Systemwalker Centric Manager クイックガイド - UNIX/Windows(R)共通 -
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第6章 運用前に必要な設定

6.4 資源配付機能を設定する

資源配付テンプレートを利用した資源配付機能の設定方法について説明します。

資源配付テンプレートを利用すると、資源配付の初期導入時に必要となる環境設定(配付経路、結果通知スケジュール、運用パラメタなど)を資源配付の経験がない利用者でも簡単に行うことができ、環境設定後すぐに以下の運用を開始できます。

◆資源を配付する

◆構成情報(インベントリ情報)を収集する

資源配付テンプレートを使用して資源配付システムを構築する場合、接続構成とOSの関係、および使用できる機能は以下のとおりです。

 

OS構成

接続構成

運用管理サーバ

Windows

Windows

Windows

Windows

Solaris
Linux

Solaris
Linux

Solaris
Linux

Solaris
Linux

業務サーバ(注1)

Windows

Windows

Solaris
Linux
HP-UX
AIX

Solaris
Linux
HP-UX
AIX

Windows

Windows

Solaris
Linux
HP-UX
AIX

Solaris
Linux
HP-UX
AIX

クライアント(注2)

Windows

Windows

Windows

Windows

機能

資源の配付

△(注3)

×

×

×

×

×

インベントリ収集

−:クライアントはありません。(“運用管理サーバ−業務サーバ”の構成です。)

○:使用できます。

×:使用できません。

△:クライアントに対してだけ、使用できます。

注1) 配付対象の業務サーバは、200台以下です。

注2) 運用管理クライアントは、“資源の配付”および“インベントリ収集”の対象システムではありません。

注3) Solaris/Linuxサーバは、クライアント用資源を中継配付するために設置されています。Solaris/Linuxサーバへの資源の適用はできません。

本マニュアルでは、運用管理サーバ配下に業務サーバとクライアントが接続されたシステム構成での、資源配付テンプレートによる環境設定について説明します。

資源配付テンプレートを利用して環境設定した運用形態

注) 業務サーバがUNIXの場合、資源を業務サーバに適用することはできません。

資源の適用結果通知、およびインベントリ通知のスケジュールを、時系列で説明します。結果通知中はネットワークの負荷が高くなりますので、結果通知の時間を避けて資源配付を行ってください。

図内番号

契機時間

イベント

1.

月曜日 8:00

運用管理サーバでインベントリ情報を収集します。

2-1

毎日 10:00〜13:00

業務サーバから運用管理サーバに、業務サーバとクライアントでの資源の適用結果を通知します。

2-2の適用結果通知完了後から翌日10時までの間で適用した資源が対象です。

10時から13時の間に適用した資源が、適用結果通知開始前に適用完了している場合は、2-1で通知されます。

2-2

毎日 16:00〜19:00

業務サーバから運用管理サーバに、業務サーバとクライアントでの資源の適用結果を通知します。

2-1の適用結果通知完了後から16時までの間で適用した資源が対象です。

16時から19時の間に適用した資源が、適用結果通知開始前に適用完了している場合は、2-2で通知されます。

3.

月曜日 12:00〜12:30

クライアントでインベントリ情報を収集し、収集した情報を業務サーバに通知します。

4.

月曜日 12:30

業務サーバでインベントリ情報を収集します。

5.

月曜日 13:00〜16:00

業務サーバから運用管理サーバに、業務サーバとクライアントのインベントリ情報を通知します。

■作業の流れ

資源配付テンプレートを利用した資源配付機能の設定作業の流れを説明します。

  1. 資源配付テンプレートの操作と環境定義用実行ファイルの生成

    Microsoft Excel 2000以降がインストールされているPC上で資源配付テンプレートを起動し、必要な項目を設定します。設定した情報をもとに、環境定義用実行ファイルが生成されます。
    環境定義用実行ファイルは、Windowsサーバ用とUNIXサーバ用の2種類があります。

  2. 環境定義用実行ファイルを各サーバ(運用管理サーバ、業務サーバ)に複写

    環境定義用実行ファイルを、運用管理サーバおよび業務サーバ上の任意のフォルダに複写します。

  3. Systemwalker Centric Managerをインストール後に環境定義用実行ファイルを実行

    Systemwalker Centric Managerがインストールされた各サーバ(運用管理サーバ、業務サーバ)上で環境定義用実行ファイルを実行することにより、各サーバでの資源配付機能の設定が完了します。

