ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 仮想ストレージ管理編 13.2 - Solaris (TM) Operating System / Linux / Microsoft(R) Windows(R) -
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第5章 操作

5.4 マイグレーション

仮想ディスクを構成している実ディスクを、別の実ディスクに移行します。本節では、移行先の実ディスクを選択しマイグレーション処理を起動するまでの手順について説明しています。マイグレーション処理の実行状態に関しては、「A.3 コピーの画面説明」を参照してください。

仮想ディスクをマイグレーションする際、移行先となる実ディスクの選択手段は、以下のいずれかの方法で行うことができます。

仮想ターゲットのSCSIコマンドキュー数が、CAのSCSIコマンドキュー数を超えている場合は、「ssgui4414 仮想ターゲットのSCSIコマンドキュー数がCAの制限値を超えています。処理を続行しますか?」の確認メッセージダイアログが表示されます。<OK>ボタンを選択した場合、ディスクへの読み込み、書き込み性能が低下する恐れがあります。

5.4.1 自動的に移行先の実ディスクを選択する 

移行先の実ディスクを自動的に決定し、マイグレーションを実行します。

  1. コピー画面の<マイグレーション起動>ボタンを選択します。または、[操作]-[マイグレーション起動]を選択します。

  2. 「マイグレーション起動」ダイアログが表示されます。

  3. 移行元の実ディスクから移行先の実ディスクに、自動切替えを実行しない場合は、"マイグレーションバックアップディスクを保持"をチェックします。(デフォルトは非チェック状態です)

  4. <マイグレーション元情報設定>ボタンを選択します。

  5. 「マイグレーション元選択」ダイアログが表示されます。

  6. 移行する仮想ディスクが格納されている仮想筐体をマイグレーション元情報ツリー領域から選択します。

  7. 「マイグレーション元選択」テーブルに、仮想筐体に格納されている仮想ディスクが一覧で表示されます。

  8. 移行対象の仮想ディスクを選択し、<OK>ボタンを選択します。

  9. 「マイグレーション起動」ダイアログに選択された仮想ディスクの情報が表示されます。

  10. <マイグレーション先情報設定>ボタンを選択します。

  11. 「マイグレーション先選択」ダイアログが表示されます。

  12. 移行先となる実ディスクが登録されている仮想ストレージプールを選択し、<OK>ボタンを選択します。

  13. 「マイグレーション先(実ディスク)選択」ダイアログが表示されます。

  14. 移行先の実ディスクを選択する条件を入力します。

    容量(選択入力)

    仮想ディスクの容量がデフォルトで表示されています。表示以上の容量を必要とする場合、移行先の実ディスクに要する容量を数字で入力します。

    ただし、「マイグレーションバックアップディスク保持」をチェックしない場合は、容量の入力はできません。

    単位は、[MB]固定となり、変更できません。

    RAIDレベル(選択入力)

    移行先の実ディスクのRAIDレベルをプルダウンメニューから選択します。

    プルダウンメニューには、[指定なし](デフォルト)、[1+0]、[1]、[5]、[6]、[0]が用意されていますが、実ディスクの候補選出ができないRAIDレベルは表示されません。

    ディスク装置名(選択入力)

    移行先の実ディスクが複数になる場合、同じストレージ装置内の実ディスクで構成するかプルダウンメニューから選択します。

    [ディスク装置名]に表示されるのは、仮想ストレージプールに登録されているストレージ装置となります。

    プルダウンメニューには、[指定なし](デフォルト)、[ディスク装置名]が用意されていますが、実ディスクの候補選出ができないディスク装置名は表示されません。

    暗号化属性(選択入力)

    仮想ディスクを構成する実ディスクの暗号化属性をプルダウンメニューから選択します。

    プルダウンメニューには、[暗号]、[非暗号]が用意されていますが、実ディスクの候補選出ができない暗号化属性は表示されません。

  15. <自動作成>ボタンを選択します。

  16. 「マイグレーション起動」確認ダイアログが表示されます。<OK>ボタンを選択します。

  17. マイグレーションの起動結果が、「マイグレーション起動」メッセージダイアログで表示されます。<閉じる>ボタンを選択します。

  18. コピー状況照会の表示画面で、マイグレーションが起動されたことを確認してください。

    以上で、仮想ディスクのマイグレーション処理が実行されます。

5.4.2 移行先の実ディスクを確認しながら実行する 

入力した条件に基づいて自動的に選択された移行先の実ディスク情報を、利用者が確認しながらマイグレーションを実行します。

  1. コピー画面の<マイグレーション起動>ボタンを選択します。または、[操作]-[マイグレーション起動]を選択します。

  2. 「マイグレーション起動」ダイアログが表示されます。

  3. 移行元の実ディスクから移行先の実ディスクに、自動切替えを実行しない場合は、"マイグレーションバックアップディスクを保持"をチェックします。(デフォルトは非チェック状態です)

