Systemwalker Centric Manager 導入手引書 - UNIX/Windows(R)共通 -
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第3章 運用管理サーバの環境構築> 3.9 利用する機能により必要な関連製品のセットアップ

3.9.5 SNMPエージェントのインストール

監視対象ノードにSNMPエージェントをインストールするとしないでは、監視内容に以下の違いがあります。

◆SNMPエージェントをインストールする場合

MIB情報を採取することができます。このため、“ノード検出”時にベンダー名やOS種別を自動判別したり、MIB情報を利用した性能監視を行うことができます。また、SNMPトラップを監視することができます。

◆SNMPエージェントをインストールしない場合

IPアドレスだけの管理となります。“稼働状態の監視”の設定を行うことにより、SNMPエージェントがインストールされていないノードの状態の変化(UP/DOWN)を監視することができます。

SNMPエージェントをインストールする場合の作業を以下に示します。

監視対象のコード系がUTF-8の場合の注意事項

監視対象のSNMPエージェントでコード系としてUTF-8を使用した場合、以下の機能で文字化け等が発生する可能性があります。

詳細については、“異なる文字コードの環境を構成している場合の注意事項”を参照してください。

◆SNMPエージェントから採取するMIB情報

SNMPエージェントから採取するMIB情報は機能ごとに異なります。各機能を使用する場合は、以下のMIB情報をSNMPエージェントから採取できることが前提となります。

ノード検出

MIB名

OID

説明

sysName

1.3.6.1.2.1.1.5.0

システム名(ホスト名)

sysObjectID

1.3.6.1.2.1.1.2.0

ベンダ固有のエージェント装置識別名

sysDescr

1.3.6.1.2.1.1.1.0

システムのハードウェア・OS・SNMPエージェントの名称やバージョン

ipForwarding

1.3.6.1.2.1.4.1.0

IPゲートウェイとして受信データをフォワーディングするかどうか

rptrGroupDescr

1.3.6.1.2.1.22.1.2.1.1.2.0

リピータMIB

ifIndex

1.3.6.1.2.1.2.2.1.1.(*1)

インタフェースの番号

ipAdEntAddr

1.3.6.1.2.1.4.20.1.1.(*1)

IPアドレス

ipAdEntIfIndex

1.3.6.1.2.1.4.20.1.2.(*1)

IPアドレスの識別番号

ipAdEntNetMask

1.3.6.1.2.1.4.20.1.3.(*1)

IPアドレスのサブネットマスク

ifPhysAddress

1.3.6.1.2.1.2.2.1.6.(*1)

インタフェースのMACアドレス

ifDescr

1.3.6.1.2.1.2.2.1.2.(*1)

インタフェース名

ifType

1.3.6.1.2.1.2.2.1.3.(*1)

インタフェースのタイプ

ifSpeed

1.3.6.1.2.1.2.2.1.5.(*1)

インタフェースの現在の帯域幅(ビット/秒)

ipNetToMediaType

1.3.6.1.2.1.4.22.1.4.(*1)

マッピングのタイプ

ipNetToMediaPhysAddress

1.3.6.1.2.1.4.22.1.2.(*1)

MACアドレス(物理アドレス)

*1) 採取可能なインデックスすべてを採取します。

稼働状態の表示

MIB名

OID

説明

ifAdminStatus

1.3.6.1.2.1.2.2.1.7.(*1)

IP通信を行うインタフェースの現在の状態(管理上)

ifOperStatus

1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.(*1)

IP通信を行うインタフェースの現在の状態(運転上)

*1) 採取可能なインデックスすべてを採取します。

■SNMPエージェントのインストール方法

SNMPエージェントのインストール方法(例)をOS別に説明します。

◆【Windows(R) 2000】

サービスパックの適用についての注意事

サービスパックを適用済みのシステムの場合、SNMPサービスをインストールした後、サービスパックを再度適用する必要があります。

SNMPエージェントを、すでにWindows(R) 2000が実行されているコンピュータにインストールする方法を以下に示します。

  1. [コントロールパネル]の[アプリケーションの追加と削除]を選択します。
  2. [アプリケーションの追加と削除]ダイアログボックスで[Windowsコンポーネントの追加と削除]をクリックし、[Windows コンポーネントウィザード]を表示します。
  3. [Windows コンポーネントウィザード]の[コンポーネント]一覧から[管理とモニタツール]を選択し、[詳細]ボタンをクリックします。
  4. [管理とモニタツール]ダイアログボックスで[簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
  5. [アプリケーションの追加と削除]ダイアログボックスで[次へ]ボタンをクリックし、画面の指示に従ってWindows(R) 2000のCD-ROMをセットするとインストールを開始します。

◆【Windows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE/Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems】