  4. 資源配付クライアントをインストール

    各クライアントに資源配付クライアントをインストールします。インストール時に資源配付のセッション開設のための情報を設定します。
    セッション開設情報の設定方法については、“クライアントのインストール”を参照してください。

  5. 資源配付を実行

    各クライアントで資源配付(ダウンロード)を実行することにより、クライアントでの資源配付機能の設定が完了します。

■資源配付テンプレートを使用する

  1. インストール媒体に格納されている、以下のファイルを起動します。

    \tool\drms\drmsdef-templete.xls

    →以下の画面が表示されます。

  2. [設定開始]ボタンをクリックします。

    →[運用構成の選択]画面が表示されます。

    資源配付を使用する目的、サーバのOS種別、およびクライアントの有無を選択します。[使用目的]により、選択できるサーバのOS種別が異なります。

    [次へ]ボタンをクリックすると[運用構成の選択]メニューには戻れません。
    [次へ]ボタンをクリックした後に[運用構成の選択]をやり直す場合は、資源配付テンプレートの設定を保存せずに一旦終了し再度起動してください。

  3. [次へ]ボタンをクリックします。

    →以下の画面が表示されます。

    1. [システム種別]ごとに、 [ホスト名]および[IPアドレス]を設定します。

      [ホスト名]は、英数字128文字以内のASCIIで指定してください。記号および全角文字は、使用できません。また、大文字と小文字は区別されません。

    2. 業務サーバを追加する場合は、[業務サーバの追加]ボタンをクリックし、追加する台数を設定後、[OK]ボタンをクリックします。

    3. 業務サーバを削除する場合は、削除する業務サーバにカーソルを移動し、[業務サーバの削除]ボタンをクリックします。

      業務サーバ数の操作について

      業務サーバ数の操作は、必ず、[業務サーバの追加]ボタン、および[業務サーバの削除]ボタンのクリックで実行してください。上記の方法以外で行や列の追加や削除を行った場合は、テンプレートからの定義情報出力が正しく行われません。

  4. [設定完了]ボタンをクリックします。

    以下のチェックが行われます。

    誤りを検出した場合、以下のメッセージボックスが表示され、間違っている箇所のセルに色がつきます。

  5. 修正後、[設定完了]ボタンをクリックすると、[フォルダの参照]画面が表示されます。

  6. 環境定義用実行ファイルを出力するディレクトリを選択し、[OK]ボタンをクリックします。

    →環境定義用実行ファイルの出力完了後、[設定完了]画面が出力されます。

    資源配付テンプレートの保存ファイルと環境定義用実行ファイルは、指定したディレクトリ配下に作成される、「drmsdef+通番(001,002,…))」の名称のディレクトリに出力されます。

    OS

    資源配付テンプレートファイル名

    環境定義用実行ファイル名(注)

    Windows

    drmsdef-templete.xls

    drmsdef-運用管理サーバ名.bat

    UNIX

    drmsdef-運用管理サーバ名.sh

    注)環境定義用実行ファイルは、[運用構成の選択]画面で選択したOS構成に従って、Windows用とUNIX用の2ファイルが出力されます。複数のOSが混在する構成の場合、使用するOSに対応したファイルを選択してください。

  7. [OK]ボタンをクリックします。
  8. 出力されたファイルのうち、環境定義用実行ファイル(drmsdef-運用管理サーバ名.bat または drmsdef-運用管理サーバ名.sh)を、各サーバ上の任意のディレクトリに複写します。環境定義用実行ファイルは、サーバのOSに対応したファイルを選択してください。
    UNIX版の場合は、複写したファイルに実行権を付加してください。

    複写先にネットワークドライブ上のディレクトリは指定しないでください。

  9. 各サーバ(運用管理サーバ、業務サーバ)上で環境定義用実行ファイルを実行します。環境定義用実行ファイルは、コマンドプロンプトから実行してください。

    →環境定義用実行ファイルの実行が完了すると以下のメッセージが出力され、サーバ上に資源配付の環境が作成されます。

    environment definition was completed.

