Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイド UNIX編 - UNIX共通 -
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第7章 Sun Clusterシステム固有の手順> 7.1 Sun Clusterシステムへの登録> 7.1.1 アプリケーションの作成

7.1.1.4 障害モニターの作成

利用者が障害モニターを作成し登録することによって、クラスタシステムで動作するアプリケーション固有の任意のプロセス、ネットワークなどのリソースを監視し、フェールオーバの契機をクラスタシステムに通知することができます。

以下のプログラムを作成します。

障害モニターの作成は任意です。アプリケーション固有のフェールオーバの契機を設定しない場合は、障害モニターを作成する必要はありません。

■リソースを監視するプログラ

リソースを監視するプログラムを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor


サンプルは、ジョブスケジューラおよびジョブ実行制御のデーモンプロセスの実行状況を監視し、両方のデーモンプロセスが停止した場合に、フェールオーバするように記載しています。どちらかのデーモンプロセスのみ監視する運用の場合は、運用に合わせてサンプルを変更してください。

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、リソースを監視するプログラムの変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下にリソースを監視するプログラムの変更例を説明します。

◆N:1運用待機の場合の変更例

  1. リソースを監視するプログラムのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。
  2. N個のリソースを監視するプログラムを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のリソースを監視するプログラムすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3

◆2ノード相互待機の場合の変更例

  1. サンプルを複写しファイル名を変更したリソースを監視するプログラムの、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="0"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="1"
  2. ファイル名を変更したリソースを監視するプログラムをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="1"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="2"
  3. 2個のリソースを監視するプログラムを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
     (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
     (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1

■監視プログラムを起動するコールバックメソッ

監視プログラムを起動するコールバックメソッドを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下に監視プログラムを起動するコールバックメソッドの変更例を説明します。

◆N:1運用待機の場合の変更例

  1. N:1運用待機の場合は、監視プログラムを起動するコールバックメソッドをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで“OperationMGR”(任意の文字列)および“omgr_fmonitor”の部分を変更します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    “omgr_fmonitor”のファイル名は、作成したファイル名と合わせてください。サンプルでは、監視プログラムが
    “/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/”配下にあるのを想定して記述されています。格納場所を変更した場合は、
    “/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/”を、変更したディレクトリに修正してください。

    3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。

  2. N個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart3

◆2ノード相互待機の場合の変更例

  1. ファイル名を変更して監視プログラムを起動するコールバックメソッドを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。

    変更例を以下に示します。

  2. 2個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
     (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
     (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1

■監視プログラムを停止するコールバックメソッ

監視プログラムを停止するコールバックメソッドを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop


サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下に監視プログラムを停止するコールバックメソッドの変更例を説明します。

◆N:1運用待機の場合の変更例

  1. N:1運用待機の場合は、監視プログラムを停止するコールバックメソッドをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで“OperationMGR”(任意の文字列)の部分を変更します。

    3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。

  2. N個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop3

◆2ノード相互待機の場合の変更例

  1. ファイル名を変更して監視プログラムを停止するコールバックメソッドを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。

    変更例を以下に示します。

  2. 2個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
     (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
     (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1

■フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッ

フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

以下に変更例を説明します。

◆N:1運用待機の場合の変更例

  1. フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

  2. N個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
          /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check3

◆2ノード相互待機の場合の変更例

  1. サンプルを複写して、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="0"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="1"
  2. ファイル名を変更したフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="1"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="2"
  3. 2個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
     (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
     (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1

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