Interstage Job Workload Server セットアップガイド
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第2章 業務構成要素の設計> 2.5 バッチサーバ環境の設計> 2.5.2 ジョブの実行環境の設計

2.5.2.2 ジョブキューの設計

ジョブの実行環境には、ジョブの投入を受け付けるジョブキューが必ず1つ必要です。
ジョブキューには、以下の属性があります。

対象のジョブの実行環境で、運用するバッチ業務が実行するジョブ数、各ジョブの実行時間などのジョブの特性をもとに、ジョブキューの上記属性を設計します。

投入可能ジョブ数

投入可能ジョブ数とは、対象のジョブキューにキューイングできる、最大のジョブ数です。
投入可能ジョブ数は、0〜99,999 の範囲で指定できます。
本設定数を超えてジョブをキューイングすることはできません。
本設定数は、全ジョブキューを管理する、“ジョブスプールの投入可能ジョブ数”と合わせて設計してください。
バッチ実行基盤の既定の設定では、ジョブキューごとの投入可能ジョブ数の制限はしません。

◆実行経過時間制限値

実行経過時間制限値とは、対象のジョブの実行環境で、1つのジョブの実行に与えられる時間です。
単位は秒です。
実行経過時間制限値は、1〜99,999,999の範囲で指定できます。
この時間を超えて実行したジョブは、キャンセルされ異常終了します。
したがって、業務アプリケーションの無限ループなどの異常によって、1つのプロセスが占有された場合でも、指定時間でジョブを終了することができます。
バッチ実行基盤の既定の設定では、実行経過時間の監視はしません。

◆デフォルトジョブキュー

バッチジョブの投入時には、投入先のジョブキューを指定します。
バッチジョブの投入時に、投入先のジョブキューを指定しなかった場合、デフォルトジョブキューとして設定されたジョブキューに、ジョブが自動的に投入されます。
デフォルトジョブキューは、バッチサーバ内で1つだけ設定できます。
したがって、対象のジョブの実行環境の運用性や、バッチシステム全体の利便性を考慮して、デフォルトジョブキューにするか設計してください。

たとえば、デマンドジョブのように運用者が、コマンドを使用して不定期にバッチジョブの投入を行う時があります。
デマンドジョブ専用のジョブキューを設けた場合、そのジョブキューをデフォルトジョブキューに設定することで、デマンドジョブの投入時に誤ったジョブキューに投入することがなくなります。


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