMSの環境を作成することをお勧めします。

 以下にクラスタサービスを使用する場合の ebMS環境定義の記述形式と、記述内容を説明します。SYSTEMセクション以外はクラスタサービスを利用しない場合と同じため説明を省略します。SYSTEMセクション以外の記述については、“ebXML Message Service ユーザーズガイド”を参照してください。

− 記述形式

[SYSTEM]
sysenvdir = ebMS制御用ファイルの格納場所

[MANAGER]
recverror = 受信エラーとなったイベントデータの格納先イベントチャネル名
proxyname = プロキシサーバ名
proxyport = プロキシポート番号

[JAVA2_CERT]
keystore = XML署名用証明書のキーストアディレクトリ

[CHANNEL]
kind = イベントチャネル種別識別子
name = イベントチャネル名
holdtime = conversation情報保持最大時間
party = PartyId
endpoint = Endpoint

− 記述内容の説明

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

sysenvdir

不可

文字列

255バイト以内の絶対パス名で指定します。

ebMS制御用ファイルの格納場所を指定します。なお、ebMS制御用ファイルは、ebMSが動作するために必要な情報を格納しておくファイルで、ユーザが直接使用するものではありません。環境作成時、指定ディレクトリに約30メガバイトのebMS制御用ファイルが作成されますので、あらかじめディスク容量の確保が必要です。クラスタサービスで利用する場合は、必ず共有ディスク上を指定する必要があります。


 ebMS環境は共有ディスク上に作成する必要があります。

■ebMS環境の作成

 ebMS環境を作成する手順について説明します。

1) ノード1に ebMS環境を作成

 ノード1に ebMS環境を作成します。作成は通常の環境作成と同様に ebmssetupコマンドを使用して行います。この時クラスタ運用側を意味する -h オプションを指定します。以下に ebmssetupコマンド(運用ノード)の入力例を示します。

 ebmssetup -h -f ebmsdef.txt

 ebmsdef.txt:ebMS環境定義

2) クラスタサービスの切り替え

 クラスタサービスの切り替えを行います。ノード2を運用ノードに、ノード1を待機ノードにします。切り替えが完了したら、運用ノード(ノード2)で共有ディスクがアクセスできることを確認してください。

3) ノード2に ebMS環境を作成

 ノード2に ebMS環境を作成します。作成は通常の環境作成と同様に ebmssetupコマンドを使用して行います。この時クラスタ待機側を意味する -w オプションを指定します。以下に ebmssetupコマンド(待機ノード)の入力例を示します。

 ebmssetup -w -f ebmsdef.txt

 ebmsdef.txt:ebMS環境定義


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