ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.2 -Linux-
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第8章 レプリケーション運用> 8.8 SDXオブジェクトの運用

8.8.3 スライス単位のレプリケーション運用(GDS Snapshotを使用しない方式)

GDSのSDXオブジェクトをスライス単位で複製することが可能です。

GDS Snapshotとは連携しない複製が行われます。

GDSの論理ボリュームを構成する物理ディスクを指定しなければなりません。

GDSの詳細については、『PRIMECLUSTER(TM) Global Disk Services 説明書 (Linux版)』を参照してください。

[図:スライス単位のレプリケーション運用]

筐体間ミラーを行っている場合、筐体障害の場合もOPCにより複製元へコピーをする必要がある場合は、ミラーの両系を複写する必要があります。この場合、複製先ボリュームは論理ボリュームの容量ではなく、物理ボリュームの容量分が必要です。

スライス単位の運用において、使用可能なSDXオブジェクトは以下の通りです。

使用しているボリュームが、シングル、ミラー、ストライプ、コンカチネーション、スイッチのうち、どれに該当するかは、“sdxinfo -e long”を実行したときに表示される、ボリュームのタイプ属性(OBJ欄にvolumeと表示されている行のTYPE欄の値)で判断できます。
【ボリュームオブジェクトのタイプ属性】

AdvancedCopy Managerコマンドに指定する場合は、論理ボリューム名とAdvancedCopy Managerデバイス名を組み合わせた以下の形式の名前を使用します。

/dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:sdxinfoのDEVNAMの値

8.8.3.1 レプリケーション運用の設計 

レプリケーション運用の設計を行う場合の注意事項については、「SDXオブジェクト運用の注意(レプリケーション管理)」を参照してください。

8.8.3.1.1 運用可能なボリューム構成

ミラースライスをコピー先ボリュームとするレプリケーションは、現在サポートされていません。したがって、複製元ボリューム、複製先ボリュームのどちらか一方がミラースライスの場合は、ミラースライスから物理スライスへのレプリケーションのみが利用可能です。

ミラースライスへデータをコピーする際はddコマンドを使用してください。論理ボリュームを構成する全てのミラースライスに対してコピーを実施する必要があります。

8.8.3.2 Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み 

レプリケーション運用を行うサーバをStorageサーバとして登録し、Storageサーバ配下のデバイスの情報を取得します。

デバイスの情報の取得については、「Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み」を参照してください。

8.8.3.3 複製ボリュームの設定 

GDS/SafeDISKのミラーボリュームを構成するミラースライスを複製ボリュームとして登録します。

# swsrpsetvol /dev/sfdsk/CLS1/dsk/VOL1:sda /dev/sfdsk/CLS1/dsk/VOL2:sdb
swsrpsetvol completed
#

8.8.3.4 レプリケーションの実行 

スナップショット型レプリケーションの例

# swsrpmake /dev/sfdsk/CLS1/dsk/VOL1:sda /dev/sfdsk/CLS1/dsk/VOL2:sdb
FROM=/dev/sfdsk/CLS1/dsk/VOL1:sda, TO=/dev/sfdsk/CLS1/dsk/VOL2:sdb swsrpmake completed
#

■複製作成時のオブジェクトの状態

複製作成を実行できるのは、論理ボリュームを構成するSDXオブジェクトの状態が以下の状態になっている場合です。これ以外の状態になっている場合は、複製作成を実行することはできません(SDXオブジェクトの状態は、GDSのsdxinfoコマンドを用いてAdvancedCopy Managerが確認します)。

  1. ミラーボリュームの状態が、“ACTIVE(起動中)”またはSTOP(停止)のとき

  2. 物理ディスクの状態が、“ENABLE(動作可)”のとき

  3. ミラースライスの状態が、“ACTIVE(起動中)”または“TEMP(切り離し中)”のとき

■レプリケーションの前後処理

次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。

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