    環境定義用実行ファイルによって設定される値の詳細については、“資源配付テンプレートでの設定値”を参照してください。

    環境定義用実行ファイルの実行は、Systemwalker Centric Managerのインストール完了後に行ってください。

    資源配付テンプレートにより設定した内容の確認方法

    資源配付テンプレートで業務サーバに定義された内容は、以下の操作で確認できます。

    1. 運用管理クライアントから対象の業務サーバへログインし、[スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager]−[資源配付]を選択します。

    2. [対象システム]サブウィンドウで、サーバのホスト名(本例では"agent01")を選択し、[設定]メニューから[ポリシー]-[サーバ環境]を選択します。
    3. 表示された[資源配付サーバ環境設定]画面で、[通知スケジュール]タブを選択します。

      [通知スケジュール]タブの選択に失敗する場合は、業務サーバで環境定義用実行ファイルを実行していないことが原因です。対象の業務サーバで、環境定義用実行ファイルを実行してください。

      [機能種別]で“インベントリ情報通知”を選択すると、インベントリ情報の通知スケジュールが以下のように表示されます。

    4. [機能種別]で“適用結果情報通知”を選択すると、適用結果情報の通知スケジュールが以下のように表示されます。

  10. 各クライアントでダウンロードを実行します。

    各クライアントで、[スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager]-[資源配付クライアントダウンロード]を選択し、ダウンロードを実施します。
    ダウンロード終了後に、表示される[処理結果]ウィンドウで処理結果を確認します。

    ダウンロード実行時にエラーが発生した場合は、出力されるエラーメッセージ(KZBYxxx)について、“Systemwalker Centric Manager メッセージ説明書”を参照して対処してください。
    ダウンロードが完了すると、クライアントの環境設定が完了します。以降、クライアントへのダウンロードはクライアント起動時に自動的に行われます。

■設定した定義を変更する

各サーバ(運用管理サーバ、業務サーバ)で環境定義用実行ファイルを実行した後、一部の定義は、資源配付テンプレートを使用して変更することが可能です。ただし、環境定義用実行ファイルを実行後、運用が開始された環境(資源の登録や配付を行った環境)では、資源配付テンプレートを利用した環境の変更は行わないでください。

資源配付テンプレートを利用して変更が可能な項目は、以下の2項目です。

上記以外の項目について変更する場合は、以下のどちらかの方法で行ってください。

詳細は、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。

定義の変更方法について説明します。

  1. 資源配付テンプレートの保存ファイルを起動します。

    前回の資源配付テンプレートの操作で保存したファイルを起動します。保存ファイルは、環境定義用実行ファイルの出力先に指定したディレクトリに、「drmsdef-templete.xls」(Excel2007以降を使用した場合は「drmsdef-templete.xlsm」)のファイル名で格納されています。

    →以下の画面が表示されます。

  2. [設定開始]ボタンをクリックします。

    →以下の画面が表示されます。

    1. [システム種別]ごとに、必要に応じて[ホスト名]を変更します。

      IPアドレスを変更することはできません。

    2. 業務サーバを追加する場合は、[業務サーバの追加]ボタンをクリックし、追加する台数を設定後、[OK]ボタンをクリックします。

    3. 追加した業務サーバに対して、[ホスト名]および[IPアドレス]を設定します。

  3. [設定完了]ボタンをクリックすると、[フォルダの参照]画面が表示されます。

  4. 環境定義用実行ファイルを出力するディレクトリを選択し、[OK]ボタンをクリックします。

    →環境定義用実行ファイルは資源配付テンプレートの保存ファイルと共に、選択したディレクトリ配下に作成される、「drmsdef+通番(001,002,…)」の名称のディレクトリに出力されます。

  5. 環境定義用実行ファイルを運用管理サーバ上の任意のディレクトリに複写します。また、業務サーバの追加の場合は、追加した業務サーバ上の任意のディレクトリに環境定義用実行ファイルを複写します。

    UNIX版の場合は、複写したファイルに実行権を付加してください。

  6. 各サーバ(運用管理サーバ、業務サーバ)上に複写した環境定義用実行ファイルを実行します。

    環境定義用実行ファイルは、コマンドプロンプトから実行してください。
    →環境定義用実行ファイルの実行が完了すると以下のメッセージが出力され、サーバ上に資源配付の環境変更が完了します。

    environment definition was completed.


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