Systemwalker Centric Manager クイックガイド - UNIX/Windows(R)共通 -
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目次
索引

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7.3 資源を配付する
資源配付テンプレートで構築した資源配付システムの、運用手順について説明します。
資源配付テンプレートで構築した環境では、運用管理サーバがWindowsの場合だけ、資源を配付できます。
まず、資源配付機能を使用するにあたり、以下の項目について説明します。
- 資源配付テンプレートで設定された資源配付環境での前提条件
- 資源配付テンプレートの設定内容
- 資源グループ
- 業務
- メンテナンス版数
- [資源配付]ウィンドウの起動と構成
◆資源配付テンプレートで設定された資源配付環境での前提条件
前提条件は、以下のとおりです。
- 業務サーバ、クライアントに対して、アプリケーションやデータなどの資源を均一に配付します。
- 配付資源は、配付先システムのCドライブ直下、またはCドライブの任意のフォルダに適用されます。
- 運用管理サーバに、1日2回(13時と19時)、配付資源の最新の適用状況が通知されます。適用状況は、[資源配付]ウィンドウで確認します。
◆資源配付テンプレートの設定内容
資源配付テンプレートを使用した場合、以下の設定項目に対する値は、システムで一意に決められています。
配付対象の資源については、事前に作成しておく必要があります。
設定項目 |
設定値 |
業務サーバ上の資源適用先ディレクトリ |
C:\、またはCドライブの任意のフォルダ |
クライアント上の資源適用先ディレクトリ |
C:\、またはCドライブの任意のフォルダ |
資源グループ名 |
rsc01 |
業務名 |
job01 |
メンテナンス版数名 |
mainte01 |
業務サーバでの適用先ID |
lib01 |
◆資源グループ
資源グループとは、プログラムやデータなどの資源をまとめたものです。
業務とは、資源グループをまとめたものです。
◆メンテナンス版数
メンテナンス版数とは、配付する単位です。配付する業務、配付先システムなどを関連付けています。
◆[資源配付]ウィンドウの起動と構成
運用管理サーバまたは運用管理クライアントで、以下のどちらかの操作により、[資源配付]ウィンドウを起動します。
- [スタート]メニューから[プログラム]−[Systemwalker Centric Manager]−[資源配付]を選択します。
- [Systemwalkerコンソール[監視]]ウィンドウで[操作]メニューから[資源配付の操作]を選択します。
[資源配付]ウィンドウは、以下の3つのサブウィンドウから構成されています。
- (1)[メンテナンス]サブウィンドウ:資源配付のメンテナンス作業の状態を表示します。
- (2)[対象システム]サブウィンドウ:資源を配付するサーバおよびクライアントの配付経路を表示します。
- (3)[ソフトウェア構成]サブウィンドウ:資源と業務の構成情報を表示します。

運用管理サーバから、配下のサーバ、およびクライアントへ資源を配付する流れを説明します。
- 資源を登録する
- メンテナンス版数を作成する
- 業務サーバに資源を配付する
- クライアントに資源を配付する
- 配付した資源の適用状況を確認する
配付する資源を、運用管理サーバ上で登録する手順を説明します。
資源配付テンプレートを使用して環境を定義した場合、1つの資源グループに対してだけ、資源を登録できます。
業務名、資源グループ名は、資源配付テンプレートであらかじめ定義されています。
- 業務名:job01
- 資源グループ名:rsc01
- 適用システム:サーバおよびクライアント
- [ソフトウェア構成]サブウィンドウで[job01]の[rsc01]を選択し、[アクション]メニューから[資源の登録]を選択します。

- 資源を登録します。
[資源の登録]ダイアログボックスで登録するファイルの情報を指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
- 事前に準備した配付資源、"d:\data\01"内のファイル(file)を適用先システムの"c:\"直下に展開する場合、以下のように指定します。
- [資源種別]:[pc#bin]を指定します。
- [パス名]:配付する資源が格納されているファイル、またはディレクトリを選択します。[参照]ボタンで選択が可能です。以下の画面では、“d:\data\01”と指定しています。
- [資源を圧縮して登録]:チェックしません。
- そのほかの項目:初期値

- 事前に準備した配付資源、"d:\data\01"のファイル(file)を適用先システムの"c:\data\01"に展開する場合、以下のように指定します。
- [資源種別]:[pc#bin]を指定します。
- [複数選択]:チェックします。
- [資源を圧縮して登録]:チェックしません。
- そのほかの項目:初期値

- [選択]ボタンをクリックすると[ファイルを選択]画面が表示されます。

- [変更]ボタンをクリックし、表示された[ディレクトリを選択]画面で、登録するファイルが格納されているディレクトリ"d:\data\01"を選択します。

- [OK]ボタンをクリックすると以下の画面が表示されます。

- [ファイル名]から登録するファイルを選択すると、[選択ファイル]に詳細が表示されます。

- [OK]ボタンをクリックすると以下の画面が表示されます。

- [資源の登録]ダイアログボックスで、資源グループ情報を指定し、[完了]ボタンをクリックします。
ここでは、以下のように指定します。
- [資源グループ名]:rsc01
- [適用先ID]:[lib01]を選択します。
- そのほかの項目:初期値

- 資源の登録が完了すると、[ソフトウェア構成]サブウィンドウに、 [GEN00000]が追加されます。

- [メンテナンス]サブウィンドウを選択し、[アクション]メニューから[メンテナンス作業の追加]-[メンテナンス版数]を選択します。
- [メンテナンス作業(メンテナンス版数)の追加]ダイアログボックスで、各項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
ここでは、以下のように指定します。
- [個別]:選択します。
- [メンテナンス版数名]:[mainte01]を入力します。
- [業務]:[job01]を選択します。
- そのほかの項目:初期値