  4. <マイグレーション元情報設定>ボタンを選択します。

  5. 「マイグレーション元選択」ダイアログが表示されます。

  6. 移行する仮想ディスクが格納されている仮想筐体をマイグレーション元情報ツリー領域から選択します。

  7. 「マイグレーション元選択」テーブルに、仮想筐体に格納されている仮想ディスクが一覧で表示されます。

  8. 移行対象の仮想ディスクを選択し、<OK>ボタンを選択します。

  9. 「マイグレーション起動」ダイアログに選択された仮想ディスクの情報が表示されます。

  10. <マイグレーション先情報設定>ボタンを選択します。

  11. 「マイグレーション先選択」ダイアログが表示されます。

  12. 移行先となる実ディスクが登録されている仮想ストレージプールを選択し、<OK>ボタンを選択します。

  13. 「マイグレーション先(実ディスク)選択」ダイアログが表示されます。

  14. 移行先の実ディスクを選択する条件を入力します。

    容量(選択入力)

    仮想ディスクの容量がデフォルトで表示されています。表示以上の容量を必要とする場合、移行先の実ディスクに要する容量を数字で入力します。

    単位は、[MB]固定です。

    RAIDレベル(選択入力)

    移行先の実ディスクのRAIDレベルをプルダウンメニューから選択します。

    プルダウンメニューには、[指定なし](デフォルト)、[1+0]、[1]、[5]、[6]、[0]が用意されていますが、実ディスクの候補選出ができないRAIDレベルは表示されません。

    ディスク装置名(選択入力)

    移行先の実ディスクが複数になる場合、同じストレージ装置内の実ディスクで構成するかプルダウンメニューから選択します。

    [ディスク装置名]に表示されるのは、仮想ストレージプールに登録されているストレージ装置となります。

    プルダウンメニューには、[指定なし](デフォルト)、[ディスク装置名]が用意されていますが、実ディスクの候補選出ができないディスク装置名は表示されません。

    暗号化属性(選択入力)

    仮想ディスクを構成する実ディスクの暗号化属性をプルダウンメニューから選択します。

    プルダウンメニューには、[暗号]、[非暗号]が用意されていますが、実ディスクの候補選出ができない暗号化属性は表示されません。

  15. <候補選出>ボタンを選択します。

  16. 「マイグレーション先(実ディスク)選択」ダイアログに自動的に選択した実ディスクがチェックされた状態で表示されます。

    自動的に選択した実ディスクに移行する場合

    1. <OK>ボタンを選択します。

    自動的に選択した実ディスク以外に移行する場合

    1. 自動選択された実ディスクのチェックを外します。

    2. 移行先としたい実ディスクを選択し、チェックします。

    3. <OK>ボタンを選択します。

    自動的に選択した実ディスクの割当て容量を変更する場合

    1. 割当て容量を変更したい実ディスクの<割当容量>ボタンを選択します。

    2. 「割当容量」ダイアログが表示されます。

    3. 変更する割当て容量を入力します。

      割当容量(入力必須)

      選択した実ディスクから仮想ディスクに割当てる容量を[MB]単位で入力します。

    4. 「割当容量」ダイアログの<OK>ボタンを選択します。

    5. 「マイグレーション先(実ディスク)選択」ダイアログの<OK>ボタンを選択します。

  17. 「マイグレーション起動」の<開始>ボタンを選択します。

  18. 「マイグレーション起動」確認ダイアログが表示されます。<OK>ボタンを選択します。

  19. マイグレーションの起動結果が、「マイグレーション起動」メッセージダイアログで表示されます。<閉じる>ボタンを選択します。

  20. コピー状況照会の表示画面で、マイグレーションが起動されたことを確認してください。

    以上で、仮想ディスクのマイグレーション処理が実行されます。

5.4.3 移行先の実ディスクを利用者が選択する 

移行先の実ディスク情報を、利用者が選択しながらマイグレーションを実行します。

  1. コピー画面の<マイグレーション起動>ボタンを選択します。または、[操作]-[マイグレーション起動]を選択します。

  2. 「マイグレーション起動」ダイアログが表示されます。

  3. 移行元の実ディスクから移行先の実ディスクに、自動切替えを実行しない場合は、"マイグレーションバックアップディスクを保持"をチェックします。(デフォルトは非チェック状態です)