SNMPエージェントを、すでにWindows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE/Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systemsが実行されているコンピュータにインストールする方法を以下に示します。

  1. [コントロールパネル]の[プログラムの追加と削除]を選択します。
  2. [プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[Windowsコンポーネントの追加と削除]をクリックし、[Windows コンポーネントウィザード]を表示します。
  3. [Windows コンポーネントウィザード]の[コンポーネント]一覧から[管理とモニタツール]を選択し、[詳細]ボタンをクリックします。
  4. [管理とモニタツール]ダイアログボックスで[簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
  5. [プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[次へ]ボタンをクリックし、画面の指示に従ってWindows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE/Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based SystemsのCD-ROMをセットするとインストールを開始します。

◆【Solaris】

SNMPエージェントをインストールする場合、以下のパッケージをインストールします。

【Solaris 9】

【Solaris 10】

インストール時に選択したソフトウェアグループが以下のどれかの場合、OSとともにインストールされるため、別途、インストールする必要はありません。

使用するコマンドについて

◆【Linux】

Update Releaseについての注意事項

Update Releaseを適用済みのシステムの場合、SNMPサービスをインストールした後、Update Releaseを再度適用する必要があります。

SNMPエージェントをインストールする場合、以下のrpmパッケージをインストールします。

使用するコマンドについて

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf


以下にSNMPエージェントの設定ファイルの編集例を記述します。

詳細はmanコマンドを参照してください。

[変更前]

# sec.name source community
com2sec notConfigUser default public

# groupName securityModel securityName
group notConfigGroup v1 notConfigUser
group notConfigGroup v2c notConfigUser

# Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again.
# name incl/excl subtree mask(optional)
view systemview included .1.3.6.1.2.1.1
view systemview included .1.3.6.1.2.1.25.1.1

# group context sec.model sec.level prefix read write notif

access notConfigGroup "" any noauth exact systemview none none

[変更後]

# sec.name source community
com2sec systemwalker default public

# groupName securityModel securityName
group RWGroup v1 systemwalker
group RWGroup v2c systemwalker
group RWGroup usm systemwalker

# Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again.
# name incl/excl subtree mask(optional)
view all included .1 80

# group context sec.model sec.level prefix read write notif
access RWGroup "" any noauth exact all none none

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# /etc/init.d/snmpd stop
# /etc/init.d/snmpd start

コミュニティ名の変更

コミュニティ名を変更する場合、以下のとおり編集します。

ここでは、SNMPエージェントに設定されているコミュニティ名を、“FUJITSU”と仮定して説明します。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

[変更前]

com2sec systemwalker default public

[変更後]

com2sec systemwalker default FUJITSU

アクセス許可するホストの設定

SNMPパケットの受付けを許可するホストの IPアドレスを「*.*.*.*」と仮定して説明します。

[設定ファイル]

/etc/snmp/snmpd.conf

[変更前]

com2sec systemwalker default public

[変更後]

com2sec systemwalker *.*.*.* public

設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。

# /etc/init.d/snmpd stop
# /etc/init.d/snmpd start

NATを使用した環境で、SNMPパケット送信元のIPアドレスがNATによって変換される場合は、NATによる変換後のIPアドレス(このコンピュータから見える、SNMPパケット送信元のIPアドレス)を設定してください。

■SNMPサービスの設

SNMPエージェントをインストールしたコンピュータで[サービス]ウィンドウから[SNMP Serviceのプロパティ]ダイアログボックスを起動し、以下の項目の設定をします。

コミュニティ

Systemwalker Centric ManagerとSNMPエージェントとの通信において、認証に使用するコミュニティ名を事前に設定します。

コミュニティ名には、全角文字、半角カナ、半角空白、および以下の記号は使用できません。

“ノード検出を行う場合や[Systemwalkerコンソール]にサブネットフォルダまたはノードを登録する場合に、SNMPサービスで設定した値と同じコミュニティ名を指定します。

トラップ通知先アドレス

SNMPトラップを[Systemwalkerコンソール]で監視する場合は、以下の設定を行います。

運用管理サーバで直接監視するノードの場合
運用管理サーバのIPアドレスを設定します。
部門管理サーバを経由して監視する場合
部門管理サーバのIPアドレスを設定します。

NATを使用した環境で、トラップ通知先コンピュータのIPアドレスがNATによって変換される場合は、NATによる変換後のIPアドレス(このコンピュータから見える、トラップ通知先コンピュータのIPアドレス)を設定してください。

SNMPパケットを受け付けるホスト【Windows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE/Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems】

[セキュリティ]タブより以下の項目を設定します。

  1. 受け付けるコミュニティ名
  2. SNMPパケットを受け付けるホストを以下のどちらかの方法で設定します。

■その他

■Systemwalker Centric Managerをインストール後にSNMPエージェントをインストールした場合


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