- [‘mainte01 RMS00000’のプロパティ]ダイアログボックスで、[サーバ]タブを選択します。[追加]ボタンをクリックし、配付先を定義します。

- [システムの選択]ダイアログボックスで、宛先となる業務サーバを選択し、[OK]ボタンをクリックします。
以下の画面は、資源配付テンプレートの設定で、次のように入力した場合の表示例です。
運用管理サーバ:[ホスト名]にmanagementを設定
業務サーバ(1台目):[ホスト名]にagent01を設定
業務サーバ(2台目):[ホスト名]にagent02を設定
ここでは、以下のように指定します。
- [システム一覧]:[agent01]、[agent02]

- [宛先の追加]ダイアログボックスで、登録範囲を指定し、[OK]ボタンをクリックします。

- [‘mainte01 RMS00000’のプロパティ]ダイアログボックスで、[予定日時]タブを選択します。適用種別を定義し、[OK]ボタンをクリックします。
- ここでは、以下のように指定します。
- [適用種別]:[即時]を選択します。
- そのほかの項目:初期値

- メンテナンス版数の登録が完了すると、[メンテナンス]サブウィンドウに、メンテナンス版数名“mainte01”、版数“RMS00000”が追加されます。

作成したメンテナンス版数を業務サーバに配付します。
以下の操作を運用管理サーバ上で行います。
- [メンテナンス]サブウィンドウで、配付する資源(mainte01)を選択します。
- ここでは、以下のように指定します。
- [メンテナンス]サブウィンドウ:[mainte01 RMS00000]

- [アクション]メニューから[資源の配付]を選択します。
- [資源の配付]ダイアログボックスで、設定内容を確認し、[OK]ボタンをクリックします。
資源の配付を開始します。

- 配付結果を確認します。
配付の終了後、[資源配付]ウィンドウの左下部分に、[資源の配付が正常に終了しました]というメッセージが表示されます。また、[メンテナンス]サブウィンドウの[状況]欄に、[運用準備中]と表示されます。

[メンテナンス]サブウィンドウの[状況]欄に、[運用可能]と表示されたら、適用が正常に完了したことを意味します。
なお、[状況]欄は、以下のタイミングで更新されます。
- GUIの再起動
- [表示]メニューから[ローカル情報で更新]を選択
適用結果通知のスケジュール
資源配付テンプレートを利用した資源配付環境では、資源の適用結果が、1日2回(13時と19時)のスケジュールで運用管理サーバに通知されます。


適用結果通知スケジュールの時刻を過ぎても、[状況]が[運用可能]に変わらない場合は、業務サーバにおいて環境設定ができていないと考えられます。つまり、資源配付テンプレートから作成した環境定義用実行ファイルが、業務サーバ上で正しく実行できていないと考えられます。“資源配付テンプレートにより設定した内容の確認方法”を参照して定義内容を確認してください。
環境設定ができていない場合は、以下の手順で復旧してください。
- 資源配付テンプレートを使用して作成した環境定義用実行ファイルを、環境を設定する業務サーバの任意のフォルダに複写します。
- 業務サーバ上に複写した環境定義用実行ファイルを、コマンドプロンプトから実行します。
- 環境定義用実行ファイルの実行完了を確認した後、コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行します。
drmsapy -a rsc -g rsc01 -e GEN00000
drmsapy(適用コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。
- [資源配付]ウィンドウを終了します。
[オブジェクト]メニューから[終了]を選択すると、メッセージボックスが表示されます。[OK]ボタンをクリックします。
クライアント起動時に、資源のダウンロードを実行します。ダウンロードが完了すると、[処理結果]ウィンドウが表示されます。
業務名=job01の受信開始以降にエラーが発生していなことを確認してください。

[処理結果]ウィンドウを出力させない手順について
[資源配付クライアント設定]ウィンドウの[実行環境]ページの[ダウンロード実行環境設定]ダイアログボックスで、[結果ウィンドウ]の設定を“[なし]”にすると、[処理結果]ウィンドウが出力されなくなります。
配付した資源の適用状況を確認します。
以下の操作を運用管理サーバ上で行うことによって、配付が完了していることを確認できます。
- 配付結果を確認します。
- 業務サーバとクライアントで配付した資源の適用が完了し、適用結果が運用管理サーバに通知されていれば、[メンテナンス]サブウィンドウで、配付したメンテナンス版数名に印が付き、[状況]欄が[運用準備中]から[運用可能]に変わります。

- [対象システム]サブウィンドウに表示されているクライアント“CL01”を選択し、右クリックして[プロパティ]を選択すると、以下の画面が表示され、適用結果を確認することができます。(ここでは、ユーザが設定したクライアントのホスト名を“CL01”と想定して説明しています。)

適用結果通知のスケジュール
資源配付テンプレートを利用した資源配付環境では、1日2回(13時と19時)のスケジュールで、資源の適用結果が運用管理サーバに通知されます。

[状況]が[運用可能]に変わらなかった場合は、さまざまな原因が考えられます。例えば、業務サーバに複数台のクライアントが接続されている場合は、すべてのクライアントから適用完了通知がなければ、[運用可能]にはなりません。また、配付/適用の過程で異常が起きている可能性もあります。
詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
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