  4. <マイグレーション元情報設定>ボタンを選択します。

  5. 「マイグレーション元選択」ダイアログが表示されます。

  6. 移行する仮想ディスクが格納されている仮想筐体をマイグレーション元情報ツリー領域から選択します。

  7. 「マイグレーション元選択」テーブルに、仮想筐体に格納されている仮想ディスクが一覧で表示されます。

  8. 移行対象の仮想ディスクを選択し、<OK>ボタンを選択します。

  9. 「マイグレーション起動」ダイアログに選択された仮想ディスクの情報が表示されます。

  10. <マイグレーション先情報設定>ボタンを選択します。

  11. 「マイグレーション先選択」ダイアログが表示されます。

  12. 移行先となる実ディスクが登録されている仮想ストレージプールを選択し、<OK>ボタンを選択します。

  13. 「マイグレーション先(実ディスク)選択」ダイアログが表示されます。

  14. 移行先とする実ディスクをチェック状態にします。

    選択した実ディスクの割当て容量を変更する場合

    1. 割当て容量を変更したい実ディスクの<割当容量>ボタンを選択します。

    2. 「割当容量」ダイアログが表示されます。

    3. 変更する割当て容量を入力します。

      割当容量(入力必須)

      選択した実ディスクから仮想ディスクに割当てる容量を[MB]単位で入力します。

    4. 「割当容量」ダイアログの<OK>ボタンを選択します。

    5. 「マイグレーション先(実ディスク)選択」ダイアログの<OK>ボタンを選択します。

  15. 「マイグレーション起動」の<開始>ボタンを選択します。

  16. 「マイグレーション起動」確認ダイアログが表示されます。<OK>ボタンを選択します。

  17. マイグレーションの起動結果が、「マイグレーション起動」メッセージダイアログで表示されます。<閉じる>ボタンを選択します。

  18. コピー状況照会の表示画面で、マイグレーションが起動されたことを確認してください。

    以上で、仮想ディスクのマイグレーション処理が実行されます。

5.4.4 マイグレーション利用時の注意事項 

マイグレーションを利用する際の注意事項を以下に説明します。

■「表示と作成」画面の表示情報

「表示と作成」に表示される情報は自動更新されません。マイグレーション処理中あるいは、マイグレーション完了後の情報を表示したい場合は、「表示と作成」画面の、[表示]-[最新の情報に更新]を選択して、表示情報を最新にしてください。

■「コピー状況照会」画面の表示情報

自動切替えのマイグレーションを起動した際、移行先の実ディスクに対してデータのコピーが完了しても、実ディスクの切替えが完了するまで、ステータスに“自動切替待機中"と表示される場合があります。実ディスクの切替えが完了しだい、コピー情報が削除されますので、しばらくしてから、「コピー状況照会」の表示情報を最新に更新してください。

■移行元と移行先の実ディスク容量

移行先となる実ディスクの容量は、移行元の実ディスクと同量あるいは同量以上でなければなりませんが、移行先の実ディスク容量の方が大きい場合は、差分のスペースをサーバのOSやファイルシステムに認識させる作業が必要となるため、移行元と移行先の実ディスク容量は、同量としておくことを推奨します。
「マイグレーションバックアップディスク保持」をチェックしない場合は、構成条件の容量の入力ができません。
なお、自動切替えのマイグレーションを実行する場合、移行先の実ディスク容量が移行元の実ディスク容量と同じでなければエラーメッセージを出力し、マイグレーションが実行できません。

■データの整合性

マイグレーションバックアップディスク(以後、バックアップディスク)を保持するマイグレーションにおいて、バックアップディスクのデータの整合性を保障したい場合は、マイグレーションの切替え前に業務サーバ内にキャッシュされているデータをバックアップディスクに書き込み、整合性を保障する必要があります。

■暗号化ボリュームのコピー

暗号化ボリュームから非暗号化ボリュームのコピーをした場合、セキュリティが低下します。


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